股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

なぜ“筋トレしなさい”だったのか? 2

2012-08-05 06:43:44 | 股関節の基礎
7月23日宝塚で患者さんたちとゴルフしてきました。

ピンクののんちゃんは人工股関節、黒のミサさんは子供の頃から数回手術を受けられてきました。
私はのんちゃんの骨にも、ミサさんの骨にも自信を持っていますので一緒にゴルフに行くのを楽しみにしていました。
手前の男性は以前から宝塚で整体を行っているヒロ先生です。去年、深圧研修を受けてからは深圧を行っています。
のんちゃんは、人工関節手術後足をかばう癖がついていて、手術側の脚がかなり細くなっていましたが、最近は随分としっかりしてきて、左右のバランスがよくなってきました。
ミサさんは、どこに行ってもゴルフは止めなさいと言われていましたが、私のところには“ゴルフを続けるために”3ヶ月に1度通われています。
黄色のおじさんが松ちゃんです。
芝が伸びていてかなり難しいコースでしたが、4人のスコアはほぼ一緒で皆かなり上手でした。
また、このコースを4人で再攻略する約束をしています。
ナイスショットです。
これまたナイスショットです。
またまたナイスショットです。
 お~~~い! おじさ~ん!

近々有名プロゴルファーの指導の下、ゴルフ教室を開催しましょうか?
参加してみたい方がいらっしゃいましたら実行しますよ!






前置きが長くなりました・・・。
さて本題です。
股関節痛がある時“体重をかけると軟骨がすり減る”と考えると次のような対策を考えてしまいます。

「痛い方の脚をかばいなさい。」

脚をかばうと、確実にかばった方の脚の筋力は低下します。

脚をかばうことにより必ず起こる筋力低下を、脚に負荷をかけない筋トレでカバーしなさい。

このような経過から“股関節痛=筋トレ”という考え方が定着してきたように思うのです。

足をかばわなければ、筋トレはそれほど必要ではなくなると思うのです。
しかし、股関節痛があると痛い方の足をかばうしかありません。

ですから、私達は皆さんの股関節痛を取り去ろうとしているのです。
そして痛みがある方の足に体重をかけるように指導して、筋力低下を防ぐと同時に筋力強化をはかっているのです。

股関節痛の原因を考えると、筋トレによって股関節痛が悪化する可能性があることは以前の記事で説明しましたね。






“足をかばいなさい”と言うと、いつも思い出す方がいます。
かつて担当させていただいた田村さんのことです。

今は、後輩が整骨院で施術してくれています。


田村さんは、股関節痛で初めて病院を受診した時、足をかばうように指導されました。

田村さんは、それから10年以上徹底して足をかばってきたとおっしゃっていました。
先生の言うことを信じ、徹底して足をかばっていたようです。
そうすれば、股関節の軟骨が長持ちすると信じてきたようなんです。



初めて私が田村さんにお会いした時の田村さんのイメージです。
今から12年前の話です。



この時、軟骨は無く骨と骨が当たる、いわゆる“末期”の状態でした。


「私は病院の先生に言われたとおりに徹底して足をかばってきました。でも、結果的にはこの状態です。」
涙を浮かべながら私に訴えてきた田村さんの言葉が今も忘れられません。



足をかばうことの問題点は、身体にアンバランスが生じてしまうことです。
このアンバランスが、筋力低下、骨密度低下、重心の位置の偏位、循環障害、身体の痛みを生み出すのです。


このアンバランスによる症状の悪化を、“進行性” ”しかたない” ”防ぎようがない“ という言葉で片づけられているのが現状だと考えています。

私は、この現状が悔しくて股関節専門になったように思います。


田村さんの鼻から垂直におろした垂線は、左脚に偏っていました。(下図の赤い線、通常は垂線は両脚の中心にくる)
骨盤は悪い足の方が挙上して傾いていました。
その結果、見た目の脚長差が大きくなり、右足はつま先で歩いていました。




田村さんは経過が長かったので既に骨は安定していましたので、股関節痛は容易に改善しました。

その後、重心を悪い方に寄せてアンバランスを解消する目的で患側荷重法(かんそくかじゅうほう)を指導しました。
(患側荷重法は安全な筋トレ方法でもあります。)

残念ですが、この10年は田村さんにお会いできてないので、その後の経過を報告することはできません。



足をかばうということは、わざわざ身体にアンバランスを生じさせてしまっていることは皆さんにもご理解していただけると思います。




次回は、骨盤が傾き挙上する例について考えてみます。





  <ここをクリックしてね!↑>
  患側荷重法 P168~







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変形性股関節症を怖がらないでね













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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
有難うございました (HIRO)
2012-08-05 12:32:17
かなり暑くてバテバテでしたがゴルフ楽しかったです。
股関節患者さんと思えないほど皆さん元気で凄かったです。
筋肉は大切だと改めて感じさせられました。

また、ご一緒にゴルフ出来る日を楽しみにしています。
返信する
質問です (RIKA)
2012-08-08 01:50:05
6月はお世話になりました。

意識してお尻をほぐしたり、右足への荷重をしたりしています。母からはお尻が後ろに出なくなったと言われます。
また12月、是非、施術をお願いします。

以前はお尻を刺すような痛みを感じることもありましたが、最近はお尻の痛みをあまり感じなくなりました。ただ、太もも前面が痛むことがあります。その日によって、痛みの度合いが違ったり、痛む場所が違ったりするので、一歩一歩が怖いです。太もももほぐした方がいいのでしょうか。

それから、愚痴になるかもしれませんが……。

「変形性股関節症」という診断を受ける前、普通に歩いたり走ったりしているころの私を知っている人に会うのが嫌だと思うようになりました。「足、どうしたの?」「いつからそうなったの?」「治るの?」決まって、この三つは聞かれます。説明しても分かってもらえないですし、「治るの?」という質問にどう答えたらいいのか……。

それから杖のことです。杖をつかなくても歩くことはできますが、杖をつくと安心で痛みが和らぐように思うのは確かです。しかし、重い荷物を持ったり長い距離を歩いたりするときに、自分の股関節のことを説明したくないので、心苦しいのですが、杖を初めからついて、足が痛いのを分かってもらうという手段にするという使い方をしています。こういう使い方はいけないことでしょうか。
返信する
ソケイブは解さない方が・・・・。 (キタヒカリ)
2012-08-10 09:23:01
筋肉を解す事は大切だと思うのですが 深圧をされていたこともある某先生のツイッターに「ソケイブは比較的浅いところに動・静脈や神経が走っているので強く解すところではありません。」と書いておられました。

実際強く押して痛くなった患者さんがいたそうです。

私も前に強く押し過ぎて脚が前に出にくくなったこともあったので、その時はそうとは知らず神経にで触ったのかなと感じました。

かと言ってソケイブ辺りが硬くなっているとリンパの流れも悪くなるだろうし・・・。

自分では何処に血管や神経が走っているかもわからないので、さすったり、弱く押すように注意はしていますが、ソケイブ辺りを押すときの強さや注意点、上手く押すコツなどあれば教えて下さい。

宜しく御願いします。

返信する
HIROさんへ (MARK)
2012-08-24 02:27:52
またツーオン対決をしましょう。
こんなに楽しいゴルフははじめてでした。
また宝塚に行きます。

また、勉強も一緒にしていきましょう。
関西の方々を宜しくお願いします。
返信する
RIKAさんへ (MARK)
2012-08-24 02:41:39
12月には必ずお会いします。
よろしくお願いします。

ふともも前面の痛みは、ふともも上部の外側をほぐすと良いかもしれません。
そけい部の外側で、腰骨の下です。

ここはしっかり手が届きますので、手のひらや麺棒で圧を加えてみて下さい。

骨は安定していますので、できるだけ体重をかけてみて下さい。


「足、どうしたの?」
この言葉が嫌になる時期はあると思います。
みなさん悪気があって聞いているのではないでしょうね。
「股関節が悪いんです。」「詳しくわからないのです」と正直な気持ちでどうどうと答えるのが良いかもしれません。
どうでしょうか?

杖は身体と心の支えです。
必要な時期はあります。
全ての人がはずした方が良いのではありません。
杖が邪魔になるまでは、杖を使って下さい。

杖の使い方に“正しい使い方”は存在しません。
RIKAさんがしたいようにするのが良いとおもいます。

とりあえず、12月までは杖を使って下さい。
(できれば余計にかばい過ぎないように気をつけてみて下さい。)

徐々に徐々にです

返信する
キタヒカリさんへ (MARK)
2012-08-24 03:10:57
血管・神経・リンパは全身に張り巡らされています。
その血管・神経・リンパを押してはいけないのであれば、私は施術ができません。

わたしは鼠径部であろうが全く無視して押します。
とがった“点”で押すのではなく、広い“面”で押すようにはしています。
最近では肘を多く使っています。(肘の下の大きな骨で“面”で押す)


脚と胴体の境のライン、このラインに平行に腿の方下3cmに線を引いたと考えてください。

この線の上を押すと良いです。
ここには筋肉が多く存在します。




鼠径部で気をつける点は1点です。

胴体と腿の境にある線の下には“恥骨(ちこつ)”という骨がありますので、この骨を皮膚に垂直に押さない事です。

このラインの下には腸腰筋が通ります。
このライン下の腸腰筋を、恥骨に向かって垂直に強くおすと後に痛み残る事があります。
私が恥骨の上の腸腰筋を押す時は、少し圧をかけた状態で指を横(水平)に動かしながら押します。
この方法を“フリクション・マッサージ”と言います。


深圧は、皮膚に垂直に押すだけではありません。

私達は、骨が近い部分の筋肉を押す時は、垂直ではなく圧を加えた状態で水平に押しています。


もちろん、胴体と腿の境のラインの下3cmのライン上は下に骨が無いので垂直に圧を加えても大丈夫です。
内側から外側までほぐしてみて下さい。


私達グループでは、春の勉強会を行いましたが、“鼠径部の治療法”を行いました。
この部位は、脚を挙げる時、脚を曲げる時の痛みを取ることや、股関節を曲げる可動域を改善する為に重要な場所だと感じていますので、方法を統一する為にも勉強会で取り上げました。

恥骨のある鼠径部のラインの下3cmのライン。
ここには太い動静脈も通っていますが、気にせず押して大丈夫です。
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