野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

稀勢の里 大関昇進確定

2011-11-29 06:36:15 | スポーツ
 「稀勢の里」

九州場所で、稀勢の里が大関に推挙されることがほぼ決定した。
ここ最近の稀勢の里の相撲内容、特に九州場所での相撲は非常に熱が籠ったものだっただけに、推挙されるとの報道は嬉しい限り。

大関推挙の数字的条件は33勝だそうだが、昇進条件を数字に拘ることに疑問をもっていた。
本来、推挙の基準は大関に足り得る実力を備えているかであり、数字はあくまで参考だろうと思っていたので素直に評価したい。
そして、稀勢の里の強さと土俵態度を評価し全員一致して大関に推挙したいとした、審判部の決断には大いに感激した。
色々イチャモンを付けたがるマスコミも、稀勢の里の大関推挙に対しては何等文句をつけようがなく、むしろ高く評価するコメントが多くあった。

大関誕生は秋場所後に昇進した琴奨菊に続き2場所連続で、来年の初場所は22年夏場所以来の5大関となる。
大関同士の競争がより激しくなることは良いことだ。

報道によると、
「昇進問題を預かる審判部では5場所連続の関脇で、そのうち4場所で二桁勝ち星を挙げるなど安定感を評価する声があった。
 審判部は千秋楽の取組を待たず、この日、満場一致で理事会の招集を要請した。
 貴乃花審判部長(元横綱)は「けれん味のない相撲で内容が良い。場所前で師匠が亡くなる不遇にもかかわらず活躍した。
 精神的な部分もさることながら実力がある」と述べたとある。

また、ある報道では、
「審判部だけでなく、理事長までが「土俵態度や将来性などを高く評価。 そのクリーンさが大きかった」
「審判部の藤島親方は「われわれは玄人。彼の内容がどれだけいいかは分かっている。ただの白黒でなく、胸に伝わってくるものがある」と断言した」

そして、
「琴奨菊に敗れた稀勢の里は歯を食いしばって悔し涙をこらえようとしていた。報道陣からの質問に答えられず、そして左目から一筋の涙。
 真正面から勝負に挑む思い。
 これが、稀勢の里という男だ」


物怖じしない気の強さと、鋭い眼光、強い力士との睨みあいが高揚すると赤みを帯びる容貌等、相撲ファンとっては堪らない魅力がある。
九州場所で、大関になった琴奨菊の前半の強さには目を見張るものがあったが、稀勢の里は琴奨菊以上の強さを発揮すると断言できる。
そして、次は横綱をめざせ。


稀勢の里は本当の相撲取りたる風格を生まれながらにして備えている希有な人材だと思う。

以前のブログに、魁皇引退時に際して、「気は優しくて力持ち、真面目で努力家、潔い」-金太郎のような「お相撲さん」と評価したが、
稀勢の里は、魁皇以上に強烈な印象を相撲ファンに印象づけるに違いない。

大相撲、ますます観戦する楽しみが増えた。

  


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晩秋の野々池貯水池

2011-11-27 06:36:26 | 野々池周辺
野々池貯水池周りの殆どは夾竹桃やツバキそして楠の常緑樹だが、数は少ないが落葉樹もある。
赤や黄色に色づいてくると緑の中で良く目立つようになった。

今日は晴れ、少し肌寒いが紅葉の葉が落ち始めたので急いで撮ることにした。




北側入口近辺には7本の「花水木」がある。
殆どの葉は落下し、少しだけ残っていた。






花水木の近くにある「ハゼの木」



西側上り口にある二本の「しだれ桜」






そのしだれ桜傍の「八重桜」だが、八重桜でも落葉の色は少しづつ異なるようだ。



「野々池貯水池から黒星池の小島を見る」









野々池貯水池上り口の「アカシヤ」



「ネムの木」
冬近くになり風が吹くと、黄色になった葉と種が辺り近辺まで飛んでくる
















ファッション造形大学の入口の「アカシヤ」



 
周回路近くのグミの実は既に無くなったが、南側広場にある数本のグミは今だ沢山の実がなっている。
5~6個をつまんで口に入れたが、甘酸っぱくてうまい。


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 「サザンカ」 だと思うのだが

2011-11-25 06:30:02 | 
野々池貯水池北側の広場に、たぶん「サザンカ」だと思うが、奇麗に咲いた。
野々池貯水池周りのツバキの開花は春から夏にかけて咲くので、今は殆どが蕾の状態だ。
しかし、この一本だけはほぼ満開で、ちらほら花弁も散りつつある。
てっきり寒椿と思っていたが、この季節に咲くのは寒椿 かサザンカ かどっちだろう。

そこで、ツバキとサザンカの違いについて、Googleで調べてみた。
何れもツバキ科ツバキ属で同族なので、基本的には同じ。
差があるとすれば、サザンカは花姿が平開、花弁の落下はバラバラ落ちて、雄しべは筒状、葉縁が鋸状で、芳香があるとの説明がある。
そして、ツバキは芳香がないとの事だった。

野々池のは花姿がバラバラ散るのもあれば、一方首からポトンと落ちているものもある。しかもサザンカにあるとされる特有の芳香もない。
何れにしても、同族で互いに改良されてきた花木なので、両方の特徴があるのだろうか。

マー、どっちに分類されても良い話しだけど、サザンカの一般的な情報を知り得たし、見事な花を見てウォーキングできる楽しい時間を作れた。
















丁度、近くの幼稚園児童の野外教育にぶつかった。
なにせ、遠くからも嬌声が聞こえてくる。


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カワサキ モトクロスOB会の案内

2011-11-23 06:57:37 | 二輪事業
カワサキモトクロスOB会の案内がきた。
忘年会の案内で、場所はいつもの西明石の金龍閣だ。

カワサキの開発部門で、モトクロス/オフロードの開発やレース運営を担当してきたメンバーの集まり。
以前から、開発部隊が主体となって、世界中のカワサキモトクロスレース運営方針を立案し、マシン開発を担当しつつ、
直接のレース運営や部品補給/技術指導を含めた世界中のモトクロス支援等の一切の業務を担当してきた。

これらのレース活動を通じて得られたノウハウを量産車に反映し販売することによって、モトクロスの高い収益性を確立できた。
そして、事業性を更に確実化する上でレース活動は不可欠なっていくのである。
モトクロス黎明期のレース活動は今や収益性の高い事業活動に変貌している。

これらの活動が市場に認知され支持されたお陰もあって、モトクロス生産台数ではNo1の地位を確保した時期が何度もあった。


ホンダ、ヤマハ、スズキと競争し、一番になると言う目的意識を強く共有してきた仲間達であるから、
会社内によく見受けられる仲良しグループでもないし、嫌な仕事を相手に押しつけあって非難し合う事もない。
自分等がやらねば誰も助けてくれない。

この間、モトクロスとロードレースの人事交流も行われたので、当時のロードレース部門の最大行事だった、
鈴鹿8耐もモトクロスグループが相当な部分を直接あるいは間接的に支援してきた。


カワサキモトクロスの歴史の、ある一瞬を担当してきたメンバーであるが、次の世代に歴史を引き継ぐ役目も担ってきた。
カワサキモトクロスの歴史を大事に守りながら、世界中のモトクロスやオフロードシーンで大活躍してきた時期もあれば、
たまたま競争相手の後塵を浴びた時期もある。
それぞれの時期において、各人の業務を懸命に全うしてきた自負が各人にはある。

モトクロスはカワサキレース活動の出発点であるだけに、カワサキの歴史をシッカリと守ってきた積りだ。

レース担当とは、このブログでも何回となく述べてきたが、マシンを開発し販売移行したら仕事は終わりではない。
カワサキマシンを購入してくれた顧客に満足して貰えること事、そして最終的にカワサキにロイヤリティを感じて貰える事等を、
責任をもって達成してきたメンバー達。


米国カワサキのR&D所長で米国カワサキレースの総責任者でもある横山君から、この会へのメッセージが届いた。
「2011年のUSレースは、ご承知のとおり5つのタイトルのうち4つを取ることができました。
 これも諸先輩方の築き上げてきた礎があっての成果と思います。
 来年は、前人未踏の全クラス制覇を達成するつもりですので、今後ともご支援よろしくお願いいたします。
 また、今年の宴会が楽しいものとなりますようにお祈りしています。 」とあった。

来年の米国カワサキモトクロスチームは前人未到の全タイトル制覇を目指すとある。
OB会にとって、こんなに嬉しく頼もしい言葉はない。
これで、来年1月早々から始まるスーパークロスを見る楽しみが大いに増えた。

タイに出向している内西君からは帰国が正月前後なので参加出来ないが宜しくとのメールが入った。
バンコック洪水の影響で、ラヨンでもビールの単価が値上がりしたそうだ。

横山君も内西君もモトクロス出身だ。


それはそうと、モトクロスOB会とは仮称であって、現役であろうが会員である。
なぜなら、カワサキモトクロスの歴史を継続していくべきメンバーだからである。


昨年は風邪等の理由で欠席者が多かったが、今年は何人のメンバーが参加するのか楽しみでもある。

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アケビの果実

2011-11-21 06:28:26 | グルメ
 「林崎疏水沿いのアケビの花」

林崎疏水沿いにアケビの花がいっぱい咲いている事を4月のブログで報告した。
秋になり、近くを散歩する度に、果実が熟していないか注意して観察するけど見つけることが出来ない。
帰って、どの辺りの花が一杯だったかを保存しているピクチャで再現し、数度確認しに行った。

数年前に、女房が疏水沿いのアケビの果実を一個だけ見つけた事例があるので、絶対に成っているはずだからと、ジーと目を凝らして見た。
多分、アケビの葉の下にあると思うのだが、そこは崖下なので結局今年はあきらめる事にした。

処がである、思いは通じるものだ。

「アケビの実をもらったのでお裾分けにきました」と知合いがアケビの果実を持ってきてくれた。
何れも良く熟しているものばかしだ。

実は、10月末頃と思うが、西明石の「花と緑の学習園」で「秋の山野草展」を見学した時、
その展示場の入り口にアケビの実が茎にぶら下がった状態で展示してあったのを、食べたいなと思っていた。


アケビは熟れると自然に殻が割れて中の乳白色半透明のゼリー状の果実が見える。
種をプーッと口から飛ばしながら柔らかいゼリーを食べるのだが、このゼリー、色んな味がする。

今回の果実は少しモッチリしていたので、種がゼリーに纏わり付き上手く飛ばせなかった。
以前食べた時は、柔らかいゼリーだったので種が直ぐとれて甘かったと記憶しているが、味そのものには言うほどの差はない。

今年は、山の味覚であるアケビとムカゴを食べることが出来て大満足だ。





 
    「春のアケビの花」 
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須磨離宮公園 秋のローズフェティバル

2011-11-19 06:31:30 | 


秋晴れが爽やかだったので、須磨離宮公園のバラを見に行った。
5月の春のローズフェスティバルが見事だったので、秋はどうかと見たくなった。

春のバラ園は華やかで、ひとえに豪華だしバラの香りが一面に漂い、丁度よい温かな気温と実によくマッティングしていたが、
秋は気候も良く空の青さにバラの色彩が映えるというところか。




















































実は、家の秋バラが今一つなので、プロの技を見ておこうと思って離宮公園の秋バラ観察が本音。
結論から言うと、春の離宮公園のバラの豪華さと素晴らしい香りを知っただけに、秋バラを春と同じに開花させるのは難しいと思った。
添付しているように、春の離宮公園のバラの方が遥かに豪華で花弁も葉も生き生きしている。
春と秋を比較しようとした行為そのものをすべきでなかった。

秋の季節に咲くバラはこうなんだとして観賞すべきだろう。
そのような目で秋のバラをみると、これから冬に向う前の一瞬の風景として素晴らしいものだ。





「春の離宮公園 ローズフェスティバル (その1)」
「春の離宮公園 ローズフェスティバル (その2)」

デジブックの須磨離宮公園。
「神戸 須磨離宮公園 秋の ローズフェステバル2011」    
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スズキ 2012MotoGPから撤退か

2011-11-17 06:32:42 | モータースポーツ
15日の「Cycle News HP」のトップ記事は「Suzuki Out Of MotoGP The team won't be there in 2012 」 だった。
予想されたことではあるが、2012年も継続要望が強かっただけに残念との意見が多い。しかし、スズキは良い判断をしたと私は思うし、残念といえば、撤退公表時期があまりにも遅いことぐらいだろう。Cycle News記事では、「正式には来週、撤退に関するステートメントが公表されるが、メカニックには既に通達された」とのことだ。



MotoGpや世界スーパーバイク選手権でも、スズキの戦績は宜しくなく、「レースに勝つ」と言う強い意志が市場に伝わってこないので、熱烈なスズキファンにとっては、残念な結果が続いているものと推測される。しかし、MotoGpで競争することがスズキにとって必要不可欠であるなら何を差し置いても続行するだろうが、Cycle News記事にある、経済的な理由なら早めの撤退は正解だと思う。現在では、MotoGpに勝つ事と負荷費用は正比例しているので、ドガッティやホンダ/ヤマハと同等に近いレース費用を用意しないと勝つ事は至難だろう。今や、技術力や精神力だけでは勝てないのがMotoGpレースの世界だ。

MotoGpに参戦することによって、技術の引き出しが増え将来の技術開発に勝利することが可能と判断されるなら、是非とも参戦すべきであろうし、開発部門は強力に参戦要求をすべきだと思うが、余りも費用対効果が高いように判断される可能性もある。従って、MotoGpは資金的に弱小メーカが参戦するには二輪事業トップの強い意志と覚悟が必要とされる。レース参戦は、二輪事業トップがレース好きだからとか、優れたマシンを開発する技術力があると言う単純な図式ではない。二輪企業にとって、「MotoGpレース参戦は経営的効果がある、だからレースに勝利する事を目指す」と成らねばならないと思う。

その意志が明確でないと、レース費用は年毎に増加する一方で、しかも勝てないことが続くことになる。
経営的勘定で企業のレース活動を決断すべきだろう。そうしないと、レースに勝つ事を目的として多額の費用を掛ける競争相手に勝つことは困難であるし、レース担当者にも無益な負担が常に掛ってくるので、ますます負の連鎖となっていく事例も多い。

一方、MotoGpは二輪のF1とも称され、二輪モータスポーツ最高峰の位置づけであることに疑いはない。
MotoGpマシンもF1マシンも基本的には街を走っている車の延長上にあるが、クローズドサーキットを速く走るためだけに設計開発され、しかも、サーキットを速く走らせる世界有数の限られたライダーだけに適合するようにセッティングされている。所謂、観客が見て楽しむ、あるいは観客を昂奮させるためだけにある車だと考えても良く、その点においてはサーカスと一緒と分類されるかもしれない。

各チームの総合力、すなわち資金力がそのままマシンやスタッフおよびライダーに反映されるため、その時点で勝敗の行方はある程度読めてくるほど、力の差が歴然としている。とにかく、数年事に排気量が変更されるレースレギュレーションに対応するのは、資金的に苦しい企業がついて行けるはずもなく、加えて、経験や感も戦績に大きく寄与し、苦しくてもレース参戦を継続しておかねばならないので、相当な覚悟が必要となる。

差程のレース経験もないのに、ホンダやヤマハと同等の技術力があると過信して参戦すると、金を溝に捨てる羽目に陥り易い。かと言って、一方、スーパーバイクやスーパースポーツを、その企業の看板機種として販売している限りにおいては、モータースポーツは避けて通れない。これらの機種はサーキットを速く走るシーンを前面に置くことで、技術力に優れたマシンだとして販売しているからである。

技術レベルの高さの優劣を、勝負として競争するのがレースであり、過去、日本企業はレースで勝つことで優秀性をアピールし企業自体が発展してきた歴史がある。二輪ユーザーが求めるものは多様化しつつあるが、最も技術力を誇示できる場がレースであることは現在も何等変わらない。ましてや、一般二輪市場で誰もが購入できる車でレースを競い、誰が一番早いか、どの車が一番早いかを決めることは、これからも続くはずである。欧米のレース場での観客の駐車場をみていると、観客の関心度合いが良く分かる。・・・と以前のブログに書いた。

「MotoGPのような見るレース」から「参加するモータースポーツ」に大きく舵を切る方が、企業収益の確保という点では遥かに優位性があると思う。観客、いわゆる一般ユーザーがモータースポーツに参加する楽しみを支援する事こそが、企業が自信をもってモータースポーツを継続させる手段の大きな一つでもある。こう書くと、参加する事が大事と一方的に取られ兼ねないが、レースは一番になる事こそ企業が誇る技術的優位性を立証できることを決して外に置いてはいけない。その点において、世界スーパーバイク選手権や各国で盛んに開催されているスーパーバイクレース参戦に優位性がある。

DeNAは株価が低下したにも拘らず横浜球団を買収し野球界への参戦する効果は明白にあると、経営者は決断した。
このような経営的判断がレース参戦にも必要である。


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不祥事

2011-11-15 06:31:01 | その他

もう30年に近い前の昔、4研ビル事務所の一角での昼休み、大先輩数名が集まってきた。
賭けトランプで遊ぶためだが、当時4研で仕事をしていた若輩の私は記録兼雑用係として参加していた。熱中すると互いに牽制し合うの通例で、故江川さんは品証担当だったこともあり、不利な状況になると「この間、不祥事があってな」と例の笑顔で仰る。すると、トランプ仲間が「不祥事」、「不祥事」と言いだして流れを変えようとする。以来、不祥事とは面白い言葉だなと思っていた。

その後、品証担当となった当時、「三菱自動車のリコール隠し」や「雪印の牛乳汚染」等、世間を騒がす大不祥事が発生した。
「三菱のリコール隠し」は刑事告発までに発展し、国交省はリコール監査を全自動車メーカに対して徹底的に実施した。三菱より遥かに事業規模の大きいトヨタ、日産からリコール隠しに類する不祥事等は聞いたこともなく、ルールに基づいた対応さえしておれば特段に問題となるものではなかったのだが。


三菱自動車は三菱重工業の関連企業だったこともあり、重工業と名のつく傘下企業は更に詳細に調査されたようだ。
重工業と名のつく企業は同質の問題を内在させていると邪推されたのだろうか。当時社長が言っていた「川崎は重工業でも柔らか頭の柔工業です」と冗談を言いながら監査をうけた。それでも、担当以前の過去の言質や不具合の流れ等をしつこく調査された記憶がある。

結局、三菱自動車以外からはリコール隠しに類する指摘はなかった。

三菱自動車のリコール隠しの本質は当時新聞等に詳細に報告されており、公表された一部を記述すると、「元々持っていた三菱自動車の企業風土に加え、開発過程での品質テストがおろそかになった」「部門間の人事異動が乏しいため、相互チェックが働かない」「三菱のディーラーは与えられたノルマをこなすだけで、接客態度もよくなく、市場不具合の流れが確立されていない」「「命令―服従」の組織構造においては、部下が自社の反倫理的情報を収集しても、それが上司によって強圧的に抑圧されたり、 また上司がそれを故意に聞き流したりして既存の情報網から濾過してしまう可能性があった」

つまり、三菱自動車のリコール隠しは、徹底した縦割り社会が形成された中で、部門毎の情報の抱え込み、つまり官僚的な要素を強く持った企業だった事に加え、事業トップが市場不具合を認めない等々がリコール隠しの主因と分析されていた。


そして、「東京電力の福島原発事故対応」、「九電のやらせメール」、「オリンパスの粉飾決算」、「大王製紙社長による巨額借入」等の大不祥事が立てづけに露見した。これらの底流にある原因は三菱自動車のリコール隠しと本質的に同類だと直感的に思った。

福島原発事故が起きたあと、こんな報道もある。
「東京電力はもっとしっかりした会社だと思っていた。東電の「天皇」と呼ばれていた勝俣会長とも会食したことがあるけれど、こんなに無能だとは思わなかった」「いや、日本の大企業はみんなこんな感じなんだと思いますよ」、とか。あるいは、原発事故の前、東電の原子炉ひび割れ隠しを当時の通産省に、元GE社員からの内部告発があった。これは東電の福島原発に関する虚偽報告であるが、原子力安全・保安院は東電に告発の情報を伝えただけで、東電はひび割れ隠しを否認した。その後、東電経営陣は「企業風土の改革」と「国民の信頼回復」を明確な目標として掲げたが、今年の福島原発事故で、それが何の役立ずの代物だったことが分かった。此処にきて、福島の現場所長が話している報道内容から、原発事故の初期対応の拙さをある程度知り得る事になった。


九州電力の不祥事は、周りからみると不祥事の本質は実に明快なのに、最終報告では第三者委報告の核心部分を盛込ず、結局火に油を注いだ展開となっている。九電の再修正案では、佐賀県知事の関与の表現などで見解が食い違い、難航している。反省できず、自社役員や県知事を守ることに汲々として、国民から不信を買うようなことを何故するのだろう。原発再稼働を早く承認して欲しいのに、返って原発再稼働の時計を逆に回しているだけになった。極めてお粗末な展開で、今だ着地点が見いだせない。

上記2事項から言えば、東電や九電の不祥事から電力料金の仕組みを知り得た事はせめてもの救いだ。


オリンパスの粉飾決算は、日本人が役員をすると明るみに出るものも出ないのかなーという悲しい出来事だ。
オリンパス社が3年前に英国の医療機器メーカーを約2100億円で買収した際、海外の投資助言会社に買収額の約3割にのぼる手数料を支払った事が問題の発端で、通常は数%とされる相場と著しくかけ離れており、この問題を知った当時のM・ウッドフォード社長が菊川氏に問いただすと、逆に解任されたということだ。ウッドフォード氏が英米紙でこの疑惑を公表すると、同社の株価は急落し、市場からの強い調査要求で更に株価は大幅に値下り、菊川氏は混乱の責任を取る形で辞任した。仮に、ウッドフォード氏でなく日本人の社長だったら、問題はズルズルと先延しされたのだろうか。関心は経営陣の内紛から過去の不明瞭な買収、そして「飛ばし」と虚偽記載の発覚、四半期報告書の提出遅れによる上場廃止懸念へと移ってきた。いつかは露見する不祥事ではあるが、優れた商品をもつ企業だけに、信用して投資した株主に対する大きな裏切り行為である。


大王製紙では、井川意高前会長による子会社からの100億円超の借入が特別背任に問われつつある。大王製紙では、子会社の取締役会が機能せず、親会社の取締役会でもこの問題が取り上げられた形跡がない。こんな自由の効く資金があるなら、ラスベガスでなく国内で投資あるいは浪費して欲しいものだ。


企業の不祥事が露見するたびに、企業ガバナンスの重要性が論じられたり、CSRへの取組や社外取締役を採用してきたが、これらの会社では、取締役会や監査役会が有効に機能しなかったことになる。取締役は株主総会で多数の株主により支持されたものが選出され、代表取締役には取締役会で過半数の支持を得た者がなる。この仕組事態に問題があるとは思えないが、結果的に会社を適正かつ適法に運営するのはむしろ至難で、企業ガバナンスの宿命的な限界があるように思えてきた。


一連の不祥事には如何なる経緯があるせよ経営トップが深く関与しているため、企業ガバナンスが発揮しずらい事例である。「名経営者がなぜ失敗するのか?」という本の中で、多くの失敗の分析の共通項目は「臭いものに蓋をしようとする人間の本性」が指摘されており、「人間の本性と戦うこと」が経営者の最大の仕事であるとしている。


太平洋戦争時の旧日本軍の敗戦を纏めた「失敗の本質」の組織的課題と東電の原発事故は同質のもので、多くの企業内に内在していると以前のブログに書いた。失敗の本質で論じられた「その場の空気」や「修正する困難さ」が人間の本性の中に深くあるため、この種の不祥事を低減していくには困難がともなう。市場を裏切る行為をした企業は早急に淘汰される事が必要だと思うし、そして新規の企業にとって代わらない限り同種の不祥事は再発する。


三菱自動車のリコール隠しと同質の不祥事が立続けに発生したので、時期が経つと何にも変わらないなーと感じた。


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野々池にリンドウが咲いた!

2011-11-13 06:29:48 | 野々池周辺
野々池貯水池のウォーキングコースを降りると、予想もしない山野草と巡り合う事がある。
今回もそうだった。

先日、女房がウォーキングして帰るなり、「東側周回路下に黄色の花が群生しているが、何の花だろう」と言うので、早速見に行った。
確かに黄色の花を付けた野草が群生まではいかないが結構な数咲いている。
あまり見た事がない花だったので、後で図鑑で調べる事にした。

写真を撮りながら辺り近辺を歩いていると、足元に青紫の花がある。
「リンドウ」ではないか!
周回路からはリンドウの花は全く見えないのに、降りてくると結構の数のリンドウが咲いている!

定期的に草刈りがなされ、草丈が低い状態に保たれていたため、しかも東側で秋日を浴びてリンドウの開花に適しているのだろう。
リンドウの背丈も低いので、伸びてきた草に隠れて気付く人も少なく採取する人もいなかったのだろうか。
背丈は20cm弱で茎も細いが、シッカリと花と蕾をつけている。
直立しているもの、横に這っているものもある。
切花用の栽培種のように見栄えがするわけでもなく蒼紫色の蕾でもない花姿は、豪華でないのが尚良い。

野々池にリンドウが咲くなんて思いもしなかったので、それこそ「へー・・・」とビックりした。
野々池貯水池を良く散歩する女房も、リンドウがあるなんて事を全く知らなかったようで、3本ほど摘んできて見せたらビックリしていた。
小さいコップに挿しているが、花は日光を受けると開き、夜は閉じる。
雨や曇りの日は開いていた蕾をしっかりと閉じたまま。

リンドウの花姿に、その青紫の花弁の初々しさと清楚なたたずまいを感じた。
それにしても、野々池貯水池に「リンドウ」とは意外や意外。


















黄色の花の名は、「アキノキリンソウ」だと思う。
図鑑やGoogleで調べてみたが、多分そうだろう。
日当たりのよい場所に群生するようで、茎の先に穂状となってたくさんの黄色の花をつけ独特の気品がある。



「ツリガネニンジン」がまだ咲いている。
9月末頃からツリガネニンジンがポツポツと咲き始め、観察していると花が横に広がり始めた。
黒星池のツリガネニンジンはとっくに無くなってしまったが、野々池のは次から次に場所を移動しながら順番に咲いている。
花が終わると綿帽子が残るが、直立した茎の形からツリガネジンジンとわかるので、横に広がりながら開花している様がよく分かる。



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ツワブキが咲いた

2011-11-11 06:30:18 | 
少し前から、玄関脇の一角にツワブキの花が咲いている。
ツワブキは多年草なので、季節がめぐってくると花が咲く。

玄関の主木「バベ」の木の根元の一角、約1m程の狭い面積の場所だが、そこに季節にくると咲く花がある。
2月の「福寿草」、4月の「シュンラン」、7月の「ヒメヒオウズキズイセン」、そして今の季節は「ツワブキ」が咲いた。
何れも多年草もしくは宿根草なので、季節がくると適当に咲く。
そして、何れも黄色の花だから面白いので気に入っている。

同じく、玄関横のヒイラギ南天の根元には「斑入りヒイラギ」も咲いた。

ツワブキは若い茎をキンピラにしても食べれることは知っていたが、花や蕾は天婦羅や酢の物にして食することが出来るらしい。

調べてみたら、根や茎は乾燥させて煎じ薬として健胃薬や下痢止めとして利用され、
葉は生葉を火であぶったり、あるいは細かく切り刻んで、切り傷、打撲、湿疹などに塗布しても活用されるとあるが、一度もトライしたこと無し。





 


斑入りツワブキ
玄関のヒイラギ南天の根元に植えている。




4月の「シュンラン」

         



7月の「ヒメヒオウズキズイセン」

          
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