盂蘭盆経は神通力で、親の死後の様子をみるところから始まります。
超高齢化社会にあって、高齢者が生きているうちに逆さ吊りされている苦しみを味わっていることは珍しくないと思います。
死の恐怖、孤独、闘病だけでなく、長い人生で自分本位の生き方をしてきたツケが一気に出てきてしまう場合があります。
子や孫から見捨てられ、孤独と不安に苦しみながら人生の最後を送ってしまう場合もあります。
いい人生だったと思いながら死んでいけるために、本人も子や孫、縁者が考えていくきっかけになるのが盂蘭盆経だと私は考えました。
供養は亡くなった人にだけするものではなく、若くても生き方に苦しんでいる人、人生の最後を迎えようとしている人にするものだとも思っています。