股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

軟骨はなぜ減るのか? 5

2016-02-19 04:23:28 | 人工関節のこと
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前回の記事で書きたいことがもれていましたので、追加の記事になります。



一般的に股関節には体重の3.5倍の衝撃が加わるといわれています。
これは机上の計算上の話で、本当の話です。
しかし、この計算には筋肉による衝撃吸収についての考察が抜けていますので、現実とは異なります。
このことは強く主張したいと思います。


この詳細については、赤本(『股関節はもっともっと長持ちする』)のP145~に書いています。


私は、力を抜いた時に筋肉が硬いと、股関節に加わる衝撃吸収力が極端に低下すると考えています。
このことは、握力が60kgあったある患者さんが、交通事故の後10kgまで低下していたのに、筋肉をほぐすとすぐに握力が55kgに改善した経験から確信できました。
では、筋肉が柔かいとどれだけの衝撃吸収力があるのかというと、生体での実験は不可能なんです。


生体の軟骨はそれほど頑強にできているわけではありませんが、高いところから飛び降りたくらいでも傷まないことから考えると、筋肉が正常に働けば実際に股関節に加わる衝撃は極々小さな衝撃だと考えています。

力を抜いた時に柔かい股関節周囲の筋肉群は、“正常な筋肉”と呼ばれ、皆さんが体重をかけたときに一斉に収縮して硬くなり皆さんの股関節の軟骨を守ってくれているのです。




ボディビルダーの選手を多く深圧したことがあります。
ボディビルダーの選手は、大会の時は常に力んで筋肉を硬くして、その肉体美を審判にアピールします。
ところが、深圧の時にベッドに寝て力を抜いていると、その筋肉はそれはそれは柔かくて赤ちゃんに触れているようで非常に押しにくい筋肉になっています。

皆さんの中には、筋肉は硬ければ硬いほうが良いと考えている方も多いと思いますが、力を抜いた時に硬い筋肉の方は力が出ないのです。

私が“柔かい筋肉”と書いているのは、『力を抜いた時に柔かい筋肉』という意味です。




では、なぜ手術後の方に筋肉が硬い方が多いのでしょうか?



その第一原因は、手術までの経過によります。
つまり、手術前に強い痛みを感じていて、反射的に筋肉が非常に硬くなったまま手術を受ける方が非常に多いのです。
中には、幼少期から数十年も硬かった方も多いはずです。
手術前に硬さは、一部増幅されて手術後の硬さとして残るのです。


上に“一部増幅されて”と書きましたが、これが手術後の筋肉を硬くする第二の原因です。
その第二の原因は、手術自体から受ける筋肉のダメージなんです。



先日も、自骨手術後の方をみさせていただく機会がありました。
手術前にも診させていただいていたので、手術前と手術後の関節の動きを比較することができました。

その方の手術後の関節可動域です。

手術前 股関節 屈曲100° 外転40°  外旋5°  内旋30° 開排20°
手術後 股関節 屈曲 90° 外転20°  外旋10° 内旋20° 開排30°


手術によって改善している動きもあったのですが、特に外転(横開き)の角度は、ももの内側にある内転筋が硬くなりすぎて、動きは半減(40°⇒20°)していました。


この方は、手術前にかなり筋肉を柔かくほぐしていました。
そして、手術後4ヶ月以上経過しているのに股関節の外転の動きが半減していたのです。

この時、内転筋の硬さを深圧で触診すると、手術前には無かった硬さがはっきりと見つけられました。


おそらく、手術をした先生は、このような硬い筋肉も時間と共に徐々に柔かくなっていくものと考えていることでしょう。
それ以前に、骨の経過だけをレントゲンで確認することだけで、筋肉についてほとんど考えていない先生も多いかもしれません。


このように手術前の硬さや、手術によってダメージを受けた筋肉は、手術後も硬いまま残ります。
もちろん、時間と共に柔かくなっていくレベルの硬さもあるのでしょうが、手術後半永久的に残る筋肉の硬さも存在します。


良く聞く言葉に『手術後は調子良かったけど、3~5年もすると痛みが出てきた。』という言葉があります。
手術前の硬さや、手術によってダメージを受けた硬さに、疲労が蓄積して痛みが出ているだけなのですが、いかにも人工股関節に異状が出たように感じる方が多いのです。


私は、この種の痛みは“手術の後遺症”と呼んでいます。
  

この“手術の後遺症”は筋肉が病気の状態です。
現状では、筋肉に病気を抱えたまま『筋トレ、筋トレ!何は無くとも筋トレ!』と頑張っている方が多いように感じます。
この状態は、かえって筋肉の状態を悪化させ、痛みを出しやすくしていると共に、皆さんの股関節の寿命を短くしていることも多いのです。


そうです、病気の筋肉は筋トレによって更に疲弊して股関節に加わる衝撃を吸収できなくなるのです。


更に、筋肉が硬いと別の問題も発生します。


筋肉は硬くなると縮みます。
股関節周りの筋肉が縮むと、ももにある大腿骨を骨盤側に引き上げてしまうのです。



その結果、股関節の軟骨に強い摩擦が発生してしまいます。
この強い摩擦は、硬くなった筋肉が緩まない限り半永久的に続きます。

摩擦が強いと、軟骨(人工軟骨)の減り具合が早くなってしまうのです。


私がここまで書いたことは、一切レントゲンには写らないから問題なのです。
筋肉の硬さを見つけるには、問診と触診しかないのです。



私達は、この触診を深部の筋肉までくまなく行っているのです。



じゃ、手術後の皆さんはどうすればいいの?


とりあえず、一旦筋トレをやめてみましょう。
生活上で結構動いている人は筋力は低下しません。
この病気は筋力が低下する病気ではないのですから。


そして、テニスボールなどを使って重さを感じたり硬さを感じる筋肉をほぐしましょう。
自力で結構ほぐせます!

特に上向きに寝てお尻の下にテニスボールを入れて自分の体重をかけてほぐしましょう。


実は、人工関節手術後に問題を起こしやすい筋肉があります。

ももの裏側にあるハムストリングスという筋肉と、ももの内側にある内転筋です。

ももの裏側は、椅子に座った状態で、ももの裏にテニスボールを入れてごりごりしてみると硬さがわかるでしょう。
ごりごりほぐしてください。

問題は内転筋です。
お風呂に入った時などに、ももの内側の付け根にある硬い筋肉をほぐしてみて下さい。
少し足を外開きすると、硬い部分を発見しやすいです。


横向きに寝て、ももの間に大きなソフトボールをはさんでほぐすのも良いと思うのです。


筋肉がほぐれると、長時間歩けるようになります。
実は長時間歩けることが筋トレになるのです。


人工股関節になったから筋トレどんどんやっても大丈夫と考えがちですが、筋肉をほぐすという基盤があってこその筋トレということを忘れないで欲しいのです。




人工股関節の長持ちを、筋トレだけに頼っていた時代は終わりました。
また、運が良ければ人工股関節が長持ちするという運に頼る時代も終わりました。

どれだけ長持ちするのだろうかという漠然とした不安を抱える時代ももう終わりにしましょう。


お尻まわりをほぐして、自信を持って人工股関節での生活を楽しんで欲しいです!











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