天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

天文台嗜好症的黄金週間 6:大阪食い倒れで大団円、の筈が…

2009-05-16 | 旅行
写真:コテコテ大阪・新世界

天文台嗜好症的黄金週間 5:奈良でオトナの修学旅行からの続きです

平成21年5月4日(みどりの日)

さあ、いよいよ今年のゴールデンウィークも終盤です。
今日は、これまで連日遊び歩く嫁と義兄を余所に仕事に勤しんでいたkamiちゃんも加わって、大阪に繰り出します。

3人で学研都市線に乗り、京橋へと向かう。
途中、徳庵駅付近でデジカメを取り出して進行方向左側の車窓を狙って…

撮影成功!
この電車、近畿車輛の工場で造られたばかりのJR九州813系の新車。もうすぐ機関車に牽かれて北九州のJR小倉工場へと運ばれていきます。
ここでは他にも名車と称えられるJR九州の特急「つばめ(現・リレーつばめ)」の787系電車も製造された。九州の列車は東大阪生まれなのだ(山口県下松の日立の工場で造られた車輌もあるけど)。


京橋で大阪環状線に乗り換え。
東京の中央線では絶滅寸前のオレンジ色の201系電車が、ここでは車体もピカピカに更新されてバリバリ現役。さらに東京では既に壊滅した103系もここでは車体もピカピカに更新されてバリバリ現役。製造から40年近く経過している筈だが、一体いつまで使うつもりなのか…

地下鉄中央線に乗り換えて、コスモスクエア駅へ。ここから少し歩いて…

やって来たのはここ!インテックス大阪で開催中の「'09食博覧会・大阪」。
どういうイベントなのかよく知らないが、kamiちゃんが職場で入場券を貰ってきたので来てみたのだ。
「ところで、『食博』ってどんなことやってるのかな?」
「入場券が定価で2千円もするみたいだから、きっと世界の名物料理が試食し放題とかじゃない?」
「そうだね、楽しみ楽しみ。食べまくれるぞー」
それにしても、凄い人出で入場するだけで30分待ち。何か今年のゴールデンウィークは最後まで行列に並んで待ってばっかりだな。

並んで待ってやっと入場してみたら…
「何だよ、食べ物屋の出店が並んでるだけじゃん!」
「タダで食べ放題の試食なんて無いね。。。」
「それに、結構値段高いよ…何か、お金払って縁日の夜市か学園祭に来てるみたい」

結局、焼きそばと焼き鳥をつまんだだけで撤収。
「締まり屋の筈の大阪の人が、こんな割に合わないイベントに大挙して押し寄せるなんて何か不思議。。。」
でも、何故かブースを出していた大阪芸大の文藝と漫画の同人誌をごっそり無料で貰えたから、まあ良しとするか。
道頓堀では会えなかったこの人にも会えたし。


気を取り直して、最後に一番コテコテの大阪らしい場所に行こうということに。


mogmogはニュートラムに乗ったことがないので一度乗ってみたいというので、南港ポートタウン線で住之江公園駅へ。


途中でニュートラムの車窓にこんなものが。
クレーンで釣り上げられた鯉のぼりの魚群?何やらゴジラもいるぞ。

地下鉄に乗り継いで、動物園前駅へ。
地上に出ると…

「うわっ、コテコテ!」とkamiちゃんが思わず叫んだこの光景!


最早キッチュを通り越してサイバーパンクですらある。「ブレードランナー」のテーマ曲が聞こえてきそうな。。。
と妙な感慨に耽っている兄はさて置いて、mogmogは「たこ焼きと串かつ食べよう!」と元気。kamiちゃんはコンビニに入って「一番目立つ場所に『カップ酒』が置いてあるー!しかも種類メチャ豊富!」とマーケティング観察。
マーケティングといえば、結構な一等地にあるうどん屋のお勧めメニューが「すうどん200円」、一番高い「天ぷら月見」ですら330円だったのには驚き。カップ麺より安い!?

まあ三者三様に、コテコテを楽しんだのでした。
これにて、天文台嗜好症的黄金週間は終了!結局、軽自動車で青森を目指すという当初の目論みは果たせなかったけど、kamimogファミリーと遊べたので楽しいゴールデンウィークになったよ。

本日歩いた歩数:16354歩
消化カロリー:353キロカロリー
歩行距離:8.17km
(mogmog装着の万歩計データによる)

夜に、ヴィヴィオ・ビストロで熊本目指しkamimog宅を出発。幸い渋滞にも捉まらず近畿圏を脱出して、そのまま山陽道には抜けず中国道を西進する。山陽道より中国道の方が空いてると聞いていたからなのだが、途中から空いてるというより「この高速道路、何で全然クルマが走ってないんだー!?何で周りに人工物や灯りが一切ないんだー!?何でこんなに山奥を走るんだー!?」という状況に。段々怖くなってきたので、人の居そうなSAにビストロを乗り入れて、そのまま仮眠。


平成21年5月5日(こどもの日)

目が覚めてから再び西進を始めるも、山はますます深くなりカーブと勾配はきつくなり、とうとう時速60キロ制限で峠を越える区間もあったりして、何なんだこの山道高速道路は!
山口JCTで山陽道と合流した時は心底ホッとしたわい。
関門橋を渡って無事に九州へ入るも、鳥栖JCTでとうとう渋滞につかまり、それでもこの前の中央自動車道の苛烈な大渋滞に比べたら何という事もなく30分ほどでやり過ごし、昼過ぎに熊本県八代市の自宅というか下宿に到着。


車庫にビストロを押し込んで、エンジン停止直後に撮影したメーターパネル。
出発直前に撮った写真では総走行距離が146267キロだったけど、148828キロに増えている。差し引き2561キロを走ったことになるな。14年物のヴィヴィオ・ビストロ君、よく頑張った!
でも、いつか青森まで走ってリベンジしたいね。来年のゴールデンウィークにも青森県七戸のレールバスイベントは開催予定らしいし、それに臼田のパラボラももっと近くまで寄って見たい。
ETC休日割引はあと2年間続けられるそうだから、今度こそ行くぞ、軽自動車で青森へ!

天文台嗜好症的黄金週間 これにて終り

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天文台嗜好症的黄金週間 1:京都への道程
天文台嗜好症的黄金週間 2:オトナの京都散歩
天文台嗜好症的黄金週間 3:バスで大阪水上散歩
天文台嗜好症的黄金週間 4:臼田、森の中。深宇宙への入り口
天文台嗜好症的黄金週間 5:奈良でオトナの修学旅行

天文台嗜好症的黄金週間 5:奈良でオトナの修学旅行

2009-05-16 | 旅行
写真:世界遺産、東大寺大仏殿

天文台嗜好症的黄金週間 4:臼田、森の中。深宇宙への入り口からの続きです

平成21年5月3日(憲法記念日)

早朝、京都府下の妹夫婦kamimogファミリーの住むマンションのある某ニュータウンまで帰って来た。
それでもまだ朝7時前。時間が早過ぎるので、ニュータウン近辺をクルマでぶらぶら。


山手幹線沿いに看板があったので寄ってみたこのお寺、何とあの「一休さん」が亡くなるまで住んでいた一休寺こと「酬恩庵」。
ここで一休さんが「死にたくないなぁ~」とか言いながら永眠された訳ですね。合掌。

さて時間も潰せたし、そろそろ妹夫婦も起きてるだろうからマンションに戻る。
クルマを来客者駐車場に入れて部屋に戻る途中で、妹の旦那kamiちゃんと会う。kamiちゃんはこれから出勤、ゴールデンウィークなのにホント大変だね。
明日は休めそうとのことなので、
「今日一日、辛抱して乗り切ってね。明日は一緒に遊ぼう、行ってらっしゃい」と送り出すが、デキル義弟はバリバリ働いてキャリアを積み重ねてるのに遊び人の義兄は毎日フラフラ遊び歩いて何やってるんだよ、ホント申し訳ないという気分。

mogmogの作ってくれた味噌汁を飲んで、シャワーも浴びてシャッキリしたところで、遊び人とその妹は今日も遊びに繰り出すのだ。
さて、今日は奈良に行こうかね~

木津駅で学研都市線からみやこ路快速に乗り換える。この列車も221系。

JR奈良駅に着いたら、早速「奈良のあいつ」が…

あいつが待ってるのか…
僕ら待たれてるから待ってないといかんのか、そうなのか…


気を取り直して、駅前へ。
風格ある寺社風の旧駅舎も健在なので嬉しいね。
風格ある旧駅舎が何か妙に薄っぺらい新駅舎の横に控えて保存されてるのは、台湾の高雄駅と同じ。そう云えば、旧駅舎のデザインも奈良駅と高雄駅は似ているような。

さて今日は修学旅行生宜しくベタに、大仏さんを見てから奈良公園で鹿さんにせんべいをあげようかねと思う。
でも、その前に奈良公園の近くにある有名な釜めし屋で食事をする。勿論、mogmogのリクエスト。
それにしても、京都嵐山のうなぎといい祇園の抹茶パフェといい大阪道頓堀のラーメンといい、女子は何故こんなに各観光地の名物食べ物に詳しいのか、何処から情報を掴んでくるのか…

鹿さんと釜めしの待ってる奈良公園に向かって、歩け歩け。

途中で見かけたクールなお店。
珈琲と果汁、か…渋いラインナップだぜ。残念ながら閉まっていたが。


奈良公園辺りに着きました。
春日大社一之鳥居。

国立博物館の横にある「釜めし 志津香」に向かうが…「おお!凄い行列」
何と2時間半待ち!昨日の中央自動車道の大渋滞以上に待ったぞ。。。

その苦労の果てに食べる、「奈良七種特製釜めし」。卵が乗ってるのが珍しい。
だしが効いてて、おこげが美味しかったです。

さて、腹ごしらえも済んだ。東大寺に大仏さんを見に行こう。


参道は大賑わい。


国宝・南大門が見えてきました。大仏殿の門だけあって、この門も相当デカイ。

 
御存知、金剛力士立像。
余りの迫力に、mogmogと同時に思わず「おおっ!」と声が出る。
「何か、恐いくらいだな…SFX映画より迫力があるぞ」
「奈良時代の人も、これを見たらビックリしたろうね」
「運慶と快慶って、天才だな~!」

南大門と中門をくぐって、いよいよ金堂(大仏殿)へ。


大仏殿の庇。
大きい大きい!「木のちから」を感じます!
「こんなに大きな建物、それも木でよく造ったね。途中でイヤにならなかったのかな」
フッフッフ、妹よ、実はこの大仏殿は江戸時代に建て直されたもので、千年以上前の奈良時代に建てられた初代大仏殿は何と!今の約1.5倍もデカかったのだよ。
「江戸時代の人も、あんまりデカいんでいい加減うんざりしてちょっと小さくしちゃったんじゃないのかな。まあそれでも世界最大の木造建造物な訳だが。やっぱり凄いぞニッポン人!以上、ミーちゃんの豆知識。」


大仏さん、盧舎那大仏。
喜多郎のシンセ音楽や宗次郎のオカリナが聴こえてくるようです(イメージが陳腐過ぎ?)。


横から見た「後光」。

「これだけ大きなものを鋳造して造る技術を持ってたのは、千年以上前には世界中でも日本だけだったらしい。ミーちゃんの豆知識その2!
やっぱり日本の物作りの精神は凄いぞ!
その精神が引き継がれて、世界初の超高速鉄道や世界でただ一つの惑星間軌道にまで届く固体燃料ロケットや人類史上初めて小惑星に離着陸した探査機につながっているんだなぁ(しみじみ)…
日本の技術はァァ世界一ィィイイ!」
「いいけどさ、それって、千年前の世界中のどこの国も、そんな無謀で大規模過ぎる公共事業をやりたくてもやれなかったってだけの話しじゃないの?」
うむむ。。。そう言われると確かにそうかも知れん。手塚治虫の「火の鳥」でもそんな話があったね、政治絡みの大仏建立事業のせいで古代日本の国家財政が破綻してしまうっていう筋だったと思うが。
「でもなぁ…多分、聖武天皇は本当に本気で、日本のために国民のためにと心底願って大仏さんを造ったんだと思うぞ。それくらい本気でないと、とてもじゃないがこれだけのものは造れないだろう…?」
それに見ろよ大仏さんのあのお顔を。見てるだけで極楽にいるような気分になる、実にいい表情じゃないか!

さて、大仏さんも見た。オトナの修学旅行奈良編、仕上げに鹿さんにせんべいを食べさせなければ。
先ずは鹿せんべいを買う。

これは。。。鹿も食べるそうだけど、ちょっと違うような気が…


あったあった、財団法人奈良の鹿愛護会の公式鹿せんべい。
鹿のマークが入った証紙で封がされているのが目印です。
鹿さんにあげる前に1枚試食してみたが…「ま、まずい…こんなもん、人間の食うもんじゃねぇー!」当たり前だ、鹿が食うもんだ。


早速、子どもと一緒に、そこら辺にいた鹿さんにせんべいを差し上げてみる。
「さあ、せんべいだよ~お食べ~」
でも、一瞥しただけで「こんなもんいらねーよ!」とばかりにプイッとそっぽを向いてしまった。
「鹿も食傷気味だな。。。まあ、あれだけまずければ無理もないか」


でも、mogmogがせんべいを手に取ると興味を示した鹿が近付いてきたぞ。


なんだなんだ、女子の手からはせんべいを食べるのかよ!
鹿のくせにいやらしい奴だな!
「お前にはもうやらん!あっち行け!せんべいは猿沢池の亀さんにやるから」我ながら大人げないですね。今年で33歳になりましたが、ハイ。


「(´・ω・`)ショボーン」

しかし鹿せんべいは亀さんにも不評で、結局ほとんどがおたまじゃくしとめだかのお腹に納まったのだった。

何となく腑に落ちないが、見上げると興福寺の五重塔。



普段は公開しておりません北円堂。
実に味のある手書きタテカンにそそられるが、残念ながら公開時間は終了。
我々兄妹もそろそろ帰ろうか…という訳で、奈良でオトナの修学旅行、これにてお開き!
「お疲れ~!」

京都に帰るために近鉄奈良駅に向かう途中、奈良ビブレの前で、
「あっ!」

「こんなところで、あいつが待ってた…」
しかも宿命のライバルと一緒に…

本日歩いた歩数:17763歩
消化カロリー:376キロカロリー
歩行距離:8.88km
(mogmog装着の万歩計データによる)


天文台嗜好症的黄金週間 6:大阪食い倒れで大団円、の筈が…に続きます

天文台嗜好症的黄金週間 4:臼田、森の中。深宇宙への入り口

2009-05-14 | 宇宙
夕闇迫る臼田宇宙空間観測所、口径64mパラボラアンテナ

天文台嗜好症的黄金週間 3:バスで大阪水上散歩からの続きです


平成21年5月2日

朝8時半、第二京阪から京滋バイパスを抜け、名神高速に入ったところで恐れていた渋滞に巻き込まれた。
ちなみにこれが、高速道路での渋滞初体験。未経験の運転となるので、焦らず慌てず何よりも先ず安全運転を、と自分に言い聞かせる。
昨夜、googleのルート検索で割り出した京都から長野県佐久市上小田切までの所要時間は約6時間。目指す臼田宇宙空間観測所の見学時間は午後4時までなので、間に合うかどうか…

臼田宇宙空間観測所は、深宇宙へと旅立った探査機との通信を行う為の超大型パラボラアンテナを擁する研究施設である。
1976年のハレー彗星接近を迎え撃つべく、世界各国の研究機関が打ち上げた探査機群「ハレー艦隊」の一翼を担った日本の文部省宇宙科学研究所の人工惑星「さきがけ」と同「すいせい」との通信を確立すべく昭和59年に開設されたもので、反射鏡口径64mのパラボラは東洋一の大きさを誇る。
ハレー艦隊の2機以降は、日本初の火星探査機「のぞみ」やアポロ計画以来最大規模となる月探査を行う「かぐや」、そして人類史上初の小惑星へのタッチダウンを成功させ、地球への奇跡の生還を目指している「はやぶさ」等、数々の宇宙機との通信を行ってきた臼田宇宙空間観測所はまさしく探査機の声を聞く耳であり、話しかける口である。
そこは宇宙の虚空で旅を続ける日本の宇宙船と故郷の地球を繋ぐ為の天文台、即ち深宇宙への入り口なのだ。

関ヶ原辺りで渋滞は終り順調に東名から中央自動車道に入るも、岐阜県に入った辺りから再び強烈な渋滞に捕まった。
何とこの日のこの区間は、日本全国でも最も激しい渋滞に見舞われていたのだ。やはりETC割引効果か、しかし自分もETC車載器を装着したクルマで割引料金で高速道路を利用しているのだから文句は言えない。
果てしなく続く車列に連なり、ジリジリとしか進まない車内で無益な時間だけが過ぎる。
「これはもう、臼田の見学時間には絶対間に合わないな…見通しが甘かった!」
岡谷ICから旧中山道の下道に降りて信州の高原を走り、新和田トンネルを抜ける頃に午後4時を過ぎた。

タイムアウト!

「やっぱり間に合わなかったか、仕方がないな…でも、折角ここまで来たんだ、陽もまだ高い。とりあえず、行くだけ行くぞ、臼田宇宙空間観測所へ!」
国道142号線を「佐久市」方面への行先表示を頼りに走り続け、佐久市街から国道141号線臼田バイパスに入って、午後5時前に臼田地区に到着。

JAXA宇宙科学研究本部のホームページからプリントアウトした見学用アクセスマップによると、JR臼田駅周辺の役場や郵便局のある何やら道がゴチャゴチャ錯綜した辺りから国道141号線を右折して山の上に登っていくと臼田宇宙空間観測所がある、らしいのだが、地図がえらく簡略なものなので何を目印に右折したらいいのかサッパリ判らない。
それでも、何しろ東洋一の巨大パラボラアンテナだ、麓からもその姿が見えるかもしれない。僕の経験と感覚からすると大体、宇宙空間観測所というものは存在感ありすぎるくらい巨大なので、近付けば自ずと何処にあるか否応無しに判るものだ。鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所なんか、内之浦の町に通じるトンネルを抜けた途端に山の稜線にテレメータセンターのパラボラが聳えているのが見えて「ああ、あそこが目指すロケット打上げ基地だな」と一目瞭然じゃないか。
という訳で、右手の山の方を見ながら国道141号線を流していくが…

「ない!どこにも、パラボラなんか見えないじゃないか!」

目指すものが見当たらず、どうしたものかと思っているうちに佐久市を通り過ぎて隣町に入ってしまった。
こういう時は、焦って探し回っても大抵ろくな事にならない。どんどん迷っていって深みにはまって、目的地から遠ざかるばかりなのがオチだ。急がば回れではないが、一旦地図の基準となる地点に戻って道を辿り直すのがいいのだ(これ、海外旅行先でホテルを探す時になんかに散々迷って苦労した経験から得た知恵ね)。
そんな訳で今来た道を引き返し、JAXAの地図の基準点となっているJR臼田駅へ向かう。


JR小海線・臼田駅。
学生時代、青春18きっぷでの「鈍行乗り鉄」に熱中していた頃に幾度と無く通った駅なのだが、何故だか全然印象に残っていない。
まあ小海線自体、車窓の白樺林を見ながら中央本線からの乗換駅の小淵沢で買った「高原野菜とカツの弁当」を食べたこと位しか印象に残っていないのだが。高原の路線は地元熊本の豊肥本線や肥薩線で嫌というほど乗ってるので、印象が薄れたのかもね。


駅前広場の観光案内図には、確かに巨大パラボラのイラストが描かれている。
宇宙研の観測所繫がりで「銀河連邦サク共和国」を標榜しているだけあって、それらしいモニュメントもあるね。
ちなみに駅近くに「日本一海から遠い地点」という気になる標識が出ていたのだが、午後5時を回って陽も傾きかけているので先を急ぐことにして残念ながら今回は素通り。まあまた来ることもあるだろうから、その時また見に行こう。
今は64mパラボラを目指し急げ急げ!

果たして駅前からアクセスマップに従って走ると、すぐに宇宙空間観測所のパラボラはこっちだよと記した行先標識が見つかった。何と国道141号線のさっき走っていた方向とは逆向きの車線に標識があったのだ。これではいくら走っても見つからない訳だ。
何はともあれ、道は解かった。さあ、東洋一の巨大パラボラに会いに行こう、深宇宙への入り口の天文台に行こう!
…しかし、ここからがまた遠かった。臼田の町から更に30分も山道を登らなければならなかったのである。
「…遠い。道が狭い。山がどんどん深くなる。こんなところに本当に巨大パラボラがあるのか~?」
幾つか集落を過ぎると、道は完全に森の奥へと続く一本路になった。離合するのもやっとといった綴れ折の登山道で、こんな険しい道を馬力のない軽のヴィヴィオ・ビストロで走りたくないなー、これは4駆の出番でしょう?
しかも周囲には完全に人の気配が無くなり、ただ唐松の林が続くのみ。日中ならそれなりのハイキングコースと言えなくもないかも知れんが、夕闇迫る黄昏時には余り気持ちの良いものではない。ハッキリ言って怖い。
「何なんだよ、ホントにこんな森の中に巨大パラボラなんかあるのか~!?
…あった。」

あったのである、巨大パラボラが。

唐突に、尾根の向うの唐松の梢の間に白く丸い異様な物体が現れたんである。
夕陽を浴びて森の中にうずくまる巨大な怪物のようなそれは、余りにもシュールで、不自然で、薄気味悪くて、そして哀しい程に美しかったんである。



「夕陽に染まり、うずくまる白い巨人は、宇宙の彼方の健気な宇宙船たちの囁きを聞き漏らすまいと耳を凝らし、その囁きに応え励ましの声を送り届けんとそらへ叫ぶ。
直径64mのパラボラアンテナは、こんなにも遠く離れてしまったこどもたちを見守り続ける優しく哀しい異形の巨人。或いは母?」




「夕暮れに包まれた森の中の天文台、そこは深宇宙への入り口。
宇宙の虚空へと旅立った日本の宇宙船たちを、故郷の地球と繋ぐ場所。」


‐「臼田、森の中。」 mitsuto1976



見学時間の終了から1時間半も過ぎているので当然門扉は閉じられていたが、入り口前からでも巨大パラボラの偉容は充分堪能することが出来る。
いや寧ろ、余りにも巨大な直径64mの反射鏡は敷地内から離れたこの地点でないと視界にもデジカメのフレームにも収まりきれない程だ。
臼田宇宙空間観測所の敷地内には55億分の1サイズの太陽系の惑星模型の配置(それでも木星までしか敷地内に入りきれないらしく、門扉のすぐ向うにトンボ玉のような可愛らしい木星がいた。土星の位置は隣の尾根の向こう側になるそうな)や、栄光のハレー艦隊日本艦「さきがけ」と「すいせい」から始まる臼田での宇宙空間観測の資料がある展示棟もあり、また見学者には記念品として特製キーホルダーがプレゼントされるらしいが、残念ながら立ち入ることは出来ない。
それでも、僕は充分満足だった。この時間に来たからこそ、夕焼けに包まれて美しく輝く臼田のパラボラを見て、感じ入ることが出来たのだ。

「また今度、中に入ってゆっくり見学する為に出直して来るさ!それより今は、この美しい夕暮れのパラボラをもっともっと見ておきたいよ…」



64mパラボラアンテナは、今まさに稼働中らしく耳を澄ますとかすかに地鳴りのような機械の作動音が聞こえ、アンテナ基部にはパトランプが点滅しているのも見える。
巨人の見上げる先の夕空に目をやると、そこには淡く白く輝く月があった。

「月にいる船…『かぐや』か!今まさに『かぐや』と話をしているんだ…」

竹取物語から続く人類の月への想いを引き継ぎ、月の謎を解き明かすべく14種類の観測機器を携え、世界中の41万人の名前とメッセージを乗せて月に旅立った月周回衛星「かぐや」。
順調に月の科学探査を行い素晴らしい成果を上げ、ハイビジョンによる鮮明な「月から見る地球の出」を撮影し、大いなる感動を届けてくれた「かぐや」。
そんな「かぐや」の月からの声は、ここ臼田に送り届けられた。
そして、もうすぐ月に落ちて旅の終りを迎える「かぐや」。
月に帰り消えていく「かぐや」への最後の励ましの声も、やがて臼田から送り届けられることになるのだろう。

「かぐや、臼田からの声は聞こえているかい?…あの“地球の出”は素晴らしかったよ。いいものを見せてくれてありがとう…もうすぐお別れだね。今まで、本当にありがとう。最期までここから見守っているよ…」



そろそろ暗くなる、帰ろうか…
「また来るよ、臼田宇宙空間観測所。森の中の天文台。深宇宙への入り口。」



京都への帰りは佐久ICから上信越道に乗って、長野道経由で中央自動車道へ。
大渋滞だった行きとは違い、スイスイ走って気持ちがいい。それでもこのままだと京都府下の妹夫婦kamimog宅に着くのは夜半過ぎになるので、そんな時間に帰って来られては迷惑だろうと名神高速に入ったところでヴィヴィオ・ビストロを伊吹PAに入れて、今夜はここでビバーク。

天文台嗜好症的黄金週間 5:奈良でオトナの修学旅行に続きます

天文台嗜好症的黄金週間 3:バスで大阪水上散歩

2009-05-11 | 旅行
大阪名物、大阪ダックツアーの水陸両用観光バス

天文台嗜好症的黄金週間 2:オトナの京都散歩からの続きです

ETC割引を使い倒して、九州熊本から軽自動車で青森を目指すつもりで出発したのに何故か関西で沈没してる今回の旅、
妹mogmogと一緒に京都でまったりオトナらしく遊んで歩き回った翌日、今度は大阪に乗り込みます。こうなりゃ関西を遊び尽くせ!
義弟のkamiちゃんは残念ながらこの日も出勤だったので同行できず、仕事が出来る多忙な男はつらい。

平成21年5月1日

学研都市線と京阪と御堂筋線を乗り継いで、なんばへ。
地上に出て少し歩くと、御存知この光景が!


一粒300メートル!


必要以上にリアル!



キモかわいい!?但しキモは猛毒入りだ

コテコテですねぇ道頓堀ですねぇ大阪ですねぇ!!

さて、何故道頓堀までやって来たのか。
mogmogが「道頓堀でラーメンを食べたい」とリクエストしたからである。
「道頓堀に本店がある、有名なラーメン屋さんに行こう」とのこと。昨日の昼食は豪勢にうなぎだったから、今日は手軽にラーメンで済ませるのも悪くないね。。。

観光客の行き交うコテコテの道頓堀から一本脇道に入ったところにある「神座(かむくら)」に入る。

その名も「おいしいラーメン」、僕は葱、mogmogは煮卵のトッピング。
でも、テーブルに入れ放題の韮の唐辛子漬けが置いてあったので、僕のラーメンは全面緑色になってしまったw
そこににんにくと豆板醤をぶち込んで、いただきま~す「うん、臭辛美味い!」

「おいしいラーメン」を食べた後は、腹ごなしに道頓堀川の畔を散策。
「グリコのネオンのおじさんは、パナソニックの看板の福山雅治に向かって微笑みながら走っている」という事実を発見したぞ。

再び御堂筋線で、淀屋橋へ。
ここで地上に出て、淀屋橋を渡って中ノ島方面へ向かってちんたら歩いていると、大阪市役所方面へ向かうデモ行進に追い付かれてしまった。
ずらり並んだおまわりさんがデモ隊に「市役所前付近が解散地点です!自然解散して下さーい!」とメガホンで指示をしている。
「今日はメーデーだったなぁ…」

そういえば、この反対方向に中ノ島を進んでいくと全天周映像HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-を上映している大阪市立科学館があるんだよな、午後1時から上映開始の筈だったからそろそろ終わった頃かな、この前に試写会で観た時はエンディングで大泣きしてしまって画面がよく見えなかったからまた観たいなぁなどと考えながら市役所の横の公園通りを抜けて北浜方面へ歩く。

キタのオフィスビルの中を延々歩いて、やってきたのは…

足湯。
「いや~歩き続けて疲れたら足湯に限るねぇ!しかも天然温泉だぞ」
…スミマセン、別に足湯目当てでやってきた訳ではないんです。たまたま集合場所の「シティプラザ大阪」に足湯があったんで利用させてもらってただけでして。。。

本当の目的はこれ!

大阪ダックツアーの水陸両用観光バス!
「シティプラザ大阪」から発着する大阪市内の観光ツアーです。これに乗るのが今日の本命。
このヘンテコな乗り物、mogmogが仕事帰りに川に浮かんでるのをたまたま見かけて「何じゃありゃーーー!?乗ってみたい!」となったらしい。


後ろから見るとこんな感じ。
トラックを改造してフレームに船体を載せたようですね。


ちゃんとプロペラも付いています。水陸両用ですから~!
船でいうとスタンドライブというタイプですかね。


運転席は普通のトラックと変わらないようですね。
でも左側に据えられた装置は船用の操縦システムじゃないかな?


車内です。救命胴衣や浮き輪もあるし、こりゃ完全に船内ですな。
タラップで乗り込むけど、かなり高い位置にあるので見晴らしがいい。窓は全部オープン使用なので風が吹き込んでくるよ。
ちなみに僕の座った最後部座席は「日本一揺れて座り心地が良くないけど、道路交通法で認可されている日本一高い位置にある座席」だそうです。

やたらとノリのいいガイドさんの「さあ皆さんご一緒に!船が出るぞー!」という掛け声で出発。
とにかく目立つバスなので、通行中の人から見られる見られるw
地元のおばちゃんグループが乗り込んだ日には、道行く人に手を振ったりお喋りを始めたりしてガイドさんもたじたじの賑やかさになったりするそうな。


大阪城が見えてきました。


大阪市内を暫らく走って、桜ノ宮公園に到着。ここで運転手さんが船長さんに交替して、大川(旧淀川)に入ります。


これは面白い!
さっきまで地上を走ってたのにいきなり水中に入っていく「有り得なさ」が楽しいぞ!


水上を出発。


中ノ島の近くまでクルージングして引き返します。


「あっ、以前仕事のセミナーで来たことがあるマーチャンダイズマートビルだ!」


川の上から京阪の電車も見えます。
2階建ての8000系。


新車の3000系かな。

大川(旧淀川)のクルージングの後、桜ノ宮公園まで戻ってきて上陸。



上陸後の船体、じゃなくて車体。
さっきまで川の中にいたので、水が滴ってますね。


タイヤも水浸し。足回りの防水とかどうなってるんだろ、よく壊れないなぁ~


桜ノ宮公園で展示されてた、水陸両用バスと同じ会社が運行してるこちらは水陸両用タクシー。
このタクシーが水上走行してると、大抵「クルマが川を流されてる!!」と警察に通報されてしまうのが困り物だとか。

ところで、この水陸両用バスって何かに似てるねと思ったら…
以前乗ったことのある北海道のDMV(デュアル・モード・ビークル)に似ているんだ!

道路と線路、両方を走ることの出来るJR北海道のDMV(デュアル・モード・ビークル)。

バスだ?列車だ?DMV(デュアル・モード・ビークル)だ!(天燈茶房 TENDANCAFE 2008年09月04日)を御参照下さい

水上と線路上の違い以外は似てるよね。
法律の制限の関係で、道路を走る時の運転手さんから鉄道の運転士さんや船長さんに交替する運転形態も似てます。
DMVは全国各地で導入が検討されて試験運転が行われてるけど、水陸両用バスももっとあちこちで走ればいいのにね。
こういうヘンテコで面白い乗り物が日本中を走り回るようになったら楽しいだろうな~


陸に揚がった水陸両用観光バスは、御堂筋や道頓堀を一回り。さっき見た道頓堀のグリコのネオンも見えてますね。
水上と陸上の大阪観光、乗り応えありました!

本日歩いた歩数:15351歩
消化カロリー:326キロカロリー
歩行距離:7.67km
(mogmog装着の万歩計データによる)

明日は…そろそろ動こうかね。土曜日だからETC割引効くようになるし。
何てったって「天文台嗜好症的黄金週間」なんだから、天文台に行かないと。行こうか、「臼田」へ。

天文台嗜好症的黄金週間 4:臼田、森の中。深宇宙への入り口に続きます

天文台嗜好症的黄金週間 2:オトナの京都散歩

2009-05-09 | 旅行
オトナの雰囲気漂う京都・嵐山の某超高級料亭の玄関 ※この店では食事してません、お値段お高いから

天文台嗜好症的黄金週間 1:京都への道程からの続きです

高速道路通行料のETC割引を利用して、ゴールデンウィーク初日の4月29日に九州熊本から軽自動車で京都にやって来たのだが、京都府下の妹夫婦宅に転がり込んだところで重要な問題に気が付いた。
ETC車載器を搭載したクルマの高速道路料金が一律千円で乗り放題になるのは土日と祝日のみ。つまり、ゴールデンウィーク期間中はずっと割引が適用されるわけではなく、カレンダー上は平日となる4月30日と5月1日は割引が効かず通常料金となってしまうのだ!
4月29日に高速道路を降りて1泊してしまったので、これから高速道路に乗ったら5月2日の午前0時になるまで降りられないことになってしまう。そうでないと、ETCでも容赦なく正規料金を引き落とされてしまう。

…そんなこと出発前に調べてちゃんと日程計画組んどけよと自分でも思うが、如何せんETC車載器がなかなか入手できず半ば諦めていたらゴールデンウィーク直前になって入荷があり、急遽出発を決めたので細かい詰めの計画なんかするヒマもなかったのだ。
そんな訳ありの僕の計画性の無さを、誰が責められよう?(何開き直ってるんだ)

まあ、今更慌てても仕方がない。
本当はこのまま青森まで走って行ってレールバスのイベントに参加しようとも考えていたのだが、軽やかに予定変更だ。
せっかく京都府下に来てるんだし、こうなったら京都を思いっきり楽しむぞ!

という訳で、妹mogmogと一緒に「オトナの京都散歩」と洒落込むことにしたのです。義弟のkamiちゃんは残念ながら連休中も出勤だったので同行できず、働く男はつらい。

平成21年4月30日

近鉄に乗って京都駅へ。
ここでJR山陰本線(嵯峨野線、というのか)に乗り換え。

いつの間にか山陰線にも221系電車が走るようになったんだな~


嵯峨嵐山駅で下車。
この駅もいつの間にやらピカピカの新築駅舎に建て替わっている。
と言っても僕は嵯峨嵐山駅で降りるのはこれが初めてなので、建て替え以前のことは知らないのだがね。
でも、学生時代をこの近辺で過ごしたmogmogはそれなりに驚いていた様子。
「観光地っぽくなってるね~」

さて、何故嵯峨嵐山駅までやって来たのか。
mogmogが「嵐山でうなぎを食べたい」とリクエストしたからである。
「学生の頃、嵐山でバイトしてたんだけど、その頃から有名だったうなぎ屋さんに行こう」とのこと。勿論、食事代は僕持ちです。お手柔らかに頼む。。。

駅から歩くこと暫し。
観光客や人力車が行き交う一角に小ぢんまりとある「廣川」に入る。

僕はうな重、mogmogはうな丼をオーダー。
うな重は弁当箱みたいな可愛いお重に入っていて、でも始めからうなぎがご飯に乗ってるからうな丼と変わらないね。
やわらかに焼き上げてあって美味しかったです。

食事後、嵐山を散策。



mogmogは旦那のkamiちゃんの誕生日に、あの渡月橋を渡った辺りにある老舗旅館に一緒に湯葉料理を食べに行ったことがあるそうな。
「昼食と休憩がセットになったお得なプランがあるのよ。
でも、私はとにかくお腹が空いてたからお店に着いたらすぐに湯葉のコース料理を食べたかったのに、
仲居さんが『先ず休まれますでしょ、お布団敷きますから』なんて言うのよ。
いや~、さすが嵐山は不倫旅行の名所と言われるだけの事はあるって感心したわ」
「…ふ~ん」
…しかし妹よ、それってお前さん達夫婦も不倫カップルだと思われてたってことじゃん!感心してる場合じゃないような気がするんだが。
つうか、真っ昼間からそんな話するな、おかげで「嵐山≒不倫」って頭に擦り込まれちゃったじゃないか!

兄妹でしょうもない会話をしながら渡月橋を渡ったり超高級料亭の玄関先を覗き込んだりして嵐山散策を楽しんだ後は、お土産物屋の集合体のような嵐山駅から嵐電こと京福電鉄嵐山線に乗車。

京都らしく「生八ツ橋電車」です。その名も「夕子号」。


どことなく、僕の地元熊本の路面電車の上熊本線に似た雰囲気の車窓。


「化け電」のヘッドマークを掲示した電車と擦れ違う。
車体側面に「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラがラッピングされていたようだけど、鬼太郎列車といえば山陰のJR境線を走ってるのが有名だけど嵐電にもあったのか。

車折神社、帷子ノ辻、蚕ノ社と難読な駅を往き過ぎて終点の四条大宮駅から歩いて二条城へ。

…残念ながらタッチの差で閉門時間で入れず。

「ミーちゃん、疲れたから甘いもの食べようよ」とmogmogからリクエストがあったので、どこかで茶でもシバキ倒そうかということに。
「せっかくだから有名な店に行こうよ。そうだ、『都路里』で抹茶パフェ食べよう!」
「いいよ。この近くにあるの?」
「全然近くないよ、祇園だから。さあ行こう、さっさと歩け歩け!」
…mogmog元気だなぁ。。。


途中「錦市場」を歩く。
mogmogによるとここは「京都の食材なら何でも揃う京都市民の台所」で、
「漫画『美味しんぼ』に出てくる、主人公山岡の友人の料理人岡星さんが京都の料亭で修行中に、賄いの食材を買いに来て目利きの勉強をした所」らしい。
フッ流石我が妹、マニアックなこと知ってやがるぜ…
「でも岡星さん、その後鬱病になって料理人辞めちゃうんだよねー」
…というか妹よ、何故そんなに「美味しんぼ」に詳しいんだ?


錦市場で買った、名物豆乳ドーナツ。揚げたてのあつあつが美味しい。
ベルトコンベアで油の中を通過したドーナツがどんどん大量生産されていく様子は圧巻で笑える。値段もリーズナブル。
ドーナツを食べながら、抹茶パフェ目指し歩け歩け!


大阪では川に放り込まれたり酷い目に合わされてる彼、京都ではこんなことしてます。
アメリカ人には内緒にしておいた方がいいと思う。

さてようやく祇園に着いて、祇園に来るのはこれで二度目だからもう舞妓はんを探したりせず一目散に目的の「茶寮 都路里」へ。
かなりの人気店らしく、2階のお店に入るのに階段の下の1階から並んで待つこと30分。

名物の「特選都路里パフェー」、でかっ!
都路里は有名なお茶屋さんが経営している喫茶店だそうで、パフェも抹茶の風味がよくて美味しい。残さず完食。
しかしこれ、一体何キロカロリーあるんだろ。。。

ちなみにうちの末の弟が修学旅行で京都に来た時も、mogmogはこの店に弟とその友人たちを連れてきてやったんだと。
「でっかい図体した男たちが、目の前で一心不乱にパフェ食べてるのは迫力あったわ」とのこと。

喫茶店と同じフロアにあるお茶屋の「祇園 辻利」で抹茶と茶筅を購入。
今夜はkamiちゃんに薄茶一服点ててあげよう。

さあそろそろ帰ろうか。
京阪の祇園四条駅まで、四条通を歩く。

南座。


四条大橋。


鴨川にはもう川床が出てるねぇ。

くずはモールで夕飯の買出しをして、さあ今夜もおいしく飲むぞ、その為にもバスに乗らず歩いて帰ろう。都路里のパフェも消化しないといけないし!

…しかし京阪本線から学研都市線までは遠かった。星空の下の郊外ニュータウンを歩くこと2時間半…何やってんだろ一体。

本日歩いた歩数:29225歩
消化カロリー:582キロカロリー
歩行距離:14.61km
(mogmog装着の万歩計データによる)

明日は…大阪に行こうかね
天文台嗜好症的黄金週間 3:バスで大阪水上散歩に続きます

「はやぶさ」終着駅への到着予定を予測します

2009-05-08 | 宇宙
オーストラリア上空で地球大気圏に突入する「はやぶさ」の回収カプセル イメージ画像提供:JAXA

「はやぶさ」は最後の最後まで、流れ星になるまで頑張ります。
宇宙研の吉川先生が開発する小惑星の軌道予測システムの実証という「最後のミッション」が新たに与えられました。

「はやぶさ」が“最後のご奉公”、惑星衝突予測に活用へ(読売新聞) - goo ニュース

「衝突の軌道や時間、確率を計算するシステム」とのことなので、「はやぶさ」が地球大気圏へ到達する時刻も予測されるのだろう。
僕は「はやぶさ」の帰還地点となるオーストラリアのウーメラ砂漠まで「出迎え」に行く事にしているので、もし事前に大気圏突入時刻が予測されて公表して貰えれば、現地への渡航計画を立てる上で非常に役に立つので有難いのですが。

でも、実際に「はやぶさ」の大気圏突入時刻が判ったら、僕は泣いてしまうだろうな…

「はやぶさ」が宇宙に産み落とされて明日で6年。
そして来年6月、「はやぶさ」は終着駅に到着する。長かった旅も、もうすぐ終わろうとしている…

天文台嗜好症的黄金週間 1:京都への道程

2009-05-07 | 旅行
最終到達地点:臼田宇宙空間観測所64mパラボラアンテナ

今年(平成21年)のゴールデンウィークは、高速道路で出かけよう。ETC車載器があればどこまで行っても通行料は千円だ。
…という訳で、古い軽自動車に乗ってドライブに出かけたのです。とりあえず、行けるところまで走って行こうと。出来れば青森まででも行こうと。
そして気が付いたら信州の、唐松の林道の奥果てにある宇宙空間観測所の巨大パラボラアンテナの前に来ていました。
そんな旅行記。

平成21年4月29日(昭和の日)

朝9時、熊本県八代市郊外の自宅というか下宿を出発。
途中、普段から行きつけのセルフスタンドに寄ってレギュラーガソリンを満タンに補給して、八代ICから九州道に乗る。
ディーラーで取り付けてもらったばかりのETC車載器も問題なく動作して、ETCレーンを無事通過。


出発直前に撮影した、愛車スバルヴィヴィオ・ビストロのメーターパネル。
現在の総走行距離は146267キロか。
平成7年式、今年で14年選手の年代物だが、9年前に中古で購入して以来(学生をやっていた頃からビストロのレトロ調デザインが気に入っていて、本当は新車で欲しかったのだが、残念ながら僕が何とか自分で稼いでクルマを買える様になった頃にはビストロは既に廃盤になっていたのだ)半年毎のオイル交換は勿論、定期点検とメンテナンスはマメにやっているので今でも充分調子が良い。調度先月の車検で樹脂系ゴム系の緩衝装置部品を新品に総取替えしたばかりなので、尚更安心。

お上は古い車を「エコカー」とやらに買い替えさせてメーカーを儲けさせようと躍起のようだが、そんなこと知るか。今あるものをしっかり手入れして、末永く使い込む方が結果としてお得だし環境にもいいんだぞ、日本の美徳“モッタイナイ精神”を思い出せ、などとひとりごちながら、九州道を北上する。今日はとりあえず京都まで走って、京都府下の妹夫婦宅に転がり込んで泊めてもらうつもりだ。
天気もいいし混雑もなく、快適。

結局、九州内をそのままノンストップで走りきって関門橋を渡り、中国道に入ってしばらく行ったところで、王司PAに入って最初の休憩。

よく考えたら、僕がこのビストロのオーナーになってからこれが初めての九州を離れての本州入りだ。
南の方には、種子島まで航送で乗り付けたりしているのだけれどもね。

山口JCTから山陽道に入り、そのままひたすら走る。山陽道は景色は単調だが、勾配もカーブも少なくて走りやすい。
出発前にディーラーから「オーバーヒートにだけは気を付けて下さい」とアドバイスされていたし、660ccの非力なエンジンに負担をかけるような高速走行はせず、メーターを見ながら時速80キロの経済速度で巡航、約2~3時間おきに休憩というペース。どんどん追い抜かれても気にしない。
宮島SA、福山SAと停車して休憩、ちょうどガソリンもカラになったので福山で給油。


福山SAには「ばら園」があった。
時期外れで花は咲いていなかったが。

岡山県内を無停車で走り抜け、龍野西SAで日が暮れる。
ここは童謡「赤とんぼ」のふるさとだそうで、とんぼの森をイメージしたSA内の公園を歩くと夕焼けと相まって雰囲気がいい。すっかりリフレッシュして、さあ今日の目的地の京都まであと少し!

…と思ったら、この先西ノ宮から宝塚まで渋滞しているとのこと。
実は僕は高速道路の渋滞というものを体験したことがない。それに、この先で神戸JCT・吹田JCT・大山崎JCTと大きなジャンクションを縫って通過していかなければならないし、車線変更苦手だし大丈夫かいなと脅えながら走っていたらいつの間にか天王山トンネルを抜けてしまった。
「あれ?何だよ全然渋滞してないじゃない」
がら空きの京滋バイパスを京都市の夜景を眺めながら走り、今夜の宿となる妹夫婦kamimog宅に到着。
かくして無事に熊本県八代から京都まで軽自動車のヴィヴィオ・ビストロで走りきったのでした。走行時間は約12時間、走行距離816.0キロ。通行料金はETC割引の高速道路代千円と京滋バイパス・第二京阪道路の通行料を足して計1900円也。
正直、軽自動車での長距離長時間走行は身体への負担が大きいんではないかと不安だったが、乗り慣れてるクルマのせいか思ったほど疲労感も感じなかった。ちょくちょく休憩して、腰を伸ばして歩き回ったしね。

遠路遥々走ってきた兄貴を歓迎してくれたkamimogと乾杯して、明日以降どうするか考えているうちに眠くなりそのまま就寝。

天文台嗜好症的黄金週間 2:オトナの京都散歩に続きます

無事に帰宅しました

2009-05-05 | 日記
ETC車載器を搭載した軽自動車でのGW長距離ドライブから、無事に帰宅しました。
14年モノ15万キロ弱走行済みの愛車ヴィヴィオ・ビストロでのかなり無茶なドライブでしたが、お陰様で事故にも故障にも遭わず走りきったので、先ずはめでたい。

当初は九州から直接走って行ける北限の青森を目指そうと意気込んでいましたが、
出発間際までETC車載器がなかなか入手できなかったので結果として準備不足に陥り、出発してからも何だかんだと紆余曲折があり、
結果としては京都府下の妹夫婦kamimog宅をベースに長野県佐久市にあるJAXA臼田宇宙空間観測所まで足を延ばすに留まりました。
ちなみに総走行距離、2561.2キロ。

写真は臼田宇宙空間観測所64mパラボラアンテナ前に到着した愛車ビストロ君、記念撮影。


まあ臼田のパラボラに向かう途中でも、中央道の大渋滞に巻き込まれた挙句に臼田の町なかで道に迷ったりして結構な紆余曲折があった訳ですが、それはいずれ旅行記にまとめます。暫しお待ちを。


ところで、出掛けている間にも新型インフルエンザの感染者が世界中で増え続けているようで気懸かりだ。
僕が来月に渡航する予定のニュージーランドでも感染者が出ているし、もしこのまま世界保健機関(WHO)の警戒水準が最高度のフェーズ6に引き上げられるようなら即刻、渡航計画をキャンセルしなければならないだろう。
せっかく、マウントジョン天文台の見学ツアーまで予約していたのに残念だが…


日本国内の宇宙関係でも、いろいろ動きがあった模様。
今日、帰宅してから実家で新聞を読んでいたら産経新聞の3面に載っていてビックリしたこちらの記事から。

無人探査機火星に着陸 平成30年打ち上げ JAXAなど構想(MSN産経ニュース)

「のぞみ2」か!
ローバーを火星地表に降ろしたりもするんだって。平成30年の打ち上げを目指す構想、まだ先は長い。どうなることか…

そしていよいよ、内閣官房宇宙開発戦略本部の宇宙基本計画(案)公開に引き続き、パブリックコメントの募集が始まった。
松浦晋也さんのL/Dでもパブリックコメントを送ろうという呼びかけが行われている。

呼びかけ:宇宙基本計画にパブリックコメントを送ろう(松浦晋也のL/D 2009.05.01)

松浦さんによる専用のバナーも用意されている。
早速使わせて頂きます。


「宇宙基本計画(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)について

今、先ずは自分の意見を、「はやぶさ」そして「のぞみ」の旅のその先を見たいという気持ちを、日本政府に伝えなければならない。
拙くとも自分のコトバを、これからじっくりと綴りたいと思う。
締め切りは5月18日。

現在位置:臼田宇宙空間観測所

2009-05-02 | 実況
中央道の大渋滞をどうにかくぐり抜けて、信州の高原を走って唐松の木立の山道を延々登ってここに到着。
JAXA臼田宇宙空間観測所。残念ながら一般見学時間は1時間半ほど前に終了していたが、門扉の前からパラボラとご対面を果たす。
パラボラは月に向かって屹立している。かぐやと交信中だろうか。