野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

「世界最速にかけた誇り」を見に行く

2016-10-31 06:28:14 | その他
  「飛燕の排気管と過給機空気取り入れ口」
神戸ポートターミナルの大ホールで、川重創立120周年記念展として、太平洋戦争時、当時の陸軍戦闘機の一つで、旧川﨑航空機製の戦闘機、「飛燕」が展示されているので、見物に行った。記念展の表題は「世界最速にかけた誇り高き情熱」としてあった。同展を紹介する、幾多のメディア記事の多くが、展示された「飛燕」は国内で唯一現存している機体で、米軍が接収した後、昨年まで鹿児島県の知覧特攻平和会館で展示されていたが傷みが目立ち、同社岐阜工場で約1年間、修復作業が進められていた機体で、今回の120周年に合わせて展示されたものと説明している。だけど、記念展パンフレットの一番最初に「世界最速にかけた誇り高き情熱」とあったので、それに類する記述部分を場内で探したが見つけることができず、あったのは動画の一部に「過給機」によってエンジン出力を向上させたと説明があったので、「世界最速」と言う意味は「過給機」の開発を意味し、その流れの一環で「飛燕」のエンジンである「ハ40」から最新のカワサキ製二輪で「過給機」を装着した「NinjaH2R」の展示へと繋がっていると理解した。そうは言っても、実際の展示物は、記念展の主題はレストアされた「飛燕」がメインで、かつその一部に「飛燕」に搭載された内燃機関「ハー40」があり、その中の一部品である「フルカン式接手過給機」がある。そして出口の別仕切り部屋に「過給機」の一種である「スーパーチャージャー」搭載の二輪車へとつながるようになっていた。丁寧にレストアされた飛燕のフルカン接手遠心式過給機が大きく展示されている一方、戦時中の過給機開発の誇り高き情熱の流れの延長上にあると思われる、最新式二輪の過給機の説明や展示は一切無く拍子抜けしてしまった。今回の120周年では、あくまで「飛燕」が主役、最新式二輪は脇役として展示されていたようにも感じられた。
     「飛燕エンジンと左側面の過給機」
 
ところで、「世界最速にかけた誇り」としての「飛燕」は世界最速を第一に開発されたのかに興味があって、30年ほど前に購入した単行本「戦闘機 飛燕 掟 義郎著」を文庫棚から取り出し再読してみた。合わせて「三式戦闘機」をウキペディアで読んでみた。ウキペディアの緒言には「当時の日本唯一の量産型液冷戦闘機である。防弾装備のない試作機は最高速度590km/hを発揮したが、防弾装備や燃料タンク等を追加した量産機では鈍重な戦闘機になり下がり、アメリカ軍に「もっとも食いやすい(つまりアメリカ軍にとっては攻撃し易い)戦闘機」という印象を与えている。基礎工業力の低かった当時の日本にとって不慣れな液冷エンジンハ40は生産・整備ともに苦労が多く、常に故障に悩まされた戦闘機としても知られる。(略)そこで星型空冷エンジンを急遽搭載した日本陸軍最後の制式戦闘機、五式戦闘機が生産された」とある。敵国の航空機に比べて有利な空戦を行う為には戦闘能力の向上こそが命題で、最高速を主眼に求めるものでは決してなかったとあるが、飛燕の試作機は同時期の日本戦闘機よりも最高速で勝っていた(量産機の最高速は遅くなったとあるが)との記述もある。主任設計者の土井さんによると「液冷戦闘機の抵抗面積は空冷戦闘機に比べて20%程度も減少し、速度は6%向上する」とあるので、飛燕の最高速は機体のスリム化によって達成されたようだ。

戦時中、唯一の液冷エンジンだった「飛燕」のエンジン「ハ40」について、「戦闘機 飛燕 掟 義郎著」に興味ある記述がある。例えば「ハ40」は超有名なドイツの戦闘機「メッサーシュミット」に使用されたダイムラーベンツ社製の戦闘機エンジン「DB601」からライセンスを受けて生産したものだが、この高性能エンジンの購入をめぐって帝国陸海軍は役所同士の実にくだらない官僚的縄張り争いでドイツ側の嘲笑を浴びたそうだ。当時の陸海軍は国家の杞憂より勢力争いに終始し、結局、陸海軍別々にライセンス料を支払うという国費の無駄づかいに当時のヒトラーが失笑したという情けない記述もある。また、最も苦労したのは当時世界にただ一つしかない燃料噴射ポンプの実物をドイツから日本に輸送する箱根丸の臨検のくだりも面白い。だが、当時世界最高レベルにあった、ダイムラー社の「DB601」を国産化するには当時の日本の技術力では如何ともしがたい生産技術上の遅れがあった。その代表がクランク軸のローラー・ベアリング(参考:動かぬ無機物も好きな人)で、大端ベアリングのローラー端の仕上げ工程が均一ではなかったので、大荷重が負荷されたときの弾性変形によって端部に異常な力が掛かり疲労破損が生じたこと。またニッケルを使用しないクランク軸も疲労強度が弱かった。ダイムラー社もニッケルレスのクランクを使用したが窒化処理で強度を高めていたようだ。このように、ダイムラーベンツは斬新なことをやっているが日本の工作技術では製造困難の懸念があり、当時、交渉担当だった川航パリ駐在員林貞助技師はダイムラーエンジン導入には難色を示めした等が記述されている。また、今回の主役の一つである、フルカン接手遠心式過給機にも大きな問題を抱えていた。フルカン接手の調整不良によりエンジン出力が一定しないという大問題を抱え故障の連続で、所謂整備士泣かせの「ハ40」は上記本では不運なエンジンだとして記述されている。また、過給機の防塵対策も大変だったようで、強烈な太陽の乾ききった南方の砂塵が大敵で、展示されていた過給機の入り口には金網が張ってあったが、南方現地での過給機防塵対策に苦慮したとある。結局一兵卒の提案「へちま」が以外にも好結果があり、へちまの多量調達に至った等の記述もあり、現地整備士泣かせのエンジンだったようだ。優れた素質の片鱗もありながらも、エンジン不具合に泣かされて飛び立つこともできず、どこからともなく油が漏れ、フルカン接手の軸折れや調整不良によるエンジン出力不足、燃料噴射ポンプの故障などの対策で、明石工場は大混乱をきたし、結局液冷エンジンを諦めざるを得ず、三菱の空冷エンジン搭載となった、五式戦闘機は非常に強い戦闘機に変身したとある。

一方、過給機を装着した二輪2機種が「飛燕」の横にひっそりと置かれていた、一つはターボ式過給機搭載の二輪と機械駆動式過給機(スーパーチャージャー)搭載の二輪車。「飛燕」の過給機と最新式ターボ過給や機械式過給機の関連説明を探したが見つける事ができずじまいだった。最新式過給機を搭載した「NinjaH2R」は遊星歯車(だったか?)で増速駆動した過給機(スーパーチャージャー)で、”KAWASAKI USA”と言うフェイスブックに、「NinjaH2R」がアメリカのボンネビル・スピードウィークで最高速チャレンジした記事があった。この記事によると、最高速は220マイル(352㎞/h)とあった。昨年も同コースで最高速チャレンジを実施したらしく、今年は昨年よりか若干最高速の向上があった由(ホンダも同じ頃、ボンネビルで最高速チャレンジを実施したと本田技研工業のHPに記載されたが、「NinjaH2R」の最高速チャレンジの件はカワサキのHPには記載されていないので最高速データの真偽は不明)。
  「FB"KAWASAKI USA"」
ところで、ボンネビル挑戦時の「NinjaH2R」の最高速352㎞/hの値は、二輪ロードレースの最高峰MotoGPマシンではごく標準的な値で、MotoGPの最高速は、ボンネビルのように最高速狙いの長い直線コースではなく通常のサーキット走行中の速度であり、加えてMotoGPマシンは過給機の装着していないマシンでの350㎞/h(ロードレースでは、最高速の早い車が必ずしも優れたマシンとしては直結しないと言われている)を考慮すると、過給機を装着した「NinjaH2R」が現時点では特段に速い車ではなさそうだ。さすれば、120周年の表題である「世界最速にかけた誇り高き情熱」は今後もチャレンジ続ける情熱を持ち続けるという意味なのかもしれない。更に加えて驚いた事と言えば、「NinjaH2R」マシンを眺めながら気が付いたが、このマシンの先頭カウリング部分に川重が戦前から使用していたロゴマーク「リバーマーク」が張ってあった。「リバーマーク」と言えば、カワサキ製車両やカワサキ製橋梁等に貼り付けていたものと一緒で、リバーマークに重厚長大のイメージを持つ人たちにとっては二輪のリバーマークには馴染めなかった。これからのカワサキ製二輪はリバーマークが全車つくんだろうか。加えて、「NinjaH2R」のH2Rとは何を意味するのだろうか。カワサキのH2Rと言えば、1970年代に活躍した2サイクルエンジン搭載の750㏄レーサーがよく知られているが、「NinjaH2R」とどんな関係があるのか疑問を持ちながら展示場を後にした。


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庭の柊(ヒイラギ)の花

2016-10-28 06:21:19 | 
  「道路添いの庭の柊の樹」
何時もは、金木犀の花が萎んであの強烈な匂いから解放されてほぼ1週間後、次がヒイラギの甘い芳香の順となるが、
今年は金木犀のの開花が遅れて、今も強い匂いをまき散らしている。だが、柊の花は今年もほぼ例年通りの時期に咲いた。
金木犀の頭痛がするような強烈な匂いに比べると、柊の花の白い芳香、いかにも自然な香りで上品さがあるように思う。
一年中で一番爽やかな季節に、甘いが爽やかな芳香が庭に漂い、ほっとする瞬間でもある。
加えて、純白の花には何とも言えない清楚な美しさがあって、ほのかな香りとともに捨てがたい魅力でもある。
なにせ、自己主張が少なく奥ゆかしさがあるのは、柊の香り。道路わきの庭に植えているので、近くを通る人達に
ほっと一息ついてもらえれば幸いと思っている。
     
 

ヒイラギの花をグーグルで検索していると、似たような花を咲かせるものとして、「ヒイラギ」「ヒイラギモクセイ」それに
「ギンモクセイ」とあった。葉の先端のギザギザで区別されるとあるが、今までヒイラギだと思っていたこの庭の樹は、この説によると、
どちらと言えば「ヒイラギモクセイ」の葉の形も花の形も類似しているようにも見える。
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干し柿の取入れ

2016-10-26 06:15:19 | 日常生活
10月13日に、約240個ほどの柿の皮をむいて二階の物干しに吊るしていたが、非常に甘くなってきたので物干から下ろした。
昨年より3日ほど早く実質10日で完成した。柔らかさを残した方が甘さが際立つので少し早いかなと思ったが、
このまま放置すると、大きさバラバラの柿では乾燥具合を合わせることはできないので小振りの柿に甘さを合わせた。
まずまずの出来具合だ。
今回、3日ほどで甘さが出てきたので、その後は試食しながら、果肉のゼラチンをもみほぐしながら日干しすると以外に早く出来た。
娘宅に半分ほど渡してもかなりの量が残っているので、毎日食べても正月まで持つはず。
       
  



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’16モトクロスGP大会をパソコン観戦

2016-10-24 06:25:18 | モータースポーツ
10月23日の全日本モトクロス選手権 最終戦、菅生GP大会をパソコン観戦した。
この最終戦をもって3人のライダーが引退するとのことで、引退するワークスライダーの走りを楽しみにパソコン観戦した。また、
今回のGP戦には、アメリカンホンダのCole Seely選手が出場した。ヤマハも海外のワークス選手を招聘していたが、怪我のため、
結局、ホンダの Seely選手のみがモトクロスの盛んなアメリカからの参戦となった。レースの方は、 Seely選手が圧倒的に早さで、
第1ヒートは2位との差を24秒差、第2ヒートは37秒差で圧勝。さすがに、日本人トップ選手が周遅れに近いと言うことはなかったが、
昨年のように複数の海外ワークス選手が参戦し競争したら、昨年同様の差があった可能性も否定できない。それほどまでに、今年も、
海外トップ選手と日本人トップライダーとの技量差は遠く離れたままで、その差が近づいたという様子は見れなかった。

今や世界のモトクロス選手の実力から完全に蚊帳の外に置かれている日本のワークス選手が、日頃から戦い慣れたコース(菅生)で、
日本選手が優位に立てる条件の下で、カナダとメキシコ以外の海外に行ったことがない Cole Seely選手相手にどのような戦いをするか
興味があってパソコンのライブタイミングをじっと見たが、前日の土曜日からの公式予選結果等も含めて、日本人ワークス選手に
とっては惨めな結果だった。一時期、MFJは全日本モトクロスの目標の一つに、日本選手の技量を海外選手に肉薄させたいと掲げていたが、
数年かかる対策も2年も経ずにいつのまにかその目標さえも無くなっている。二輪の醍醐味でもあり、その原点でもある競争で、
日本人選手と海外選手との技量差が明確にわかってしまうと、SNS等で白熱した海外のモトクロスレースを見る機会が多くなった、
日本のファンが白けて離れてしまうのは必然だろう。

一方、日本GP戦を境に全日本モトクロス選手権から引退すると事前に発表したのはスズキワークスの熱田選手、カワサキワークスの
田中選手そしてKTMでレース参戦していた北居選手。熱田選手は39歳、田中教世選手は38歳とあった。モトクロス競技は一種の格闘技だが、
日本では40歳に近い選手が第一線で活躍できることに改めて驚いてしまうが、一方、逆に考えると若い選手が出てこない環境が全日本には
あると言う証左だろう。度々、フェイスブックに20年から30年前の全日本選手権での見渡す限り観客の多さを示す写真が投稿されているが、
今は、最悪期にあるのかもしれない。末端ユーザーも一緒になって楽しめる全日本選手権レースではもはやないのかも知れない。

   
   「田中教世選手引退セレモニーに昔在籍していたヤマハファクトリーから花束(えかきやたまさんのFB)」



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キンモクセイ@野々池貯水池周辺

2016-10-22 06:21:30 | 野々池周辺
今日(21日)の午後2時7分、鳥取で震度6弱の地震あり。
明石の娘宅にいたが、久し振りの強い揺れを感じた。その後、明石や神戸市西区の震度は3との報道。
一瞬、阪神淡路の大地震を思いだした。

ところで、毎年10月の始まりと同時に咲いていたキンモクセイが、今年は中旬も過ぎてやっと咲いた。
フェイスブック友達の投稿を見ていると、この時期では、キンモクセイはすでに終わりの報告が投稿されてきたが、
この周辺では10月中旬過ぎてやっと咲き始める。こうなると、キンモクセイの咲く辺り一面に強烈な匂いが漂って
北風に乗って庭にまで飛んでくる。この匂い、気分の良い日は良い香りだが、ちょっと落ち込んだ日には頭が痛くなるほどにうっとうしい。
でも、金木犀の香りというか匂い、この地域に漂うのは遅かりしと言えど、これがないと秋は本格的に始まらない。
   

これで、秋の主役も揃って野々池は完全に秋モードになった。
 

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今年も健康診断結果はOKだった

2016-10-21 06:27:55 | 日常生活
年一度の健康診断を20日に終えた。
今日、検査したのは「ももい胃腸科クリニック」にて胃内視鏡とエコー検査及び胸部X線検査を受けた。
胃内視鏡による結果(食道、胃、十二指腸)は今回も異常なし。
胃の内部が少々荒れていたのでピロリ菌の有無を昨年、一昨年の2年にわたって血液検査と生体検査したが、ピロリ菌はおらず問題なし。
だが、毎年検査を受けるように注意を受けた。腹部エコーによる肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓など臓器検査も異状なし。
この日、同時に肺がん検診を2年ぶりに実施したが、胸部X線検査は異常なく、これから三日間、痰を採取し検査に出さねばならない。
肺がん検診は神戸市が実施するので、医院で実施し胸部X線写真と痰を神戸市を送って検査するらしく、結果が判明するのは一ヶ月後とのこと。
大腸ファイバー検査の必要有無を医者に聞いたが、昨年実施して異常がなかったので、今年は不要とのことだった。
  胃内視鏡は鼻の穴からカメラを挿入。鼻に少しドローとした液体を注射器で入れた。
この液体を喉まで吸いこんで飲み込んでくれと言う。直ぐに麻酔が効いたようで何となく鼻の奥の感覚がおかしくなる。
そのまま二階に上がり、カメラ室へいき、鼻から胃カメラを挿入した。新しいモニターを入れたようだが、モニターとの設定位置が悪く検査中の胃内部は見辛い。

別に日に実施していた特定検診では、血圧は120/88で血液検査や尿検査等も問題なし。
中性脂肪78、HDLコレステロール値64、LDLコレステロール値110、その他血液検査値も基準値以下だったので、
このまま運動を続けるようにとの指導。また、今年初めて、肺炎球菌ワクチンを打った。本人半額負担で接種費用4,000円はびっくり。
接種済みカードは保管せよとの指示を受け、健康保険証にシールまで張った。
先日、女房が骨の検査を受けて年齢正常値以上だと喜んでいた。この検査も興味あるので機会があれば次回検査してみようと思う。

今年も特段の問題点もなく過ごせたので、また一年、このままの運動を続けることにする。
自分自身の基準に設定している、週4日7㎞/日の速足ウォーキングも楽しく、腕立て伏せ60回も問題なく可能。
この10数年、年を経ても今迄の運動が特に負担となってきたとも感じないので、このまま一年一年続けられたら良し。
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KTMレーシングチームの本陣

2016-10-19 06:13:31 | モータースポーツ
先週だったか、”racerxonline.com”にKTM FACTORY TOUR IN AUSTRIAの記事があった。
オーストリアに本拠地がある、KTMの新しい開発部隊の本陣が公開された記事だった。KTM社といえば、今や世界のオフロード界では押しも押されぬ頂点に立つ雄で、かってこの領域を占拠していた日本企業を蹴散らし、世界選手権や米国のモロクロス・エンデューロの世界の覇者である。加えて参戦したくとも誰でも参戦できるものではない、ロードレースの最高峰MOTOGPレースへの本格参戦のために下準備中でもある。そのKTMが新しい開発拠点を報道陣に公開した。(ちなみにKTMの親会社はインド財閥で二輪企業のBajaj社で、Husqvarna はKTMの子会社もしくは兄弟会社)
  
概略説明にはこう書いてある。
「1992年、KTM社は小さなワークショップから出発、エンデューロレースのニッチ領域に参戦しながら成長し、その後、ラリーやモトクロスの世界で輝かしい成功を収めてきた。2006年には300以上の従業員と60人を超えるワークスライダーを雇用できるレベルまでに成長し、” Ready to race ”と言う明快な企業コンセプトロゴを旗印に、 モータースポーツへの飽くなき挑戦によって KTMはグローバルに成長し続けてきた。現在、3000人以上の従業員を雇用し続けている。 今後とも年間売り上げの5%をモータースポーツ分野に投入する予定だ」

KTMの話題が顕著になってきた一つに2013年12月、米国の「Motorcycle USA.com」の「KTM Claims Biggest Sales Growth in 2013」にこう書いてあった。「2013年、米国で最も急成長している二輪企業はKTMだ。KTMの11月の販売台数は2012年同月比+49%、11月末時点では年初来の数字は28.8%の増加」とある。リーマンショック後、二輪の大市場米国の販売が半減以下に落ち込んだのを契機に、世界の二輪企業を牽引してきたホンダ、ヤマハは欧米主体から新興国に活路を見出し、特にホンダは新興国市場で大きな収益を確保し続けてきた。だがその間、日本企業が落ち込んだ欧米の二輪市場に浸食してきたのが、強いブランド力をもつ欧米の二輪企業で、その代表がハーレーで、BMW、Ducat、KTM等が急伸してきたと言われている。その中で、KTMは、その明快なコンセプト”KTM Ready to Race”でON,OFF車とも豊富な品揃えと地道な「草の根活動」を展開し、日本メーカーが予算縮小しているこの時期を絶好の機会だと捉え、アメリカのオフ市場を席巻する動きをみせた。結果、モトクロスの分野では、世界選手権や米国のスーパークロスレースの王者として君臨し、そこから生み出す製品の優秀性を訴え続けることでKMT信者を増し続けて、その強固なブランド力を如実に証明し疑う余地もなかった。今までは、ハーレーは別格で日本企業間で其々の立位置を論議していれば良かったが、今や、欧米社の浸食した残りを日本企業が争う場面に変貌しつつあるようにも見える。例えば、下表は「webbikeworld.com」にあった、米国における二輪の販売台数の推移であるが、2004、2005年に110万台近くあった販売台数は急激に落ち込み、最近は徐々に回復しつつとは言え、2015年はやっと50万台の販売台数までに回復したレベル。
    
米国の販売数は遅々だが確実に増加傾向にあるが、危惧されるは日本ブランドの2015年販売は昨年から12.5%ほど減少した反面、欧州車のBMWは9.3%販売増と上記記事にはある。2年ほどの同資料でも、日本製二輪の販売が低迷するなかでも、販売好調の代表はハーレーダビッドソンで、Ducatiは+21%の販売台数増加、同じくKTMも+15%の台数アップが顕著だった。米国では特にOn-Hwyの販売落ち込み傾向にあるも、オフロード車に代表されるOff-Hwyの販売は依然好調に推移している報告もある。ちなみに、2014 U.S. Motorcycle Sales Totals によると、下記のようになっている。
             
ストリートバイクの絶対量(334千台)が一見多いように見えるが、Harley-Davidson Reports 2014 Fiscal Resultsによるとハーレーダビットソン社がその1/2弱(171千台)を米国で販売しているので、残りの販売量163千台を日本と欧州各社がシェア販売するのに対し、オフバイクの販売量81千台は日本各社とKTMとHUSQVARNA社がほぼ独占。しかも、レース専用車としての高収益性もあって米国市場ではオフロードバイクの主流であるモトクロスバイクの販売は二輪各社の大きな収益源となっている可能性がある。


KTMの企業コンセプトロゴ”Ready to Race”は出発点から何ら変わらず、その持つ意味は、KTMはレースばかりする企業ではなく、KTMはKTMユーザーと一緒に楽しみ、ユーザーと良い時を過ごしたいという意味だろう。末端市場はKTMの真の意味を理解し信頼し続けているのは間違いない。レースという言葉を企業指針にするとは以ての外とする人達もあるやかもしれぬが、欧州二輪企業は自社ブランド構築に躍起になっており、世界中の二輪愛好家にとっては必然的に気にかけざるを得なくなるだろう。






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日曜日もスポーツテレビ観戦

2016-10-17 09:15:30 | その他
日曜日(16日)は面白いスポーツが目白押しでどれにチャンネルを合せるか迷うほどだった。
朝はサンディモーニングのスポーツコーナーで、テレビ放送のなかった広島の快進撃を、また広島の田中選手の成長ぶりを達川解説員から聞き、
最後は屋根裏さんからゴルフ・日本オープンの予想を聞きながら、午後までにやっておくことを片付けて待つことにした。

★昼一番はゴルフの日本オープン。松山は6アンダーで、ピンそばにつけるショットは見応えあり。
それよりも2位の池田勇太選手にはハラハラドキドキ。17番で下りのラインを外したときの思いほか悔しがった場面から18番で回復し一安心。
そのまえにもカップを外す場面が何度もあり相当悔しがっていた。これ等含めて今回の日本オープンは面白い試合運びで非常に楽しめるゴルフだった。
それ以上に感動したのは狭山GCの素晴らしさ。午後に入り陽も傾き始める頃、グリーンを中心とするコースの綺麗さは、
よく見る米国PGAツアーのコースとよく似た風景で、日本にもこんなに手入れの行き届いた素晴らしいコースがあるんだと、こればかしは感動した。
観客動員数15,000人のギャラリーを引き連れて歩く松山選手には堂々たる貫禄が見え、素晴らしい選手が出てくると、必然的に観客も多くなる見本。

★日本オープンがカップインして次のコースに設定される度に、パリーグのCSにチャンネルを変える。
初回にソフトバンクが4点入れたので、今日はソフトバンクの勝ちを予想したが、結果は全く違った。
日本ハムは徐々に追い上げ逆転に成功し、最後はDHから抑えに大谷が出てきた。すると大谷は164キロで先頭の松田を空振り三振に打ち取り、
その後は吉村、本多に対し165キロを連発して三振で抑え、7-4で日本ハムが勝った。ソフトバンクを応援してきたが、165キロの大谷には勝てない。
本シリーズ、初戦の大谷に抑えられ、最後もまた大谷に抑えられ、まさに大谷主役の漫画の世界だった。
   
   「何と言っても日曜日の圧巻は日本ハム大谷選手の165キロで、日曜日の一番見応えある場面だった」

★その間にも、茂木で開催されたMOTOGPを見たが、ゴルフの日本オープンやプロ野球に比べるとさしたる面白さもなく、
ヤマハワークス2名が変な転び方でリタイヤ後は単調なレースで面白さ全く無し。でも、テレビから見えた観客は思った以上に多く安心。

★富士通レディーズの最終組の3人。松森、笠、堀琴音の3選手のゴルフも面白さが一杯詰まっていた。
熊本出身の笠りつ子を応援してきたが、最後18番のバンカーのトリプルボギーで落ちた。加えて滝川第2の堀琴音も見応えあり。
滝川第2高と言えば、会社通勤路のすぐ傍に「寄せの練習場」を持っている高校で、本校のゴルフ部指導員もよく知っている。
この高校からもゴルフやサッカーの有名選手を輩出しており、また彼らが日頃から使用しているゴルフ練習場にも度々出かけていたので、
滝川第2の出身の選手も日頃から応援している。





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アサギマダラが今年も庭にやってきた

2016-10-15 06:24:49 | 
アサギマダラが今年も庭に飛来してきた。何度も庭のフジバカマの花に留まっていたと思うが、
今年は、フジバカマにきたアサギマダラは留まってもすぐに離れ、写真を撮ろうと近かづくと、すぐに飛んで行ってしまう。
こんな現象は今までなかったこと。今までは、写真を撮ろうと近づいても花から飛び立うともせず、
羽根を止めて暫く休止していたので、写真に収めることができた。 それが今年のは違う。
理由はわからない。違うと思えることはフジバカマの花は今年の酷暑の影響だろうか小振りのものばかり。その代りに、
花の香りは素晴らしく、例年になく上品な芳香がする。例年だと花の香りはこんなに鋭くなかった記憶がするが、
確かな理由はわからない。
と、ここまで今日(14日)の午前中に書いておいたが、昼過ぎの午後2時ごろ、フジバカマに陽がさし暖かくなってくると、
突然、2頭のアサギマダラが飛んできた。部屋の中から良く見えたので、早速庭に降りて座ったまま動かずにじっとしていると、
アサギマダラがフジバカマの花で口吻(図鑑にはそう書いてある)を伸ばしている。そこを撮った。
 
 
 
 
人目を全く気にせずフジバカマの花に留まった大きいほうのアサギマダラに手を延ばして捕獲する。何の抵抗もなし。
捕まえられたまま羽根をばたつかせるでもなく、脚も動かさない。確認すると、何のマーキングもなかったので離した。
   

アサギマダラが飛んできたのは遠目にも直ぐに分かる。飛び方に一種独特の飛び方をする。
飛び方もフワリフワリと言った感じで羽を動かし、時には羽ばたきを止めたりする。また、近づいても逃げようともせず、
フジバカマの花の回りを飛び交って、一度花を離れても未練がましく周辺をふわふわ飛びながらもしばらくするとフジバカマの傍に戻る。
そんな飛び方をする蝶は他に見当たらないので、アサギマダラがいるとすぐに分かる。
それにしても、なぜアサギマダラは上空からフジバカマを見つけるのだろう。わが家の庭のフジバカマを植えている面積は1.5㎡足らずの
小さい面積しかなく、しかも近所にフジバカマを植えているとも聞いたこともない。そこを目掛けて毎年飛来する、この不思議さ。
ひょっとしたら、これから南方への旅の途中下車かもしれぬと思うと、頑張ってねと!



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今年も干し柿に挑戦

2016-10-14 06:21:36 | 日常生活
娘が渋柿をもらったので干し柿にしてくれと持ってきたが、その数おおかた240個ほど。
こんな数の干し柿など剝いたことがないので一瞬ためらったが、当方暇なので暇つぶしにトライしてみた。
かかった時間、大方7時間。柿の皮が固くて包丁が入りにくいものから、熟す寸前の柿ありで戸惑った。
昨年も160個ほど渋柿を作った経験があるので、左手に軍手をはめて滑り止めと渋が手にこびり付きにくくした。
加えて小型の包丁を鋭く研いで、かつヌメリをタオルでふきながらの作業だが、全部の柿を剥き終わるころには、
右手の親指に数か所の傷ができて、血がにじんできた。右手で柿の皮を向く際、右手の親指が包丁のストッパー役を
するので、どうしても指を傷つけてしまう。また、手袋をしていたにも関わらず左手の指の爪先が渋で黒くなった。

剥き始めて終わるまでは二日がかりだが、皮を剥いた柿を一昼夜置いたほうが、柿のムネリが取れて吊るしやすい。
2階のベランダは日当たりも風通しも最高なので、1週間頃からで赤みを帯びて柔らかくなり始め、3週間で完成するだろう。
それを、まだ柔らかさが残っているぐらいの干し柿を冷凍保存すれば正月までは美味しく保存できる。
  

もともと栄養価の高い生柿を干すことでぎゅっと濃縮されるわけだから、当然干柿も非常に健康的な食品なるはず。
昔から二日酔い防止、高血圧予防に効果的といわれてきた。また、食物繊維は整腸作用に優れていると聞いたことがある。
能書きは別にして、干し柿の甘さ加減は丁度良く、これから当面はおやつ代わりになるので毎日の楽しみにしている。




     
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