天燈茶房 TENDANCAFE

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ウーメラへの長い道~HAYABUSA The Voyage Home~

2009-05-18 | 宇宙
ヒートシールドを分離し緩降下中のカプセル(搭載機器)のイメージイラスト 画像提供:JAXA

宇宙基本計画(案)への意見(パブリックコメント)の送付を済ませて、肩の荷が一つ降りて気楽になったところでふと気が付くと5月も既に半ばを過ぎており、ということは2010年6月に予定されている小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還まであと1年と少ししかない。
つまり、そろそろ本格的に「出迎えの準備」を始めなければならないということだ。

幾多の困難を乗り越えて人類史上初の小惑星タッチダウンを成功させ、奇跡の地球帰還を目指す「はやぶさ」は、来年2010年6月に地球近傍まで接近して、小惑星「イトカワ」の地表で採取したサンプルが収まっている可能性のあるカプセルを船体から分離、地球大気圏へと投入する。
地球大気圏に突入したカプセルは真夜中のオーストラリア・ウーメラ砂漠に舞い降り、地上に到達後回収される。

カプセルを覆うヒートシールドは大気圏で燃え上がり、流れ星のような姿となるという。
そして、おそらくカプセルの流れ星の後を追うように、ひと際大きなもう一つの流れ星がオーストラリアの夜空に輝き、やがて砕け散って消えていくであろう。
こうして「はやぶさ」はその長い旅を終える…

「はやぶさ」を迎えに行きたい。
その最後の輝きを、心に刻み付けたい。「おかえり」と言いたい。
そして、「さようなら」ではなく「ありがとう」と言ってやりたい。
そんなことを漠然と考えていた。

国際線の航空券の予約は、通常約1年前から始まる。
つまり、来月にはもう「はやぶさ」を迎えに行く為のオーストラリア行き航空券の予約が可能となるのだ。そう思うと、もう居ても立ってもいられない。
「すぐに準備を始めなきゃ!行こう、オーストラリアへ!はやぶさに会うために!」
旅の準備として、先ずは情報を集めないと。という訳で、早速ネットで現地情報調査開始!

ウーメラ(Woomera)と地図サイトで検索すると、オーストラリアの中南部にそのものズバリWoomeraという町(村?)があるのが見える。
航空写真モードで拡大していくと、砂漠のど真ん中にいかにも不自然に、シムシティで作ったような集落がある。
さらに検索していくと、ここは砂漠の軍事基地の運営のために作られた町であることが判った。そしてその軍事基地こそが、「はやぶさ」のカプセルが舞い降りてくる場所なのだ。
軍事基地の中には入ることが出来ないから、この町まで行くことにしよう。



さて、Woomeraの町までどうやって行くか。鉄道の駅か、バス停はあるのか。どちらも無ければ、最悪レンタカーを借りて自力で到達するしかない。
再び地図サイトでWoomeraの周辺を見てみよう。すると、この町には道路は通っているが鉄道の駅からは少々距離があるようだ。
「最寄り駅のPimba Stationからは5キロ以上あるな…まあ歩こうと思って歩けない距離じゃないが。Pimbaは大陸横断列車の『インディアン・パシフィック』や大陸縦断列車『ザ・ガン』が停まるから、鉄道でのアクセスが一番確実だけど本数が少ないからなぁ…一応、バスも調べてみるか」

オーストラリアには全土をネットワークする長距離バスが走っていて、非常に便利だという話は聞いたことがある。
検索してみると、有名なアメリカのバス会社と同じグレイハウンドという社名の会社が運営しているとのことなので、早速オフィシャルのサイトを探し当ててみると予約フォームが備わっていたので、目的地Woomeraでサーチ。すると…
「おお!Pimba乗り継ぎでWoomeraまで行く便がある!」

結論としては、アデレードからグレイハウンドのバスでPimbaまで行って、そこでバスを乗り継ぐ、というのがWoomeraまでの一番便利なアクセス方法らしいことがわかった。

そんな訳で、とりあえず往きだけ、こういうスケジュールを仮組みしてみました。

1日目
福岡空港から香港乗継でアデレードまで移動

2日目
午前中:アデレード空港到着
午後6時:グレイハウンドバスGX580便でアデレード出発

3日目
午前0時55分:Pimba着
Pimba午前1時10分発グレイハウンドバスGX519便に乗り継いでWoomeraへ
午前1時20分にWoomera着

※バスの時刻はすべて'09年5月現在のグレイハウンド社のサイトに拠る、今後改正の可能性有り。

おお、これなら「はやぶさ」が帰って来る夜の2日前に日本を出発すれば間に合う!

こんな感じで、いよいよ具体的に渡航計画を立て始めました。
今後も情報収集を進めて、日程計画を詰めていく予定です。状況は適宜、天燈茶房 TENDANCAFEで報告します。

平成21年11月26日 追記:関係者様のご迷惑となるかと思われますので、ウーメラへの渡航は自粛します。
経緯をこちらに記載しておりますのでご参照下さい。
そこへ行かずとも、我らの想いは届く… ~HAYABUSA The Voyage Home~
天燈茶房亭主 mitsuto1976 拝