行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

威張る人は滅びる

2014年05月13日 | 禅の心
寒山詩の60番です。

田舎多桑園 牛犢満廏轍
肯信有因果 頑皮早晩裂
眼看消磨盡 當頭各自活
紙袴瓦作褌 到頭凍餓殺



田舎桑園多く 牛 犢廏轍(とくきゅうてつ)に満つ
肯(あ)へて因果の有るを信ぜんや 頑皮も早晩(いつか)裂(さ)けん
眼に看る消磨(しょうま)し盡(つ)くすことを 當頭各(おのおの)自(みずか)ら活(い)く
紙の袴瓦もて褌(しめすへんに昆)となし 到頭凍餓して殺(し)す。



田舎には桑畑が多く、親子の牛が家畜小屋に満ちあふれている。
お金持ちで生活に困っていない人は、因果応報の法則を信じようとはしない。
 そのような頑固な性格はいつか破られるだろう。
 そういうやつらの財産は消えてなくなることは目に見えて明らかである。
 とりあえず、各で生計を考えなければならない。
 紙で袴を作って、瓦で褌をつくって身につけ、挙げ句の果てには餓死したり凍死したりする。


寒山の皮肉と言うよりも、残酷さすら感じます。しかし、おごり高ぶっていて謙虚さのない人はいつか失敗して、滅んでしまうものです。自分を省みて、慎ましく生きていくことが大事です。

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