股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

骨折の痛み

2006-08-06 02:18:38 | 痛みのこと
骨折の痛みと股関節痛は別のものです。
その説明をしましょう。

皆さんは骨折の痛みの原因は何だとお考えですか?
骨が折れたのだから、骨の痛みだとお考えでしょう。
そう考えると、股関節の骨と骨が当たると痛そうですよね。

皆さんの爪や髪には神経はありませんよね。
「爪を切るたびに激痛がするのよね。」「命がけで髪を切ってきたわ。」と言う方は、私にメールくださいね。
骨にも神経が無いんです。
ではなぜ骨折をすると痛いのでしょうか?

骨の周りには骨膜と言う膜が取り囲んでおり、この膜には血管や神経が豊富です。
骨の栄養もこの膜から伸びた栄養血管からとる仕組みになっています。
骨折をすると痛いのは、骨折時にこの膜が傷つくからです。
骨折の痛みは骨膜の痛みなのです。

骨膜の痛みはめちゃめちゃ痛いです。
「歩き出しは調子いいけど、しばらく歩くと痛くなるんです。」なんてレベルの痛みではありません。

私は理学療法士として大学病院に勤務する前は、柔道整復師として整形外科病院に勤務し、患者さんの骨折を手術をしないで直すと言う仕事をしていました。
骨折を直すとき、患者さんはかなり痛がります。
ある女性の患者さんはお産より痛いと教えてくれました。

仮に股関節痛が骨折(変形)による痛みだとすれば激痛がおきるはずです。
一歩も歩けないくらい痛いはずです。歩くどころか、寝返りさえ出来ないはずです。顔色が青くなり、冷や汗と共に涙が出てきます。
骨膜の痛みはそれ程痛いものです。

人間の関節内には骨膜がありません!
これは重要な事実です。
股関節面が変形しようが、骨折しているように見えようが、そこのは骨膜がありませんので、痛みはありません。
爪と爪をこすり合わせると痛いですか?髪をくるくる巻くと痛いですか?

先日みえた男性の患者さんのレントゲン写真、私には大腿骨骨頭骨折のように見えました。
ところが患者さんは、「悪いほうの脚は全く痛くなく、反対の脚の方が痛いんです。」と言って悪いほうの足で立って軽く飛び跳ねて見せてくれました。
骨折なら、遠くから私のもとに来ることすら不可能なはずです。

股関節痛が骨折の痛みであると言う先生の説明は、いかにも的を射ている様に思えます。
しかし、痛みの原因を突き詰めていくと矛盾があるのです。



股関節痛が骨折の痛みであると言う説明の矛盾点

①骨膜が無い関節内がなぜ痛むのか?
②患者さんの痛みになぜ日による変化があるのか?
 ある日は骨膜に傷があり、ある日は骨膜の傷が治り、またある日は骨膜に傷が 出来るのですか?
 または、ある日は変形が強く、ある日は変形が直っているのですか?
③骨折なら1ヶ月も安静にしていれば治癒します。
 仮に骨折であるとするならば、他の骨折同様に入院させて絶対安静療法を行なえば問題は解決するのですか?
 なぜ患者さんに入院を勧めてギプス固定をしようとしないのですか?
④骨の変形が重度で、骨と骨が当たっているにもかかわらず股関節痛が無い人がいるのはなぜですか?


この説明をしてくれる先生がいたら私もそう信じたいと思うんですが・・・。

はっきり言いましょう、人間の関節には骨膜が無いし、骨にも軟骨にも神経はありません。神経の無いところに痛みは起こりません。 
一歩ゆずって、関節の外の骨膜まで骨折が及んでいる人もいると仮定しましょう。
その場合、歩け無いほどの激痛が出るのではないですか?


なぜ骨の変形が股関節痛の原因だと言えるのですか?


変形性股関節症を怖がらないでね





私のこと 2

2006-08-05 10:31:52 | 私のこと
施術代金について

私は“施術”という言葉を使いますが、法律的には“治療”という言葉は使えません。
施術は“療術”でもいいでしょうし“施療”でもいいでしょうし“癒し”でもいいかもしれません。
つまり、“治療”以外を商売と考えると、どんな言葉を使っても良い面があります。
ただし、他の国家資格に関する“指圧”“あんま”“マッサージ”などという言葉も基本的には使ってはいけません。
法律の問題です。

そんなことはさておいて、私は施術をさらに2つに分けて考えています。
1つはリラクゼーション、癒しといってもいいかもしれません。もう一つはセラピーです。
セラピーTherapy(PTのTはTherapistという意味です。PはピッピキピーのPではありません!)とは治療という意味です。
私は、癒しを考えていることは事実ですが、私の施術はセラピーです。
ですから、患者さんには多少の痛みは頑張ってもらっています。
「あ~気持ちよかった~、癒された~」というのとは目的が違います。
「はじめのうちは痛かった~、でも痛みが楽になり、生活が変わった、人生が変わった。」が目的なのです。

私は東京都中央区にいます。
ここで行うセラピーの料金ですが、施術料とはその施術の価値を表していると思います。
リラクゼーション業界では、1時間6000円が相場です。
私には、他の施術とは違うというプライドがありますし、体力も使います。
ですから60分10000円、90分15000円、120分20000円でやっています。
さらに自信のある先生は、1時間30000円~50000円で行っている先生もいます。

問題はその価値を患者さんが認めてくれるかどうかです。
私からすると、その分だけ結果を出さないといけないのです。
高くすれば高くするほど、プレッシャーがかかります。

効果が出なくても「この店は安いから仕方ないか・・・」とは思われませんからね。
必死です・・・プレッシャービンビンです。
1回1回が真剣勝負です。
ジャッキー・チェンです。
保険が使えて1回500円だとしても100回通っても良くならないようなら意味ないです。
筋肉は4層にも5層にも重なっています。
一番奥(関節に近い部分)を痛がっている患者さんの1層目(表面の筋肉)の筋肉をいくら施術しても、何回施術しても良くならないものは良くならないのです。
100回通えばよくなります・・・とは言えないのです。
5層目をほぐすには体力が必要なんです。
テクニックも必要なんです。
知識も必要なんです。
経験も必要なんです。
さらに手術に関する知識や経験も必要とされます。

価値観や考え方の違いで1時間10000円を高すぎると感じる方もいらっしゃいます。
それは仕方がないことだと思います。

私の施術は高いかもしれません。
しかし、それに合う効果を出していきます。
よろしくお願いいたします。

今後も研究は続くのだ!

※私のこと3 では、このブログの目的さえくつがえすような重大発表をします。ただいま発表に向けていろいろと調整中です。近々に・・・?お楽しみに。


変形性股関節症を怖がらないでね






屋根が浅いとは

2006-08-04 00:31:50 | 股関節の基礎
骨盤は左右の寛骨と後ろにある仙骨からできています。
寛骨は子供の時は、腸骨・恥骨・坐骨に分かれていますが、大人になると一つの骨になり寛骨と呼んでいます。
寛骨には、“股関節の屋根”といわれる寛骨臼蓋(かんこつきゅうがい)があります。
この部分が遺伝的に発達しない場合を“寛骨臼蓋形成不全症(かんこつきゅうがいけいせいふぜんしょう)”と呼んでいます。
これだけ男女間の発生率が違うということは、遺伝と考えた方がよいでしょうね。
しかし、ご両親のせいではないですよ。

この“股関節の屋根”が浅いと、股関節は不安定になります。
この不安定さを筋肉の締め付ける力でカバーしてくれているのでしょうね。
ですから、“股関節の屋根”が浅い人の筋肉は、普通の股関節の方以上に筋肉を強く収縮しているのだと思います。
したがって筋肉疲労を起こしやすいのだと思います。

筋肉が疲労すると、“重い”感じが出ますよね。
その“重い”感じを放っておかないことが重要です。
そこで筋肉をほぐす!
そうしないと“重い”感じは痛みに変化していきます。

痛みが出た場合すぐにほぐしましょう。
そうしないと痛みは膝や腰に広がりますもんね。

私の基本的な考え方ですが、皆さんにとっても基本的な考え方だと思っています。

骨や軟骨には神経がありません!
レントゲンの結果にビクビクしないでいただきたいと思います。
股関節痛は怖くないのです。

そう力説したいのですが・・・皆さんが理解してくれるかどうかはわかりません。
ひたすら力説していくのだ!

これとはまったく関係ないのですが、夜の東京駅付近を歩いていると浅い屋根の下に寝ている方がいらっしゃいます。冬は寒そうですね。
「私も一度は寝てみたい」・・・と思うのは私だけでしょうか?


変形性股関節症を怖がらないでね








男性お断り?

2006-08-03 12:30:59 | 施術のこと
私の患者さんは99%が女性です。
一人だけ男性がいます。
もう、6年くらいお付き合いになるでしょうか?
先日、山梨から新しい方が見えました。

ひっじょう~に体格の良い男性の方でした。珍しいですね。
手術はしないということで来られたのですが、レントゲンでは、かなりの変形がありました。
しかし、悪い方の足では片脚立ちをしても痛みなく立て、反対の脚の痛みで歩くのが困難でした。

「これは悪い方の脚をかばってきた疲労の蓄積ですので、良くなりますよ。」
と説明して施術しました。

筋肉で言うと大腿筋膜張筋、中殿筋に疲労が蓄積していました。
最初は親指で触るくらいでかなり痛がっていましたが、じょじょにほぐしていくと、最後には肘で強く押しても我慢できるくらいになりました。
最初のうちは、筋肉にかなりの古い乳酸が溜まっていたのでしょうね。(正確にはセロトニン)
それがじょじょにほぐすうちに血流によって流されていくんですね。
ですから最後の方にはあまり痛くないし、終わった後に歩いてもらうとまったく痛みはありませんでした。

本日電話があって、次の日はもみ返しがあったがその後調子いいので次の予約をお願いします・・・とのことでした。

次回は、その筋肉の息の根を止めて、歩容を改善できる指導をしたいと考えています。

男性でも、頑張りますよ!


変形性股関節症を怖がらないでね






すごい人に会った・・・かな?

2006-08-02 16:45:00 | 施術のこと
今日の患者さんに許可を得て書いてます。
初めてお会いしたのですが、赤ちゃんの時に脱臼でギプス固定をして以来今までにレントゲンを撮ったことがないというのです。
そのことに驚いたのですが、それにしては実に股関節と周辺の状態がいいのです。
脚長差があるところをみると、変形は確実にあるのですが、脚の太さは変わらず、股関節に炎症はない。
さらに、一方向を除いては関節の動きは正常で、歩容(ほよう:歩く姿)もほぼ正常でした。

一時、腰痛がメインでつらいことがあったのですが、いい指圧の先生が見つかって、解決してくれていたというのです。
何かあると整骨院や指圧の先生にかかっていたようです。

私は、全ての患者さんでその方がよいと考えているわけではありませんが、このような患者さんのあり方も一つかなと思いました。
この患者さんの筋肉の質が良いので、誰でも真似のできることではないかも知れません。
しかし、このような患者さんがいることも事実なのです。

触診では、左右の中殿筋、右の小殿筋、左の梨状筋に歴史のある筋硬結がみられました。
この筋肉に少し疲労が溜まると痛みが出やすい状態でしたので、その筋肉を重点的にほぐしました。

この患者さんには、今後も病院には行かなくてもよいのではないでしょうか。
痛みが出たら筋肉をほぐすことが大事で、筋肉をほぐしても解決しない状態のときには病院に行ってもいいのではないでしょうか。

私の脳内には、ある患者さんが泣きながら言った「あの日、病院にさえ行ってなければこんなつらい思いをしなかったのに・・・」という言葉がなかなか抜けきらずにあります。
本来はレントゲンの定期的なチェックを勧める事が多いのですが、あまりにも状態が良いので、レントゲンによる余計な不安を抱えなくても良いと判断したから、病院の受診は勧めませんでした。

病院絶対主義の人には考えられないかもしれませんが、この患者さんがおっしゃっていた「整形外科に行ってもらちがあかない・・・」というのも事実のこともあります。
理想的には、らちがあいて欲しいのですが・・・らちのあく病院が増えて欲しいのですが。
この患者さんに会う病院が見つかったら、紹介はしたいと思いますが、今のところは必要なさそうでした。

そんな人に出会った、なんかうれしい夏の夕暮れでした。


変形性股関節症を怖がらないでね






アロエバイク

2006-08-01 17:16:48 | トレーニングのこと
アロエは身体にいいんですよね。
アロエにまたがって、風を切りながら・・・こげるかぃ!

アロエじゃなくエアロでしたね。
エアロバイクという言葉が浸透していますね。
自転車エルゴメーターなんて呼び名もあります。

皆さんはエアロバイクの本来の目的をご存知でしょうか?

あれは心臓と肺、つまり心肺機能、つまり体力を鍛えるものなんですね。
逆に言うと、心臓と肺に病気のある方には危険性が高いトレーニングなのです。
体力は全身持久力とも言われ、一方局所的な持久力には筋持久力があります。
エアロバイクでは脚を太くするような筋力(白身の筋肉:白筋)は付きにくいです。
もともとの目的が違うんですもん。
筋肉が太くならない筋持久力(赤身の筋肉:赤筋)には有効だと思います。
エアロバイクは心臓と肺を鍛えるといってもわかりにくいですよね。

具体的には心臓の壁(心筋)を厚くして、肺活量を向上させるということです。
人間が酸素を取り入れやすい体にして、その酸素を血液の赤血球にしまいこんで、一気に大量に全身に送れる身体にする。
それが体力がついたということです。
有酸素運動、英語ではエアロビック・エクササイズですね。
だからエアロ・バイクなんでしょうね。
ですから、カロリー消費にはいいんですね。
基礎代謝の向上にも効果的ですね。

皆さんが気をつけることは、サドル(座るところ、サドルでしたよね?)の高さでしょうね。
高い場合は、股関節を曲げる角度は少なくてすみます。しかし、腸腰筋はあまり使いません。
低い場合は、腸腰筋はよく使いますが、股関節の曲げる角度がかなり要求されます。

私は、サドルは高くして行ってくださいと指導しています。
股関節の曲がりの硬い方が多いからです。
ただし、その患者さんの股関節屈曲の角度と、エアロバイクの目的のよって指導内容が異なりますね。

エアロバイクを行う時は、心肺が正常であることが前提で、目的に合わせて負荷と時間決め、股関節の屈曲角度でサドルの高さを決めるというのが大まかな方法ではないでしょうか。

そういう点に気をつけてアロエにまたがってくださいね!


変形性股関節症を怖がらないでね