周り一面が田んぼである、小さなお宮さんであるが、ここには今は無き母との思い出が残る場所なのであり、近くを何度も通りながら、訪れるチャンスに恵まれなかったが、多度の帰路時間があったので、やっとその念願が叶ったのであった。
「井手神社」
三重県三重郡菰野町大字永井338番
この神社の由来等については、資料が少なく、今の所書くことがないが、歴史はありそうなので、調べて見たいと思う。
私の母との思い出とは、ここの石段で母の実家の一家総出の写真があり、私はまだ小学生でもない時代に、今からは考えられないほどに、私が可愛く写った写真であったのだ。 この写真は母の妹(7人兄弟の末っ子=私より三つ下)が名古屋に貰われた時の記念写真であった。
その写真は母の死後、どこに行ったのか見たことがないのであった。その写真に写る一家の一人一人にはっきりとした記憶が今も残り、せめてその場所に行きたいと思っていたのであった。 行ってみるとそこには、ただの石段があるだけではあったが・・・・・・・・・・。
下の写真は、菰野町永井という集落であるが、私が子供の頃はここは「宮浦」といい、三軒しかなく、私が小学五年生の頃でも電気もなく、照明は石油ランプであったし、貧しい農家であったから、部屋の中には「カイコ」(生糸の原料となる糸を作る虫)を飼っていた。
その中の一軒が母の生家であり、子供の頃は田光と言うところにすんでいたので、しょちゅう遊びに来ていた。今は小さな工場もあり、民家も何軒かはできているようだ。
この神社の近くにかつては沼があり、そこには片方の葉しかない、。「伊手のお宮の片は葉の草」と言われ、変った葦があり、不思議な伝説もあるようであるが、それを知ったのは最近のこと。別途調べて見ようと思う。