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野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

HOREX VR6エンジン

2011-05-24 07:00:06 | 内燃機関
Horex VR6 というドイツの二輪車が昨年2010のIntermotoにて公開された。
外観スタイリングは今ひとつだったが、ドイツ人は面白いエンジンを作るものだと感心し、興味を持って見ていた。ところが、最近、Horex VR6の組立を紹介した動画がYou Tubeに投稿されており、それはタンクやシート、フェンダーのない状態であったが、6気筒エンジンで有りながら非常にコンパクトで素晴らしく纏っていた。過去、カワサキやホンダから販売された6気筒バイクより遥かにコンパクトに良く纏まったエンジンのように見えた。     
HOREX_Prototype_Assembly.wmv

既に、乗用車の分野では、VWパサートに、多分VR型と思うが、W8型エンジンが開発され販売されており、そのコンパクトさは二輪車に向いている印象があったので興味を持って注視していた。新型式の内燃機関が、圧倒的販売シェアを持つ日本の二輪メーカでなく、ドイツのHorexというメーカから登場するとは思ってもいなかったので多少驚いた。最近、BMWも並列6気筒のバイクを登場させ、二輪車のエンジン分野では明らかにドイツ、イタリアが牽引する形となっているようにもみえる。バイクや乗用車でも、エンジン形式という主要部品の先駆的役割は、やっぱり欧州かと思わざるを得なくなった。ハーレィの様に二気筒エンジンのみで高い収益性を確保しているバイクメーカが存在するので、多彩なエンジン形式を持つことが二輪事業には絶対必要だとは思わないが、一方、なぜハーレィやドガッティは二気筒で勝負が出来るのかをじっくり考える事も必要だろう。

米国二輪市場は95万台から44万台に減少し、当面このままで推移するであろうとの「ヤマハ経報」にあった。44万台市場ユーザーのバイク購入マインドの主たる方向はどちらに向いているのであろうか。徹底的に振動の少ない、あるいは燃費の良い、あるいはノイズの少ないエンジンを要求していくのだろうか。

かって、カワサキは1970年代、Z1、H1を開発し市場に投入した。
Z1は4サイクル4気筒DOHC,H1は2サイクル3気筒で、バイクエンジンとしては極めて新規性の高いエンジン形式を採用し、時のバイクユーザーに圧倒的に支持された。二輪事業に参入して間もない時期に、Z1やH1を投入させたカワサキ開発陣のマインドを高く評価すべきで敬意を払うべき技術的出来事だったと今も思っている。ワクワクするようなバイクやエンジンを見たいものだ。

「参考」
1. HOREX VR6 Animation
HOREX VR Animation


2.Der neue V6-Vierventilmotor von Volkswagen
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ヤマハ GL750

2011-05-20 07:00:04 | 内燃機関
「ヤマハ GL750」
後にも先にも、これ以上格好良いバイクは存在し得ないと思われる程である。
1971年東京モーターショーに参考出品された、ヤマハスポーツGL750だ。これほど、端正のとれた凛々しいバイクはないと個人的には思う。水冷2サイクル並列4気筒750ccで燃料噴射を装備する計画とある。1970年代は、素晴らしい造形のバイクが多かったが、その中でも特筆すべきデザインのバイクだと思っている。当時は米国の排ガス規制が激しくなり、結局2サイクル大排気量車の販売は困難だったのだろうか。しかし、その設計思想の一部は2サイクルロードレーサーYZR500へと変貌した。

同時期、カワサキも試作番号「0280」という、水冷2サイクル・スクウェア4気筒750ccエンジンを搭載したバイクを開発していた。このエンジン、アリエルの4サイクル・スクウェア4気筒のシリンダー配置を参考に、シリンダー形式及び吸気管、燃料供給方式、排気管等において独創性の強い設計構造だった。GL750がYZR500として大きく変貌しヤマハを代表するバイクとなったの対し、「0280」は革新的設計を活かせずじまいであった。しかし一方、優れたデザインであったZ1Rのデザイナーが造形した「0280」は特筆すべき造形デザインだった。

もう40年前の話である。

「参考」‘73年YZR500の第一号車として水冷2サイクル4気筒エンジンを搭載したOW20がデビューし、同年のフランスGPで初勝利した。以後YZR500は1981年までピストンバルブ並列4気筒エンジンで進化を続け、その間に1975年、1978~1980年のチャンピオンを獲得した。日本車が世界GPの500ccクラスでライダータイトルを獲得したのは、1975年のアゴスチーニ+YZR500が初めてだと記憶している。



ヤマハ発動機(株)は5月17日、ヤマハグランプリ参戦50周年の記念カラーを発表した。
それを記念してMotoGPのオランダGPとアメリカGPにスペシャルカラーのYZR-M1を走らせるとのことである。何事にもぶれない企業体なんだな。

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