野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

若いアスリートは凄い

2018-02-19 06:30:37 | スポーツ
   「SPORTS NAVI」
平昌冬季オリンピックは17日、フィギュアスケートの男子は羽生結弦選手が金、宇野昌磨選手が銀で、日本人2人の表彰台は史上初だそうだ。SP首位の羽生選手を、FSでは転倒しないだろうかとヒヤヒヤしながらTV観戦した。2回ほどジャンプの着地がすこし乱れた場面もあったが、その他は完璧に見えて、優勝。羽生選手の演技はメリハリがあって凄い。

羽生選手は約2か月間、氷上での練習ができず、一時は右足のけがが思っていたより酷くて練習ができない中で平昌出場も危ぶまれるような事態となったようで、実戦は4か月振りだそうだ。しかも、SPの演習で4回転ジャンプが抜けるミスが続いたとの報道もあって、心配されていた。それでもSPは完璧に飛び首位に立つ。FSの技術点で米国のネイサン・チェンに5点差を付けられるも、SPのポイント差が勝負を分けた。

フィギュアの人気大国米国の報道機関、ニューヨーク・タイムズ紙は羽生のSPを「ルーティンを完ぺきにこなす」と報道したとある。「前回覇者の羽生はショパンを滑った。4回転サルコーから始まり、完璧にこなした。大胆にも、彼は4回転―3回転のトゥループの連続ジャンプを多くの選手が疲れを見せるプログラムの後半にまで温存。そして完璧に決めて見せた。素晴らしい演技。いつも通り、演技後の氷上は、くまのプーさんの人形であふれた」とSPの演技内容をレポートした。ただ昨年11月のNHK杯の公式練習で靭帯を損傷した右足首については「SPでは、悪い影響は見られなかった。しかし、彼がフリーの4分半の長いプログラムを戦うスタミナがあるかが疑問だ」と、明日17日のフリーに向けては疑念を抱いたと書いてあったが、こんな懸念もなんのその、結果は、テレビに流れる羽生の演技はほぼ完ぺきに見えた。

 「スポーツナビ」
もう一人、気になる選手がいる。男子ハーフパイプの平野歩夢選手。Xゲームと言うモトクロスの軽業競技のようなスポーツだが、その冬版のひとつにハーフパイプ競技がある。この競技は伝統的にアメリカ人が得意とするスポーツだが、オリンピック前の試合でアメリカの大スターを押しのけて99点をたたき出した選手が平野選手。彼の格好が今風のスタイルなので、一見誤解を受けそうなスタイルをしているが、彼の生きざまや話すことを聞いていると、凄いと思ってしまう。その独占インタビューがこれ「平野歩夢 単独インタビュー、銀メダルを取ったいま、伝えたい気持ち」。 しっかりとした下調べをしてのインタビューなので、読みごたえがある。例えば、
――五輪イヤーには多くの報道陣に囲まれると思います。私自身も含めて、競技について熟知していない人も増えてくると思います。そのなかで平野選手は、たとえ質問がずれていても、ご自身でかみ砕いて本心で答えているように感じました。簡単な受け答えで済ますこともできると思いますが、そこまでして伝えようという理由はなんでしょうか?
 「いろいろな人の気持ちや意見を聞いて受け入れることも、自分の成長になるのかなと。いろいろな人を見て、いろいろな人と会話して、この人はこう思っているけれど周りはこう思っていて、と感じることは、あらためて自分を見つめ直すために必要だと思っています。 周りの人の意見も聞きながら、自分の本心を貫くにはどうしていけばいいのかと考えながら、コミュニケーションを取るようにしています。 人にはそれぞれ人生があって、それは否定したくありません。自分をぶつけられる場所はスノーボードしかないので、そこでは自分がやりたい矛先と意思をしっかり持ってやれればなと思います。  ボードじゃなくてもいい、夢を持ってほしい」
――スケートボード、サーフィンが五輪種目になったように、横乗りのカルチャーは以前よりも市民権を得るようになりました。しかしまだメーンストリームとは言い難い部分があると思います。今後どのように変えていきたいですか?
 「やっぱりサッカーや野球よりも全然(人気や規模の)レベルが下のスポーツなので。でも、本当にそれくらいビッグで有名なスポーツに持っていくことは不可能ではないと思っています。時間はかかると思いますが、自分がそのきっかけだけでも作って、下の世代にそういう意思を持ってくれる子どもたちが増えることで、このスポーツの影響力を世界中に与えられたらなって。そこに五輪を目指す若い子どもたちが出てくることによって、また夢も大きくなるのかなって思います」
――平昌五輪を見てスノーボードを始める子どもや、久しぶりに滑ろうと思う人が大勢いると思います。彼らにどう楽しんでもらいたいですか?
 「スノーボードじゃなくてもいいんです。子どもも大人もおじさんでも、みんな安定した生活より夢を持ってもらいたいと思っています。そういうところに自分は刺激を送りたい。そのことで日本人の力を最大限大きくできればいいですね」・・・・

フィギュアの羽生選手と言い、ハーフパイプの平野選手と言い、まだ20才前後そこそこ選手が、なんでこんな心に染み入るような話ができるんだろうと、彼らよりも遥かに年を喰ったのにできない自分を見て、何時も感心する。少し前の、ゴルフの石川遼選手や宮里藍選手もそうだった。MLBに行った大谷選手にも似たような一種独特の匂いを感じた。世界に通用する若手の超エリートとして評価されている日本選手の発言を聞くと、受け答えにそつがなく考え方にブレがなく、しかも首尾一貫し、なんでこんな選手が誕生したんだろうと、何時も不思議に思う。

スポーツコメンテーター 為末 大さんが、こんな分析をしている。 視点・論点 「アスリートの発信力」
「皆さんも挨拶の中でアスリートの言葉を引用したことがあるのではないかと思います。「自分で自分をほめてあげたい」有森さんの言葉ですけれども、こういったアスリートの名言というのが、非常に世の中には強くインパクトを残しますが、それは何故なんでしょうか。ひとつ大事な点として、アスリートの言葉というのは実体験から出てきているというのがあると思います。アスリートのレース後のインタビューの中で語られる言葉は、原稿がないもので、彼ら自身が実際に体験した生の言葉が語られています。そういった言葉というのは非常に強く皆さんの胸を打つのだと思います」等々、長文だが、トップアアスリート達はそのように自然と教育され、自己を磨いてきたのだろうと思う。


最近、一部上場企業の最高幹部達が彼等の不祥事に頭を下げる場面をTVで何度も見た。彼らのいい訳を聞く度にその説得力の無さの虚しさを感じてきた事や、ある政治家が自分に不利な質問をするインタビュアーには質問をさせなかったとか聞く場面も多くみてきたので、これが日本の指導者たちの姿や言葉かと情けなかった。また、勝てない質問に逆ギレしたり責任転嫁する選手や役員の姿も随分とみてきた。だが一方、今年平昌冬季オリンピックでは、若手のアスリート達の優れた言葉や発言には感動すること多く自然と頷いてしまう力があった。素晴らしい人達が日本にはまだまだ沢山いる。
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