野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

鈴鹿8耐の最終結果が発表された

2019-07-31 07:22:12 | モータースポーツ
2019年の鈴鹿8耐は、近年稀にみる好レースで、二輪企業が持つトップチームであるワークスチームの戦いとはこういう凄いものだと改めて知ることができた。鈴鹿8耐と言う、国内二輪レース最高峰のエキサイティングなレースが国内の多くのレースファンや二輪ユーザーを虜にし、そして二輪業界が再び盛り上がってくれたらと期待している。

今年の優勝は、カワサキワークス「Kawasaki Racing Team」となった。
ただ、8時間終了前の19:28分に、それまでトップ走行の「Kawasaki Racing Team」所属のライダーが転倒しゴールできなかったので、ルール上、優勝はヤマハワークスの「TECH21」が暫定優勝チームとして表彰された。しかしその後、「Kawasaki Racing Team」からクレームが付き協議された結果、初期の暫定結果は覆り、「Kawasaki Racing Team」が暫定優勝となった(これらの経緯はFIMEWCの結果表に記載あり)。その理由が詳細に報道されていなかったので、何で?と不可思議に感じ、実に後味悪い結果となった。明けて29日の午後過ぎ、「鈴鹿サーキットの最終結果が告知」され、暫定の文字が消え、正式に「Kawasaki Racing Team」が最終優勝と認定された。同時に「裁定経緯も公表」され、またヤマハもこの結果を受けいれると報道「2018-2019 FIM世界耐久選手権シリーズ最終戦 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第42回大会 YAMAHA FACTORY RACING TEAMがライバルとの激闘の末2位を獲得」とし、内容は「暫定リザルトの改訂につきましては、当社としましてもレース審査委員会へ説明を求めましたが、裁定に至る経緯説明を受けた結果、その裁定を尊重して受け入れました」との記載がある。

最終結果が二転した問題のジョナサン・レイの転倒シーンがこれ。
レース217周目にKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのジョナサン・レイが転倒。即座に赤旗が掲示され、レースは216周で成立した。
 

公表された裁定経緯によると、  
1.暫定結果として、計時モニターにて 「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」を 総合優勝とした根拠:
「FIM Endurance World Championship and Cup Regulations 1.22.5に基づき、"レースが終了"して以降、5分以内にフィニッシュライ
 ンを通過しなければならないという規則が存在するため、転倒後フィニッシュラインを通過できなかった「#10 Kawasaki Racing Team
 Suzuka 8H」は順位認定から除外
」。
2.「#10 Kawasaki Racing Team からの抗議を受けて、#10を総合優勝とした根拠:
「FIM Race Directionにおいて赤旗の運用規則を再度厳密に精査し、FIM Endurance World Championship and Cup Regulations 1.23.1
 に定められた赤旗中断時の規則を適用し、"赤旗提示の1周前(216周)の順位を結果として採用する"という規則に則り、暫定結果を変更した」

鈴鹿レポートをもう少し詳しく解説した資料を探すと、「motorsport.com 日本版|モータースポーツ情報サイト」の「鈴鹿8耐の暫定結果改定の理由は? “赤旗”掲示時の処理がカギに」にこうあった。
「これについてレース終了後から2時間が経った21時30分に、FIMが報道陣に対してリザルト変更の経緯について説明した。また、その場で赤旗が掲示される1周前の順位に基づき、カワサキが優勝となることが伝えられた。 しかし、疑問となるのが『なぜ当初はヤマハが優勝とされたのか?』、そして『カワサキが優勝という結果に変更される根拠は何か』というふたつの点だ。
●リザルト変更の理由と当初の暫定結果についてFIMそしてレースディレクション側は以下のように説明した。
「赤旗でレースは終了となり、5分以内に全選手がピットレーンに入ってきた段階でレース終了という考えだった」
「この考えは、5分以内に(ピットレーンへ)入ってきたマシンの順位ということで、これはFIMワールドチャンピオンシップの見解だ」
FIMのレースディレクションは当初出された暫定結果についての説明を行った。なおこの発言に関してはFIM世界耐久選手権レギュレーション1.22.2『規定周回数、または時間を走行することを競う競技会において、トップのライダーには、コース上のフィニッシュラインに立つオフィシャルによってチェッカーフラッグが振られる。チェッカーフラッグは後続ライダーにも出し続けられる。 もし、トップのライダーが5分以内にフィニッシュラインを通過しない場合、暫定2位のライダーに対しチェッカーフラッグが提示される』がその根拠と思われる。
●チーム(カワサキ)から(この結果について)抗議を出された」
「抗議内容は『レースディレクションは赤旗でレースを中断した場合、サーキットの全てのポストに赤旗が掲示される。赤旗が掲示される前の最後の周回で全車がコントロールラインを通った順位をレース結果とする(※FIM 世界耐久選手権レギュレーション 1.23)』と明記されているというものだ」
●「結論として、赤旗が掲示される1周前(216周終了時点)をレースリザルトとすることとした」、と書いてある。

FIMの耐久レース規則「FIM Road Racing Endurance World Championship and Cup Regulations」によると、
1.22 「FINISH OF A RACE AND RACE RESULTS」規則には、「規定周回数、または時間を走行することを競う競技会において、トップのライダーには、コース上のフィニッシュラインに立つオフィシャルによってチェッカーフラッグが振られる。チェッカーフラッグは後続ライダーにも出し続けられる。 もし、トップのライダーが5分以内にフィニッシュラインを通過しない場合、暫定2位のライダーに対しチェッカーフラッグが提示される」と明示されており、これは耐久レース勝者を明文化したものと思われる。(一般的には、例えばFIM規則を準拠する全日本ロードレース選手権の勝者規定は「優勝者は規定の距離(周回数)または時間を完走して最初にフィニッシュラインを通過したもの」とだけ規定し、FIM耐久規則のような5分間規定はない。)
1.23 「INTERRUPTION OF A RACE」規則には、赤旗掲示等にてレース途中でレースが中断された場合の規則が書いてあり、この場合は赤旗が掲示される前の最後の周回で全車がコントロールラインを通った順位をレース結果とするだけ書いてある。

今回、鈴鹿8時間耐久にて、FIM技術役員が当初優先裁定した規則は1.22。この規則は多分、耐久レースの目的そして特殊性から、その勝者の定義をより明確に明文化したものあろうと考えられる。耐久レースの勝者は、規定周回数または時間を経過したトップライダーはフィニッシュラインを通過後、5分以内に再びフィニッシュラインに戻らねばならないと決めた規則。赤旗レース中断の場合も、赤旗中断規定のフィニッシュラインは赤旗が降られる前の周と判断するも、トップ走行のライダーはフィニッシュラインに5分以内に戻らねば勝者としないと判断したと思われる。だから、トップだった♯10は5分以内に再通過能わなかったのでトップ無効となり、その時の2位のライダーを優勝とした。2位以下の順位はFIMの赤旗ルールに従っており、FIM技術委員の当初の裁定はFIM耐久規則に準拠したもので、あながち間違っていないように思われる。しかし、技術委員が、再び、その裁定を覆したのは、単に、赤旗中断規則を優先したものと思われる。

耐久レースと言う特殊なレース(24時間あるいは8時間)中に発生しうる経験や想定を加味し、それでもなお耐久の勝者として認定するには、フィニッシャライン5分間ルールが必要だったのだろう。今回の鈴鹿8時間の事例での勝者を決定するに、耐久規則のどの規則を優先するかの判断だが、その判断の決定者はFIMの技術委員なのだ。クレームがついて勝者を決める優先規則を変更するなど、お粗末すぎる。

#10が転倒後、8時間には少し時間が残っており、SCもコース上に入っていた(テレビにSCが入ったのが見えた)ので、SCが入ったまま8時間走行させるのが良かったと思うが、赤旗掲示によりレースは中断した。従って最終的には、利害関係の強い団体が上位の国際スポーツ審査委員会等へ上程しない限り、今回の最終リザルトは決定される。今回の優勝者認定の裁定経緯は、素人の8耐ファンにとっては今一つ釈然としないものだが、規則を熟知しているはずのFIMの技術役員でさえ混乱した規則は、法解釈論としては良い素材と思われるので学生達の討論素材に適と思われる。

何れにしても、翌日の車検結果をもって再暫定結果が正式結果となった。
FIMの競技委員の結論が二転三転したため混乱し、正式結果に至る経緯は非常に後味の悪いものであったが、耐久レースをテレビ観戦した範囲では、「Kawasaki Racing Team」は、耐久レース中さしたるミスもなく、それ以上にジョナサンレイの走りは参戦ライダーの中で突出しており、まさに鬼神にもせまる迫力があり、これぞスーパーバイクの世界チャンピオンだと感じさせるほど見事な物だった。一方、「Kawasaki Racing Team」と同一周回の走りを見せたヤマハワークス、ホンダワークスの戦いも見事だったが、さしたるミスもなく淡々と耐久レースをこなした優勝チームの「Kawasaki Racing Team」と比較するとミスが目立ったように思う。例えば、ヤマハワークスは、昨年迄の圧倒的な走りやスピードが無くなっていることは事前合同テストや全日本レースにて判明したため、これでは激しい戦いを強いられると予感されたにも係わらず、そのための対策が十分ではなかったのだろう。特にピットイン/アウト作業の遅さは、致命的なロスとして問題が露見した。過去、ヤマハワークスが他の競争相手よりも圧倒的に早いラップタイムを保持していた時には見過ごされていたがこの4年間、問題として指摘されてきたにも拘らず、改善されなかったピット作業の遅さは如何ともしがたい。テレビを見ながら、ピット作業タイムを計測したり、テレビに流れる計測タイムを聞いても、カワサキワークスやホンダワークスに比べバラツキもあるが4~5秒遅い場合もあり、リザルト結果を見ると、ホンダワークスより計約35秒遅れ、カワサキワークスに比べ計25秒もロスした。216周時のカワサキワークスとヤマハワークスのゴール差が18.7秒だったことを思うと、ヤマハワークスのピット作業の遅さは致命的だ(ピット作業を正確にかつ早くは毎日の練習の積み重ね以外にない。かって、複数チームを参戦させたとある企業チームは、本番で正確に、かつ早くピット作業を完遂させる競争をしており、1位チームのピットクルーには金一封を出したと聞いたことがある)また、スーパーバイク世界選手権レースでの負傷が完全に癒えておらず、且つウィークテストでタイムが出ないマイケル・ファン・デル・マークは、スティント後半になるとタイムが低下(EWCのライブタイミングによる)していたにも拘わらず、二回も走行させたのは本当に正解だったのかと疑問を持ってしまった(タラレバの話になるが、ピット作業をカワサキやホンダワークス並みに消化できたら、ヤマハは勝てたかもしれない)。ホンダワークスに関して言えば、エースライダーの高橋の走りは見事だったものの、ホンダは勝とういう強い意志が感じられなかった。特にライダーの選択がまずい。例えば、ステファン・ブラドルは本当に走るのか本番直前まで疑問視されたと新聞にも書かれたり、本番は走行したもののさしたる速さはないまま高橋選手の稼いだマージンを食いつぶし、また、もう一人の清成選手も宇川監督の弁では、「フィジカルの問題あり」とインタビューで発言したりと、「鈴鹿8耐は勝ちに拘る」と標榜している企業のワークスチームの割には、カワサキワークスそしてヤマハワークスにも返り討ちに合って、表彰台確保するも降参に等しい。ホンダ、8耐と聞くと目の色を変えた勝手の、あのホンダはどこかに消え、鈴鹿8耐に取り組む姿勢が悪いと思う。結果的にヤマハの5連覇は無くなり、カワサキワークスの優勝となったが、耐久中ミスなく自分の持ち分を淡々と無難にこなしたカワサキが優勝し、幾多の作戦ミス等が重なったヤマハワークスとホンダワークスはカワサキの後塵を浴びることになったのは必然の結果だったと思う。
 
         「カワサキワークス「Kawasaki Racing Team 」万歳!!」
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カノコユリ

2019-07-29 09:33:30 | 
毎年鈴鹿8耐前後に咲く、庭のカノコユリが今年は8耐前の7月26日に咲いた。
梅雨明けの今年の夏も、梅雨明けと同時に30度以上となったが、通年の35度には至っていないので未だ過ごし易い。
夏、このカノコユリが咲くと庭が華やかに騒ぐ。
 
 
ところで、今年の鈴鹿8耐、8時間のゴール寸前、一位走行中のカワサキレーシングチームが転倒した。
転倒後に赤旗が出て、ヤマハワークスの優勝と暫定発表されたが、その後、暫くしてカワサキワークス優勝の再暫定発表となった。
その経緯の詳しい情報がないので、なぜ?と思うも、今年は後味の悪い鈴鹿8耐となった。この裁定はまだ長引くような気がする。
その8耐に併せて毎年咲くモミジアオイはまだ固い蕾で、咲くのは多分、一週間先かもしれない。
 
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羽化

2019-07-27 06:19:35 | 
昨日昼から3時間、今日(26日)午前中に3時間、午後3時間、合計9時間を庭の植木の剪定に費やした。
腰と右肩の付け根が痛い。で、今日の午前中、剪定した葉っぱをゴミ袋(その数7個)に入れるべく庭をうろうろしていると、何処から出てきたかクマゼミの幼虫が一匹、体に泥を付けてよたよた歩いている。多分脱皮場所を探しているんだろうと、捕まえるとごろんと裏返しになる。暫くすると起き上がろうとすれど起きれないので、近くの草の根元に置いた。数10分後、見ると近くにいない。剪定の片付けも終わり、庭から家に入ろうと土間を見ると、クマゼミが羽化し静止中。動く様子無し。
 
このところ、毎日、クマゼミとアブラゼミが煩い程、鳴いてたまらん。
煩いので、庭にでて数匹手で捕まえて逃がすが、きりがない。
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いよいよ始まる

2019-07-26 06:48:03 | モータースポーツ
2019年の鈴鹿8耐ウィークが24日から始まった。
公式合同テストの経緯や結果を、随時発行されるヤマハ/ホンダやタイヤメーカーが発行する公式ツイッターやレポートで、加えて報道記事や在野ファンのFBに投稿されるコメント等の、こうした記事を捲りながら、8耐を勝手に楽しんでいる。

鈴鹿8耐は6月初めから合同事前テストが既に始まっていた。合同事前テスト結果等を読む最大の面白さは、なんといっても、各チームが鈴鹿でのラップタイムをどれだけ短縮できたかだろう。鈴鹿8耐レースは、8時間にどれだけ多くの周回を重ねたかの勝負だから、コースを一周するタイムが短いほど一義的には優位にレースを展開できる。彼我の比較をしながら、ラップタイムを短縮すべくマシン仕様を変更していく作業なので、公開された情報を面白く読みながら、8耐本番を予想するのも、我々8耐ファンの大きな楽しみでもある。

2019年、個人的に気になった変化点は、カワサキが昨年までの国内販社が運営するレースチーム・カワサキチームグリーン体制からワークス体制「Kawasaki RacingTeam」に変更し8耐に参加する、と発表があったこと。カワサキワークス「Kawasaki RacingTeam」 が参戦し、昨年までのカワサキ代表だった「チームグリーン」が参戦を取り止めると報道されたので、一瞬何で?と思った。何故なら、数年前、チームグリーンが日本で開催されるプロ二輪レース運営の全てを担当し、連れてチームグリーンが8耐にも参戦することになったと発表された当時、一部報道に「チームグリーン」参戦をカワサキワークス参戦との記事にあったので、それまでのカワサキのワークスチームだった「Kawasaki RacingTeam」は消滅したものと思っていたからだ。で、今回再登場の、本物のカワサキワークスチーム「Kawasaki RacingTeam」 とは一体なんぞやと、「チームグリーン」と何が異なり、どんな組織形態なのか興味が湧いてきたので、合同テスト時に参加したジョナサンレイ選手のマスコミインタビュー記事を読むと、曰く「名前だけが変わっただけで何も変わっていない」と書いてあった。で、益々、昨年までの「チームグリーン」と今年のワークスと称する「Kawasaki Racing Team 」は何が違うのか良く分からないまま、だけど、数年ぶりのカワサキワークス参戦とメディアが書いているので、多分そうなんだろうと。しかも「Kawasaki RacingTeam」の参加資格は主催者推薦とある。昨年、数年ぶりに8耐参戦した「ホンダワークスHRC」は、8耐の参加資格を得るために、所謂トライアウトに参加して参加資格を得たと、どの記事を捲っても、そう書いてある。なのに、「Kawasaki RacingTeam」は参加資格テスト(トライアウトテスト)を飛ばし推薦を得た。この主催者推薦に対し、一部の8耐参加チームや報道には「釈然とせず」と疑問の声があった。

今年の合同テスト結果記事を読むと、昨年までのヤマハワークスの圧倒的速さは無くなり、代わってホンダワークスマシンが圧倒的に速いタイムを確保したとある。この結果は、全日本スーパーバイク選手権のレース結果と相関しているようだ。兎に角、今年のホンダのワークスマシンは著しく速い。しかも、ホンダは、HRCのワークスマシンだけが突出して速いわけではなく、ホンダ系のサポートチーム(#1FCCや#634ムサシハルクプロ)のマシンも一様に速いタイムを出している。つまり、マシンの仕上がりだけを見ると、ホンダマシンが一番で、ついでヤマハワークスマシンという印象、しかも、その差は歴然とある。一方、ライダー構成を見ると、ヤマハワークスとカワサキワークスが実力的に同等に見えるが、ホンダワークスライダー陣の実力が今一つ分からない。で、今迄実施されたテスト結果を、素人なりに邪推しながら楽しんで言えば、総合力は、今年もヤマハワークスが一番だが、ヤマハワークス包囲網をぐるりと構成したホンダワークスを中心とするホンダ系の3チーム(#33HRC、#1FCCや#634ムサシハルクプロ)は侮りがたし。つまり、歴戦の雄ヤマハに対抗できるチームを、ホンダは昨年の1チームだけから3チーム揃えたとも言える。ホンダとしては、本命の#33が勝たなくともホンダと名が付くチームが勝てば、ヤマハをリベンジした事になるのだから、今年は面白い。一方、カワサキワークスは、7月初旬の重要なテストに参加できず、加えてチーム運営組織が外部からはよく見えず(見える必要は全くないが、)正直、総合力がどの程度なのか現状、良く分からない。勝手な見積もりから言うと、2019年の8耐は、ヤマハワークス、ホンダワークスそしてカワサキワークスの3チームを中心に展開することを期待はするが、現状カワサキワークスはやや出遅れているようにも見え、むしろ、#1FCC、#634ムサシハルクプロがかなり有望なダークホースのようにも見える。

 7月の8耐ウィークの合同テスト(7月24日)「初日session1」は、それまでの合同テスト結果と基本的には同じで、ホンダワークス#33が6秒67、ヤマハワークスが0.913秒遅れの2番手の7秒58。しかし、驚いたのは3、4番目につけたホンダ系のセミワークス#1FCCとと#634チームが共に7秒台でヤマハワークスにかなり肉薄したタイムを確保した。加えて驚いたの1.749秒遅れのカワサキワークスのタイムで(参考「ブリジストンレポート」、明らかに出遅れている。カワサキは同日の「session2」で7秒台前半のタイムを出したが、それもホンダのセミワークスFCCに遅れる事0.4秒。午後の「session2:ブリジストン」のレポートには、複数回の赤旗中断やタイヤ使用制限もあって、他社ワークスが早々とテストを切り上げた中でのことらしいが、さてさて、テスト遅れを挽回すべくカワサキワークスは相当の努力をしているように見えるので、後半25日以降のテストに期待しよう。最終的には、ライダーが持てる力量をフルに引きだしうるマシン性能を含む、チーム組織運営能力の差で決まる。ましてや金、土と台風到来の雨の可能性もあり、チームマネージメント能力が問われる勝負になると思う。(参考:「25日のテスト結果」、「25日目 公式合同テスト3.2」)

さて、一方、一昨年までの合同テスト結果を振り返ってみると、周知のように圧倒的にヤマハワークスが速く、本番レースもヤマハワークスが3連勝で圧勝した。ところが、昨年からホンダワークスが本格参戦し、加えてカワサキの準ワークス/チームグリーンはスーパーバイクの世界チャンピオンをチームメンバーに加えていたので、合同テスト時から面白い競争を見る事が出来た。しかし、2018年の結果も総合力に優れたヤマハワークスの4連勝に終わった。しかも、ヤマハワークスは前日の転倒で肩を脱臼したエースの中須賀選手を欠いての優勝だから大いに価値がある。昨年、合同テストでヤマハワークスに肉薄する力を見せ、トップ10トライヤルのトップ立ったチームはカワサキチームグリーンだったが、本番ではヤマハワークスを脅かすまでには至らず、しかもガス欠、転倒を喫し何とか3位に入った。また久し振りのワークス体制をとったホンダワークスは事前テスト時からヤマハワークスに肉薄する場面は一度もなく、チームグリーンの脱落で何とか2位を確保しただけだった。昨年は、8耐参加チーム70チーム中、ワークス体制のヤマハとホンダそして世界チャンピオンをメンバーに加えた準ワークスのチームグリーンの3チームは、他のプライベートチームを完全に凌駕し総合力において実力的に突出していたので、彼らは転倒リタイア等の重大なアクシデントさえなければ、多少の事故があっても表彰台を確保できるのは必然だった。

ところで、こうした重要なレース結果に対し、「運が良い、運が悪い」等と耳にすることがままある。
レース結果を冷静に評価するには、「運が良かった、運が悪かった」等と簡単に済ませるべきではないと思う。「運が良かっただけ」と聞くと、勝ったことの技術的実績を蓋をして見えなくしてしまいたい人もいるので、つまり、勝った実績をオブラートで隠したい理由で発言する場合が多いので要注意だ。逆に、「運が悪かった」だけとする場合、負けた原因を覆い隠すことに繋がり、これも要注意だ。勝った要因、負けた原因を冷静に分析し貴重な技術資料として後世に残す作業は絶対に必要だと思う。勝てたら目的を最大級に達成出来るし、仮に優勝出来なくとも、トップと肉薄したレースを展開できたら次善の結果であるはずなのに、「運が良かった、運が悪かった」と済ませることではない。「勝てるか」との質問を受けることが度々あるが、勝つための戦略や戦術を仕組んできたので「勝つ可能性はある」と回答して当然だし、相手も当然勝つ戦略を練ってきたので、相手も勝つ可能性はある。実際のレースでは少しでもミスした方が負けなのだ。競争相手も同じ境遇だった事はホンダの「8耐の本質と10回の敗北」に少しだけど記述してある。旧日本帝国陸軍が犯した代表的な事例にみられる、何事も情緒的な判断やその場の空気を優先せず、合理的に勝利する分析方法を学び、「運が良かった、運が悪かった」としてだけで結果を論ずる危険性を避けねばなるまい。
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オニユリ@野々池貯水池

2019-07-24 06:17:09 | 野々池周辺
23日現在、近畿地方の梅雨明け宣言は、まだ聞こえてこない。
(追記(7月24日)⇒令和元年7月24日11時00分 大阪管区気象台発表:近畿地方は梅雨明けしたと見られます。)

22日は終日曇空に雨が降ったり止んだりで、23日は深夜からの雨も止み朝から晴れている。雨が続いた後に暑い日が続くと野々池貯水池近辺はむし暑く昼前には30度、蝉の声がさらに暑さを加速する。それでも朝早くは心地よい風が吹き涼しい。もう1週間前から野々池貯水池の「オニユリ」が咲き始めているが、この「オニユリ」も毎年、咲く花の数が減っている。確かに、むかごが彼方此方飛び散り、咲く花の領域は増えたようにも思えるが、それでもポツンポツンとまばら。
  
   「2019年7月」

以前はもっとあったはずと、記録を残し始めた2011年の7月、オニユリの数(野々池のオニユリ)はもう少し多かった。
「2011年7月」
当時のブログに、「橙赤色の花びらは外側にくるりと反りかえり、暗褐色の斑点が特徴的なオニユリ。茎の上半部には腺毛があって、葉の脇に黒紫色のムカゴを作る。花粉は赤褐色で衣類などにつくと、なかなか落ちない。写真を撮った後、腕をみたら赤く染まっていた。まだ閉じている花弁に指を突っ込んで中の花粉を集めて、別の堅い葉の中に閉じ込め2~3日発酵させ、これを指先につけると、マニュキュアみたいに爪が紅く染まる。この遊びを子供時代に興じていたとは女房の昔話。実は、野々池にオニユリは珍しいので、春先に芽が出て成長し、オニユリの茎だと分かる頃になると、スコップを持って持ち去る人も多い。それでも、これだけ残って成長し花を咲かせた。芽が出たものを球根ごときれいに掘り起こし移植するのは難しいのだが)」
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参議院選挙に行ってきた

2019-07-22 08:36:33 | その他
「産経新聞」
7月21日の参議院選挙、与党の自公両党が71議席を確保した。その中で最も注目した点と言えば、安倍内閣が消費増税を唄いながら勝利した事だろう。選挙前報道によると、今回の選挙で有権者が最も気にした項目は消費税増税だったので、消費税導入を予定通り導入すると決めた安倍政権にとってはかなり逆風になると考えていたが、結果は逆で安倍内閣は信任された。安倍総理が言う「政治の安定」を国民は選んだわけだ。

今回の選挙は盛り上がりに欠け、元気のない野党が目立った。立憲民主は席を伸ばしたが、国民民主が議席を落とした。野党が総体的に元気がない中で、気を吐いているのが元俳優の山本太郎が立ち上げた「れいわ新選組」だった。真の弱者に焦点を定め、消費税の廃止、最低賃金1500円、奨学金徳政令など、威勢のいい公約をぶち上げ、それが、多くの聴衆に受けた。選挙期間中、多くの野党の選挙演説の少ない聴衆を横目に、「れいわ新選組」は人気を集めたと報道にある。敵の議員が聞いても成程と納得するほど、演説がうまいんだそうだ。「れいわ」の路線は、米国民主党のサンダース議員や何とか女性議員の路線と同じで、特に奨学金をチャラにするなどの公約はまさしく一緒だし、若者にとっては人気が集めるはずだ。「れいわ新選組」は日本に初めて誕生した左派ポピュリスト政党だと思うが、6年前、山本太郎が参議員に当選した時は正直びっくりしたが、6年経って日本もこういう時代になってきた。(枝野氏の上を行く山本太郎の聴衆の心を掴む力

でも、「日本維新の会」が議席を伸ばしたのは素晴らしい。大坂での2議席、兵庫ではトップ当選の1議席。公約を達成しようという姿勢は、応援者にとっては非常に頼もしいものだ。選挙公約できれいごとだけを言う従来型政治家にはできない決断を、忘れずに実行している点では正直な政党だと思う。政治家に必要なことは公約の実現性なので、投票してくれた人達への約束を忠実に実行しているだけだが、これが大阪に限定することなく、兵庫にも波及し、そして比例では鈴木宗男さんが当選したのは良かった。もちろん、今回も維新に票を入れた。
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そろそろ梅雨明けか

2019-07-20 06:15:06 | その他
今日(19日)は昨夜からの雨がしとしと降り続いている。
予報ではかなり強い雨が降ると報道されていたが、ここ西明石近辺は注意報はでているものの、実際は降ったり止んだりの小雨程度。
今年は梅雨入りが遅く、しかも関東地方では日照時間不足で野菜の成長にいささか異常がでているとある。気になるのは、東シナ海を北上中の台風5号と梅雨明け時期だ。気象庁の予報には「19日は、大型の台風5号が東シナ海を北上。梅雨前線は本州付近に停滞。台風周辺の暖かく湿った空気が大量に送り込まれ、前線の活動がさらに活発に。沖縄や西日本、東日本は、あす20日(土)にかけて大雨のおそれがある。西日本は、あさって21日(日)にかけて大雨が長引く」とあった。
 「気象庁」
台風5号の北上に伴って、梅雨前線は本州付近に停滞する見込みだそうだ。
だが、天気図では台風5号の北上に伴い、梅雨前線も北に押しやられている。今迄は、太平洋高気圧の張り出しが弱く梅雨前線が停滞していたが、太平洋高気圧も強くなったこともあり、台風5号は高気圧の縁に沿って北上しているので、台風に伴う前線の活動も弱くなるはずだから、早晩、梅雨明けも近いのだろう。それで、気象庁の明石の10日間予報には、週明けには晴れ間が広がるようだ。
      「明石:気象庁」
来週末は鈴鹿8耐の本番日。ところが土曜、日曜の鈴鹿の天気予報は晴れ時々雨。チームマネージメントの優劣が勝敗を分けるかもしれない。
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引退

2019-07-19 06:15:03 | モータースポーツ
18日のRacerX onlineに、「THE CONVERSATION:DAN BETLEY」とあった。
 「Dan Betley:RacerX online 」
アメリカンホンダのプロモトクロスレースのチーム監督として、そして2年前にホンダ系の GEICO Honda のチーム監督して、30年以上もホンダのモトクロスレースの中心人物として活躍したDAN BETLEYがプロモトクロスレースから引退するとあった。

世界最高のモトクロスレースであるアメリカのMXレース界に、HRCが再び本格参戦した2015年、HRCのチーム監督に就任した。
Dan Betleyは、彼がホンダに移籍する前の30数年以上前、米国カワサキのR&Dやワークスチーム、そしてKawasakiTeamGreenに在籍していた時期もあったので、少々知っている。

30年前後前、”American HONDA”というワークスチームがアメリカのプロモトクロスを席巻していた時期があった。当時、並いるトップライダーを上位から根こそぎ契約し、他チームは手の打ちようがなかった時代だ。しかし、その後の長い期間、往年の強いホンダを知っているモトクロスファンにとって、ホンダモトクロスの凋落ぶりは大いに落胆させるものだった。そして、2015年、最強のホンダを彷彿させる名がAMAのモトクロスレースに再登場した。「TEAM HONDA RACING」最強の時代、あの最強の時代を肌に感じていたDan BetleyがHRCのモトクロスチーム監督とした再登場すると聞いて、これから強いホンダが登場するとファンの一人として喜んだものだ。しかし、実際は、かっての最強ホンダを再生する事はかなわなかった。これも一つの時代の区切りかもしれない。
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今年の茗荷

2019-07-17 06:19:58 | 
梅雨明けが近いせいか、昨日、今日(16日)とよく晴れて気温も30度に到達し、しかも蒸し暑い。今年初めての蝉が公園で鳴き始めた。
梅雨時になると、隣近所や知人で家庭菜園をやっている人から夏野菜を頻繁にもらう。今年は殆ど毎日のように誰からか貰っているが、例えばキュウリとトマトそしてゴーヤ。夏に入る前は玉ねぎとジャガイモをたくさんもらった。それはそれで本当に有難いものだから、毎日毎食食べ続けることになる。ところで、家の狭い庭に植えている茗荷が梅雨の雨を吸って良く育っている。今日(16日)で3回目の収穫だ。それにしても、殆どならない年もあるが、今年は良く取れている。勿論、スーパーで販売したものに比べると随分と小さいが味は遜色ない。
 
シャキシャキ感と香味がなんとも言えず、今日は刻んで豆腐と一緒に食べたが、べんり酢につけても旨い。
茗荷の他にも、もう食べれる程に大きくなっているのはゴーヤ、シシトウ、オクラ。
  
  

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雨の甲子園

2019-07-15 06:53:50 | スポーツ
13日土曜日の甲子園は雨。かなりの強い雨がテレビを通して見えた。
何時、中止になるかと心配したが、プロ野球オールスター第2戦の舞台甲子園は最後まで中継された。
テレビをつけると、一回の裏、先頭打者阪神の近本がホームラン。結局、この試合は全セが11-3で3年ぶり勝利し、近本はサイクル安打、しかも阪神の原口と梅野が連続ホームラン、に加えて最後の8回、9回の表は、阪神の抑え、ジョンソンと藤川が0に抑え、まさにタイガーズディだった。こんな風景、見たことなし!久し振りにスカッとした。
 「MVPは阪神の近本、マイナビ賞は阪神の原口」

5年ぶりに甲子園で行われた球宴で、主役となったのはタイガーズの選手だった。まずは初回裏、ドラフト1位の近本が先頭打者本塁打すると、2回は阪神の原口が左翼席へ本塁打。大腸がんを克服して夢舞台に選出された男が、第1戦の代打本塁打に続く2打席連続アーチでファンに恩返し。原口に続いて梅野が2者連続アーチで、タイガーズの選手が打線の勢いに火をつけた。して、その近本だが、初回のホームランに続いて4打席連続安打の5打席目、期待されたのが3塁打。雨の中、まさか打つとは思わなかったが、これが3塁打となってサイクルヒット達成。

雨の中、極端な前進守備を敷いたパリーグの外野陣。近本の一打は左翼手・秋山の頭上を越えて左翼フェンスまで転がった。守備の遅れもあって、近本は二塁ベースを踏んだあとショートの前で一瞬立ち止まる。レフトが送球する素振りを見せないので、この間に近本は3塁に向かった。ボールはすぐに三塁に送られたが、三塁手のソフトバンク松田はこれを派手に後逸。松田は泥だらけのグラウンドにひざをつき、アピールプレーをするほどの熱演に徹した。近本の勝ちともとれるし、パリーグの松田の演技ともとれる。この結果にタイガーズファンは大喜びだ。5年ぶりの甲子園でのオールスター、阪神の近本、原口、梅本の大活躍に、投げては阪神タイガーズのジョンソン、藤川がパリーグの猛打者を0点に抑えた。

松田の後逸を非難する声もネット上には少しあるが、プロ野球の神髄である、ファンを喜ばすことにおいては、最上の連携プレーだったと思う。また今回程、日頃はおとなしい阪神の選手が、ファンを喜ばすことに長けていると思ったことはない。かって、全パの仰木彬監督が打席に松井秀喜氏を迎えた場面で「ピッチャー・イチロー」を送ったが、全セの野村克也監督は代打に投手の高津臣吾を送った事例もある。その理由はともあれ、ファンは最高に楽しめたはずだ。このプレーは他のプロスポーツに押され気味のプロ野球の、あるべき姿の原点かもしれないと思った。ただ心配事と言えば、この試合で阪神の後半戦のツキを使い果たしたかもしれないと余計な危惧を持ってしまった事かもしれぬ。
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