股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

骨髄ドレナージ法 4

2009-05-03 01:00:54 | 手術のこと
●骨髄ドレナージ法●
『関節の骨や軟骨の表面にひび割れのような傷ができると、そのひび割れから骨の中の骨髄内に関節液が入り込んで、骨髄の中の内圧が上がるため神経のある骨膜を刺激するので激しい痛みが出るのです。』という考え方に基づいて、「骨髄ドレナージ法」という局所麻酔による手術にて、骨に穴をあけて、中の骨髄と関節液を抜いて、内圧を下げることによって、骨膜に感じていた痛み(=股関節痛)を取りさり、完治させるという方法。


骨髄ドレナージ法は、簡単ではあるが手術であることには間違いない。

その方法は・・・

下図の赤い部分のように、骨盤と大腿骨に穴をあけて古い骨髄と関節液を取り出します。



骨盤も大腿骨も皮膚に近い部分にありますので、身体の損傷は非常に小さくて済みます。
ですから、局所麻酔で行われるようです。

中の骨髄を取り出すことによって→骨の中の圧力が低下→骨膜の刺激が減少→痛みが軽減、となるようです。

変形の具合が、いわゆる“末期”に近い状態で、筋肉をほぐしても痛みがコントロールしにくい方には適応かもしれません。

手術をされる病院で、この手術法に適しているか適していないかの“判断基準”のようなものがあるのだと思いますが、はっきりわかりません。

しかし、この“判断基準”が非常に大事だと思います。


変形がかなり重度でも、痛みのない方はいっぱいいますし、レントゲン上慢性骨折があっても痛みがない方もいますのでので、変形の程度だけでは判断しにくいと思います。

“骨のひび割れ”といっても、これは自然治癒力で改善していくものです。
治らない骨折はありませんから。


ですから、筋肉を正常にすることによって衝撃吸収力を向上してあげれば、骨髄ドレナージ法も避けられる可能性はあるのですが、痛みが長期に及ぶ場合は、選択肢の一つになると思いました。

もう一つの選択肢として、以前から書いてきたペインクリニックでの注射療法でも改善されている方はいます。

股関節痛に対して、皆さんに多くの選択肢ができる事はよいことだと思います。
できれば、リスクが小さな範囲で。


骨髄ドレナージ法について、ネット上では感染の可能性があるのではないか?とか、症例数が少ないのでなんとも言えないという指摘がみられました。

感染に関しては、自骨の手術や人工関節の手術とは比べ物にならないくらい可能性は低いと思います。
また、「わかさ」5月号を見る限りでは、700例中8割の方に効果がみられているとのことなので、決して症例数は少なくないように思いました。

ただ、この手術を行える病院が少ないことは事実でしょう。


以前私が書いた、“原因不明もあるのです”の患者さんなどには適応となるのかもしれません。
また、以前書いた“大転子ぐりぐり”は骨膜の緊張をとると痛みが軽減することがあるという経験でしたが、骨の中の内圧を取ってあげると、骨膜の緊張が軽減して痛みが取れるという点では、納得ができるように感じました。



まだまだ、わからないことの多い骨髄ドレナージ法ですが、いくつかの病院で行っているようです。

興味のある方は、問い合わせて説明を受けてみるのも一つの方法かもしれません。


最後に、この方法を実際に受けたことのある方がいらっしゃいましたら、その実際についてコメントいただけるとありがたいです。
このブログを読んでいる方々の参考となると思います。




変形性股関節症を怖がらないでね




今日はいよいよ・・・・松本い~よちゃ~ん。