天燈茶房 TENDANCAFE

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美術館とプラネタリウム、雨の休日

2009-05-21 | 博物館・美術館に行く
写真:熊本城二の丸・県立美術館辺り

今日は有給休暇消化で休日。
昨日から熊本県立美術館で開催されている「栄光のルネサンスから華麗なロココ─西洋美術400年の精華─ 」を観に来ました。




今にも雨が降りだしそうな天気で蒸し暑かったけれど、美術館のある熊本城の新緑が美しい。

さて「栄光のルネサンスから華麗なロココ」展、ルネサンスとバロックとロココを一度に楽しめる何とも豪華な内容で、ヨーロッパ美術の絢爛たる一面を一度に楽しめて何とも御腹一杯な展覧会でした。豊満、という表現が名実ともに当てはまる幸福な展覧会。
それでもエル・グレコのキャンバス地が浮き出た聖ペテロには、画が重ねてきた時代の流れの膨大さに思わず眩暈を感じたり。

展覧会を観てから、隣の熊本市立熊本博物館へ。

熊本博物館2階の一角にひっそりとある「自習コーナー」は僕の秘かなお気に入り。科学雑誌や文献資料が自由に閲覧できるこのスペースは、中学高校生時代に入り浸っていた学校の理科準備室や図書室の香りを感じることの出来る隠れ家のような場所。
独特の「本の匂い」に包まれて幸福な一時を過ごした後、プラネタリウムを見る。7月22日の皆既日食に関する番組をやっていた。そう言えばそろそろ皆既日食だなぁ、僕はJAXA種子島宇宙センターの射場一般開放で見るつもりだけど、肝腎の種子島行きの高速船のチケットが取れるといいが。

プラネタリウム上映後、思い切ってオペレーターのお姉さんに長年の疑問をぶつけて質問してみた。
「あの~、プラネタリウムに映し出される『熊本城から見た熊本市の風景』は、あれは写真なんですか、それともイラストなんですか?」
プラネタリウム投影の冒頭に行われる「今夜の熊本市から見える星座の解説」でドーム全周に映し出される風景が、写真なのか絵なのかよく判らず長年気になっていたのだよ。
果たしてオペレーターさんによると「あれはですね、イラストです」とのこと。何と、絵だったのか!いや~やっぱり聞いてみるもんだ。
「かなり以前に描いて頂いたイラストを使用してます。多分、30年くらい使ってますよ。市役所の建物が現在のビルになってますので、あの市役所が建った頃の風景を描いた絵じゃないでしょうか」とのこと。
「そうでしたか…!いや、僕ね、小学生の頃からこのプラネタリウムに通ってますけど、ずーっと気になってたんですよ。。。いや~長年の疑問が解けました!」

「でも、もうすぐこのプラネタリウムも設備を更新するんですよ」
「えっ、本当!?」
何でも、最新の投影機器を入れて動画の上映にも対応できるようにするとか。
「ということは、全天周映像の作品も上映出来るようになるんですか!?いや、実は僕、HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-というプラネタリウム作品を大阪で見ましてね、素晴らしい内容に感動したんで、是非地元の熊本博物館でも上映して欲しいと思っていたんですよ。もう暫らく待てば、熊本でもHAYABUSAを見られるようになるかも知れないんですね。」
設備更新完了後は、こけら落としに是非「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」の上映をとお願いしてから、熊本博物館を後にする。

熊本城の駐車場に停めていたヴィヴィオ・ビストロに乗り込むと、梅雨のはしりの様な雨が降り始めた。
間もなく熊本は湿度が鬱陶しくも新緑の萌える美しい季節を迎えようとしている。

さよなら、かぐや

2009-05-21 | 宇宙
月周回衛星かぐや(SELENE) 画像提供:JAXA

6月11日3:30頃(日本標準時)、かぐやは月に帰ります。

「かぐや」観測を終え、6月11日月面へ制御落下(JAXA 月周回衛星「かぐや」(SELENE)プロジェクトトピックス)

落下予測日時: 平成21年6月11日 午前3時30分頃 (日本標準時)
落下予測場所: 東経80度、南緯63度付近 (表側のGILLクレータ付近 )
とのこと。
この夜は、僕も月を見あげてかぐやの最期を見届けたいと思う。

「今はとて天の羽衣着るをりぞ君をあはれと思ひいでける」

僕たちの想いを月に届けてくれて、ありがとう「かぐや」。

アルコーナへの長い長い道~HAYABUSA The Voyage Home~

2009-05-21 | 宇宙
オーストラリア上空で地球大気圏に突入する「はやぶさ」の回収カプセル イメージ画像提供:JAXA

小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還を現地で出迎えるべく、回収カプセルの降下地点となるオーストラリア・ウーメラ砂漠へのアクセスの具体的検討を始めている。
ウーメラへの長い道~HAYABUSA The Voyage Home~
とりあえず、ウーメラ(Woomera)という町へはアデレード経由でバスを乗り継ぎ、日本から丸2日で到達できることが判った。

その後も更にウーメラ(Woomera)についてネット検索して情報を収集したのだが、どうやらここはロケットやミサイルの試験を行うウーメラ試験場を目玉にした観光拠点となっているらしい。

2ch「はやぶさスレ」の最近各スレのテンプレには【ウーメラ砂漠周辺交通&ウーメラ村観光案内】として現地のサイトへのリンクも張られていた(さすが…何という充実ぶり)が、それに拠ると一般の観光客やバックパッカー向けの宿泊設備なんかも完備されているようだ。
…厳重に隔離されたハードな軍事施設、という訳ではないようだな、ウーメラ試験場。

また、ウーメラには空港もあるようだが(Google Earthでウーメラ近辺を見ていると、村の北側に滑走路が見える)、ここは軍事専用で民間の旅客機は就航していないっぽい。残念。
最も近い旅客が利用できる空港はOlympic Damという場所だが、ここはウーメラから60キロばかり北に離れている。アデレードからのコミューター便が日に数本飛んでいるようだ。

ところで、JAXA宇宙科学研究本部トピックスを見ていると、小惑星「イトカワ」の地名として新たに国際天文学連合(IAU)で認められたものの中に地域名称としてアルコーナ(Arcoona Regio)とある。

小惑星イトカワの地名、新たに14個をIAUが承認(JAXA宇宙科学研究本部トピックス)

アルコーナ(Arcoona Regio)は「はやぶさ」のカプセルが回収されるオーストラリアの砂漠近くの地名だそうだ。と云うことは「ウーメラ砂漠のアルコーナ辺りにカプセルが着地する」ということかいな。だとすると当然、軍事エリア内だな。どんな場所なのか…?
ところが、前述の2chスレの住人には何と既にGoogle Earthでアルコーナの位置を特定された方がおられて(さすが…2ちゃんねらー恐るべし!)、それによるとウーメラの町から北東に15キロばかり行った辺り。
ここに可能な限り近付けば、間近で「はやぶさ」の帰還を出迎えることが出来るという事になる。
しかし、アルコーナに近付くと道も途中で未舗装になり、当然のように付近にはバス停など一切無い。ということは、レンタカーを使わない限りは徒歩かヒッチハイクでしか到達できない地帯ということだ。

こんな地の果てのような、それこそイトカワの地表と大差無いような荒野をレンタカーで自分で運転なんて、想像するだに恐いなぁ。。。
アルコーナへの道程は長く長く…それに第一、ここって民間人がフラフラ立ち入れる場所ではないのだ。何てったって軍事エリア付近だからな。
気が付かないうちに軍事境界線を越えてしまったりして、発見され次第逮捕拘束、下手すりゃ射殺なんてことになるんじゃないだろうな!?

果たして僕はアルコーナの近くへ行けるのか?そもそも民間人はどの辺りまで近付くことができるのか?
自分の命を守るためにも、今後も情報収集進めます。

平成21年11月26日 追記:関係者様のご迷惑となるかと思われますので、ウーメラへの渡航は自粛します。
経緯をこちらに記載しておりますのでご参照下さい。
そこへ行かずとも、我らの想いは届く… ~HAYABUSA The Voyage Home~
天燈茶房亭主 mitsuto1976 拝