超マクロ撮影に挑戦しているが、当ブログは今回の最大目的に到着した。 市場にはコンバージョンレンズなるものが売り出されている事を知り、テストをしようと計画したが、暫くマクロ撮影から離れており、忘れた部分も多々あるいので、そのおさらいなどを行ってきた。
そして今回は、コンバージョンレンズを試用して、いよいよ目標であるところの、撮影倍率10を目指して実験をするのである。
レイノックス(吉田産業(株)の商標)製 コンバージョンレンズ
通販での価格 ¥8,510 (10%ポイント還元)
下の写真、下段左レンズ先端に取り付けるための、万能型アタッチメント。
下段中央がコンバージョンレンズ 取り付け部:φ37mm
焦点距離180mmのマクロレンズ先端にコンバージョンレンズを、レンズとカメラの間に、全長68mmの接写リングと、2倍のテレコンを取り付けた状態。 本来なら、この先端に、リングストロボを付けるのであるが、コンバージョンレンズのアタッチメントが万能型であるために、両サイドに角(?)が出ており、装着不能であることが判明。
リングストロボが使えないので、通常の照明灯二個を付け、影が出来難いようにして撮影することにした。 ディフューザーとして、例えばスーパーの買い物袋を被せる方法もあるが、照度が落ちるので、少しでもシャッタースピードを落としたくないので、2灯で照らそうと考えた。
最初に180mmレンズに接写リングもテレコンも付けない状態で、例により金属製物差しを撮影してみた。 何枚か撮影したがこれ以上の写真が撮れなかったし、ここは測定が目的だから、これでよしとした。 原因は高倍率(4.7倍程度)のため、被写体およびカメラのブレが大きく影響して写真にならない。 レンズ自体の解像度にも(相性も含め)疑問を持った。
“無茶ボケ(?)”写真ではあるが、縦の線の間隔が1mmであるから、倍率は約19.6倍となり、倍率測定の目的は達成できたし、一応は倍率目標10を超えることが出来たのであった。 画質には大きな問題を残したが、先ずはブレの防止対策をしなければ、最終の結論とすることは出来ない。 これより先は趣味の世界を逸脱することになるかも知れないが、この先どうするか大きな課題である。
測定結果の詳細 (コンバージョンレンズ付)
テレコン | 接写リング | 映像長さ (長辺) | 撮影倍率 | 被写体までの距離 | |
---|---|---|---|---|---|
レンズ先端 | 映像素子 | ||||
な し | な し | 3.3 | 7.1 | 26 | 271 |
12mm | 3.3 | 7.1 | 25 | 284 | |
20mm | 3.1 | 7.6 | 25 | 289 | |
36mm | 2.8 | 8.4 | 25 | 307 | |
56mm | 2.5 | 9.4 | 23 | 323 | |
68mm | 2.4 | 9.8 | 23 | 337 | |
1.4倍付 | な し | 2.5 | 9.4 | 24 | 290 |
12mm | 2.3 | 10.2 | 25 | 302 | |
20mm | 2.1 | 11.2 | 25 | 308 | |
36mm | 1.9 | 12.4 | 25 | 325 | |
56mm | 1.7 | 13.8 | 24 | 343 | |
68mm | 1.6 | 14.7 | 24 | 290 | |
2.0倍付 | な し | 1.8 | 13.1 | 25 | 305 |
12mm | 1.7 | 13.8 | 26 | 318 | |
20mm | 1.6 | 14.7 | 26 | 337 | |
36mm | 1.5 | 15.7 | 25 | 340 | |
56mm | 1.4 | 16.8 | 24 | 359 | |
68mm | 1.3 | 18.1 | 24 | 373 |
上表をグラフにしてみると・・・・
結論
① コンバージョンレンズは大きな効果があり、10倍を超える倍率が簡単に得られるが、周辺設備の改良は必須であり、 ブレの防止とピント合わせの効率化が望ましい。 なお最も重要な画質については、問題が残る。 多用は避けるべきかも知れない。
② レンズとカメラの中間に入れる必要が無いし、取り付け外しもワンタッチで出来るから、利便性は極めて高いが、レンズとの距離が概ね25mmであるから、近づけない場合は撮影できないが、ピント合わせは、慣れれば早くできる。
③ 高倍率が得られるから、当然ではあるが、フラッシュライトは必ず必要である。それにも関わらず、現状のリングストロボは取り付けが出来ず、ライトにデフューザーを付ける等の工夫をしなければならない。コンバージョンレンズのアタッチメントか、リングストロボの取り付け具を変えることで、取付けられそうなので、今後検討する。
④ 当たり前のことであるが、最大限絞ったとしても、焦点深度は極めて淺くなり、ピンボケが発生しやすいので、特別な場合を除き、撮影倍率は小さめを狙う方が無難である。小さな被写体を撮ることになるので、カメラを向ける前に、よくその被写体を見て、比べて最善のものを選ぶことは、言うまでも無いこと。
⑤ いずれにしても、先ずは「超マクロ撮影」に慣れることが、極めて重要と認識し、先ずは庭先で被写体をさがして行こうと思う。
参考事項
参考のために、標準レンズに装着してみる。 16~300mm望遠マクロレンズの先端に付けて、300mmに伸ばして撮ってみたのが下記である。 レンズ外形が67mmの所に、レンズ外形37mmを付けたから、当然ながら、四隅が大きく“ケラレ”実用にはならないことが判明した。なお、このときの倍率は中心付近で見える範囲では23.5/14=1.68倍となることが分かった。
まだ、本格撮影は出来ないが、参考に撮ってみた。
上は普通の写真、これを超マクロ撮影して見た、今まで分からなかったことが見えてくる。
花の先端を伸ばしても、5mm程でしかなく、通常は花びらが巻いており、幾つかが重なっているために、詳細が分からなかったが、超マクロ撮影により、ようやく花の形がつかめた。
上の写真の、右上の部分、シベの先端を撮ったのが下記であるが、花粉の形や付き具合などが判明した。 “またピンボケ写真を”とのお叱りを受けそうだが、今の所、これでも最大の努力をしたつもりなので、お叱りは甘んじてお受けしたいと思う。
この一枚を撮るために、30分はゆうに掛かったが、まだ、満足の出来る写真は撮れてないが、ひとまず載せたのであった。花の奥がぼけている。これを何とかしようと頑張ったが、根気の方が先に音を上げたのだ・・・・!。 花には悪いが少し形を変えて、レンズとの距離のバラツキを減らすことが肝心と心得る!。
これで、およその状況はつかめたので、この先はどの場面にどの手段を使うかを念頭に、試用を繰り返すと共に、画質の向上を図る事である。 また、ブレの防止には、撮影場所が板張りなのでこの強化とマイクロスライダーを頑丈な物に変えること、並びに、リモコン(レリーズ?)を調達するなど、かなりの出費がからむので、簡単には行かないが、検討してゆこうと思う。
<< つづく >>
成程この世界は深度が極めて浅くピンボケしやすい意味がわかりました。
それにしても付属器具がやたらに多くカメラの元の姿が変身してしまいましたね。
又、三脚が余程しっかりしていないと良いマクロは撮れないと感じました。
フラッシュライトも取り付け出来ないとは残念ですね。
これだけ多くの付属品をつけないと10倍マクロは達成できないとは不思議です。
趣味の範囲ならこれも楽しみのひとつでしょうがプロの方達も同じ作業をしているのかなあ。
こんなに手間がかかるようでは商売にならないのかと心配してしまいます。
ひとまず「マクロと花の世界」のスタートラインに立ちましたがさあこれからが大変だ。
もうどっぷり首までマクロに浸かっています。 今回の目的はコンバージョンレンズを使いこなすことなのですが、倍率が大きくなって、関連機器の改善をしないと、カメラブレ、被写体ブレが大きくなってしまい、まともな写真が撮れないことが判明し、根本的な見直しが必要になりました。
それに、接写リングやテレコンにしても、まだ使いこなしているとは、とても言えない状態なので、先ずは普通に、その都度考えなくても、抵抗なく使えるようにしておき、その後で、高倍率化を計るべきと、気が付いたのでした。 この撮影は今の所、私の工房が俄作りのスタジオ(?)にして、その中でのみやれており、外でやることは不可能に近いという問題があり、当初掲げた「花写真鑑」の充実にはほど遠いことも分かって来ました。
今後の課題でもありますが、顕微鏡下の写真を撮る意味もないようなきがしてきたりして、迷いもあります。