野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

大気汚染

2015-12-12 06:25:24 | その他
先日、二日続けて神戸新聞に、北京の大気汚染がひどく赤色警報が出され3億人に影響するとあった。北京市は深刻な大気汚染に見舞われ、北京市内の公園は霞、高層ビルもネオンサインしか見えないらしい。市内に入れる車両を奇数番号か偶数番号かによって区別する規制をしているらしいが、全く効果なしの模様。ニューヨーク・タイムズによると、細かい大気中の粉じんはさまざまな健康被害をもたらし、具体的な健康被害として喘息、肺がん、心臓病、脳卒中が挙げられるそうだ。

    「産経ニュース」
「 中国人アーティスト、北京で100日間もPM2・5を掃除機で吸い込む「笑われても、きれいな空気は基本的な権利だ」」

池田信夫さんのブログ人類の健康への最大の脅威は何かを読むと、WHOの推計では、世界の大気汚染による死者は、2012年には年間700万人で、新興国の経済成長で従来の2倍以上に増え、世界の3大感染症の死者が年間430万人といわれているそうで、今や人類の健康への最大の脅威は大気汚染となっている。特に中国では長年、大気汚染問題に苦しめられてきたが、その大気汚染の主な原因は、車の排気ガスと工場や発電所で質の悪い石炭が燃やされたことによるそうだ。
   「世界・大気汚染による死者数ランキング

新聞にもあったが、中国の石炭依存からの脱却と言っても重工業や暖房などで安価に供給される石炭依存を変えるのはそう簡単ではないようだ。中国の発電総量のうち70%以上は石炭火力発電が占めており圧倒的な石炭消費大国のデータもあり、天然ガスを燃料とする火力発電も電力需要には到底賄えないとある。そこで電力供給の切り札は現在2%の原子力発電(中国、2030年までに原子力発電所110施設を新設へを高めるしかなく、中国政府は、2030年までに全発電量に占める原子力発電の比重を大幅に拡大させることで、環境問題やCO2排出量問題の解決を目指すとある。上記池田さんのブログでは、『原発による死者は50年間でチェルノブイリの60人(2008年国連調査)で、これより大きい数字としてはWHOが出した4000人という非公式の中間推計があるが、これを50年で割ったとしても年平均80人である。700万人と80人のどちらが人類の脅威かは、明らかだろう。「原発ゼロ」や「CO2ゼロ」を叫んでいるNGOは、まず「石炭ゼロ」をめざしたほうがいい』とあるように、大気汚染とCO2の地球規模削減を合理的に考えると原発稼働と増設が有効な手段と考えるのが自然だろう。

福島の原発事故は一人の死者も出なかったが、放射能汚染への恐怖を植え付けてしまった精神的ダメージは大きかった。しかし冷静に考えても、日本は広島と長崎が原爆投下によって甚大な被害を被ったので、放射能に対する過敏な反応は致しかたないが、その後の長崎・広島を見ても危険な街のままで誰も寄りつかなかったとは一度たりとも聞いた事はなく、長崎港へは世界中の多くの客船が寄港(神戸より多い)する素晴らしい街である事は変わらない。寺田寅彦の言葉にもあるように『ものを怖がらな過ぎたり、怖がり過ぎたりするのはやさしいが、正当に怖がることがむずかしい」ということです。「正当に怖がる」ために、まず正確な知識を得て、どのように対処すれば安全なのかを知ることが重要だと思います。』 こうしてみると、石炭による大気汚染のほうがより全人類の脅威とみるべきだと思う。




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