日中は暑い毎日が続いているが、朝早くは涼しいこともあり過ごし易い。
日中、庭の八重桜の樹にセミが止まっていないか探すのが日課となっているが、今日(7日)の朝、野々池側からセミの鳴き声が聞こえたような気がする。それはさておき、家の南側外壁に女郎クモが一匹、網を張ってじっとしている。体長およそ1㎝弱、その小ささに生まれてそんなに時間がたっていないと思う。ほとんど外壁にへばりついたようなクモの網(どのようにクモの糸を伸ばしているのか見えない)にじっとしている。小さい棒で突いてみると途端に戦闘態勢に入った。ほとんど外壁に近い場所に網を張っているので(網は目視ではよく見えない)飛んでくる虫も少ないはずで、包まった餌もない。この状態を確認したのは10日ほど前からだが、面白いので毎日見続けている。
「左はエアコンの配管カバー」
確か、女郎クモは5月半ば過ぎ頃に孵化する覚えている。
毎年、夏場になると、家の周りにはクモの網があるので、通り道は棒で網を取り除くが、それでも通り道でない場所には2,3匹の女郎クモが毎年、網を張って巣くっている。例えば、2年ほど前の10月初め、玄関を開けると直ぐの駐車場の屋根と植木の間に網を張った女郎クモが一匹いた。新聞を取りに玄関ドアを開けると直ぐ目に付くので、一週間、毎日、これ以上網を張らないように、蜘蛛の網の下方を手で切って邪魔していたが、次ぎの日見ると、元通りに網が復元している。これを毎日一週間続け、新聞取りに玄関をでる度に、網を壊した次の日も網は元通りに修復され中央に女郎蜘蛛がいる。一週間前は本当に小さかったのが随分と大きくなり、また周りに雄の女郎蜘蛛と思しき蜘蛛が二匹網を張っていたので、当方も意地悪を止めて、そのままにしていたら、小さな蝶が網にかかりクルクル巻きになっていた。見ていると実に面白い。
10月中旬、その蜘蛛が突然姿を消して見えなくなった。新聞を取りに玄関ドアを開けると直ぐ目に付くので、毎日、その成長を楽しみにしてきた。なんでこんな所に迷い込んだんだとぐるぐる巻きにされた昆虫が数匹、これを吸って随分と大きくなっていたのが、突然消えた。網を修復する主がいないので放置された蜘蛛の巣に破れが目立ってきた、その3日後ぐらいに、どこからやってきたのか、小さい女郎蜘蛛が上ってきて網を修復している。体の大きさが随分と違うので別の蜘蛛だと思うが、せっせと破れた蜘蛛の巣に網を張り直し、元どおりの三層の網になった。その中央に新参の女郎蜘蛛が居座る。暫くすると蜘蛛の糸にぐるぐる巻きにされた小さな昆虫が一匹、二匹と増えて、つれて蜘蛛が少しづつ大きくなっていくのが何とはなく分かる。前任の女郎蜘蛛時、2匹いた雄の蜘蛛はまだ見当たらない。
これも同年の11月ころの話だが、朝、何時もの様に玄関を出て新聞受けから新聞を取って玄関に入ろうとすると、玄関の明り取りの箇所に、これまた女郎蜘蛛が一匹。その横に女郎蜘蛛の卵嚢らしき繭が蜘蛛の糸で固定されている。その横に女郎蜘蛛がビクッともせずジッとしているので、死んでいるのかと足の先端を少し触ると、生きている。やおら足を引っ込めた。卵を守っている(?)女郎蜘蛛を見たのは初めての事なので、暫しそこに立って眺めていたが、一向に動こうとせず。気になって少し足の先端を再び少し突いてみたが、突かれた足を少し動かしただけ。蜘蛛は糸を張っていないので、枠に足をのっけている状態のまま動かず。卵を産んだ女郎蜘蛛の雌は死ぬと卵はこのまま冬を越して来春孵化するらしいので、面白いので玄関を出る度に根気よく観察することにしていたが、その後、卵を守っていた雌の女郎蜘蛛がいなくなった。死んだかと玄関入口付近をくまなく探したが、死骸は見当たらない。・・・という経験もあり、女郎クモは観察するだけでも面白い。九州の鹿児島では女郎クモを戦わせる競技大会をテレビで見たことあるが、実に人間らしい面白い生き物だ。