イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

困窮家庭「給食ない夏休みにSOS」

2015-09-01 01:16:21 | 社会・経済
8月末の27日、東京新聞の一面トップの訴えは寂しく胸が痛む。
見出しは(困窮家庭「子どものご飯どうしたら」給食ない夏休みにSOS)だった。
見出しを読んだだけでイワン・アサノヴィッチの心は曇った。

イワン・アサノヴィッチは70年前、上海からの引き揚げ者であった。当時は8ヶ月の乳児だった。
両親は民間人だったが、家も土地も家具や衣類、貯金や現金までもが没収されての、まさに着の身着のままの帰国だった。
親子三人、命だけは何とか繋がって帰って来られたのも幸運だった。
引き上げ時、日本人の多くが乗り込んだ疎開列車が「蒋介石」軍からの空襲を受け、目の前で機銃掃射を被弾し亡くなった人も居たそうだ。

帰国後も戦後の混乱の下、喰うや喰わずの日々が続いた。
ひもじかったが、親も頑張ってくれていたし、周囲も同様だった。そんな世情を子ども心にも感じ取り、『明日は食べられるかも…』という希望の下で暗さはなかった。

しかし、経済大国にのし上がって久しい今の日本で、貧困が原因で十分に食べられない子どもが居ると聴くと、驚き・落胆そして憤りを感じる。
『格差は在ってアタリマエ。』とは小泉チョン一郎・竹中小僧らの「新自由主義政策」で喧伝された言葉であった。

狭い日本で、モンゴロイドの単一民族。誰もがコメを食べ、漢字を使い、お釈迦様を何となく敬うという日本社会において、敢えて「格差」の導入なんて不要の筈だ。
今だって、男女・学歴・公私・所属閥・正規非正規etc と格差・差別がゴマンと存在するではないか。
親の貧困が子どもに連鎖し、6人に1人の子どもが貧困だと言う。

人口減社会では、子どもがスクスクと育たなければならない。国力低下も目に見えている。ほんの少しの五輪予算を割くだけでも、この問題は解決する筈だ。

(文中記事の東京新聞WEBのURLは下記です。)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015082702000118.html