行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

【寒山詩】狂った世間を生きるために

2016年05月31日 | 禅の心
時人見寒山

各謂是瘋癲

貌不起人目

身唯布裘纏

我語他不会

他語我不言

為報往来者

可来向寒山




時の人寒山を見て

みな謂う瘋癲なりと

貌(かお)は人の目を起こさず

身はただ布裘(ふきゅう)を纏うのみ

我が語、他(かれ)は会せず

他の語われは言わず

為に報ず 往来の者

来たって寒山に向かうべしと



世間の人は私を見て、変わり者だという

しかし私の顔は変わったところはない。

体には布きれをつけているに過ぎない。

しかし私の言うことは世間の人にはわからないし

私は世間の人の言うことは口にしない

そこで道行く人にお知らせする

一度寒山にきてみんさい



狂った世間を馬鹿にして生きよう。

欲にまみれた世間を笑って生きよう。







沢庵禅師の言葉

2016年05月27日 | 禅の心
人みな各々の得たる所一つあるものなり。その得る所をとりて之を用ちふるときは、則ち人を捨てず。



人には誰でも長所の一つはあるものじゃ。その長所をうまく使っていけば、その人を捨てることなどできないものじゃ。

適材適所に人を使っていくことが管理職の能力の一つなんじゃ。

恨みを越えて

2016年05月24日 | 禅の心
釈迦族を滅ぼしたコーサラ国のヴィドゥダバ、
父に残虐行為を加えたマガダ国の王舎城の阿闍世王子、
釈尊を殺そうとした提婆達多(だいばだった)
など、仏典には悪者が出てきますが、共通して怨みをはらすのではなく、怨みを悟りに変えていく精神が貫かれています。仏教が本当の意味での平和の教えたるゆえんです。

人徳が大事

2016年05月17日 | 空海 真言宗 金剛峯寺
物の興廃(こうはい)は必ず人に由(よ)る。人の昇沈(しょうちん)は定んで道に在(あ)り
(弘法大師『続性霊集』)
 
 事業がうまくいくか、失敗するかは、経営者の人徳による。人の浮き沈みもまた、その人が教えを学んだか否かによる。