行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

布施の心

2017年09月29日 | 仏の心
○布施というのは人のために少しだけ損をするっちゅうこっちゃ。

○お寺にお金を寄付することだけが布施じゃあないんじゃ。

○電車やバスで、お年寄りや体の不自由な方に席を譲るのも布施なんじゃ。

○昔は、子どもが結婚したり、家を建てたりしたら近所の人にふるまいをしたものじゃ。

○自分にいいことがあったら、それを独り占めしないのが布施なんじゃ。

○品物をもろうたら、おすそ分けをするのもそうじゃ。

○昔の社長さんは部下の労をねぎろうて、ごちそうしたものじゃ。

○この20年くらいの間に、そういうものがのうなってきたのう。

○自分は裕福なんじゃけぇ、貧しい人を助けてあげようかいなんてことも考えんようになったわな。

○ノブレス・オブリュージュというわな。

○高貴なるものの責務ちゅうことじゃ。

○戦争になたったら、政治家や権力者がまず、戦地に赴いて陣頭指揮をとるのもノブレス・オブリュージュじゃ。

○しかし、もうけを独り占めしない、つまり布施の心に通ずるのがノブレス・オブリュージュじゃ。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おごるな

2017年09月26日 | 仏の心
菜根譚から
天は一人を賢にして、以って衆人の愚を誨(おし)えんとす。而るに世は反りて長ずる所を逞しくして、以って人の短を形す(あらはす)。
天は一人を富ましめて、以って衆人の困(くるしみ)を済はんとす。
而るに世は反りて有する所を挟みて(さしはさみて)以って人の貧を凌る(あなどる)真に天の戮民(りくみん)なるかな。


まさに、菜根譚の著者、洪自誠の現代人へのメッセージであります。
他人を教え導くために、天は人に才能を授けているのに、才能を授かった人は、その才能を鼻にかけて他人を見下して威張っている。
貧しい人を救うために、人に富を与えているのに、富を与えられた人は、自分だけ豪華な生活をして、貧しい人たちを見下している。
そのような人は死刑に値するとまで、洪自誠は、いつになく激しい論調で語っています。
才能があっても、お金があっても、人徳のない人は、かえって危険です。現代、才能や収入だけで人の勝ち負けを決めてしまう世の中に警鐘を鳴らしていると言っていいかもしれません。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

烏鷺滝が菜根譚を読む(1)

2017年09月22日 | 仏の心
節義あることを自慢する者は、必ず、その節義を理由に非難され、道学に関する教養を振り回す者は、常に、その道学を理由に警告される。故に、上に立つ者は、悪事に近づかず、良い評判も立たないようにし、只、温和で円満な気持ちを持つべきである。それだけが、身の処し方の最上の道だろう。つまり、上辺の礼儀作法や知的教養を売り物にする者は、同じジャンルが弱点となり突き込まれるので、上に立つ者は、能ある鷹は爪を隠し、秘すれば華、秘さざれば華ならずを戒めに、只管、柔和温和な心でいるのがベストな方法なのだということ覚えておけ。言い換えれば、活人は、出る釘を打たれ、出ない釘は抜かれるので、中庸こそが最良の処世術だということを忘れるなということ

○自分がエライと思って威張っておる人は、煙たがられる。

○自分の才能をひけらかす人はかげではばかにされておることもあるんじゃ。

○温厚な人間でいることが大事なんじゃ。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人間に標準なんてないんじゃ

2017年09月19日 | 仏の心
○人間ちゅうもんは、何でも人と比べたがるもんじゃのう。

○テストの点数も平均点より高けりゃとりあえず安心するんじゃ。

○給料だってまわりより多い、少ないを気にする。

○自分は自分でええんじゃないかいのう。

○みんなと同じじゃないといけん 思うんは、平等とは言わんのんよ。

○みんなと違うことを認めた上でのうては平等なんてないんじゃ。

○標準とか平均を気にせんでええんじゃ。

○みんな違うてええんじゃ。



  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

当処すなはち蓮華国

2017年09月15日 | 仏の心
○キリスト教の天国は神様の理想郷なんじゃが、仏教でいう浄土はそうではない。

○あの世、この世というように対立しないのが仏教ちゅうもんじゃよ。

○彼岸もそうじゃ。

○仏様の理想の世界じゃあ思うとった川の向こうに渡ってみれば、実は元の方が理想郷だったんじゃ。

○地球は丸く、宇宙は曲がっとるとすれば東の瑠璃光浄土の方に向かって行けば自分のいる出発点に戻るのじゃ。

○西の極楽浄土の方に向かって行けば自分のいる出発点に戻るのじゃ。

○今いるこの場所が浄土でのうてはいけんのんよ。

○理想や真実を遠くに求めるのではのうて、今ここに理想じゃあ思うとるもんや真実はあるんじゃ。

○脚下照顧じゃ。自分の足下に真実はあるけえ、足下を見てみんさい。

○仏教はどこまでも現実主義なんじゃ。

○当処すなはち蓮華国じゃ。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする