朝日新聞(2012年8月13日付け)で経済学者の金子勝氏が、こどもたちのイジメについて一文を書いている。<o:p></o:p>
『子どもは大人の背中を見て育つと言いますが、君には大人のまねをしないでほしいと思っています。』 冒頭の切り出しである。<o:p></o:p>
金子氏は時事問題からも例を出して説明している。即ち、人気商売で反論など出来ない、芸能人の母親が生活保護をうけていると、国会で騒ぎ立てマスコミの餌食に仕立てている某自民党女性国会議員。もう一つは放射能の恐怖から避難している16万人の弱者をよそに、東電や保安院、イワン・アサノヴィッチに言わせれば経団連も悪しき仲間と思っているが、未だに16万人の逃げ場の無い境遇を顧慮もせず “埒のあかない安全性”とやらを議論している。<o:p></o:p>
そこにあるのは、『弱い人はいじめられ、追い込まれる。強い人は何をしても許され、平気でいられる。こんな社会を今の大人は作っているのです。』と金子氏は語り、続けて『おかしいですよね。』と結んでいる。<o:p></o:p>
イワン・アサノヴィッチは某県の公共事業職場の技術職員であり、幹部ではないが労働組合の役員だった。30年以上も前、イワン・アサノヴィッチは労働組合機関誌に県営公共事業を巡る自民党と県当局と県経済界(主としてゼネコン)の癒着を指弾する小論文を発表した。
今でこそ「政官財癒着」などという言葉は、TVのコメンテーターでも容易く使用しているが、当時は特に役所の中ではタブーに近い言葉だった。<o:p></o:p>
その小論文は自民党県議団や総務部人事当局の知るところとなり、その直後から見事に私に対する任用差別が始まり、定年まで間断なく続けられた。所属していた自治労某県職労は共産党系というレッテルも貼られていて、労組幹部の役員と同様に「いじめ=思想差別」も加えられた。30年間におよぶ任用差別・左遷は常軌を逸した陰湿且つ執拗なものだった。
今回の大津市の中学生のイジメ自殺問題に関して”学校とPTA会長”の不明朗な関係が明らかになった。我が某県の”県当局と自民党”という構図も感心するほど酷似していて、やっていることも同じイジメ=差別とその隠蔽だ。<o:p></o:p>
県政与党と結託した県当局という権力者が、一職員の思想や信条が気に入らないからと言って、陰湿・執拗な差別=イジメを行う「社会」があって、子どもたちのイジメも生まれてくるのである。イジメは子どもたち世界の固有の現象などでは有り得ない。<o:p></o:p>
イワン・アサノヴィッチを差別した自民党県議団や取り巻き小役人連中が、果たして自分の子や孫に「イジメ=差別はダメだ。それは不正だ。」と胸を張って言えない所から、子ども達のイジメが芽生えて来るのである。