私は75年もずっと緑茶を愛好してきた。習癖か依存症か、はたまた中毒か?私にはわからない。
日本のお茶は中国から入ってきたらしい。西暦700年代に唐の文人「陸羽」が、「茶経」という本を出し「茶を飲めば、力が出て気持ちがよくなる」と述べている。
わが国に茶が伝えられたのは、遣唐使や、唐や宋に渡った最澄、空海などの高僧が日本に持ち帰ったとされる。鎌倉時代になって、お茶は仏教と結びつき盛んになり、天台宗の栄西禅師が「喫茶養生記」という本を著わしてお茶の効用を説き、お茶が健康を保つ上で大変役立つ飲み物であることを書き記したことは大きい。
科学的分析法などがなかった時代の感覚的印象だからこそ、その中に真実を感じてしまう。
お茶は大きく分けて、緑茶、紅茶、ウーロン茶に大別される。この三つはいずれも同じツバキ科のチャの葉から作られ、発酵の程度で分けられる。この茶葉に、100度Cの蒸気を30秒ほどあてて、ポリフェノール酸化酵素の活性を失わせてもみあげたものが緑茶である。
緑茶でも生育の条件や、つんだ後の製造過程の違いによっていくつかの種類がある。
玉露 茶の木に覆いをして直射日光を当てないようにして、柔らかく緑色の鮮やかな葉に育てたもの。 つんだ新茶をごく短い時間蒸して急速に冷まし、ゆるやかにもんで仕上げる。 渋みが最も少なく、うまみのもとであるアミノ酸を多く含んだまろやかなお茶である。
煎茶 太陽光を充分に浴びて成育した若芽をつみ、蒸してからよくもんで仕上げる。 うまみの成分と渋みの成分が程よく調和した味で、さわやかな味。
番茶 若芽をつんだ後に残った葉や、 晩秋などに伸びて少し固くなった葉をつんでつくる茶。
茎茶、棒茶 茎だけを集めたもの。
緑茶には各種の科学成分が含まれ、各種の効能がうたわれいる。
⚫︎病気予防効果、⚫︎ガン抑制効果、⚫︎生活習慣病予防効果、⚫︎認知症抑制効果、⚫︎感染症予防効果、⚫︎認知症抑制効果、⚫︎殺菌効果、⚫︎酸化予防効果などが挙げられている。
多くの研究者の成果であろうが、結果はあまりに調子がいい。統計学的手法を用いれば有意差が出るのだろうが、私には正直なところ、無理やりこじつけたのでは?? という程度の感覚しか持てない。ヒトの観察データを統計処理に持ち込むには、人生は長すぎるし、個性も強く、影響する因子も多すぎるからである。
代表的活性成分は数多いが、代表的には以下のようなものらしい。
⚫︎ポリフェノール⚫︎カフェイン⚫︎タンニン⚫︎シュウ酸⚫︎フラボノール⚫︎ビタミンC・・・・。
これら成分は、私レベルの摂取なら過剰摂取にはならず、マイナスの作用はないらしい。