福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

森友学園問題2018(3) 佐川氏喚問(3) 官邸と官僚の関係が歪んでいる??

2018年03月29日 04時29分36秒 | 時事問題 社会問題
 行政府の元官僚を、国会が証人喚問するのは異例のことらしい。

 今回の佐川氏の証人嗅問は、さっぱり役に立たなかったと思うが、他の官僚にいろいろ饗響を与えたのではないか。こんな事がしょっちゅうあるようでは官僚たちは事なかれ主義に走るかもしれない。
 今回の事件を機に官僚たちの一部は及び腰で、投げやりになっているとも聞く。これは国としても大きな損失になる。

 官僚は優秀な知的集団で日本の国を動かしてきた。日本の安定の背景には官僚の存在があった。
 政治主導は、過去の官僚主動政治に対するアンチテーゼとして台頭してきた。政治家が国民の利益のために官僚の能力を利用するというのは間違っていない。ところがいまは、官邸側への擁護や、同調があまりにも強すぎるように見える。

 最近、官邸に反論したり、別の選択肢を示したりするだけで、官僚はにらまれ、冷遇される、との意見を読んだ事がある。今回の佐川氏の辞職もその一環ではないだろうか?

 これは、自民党というより安倍政権の体質が大きい。政治が官僚に睨みをきかせている、と言えば言い過ぎだろうか。副総理は「佐川が・・」と呼び捨てにする。互いに礼を持って
官僚にのびのびと仕事をさせ、丁寧に合意形成するのが本来の政治のあり方だと思うのだが。

 今回の公文書改ざん問題の全容が明らかになっていないが、政治家と官僚間の関係がうまくいっていない表れでないか?改善が必要であることを示唆している。

 役人、公務員の職務は憲法15条には「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とある。奉仕は官邸に対してだけではならない。

 かつて官僚支配の弊害が叫ぱれ、その結果政治主導が進んだが、これほどギクシャクした関係が露わになると、政治主導の政治にも問題がある、と言う事になりかねない。
 最近は、行政の頂点には首相、官邸がいて、そこで実質的に決定しているという政治主導が基軸になっている。

 政治主導の利点は、トップと少数のスタッフ、側近の官僚で速戦即決できることにある。しかし、余程意識しないかぎり、国民の納得を包含した合理性には欠ける。その結果、行政が徐々にゆがんでいく。

 安倍政権は、官僚側と意見が合わなかった場合、強い命令や指示で押さえつけてきたが、今回の公文書改ざんをみるともはや限界なのだろう。
 
 今回の事件で傷ついた政官の信頼関係を回復させるきっかけが必要だが、現時点ではまず、森友加計学園問題をクリアにし、現状の政官の関係を明らかにしなければならない。
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