福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

第45回衆議院総選挙 自民・公明が歴史的敗退を喫す 

2009年08月31日 06時22分20秒 | 政治・経済 国際関係
 第45回衆議院選挙が行われた、結果は予想通りと言っていい。国民は「変化、改革」を選択し、民主は300超の議席を獲得した。

 昨日まで政策そのものの真意、実効性の可能性よりも「先ず政権交代」「先ず交代」と繰り返し、「変化、改革」の順風ムードの中で選挙戦を闘ってきた主党、野党は、一夜明けた今日から180度立場が変わり、国民の厳しい目にさらされることになる。

 前回の選挙は小泉首相の「郵政民営化の是非を問う」であり、そのほかの重要な課題は訴えても殆ど通用しなかった。
 今回の選挙は自民に対しては「不満」、民主党に対しては「不安」を抱えたまま、「一度は政権交代しても良いじゃないか・・」と政権交代是認のムードの中で、あまり深い論議を欠いたまま、せいぜいマニフェストの比較程度で下された審判である。

 民主党の経済政策はばらまき政策であり、財源に不安があるし、ばらまかれたお金は景気対策に回らないだろうという見方も強い。しかも、今回は民主党の個々の政策は深い論議を呼び起こしてはいない。こんな中で「政権交代」ムードによって選ばれた政権である。選挙とはそういうものだ、と私は割り切っているが、選挙の結果は事実であるから、今日からは「不安」を「期待」に変えていきたいものである。民主党には是非、国民が納得し、これなら期待出来そうだという政策を実行して欲しいものである。

 ただ、攻める方が守る方より遙かに簡単である。現政権を批判し、攻める立場で作った政策である。立場が入れ替わった今、政策に対する攻防では鳩山氏を始め主だった方々は相当苦労するだろうと思う。

 医療福祉の面で日本がどう変わっていくのか、見守りたいものである。
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猫の認知症に悩む日々  ペットの医療費事情

2009年08月30日 09時08分52秒 | 近況・報告
 我が家の飼い猫ナンナンはまもなく20歳にもなろうとしている老婆猫である。 
 5年ほど前から年に何回か死にかけて,私は骨壺まで購入してその日を待っていたのであるがなかなか逝かない。体調が悪くなると数日餌も摂らずにじっとしている。呼吸も浅めで止まりそうなので、今度こそか,と思うのであるが、いつの間にか起き出すようになる。そんなことをもう10数回繰り返している。たいしたものである。

 生きているだけで良い、と言うべきなのであるが、最近のナンナンに関する私の悩みは彼女の完全な昼夜逆転、夜間の奇声と徘徊である。猫は基本的には夜型なのだろう。そうは言っても通常は迷惑する様な行動には出ないのだが、ナンナンの昼夜逆転は本格的で、奇声と徘徊を伴うから大変である。外に出て徘徊してくれれば良いのだが戸を開けても外には出ない。

 家中を奇声を上げながら30分くらいかけて徘徊し、また疲れて30分ほど寝る。それの繰り返しである。結構うるさい。
 仕事中の私の脇に立って数分叫ぶ。可愛い猫の鳴き声でも続けざまだと耐え難いのだが,ナンナンの声はだみ声である。また、聴力が落ちてるのか声が大きく、何故か恨みがましくねちっこく鳴く。20年前、厳冬のある日、たまたま私と目があった事を機に野良から飼い猫に昇格したのだが、何で今更私を恨みがましく攻めるのだ・・と思ってしまう。

 家内も昼夜逆転しているし、私も早朝起床だから睡眠が邪魔されることはないが、とにかくうるさい。まだしばらく、私の悩みは続きそうである。
 
 ところで、私は「ペットは所詮ペットさ」、と思っているから関心がないのだが、最近「ペット様」用の医療保険が伸びているらしい。「ペット保険」で病気や怪我のとき、動物病院の医療費の半額を補償するという。
 少子高齢化、単身世帯の増加、世代間コミュニケーションの不足などで、ペットを子どもやパートナーのように家族の一員にしている人が増えていること、動物病院の医療費の高額化が背景にある。保険料は5歳のプードルなら年額約37.000円と決して安くない。

 一方、ペットの医療もCT装置や放射線治療などが導入されかなり高度化しているとのことである。それにつれてペットの医療費は年々増えているらしい。犬の保険はヨーロッパで普及しており、加入率が最も高いのはスウェーデンで43%だという。日本の加入率はまだ1-2%に止まっており後進国なのだそうだ。

 私は「人は人として」、「ペットはペットとして」の生き方の則があると思う。だが、これはペットを何よりも大事に思われている方々には通用しない論理だろう。
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白衣が個性的かつカラフルに 白衣の圧迫感が薄れてとても良い

2009年08月29日 09時47分12秒 | コラム、エッセイ
 私は日常白衣を殆ど着用しない。年中通して半袖Yシャツに通常のズボンである。

 希に、公的な、例えば保健所の立ち入り検査、中国からの視察団との面談、医療評価機構受審とかの時に着たことがある。
 TV取材の時にはたまに着る。白衣だとお医者さんらしいから、と取材陣から求められることがある。じゃあ、白衣を着ない私はどう見えるのだ?単なる白髪、初老の男かな。後日、患者から「先生の白衣姿を初めて見ました・・・」と言われる。

 医師が着る白衣と言えば、かつては古典的な長袖の白衣と、開放感があって動きやすい半袖の白衣、これを私はケーシースタイルの白衣と言うのだが、に二大別されていた。熟年、ベテランはどちらかと言えば前者、若手は後者が多い。それに加えて、外科系の医師は時に緑の手術衣を院内で着ていた。私は感染などの危険がある医療行為の時に、希に術衣を着ることはあった。ケーシースタイルの白衣はまだ着用したことがない。

 最近、私どもの医局の医師はこの半袖のタイプの院内着を着用しているが、かつての白衣と呼べる白い色のは殆ど姿を消したようである。デザインも色調も各人いろいろである。これも時代の推移なのだと理解している。ところが、その個性化の中で院内着としての印象が変わっていっている。要するに白衣が持っていた圧迫感が薄れていると言うことで、これはとても良いことだと思う。

 病院として各人の病院医をどうするか決めていない。院内着として色調やデザインが非常識なものでなく、名札をきちんとしていれば良いとして推移を見守ることにしたが、そのディスカッションの中で私が白衣を着用していないことが問題?だと遡上にあがったらしい。

 私は20数年白衣を着ないで平服で診療しているが、そのルーツは患者に庄迫感を与えないで、双方が心を開いて接することが出来る様に、と言う配慮からである。これは病院の理念にある「患者の立場で・・」と言うことの実践の一つだと思っている。

 それでも医師=白衣姿というのが一般的感覚らしく、「先生、何で白衣を着ないのか・・」と言われて苦笑いすることもある。その際、冗談半分で、白衣を着れば誰でも医師らしく見える方が問題だとよ・・と答えている。
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ブタインフ(28)ワクチンを輸入(2)血液、エネルギー、食料、資材・・、ワクチンまでも?

2009年08月28日 07時45分07秒 | 医療、医学
 ワクチンは可能な限り自国内でまかなう方針で国は厳しい検定を行い安全性を確保してきた。過去にポリオワクチンを緊急輸入した事があるが、あくまでも例外措置だったはずである。

 だから、国内の生産量を可能な限り伸ばすべきだし、間に合わなければ生産できた範囲で何とかやりくりしなければならない。日本のワクチンの生産技術は優秀とされる。まず、その技術を求める国に供与し、世界のワクチン生産に寄与すべきだろう。その上で一定量を確保するというならまだ理解できる。

 危機管理の中では種々のエゴイズムが表面に出やすいが、国が早々にこんな方針出すことに私は納得できない。
 8月26日、厚労大臣は新型インフワクチンの輸入や接種の優先順位について専門家の意見を聴取した。出席した専門家からはワクチンの輸入に関して全く異論が出なかった、と言うから驚きである。加えて、輸入ワクチンには思いがけない副作用があるから治験をすべき、経済格差で接種が受けられない子供が出るから無料化にすべき、副作用が生じた際には国が補償すべき、等との意見が出たという。

 世界が同時に感染の危機的状況ある。平時の際の治療薬の輸入とは異なる。我が国が1.500-2.000万人分のワクチンを輸入することによって接種の機会を失う人たちに思いを馳せないのだろうか。日本以外の国のワクチン生産は順調で自国の需要を超えて余剰があるのだろうか。それでも買い占めは良くない、と思う。

 専門家集団として一体どんな方々が集められたのだろうか。国は委員会とかを作る際にはあらかじめ結論ありきで、それを論じる会として設置するのがかつての姿であったが、まだ変わっていないらしい。

 我が国は国際関係の中で協調路線を敷いている。八方美人的と言えるかもしれない。その背景はエネルギー、食料などを調達するところに大きな目的があるように見える。結果的にいろんな国際的摩擦を生じながらも、われわれ国民は問題点を自覚するどころか、無批判に豊かさを享受している。私どもは何か重大なことを忘れていないのだろうか。

 微妙なバランスの中で危うく成り立っているのであるが、かつて、血液製剤用の原料である血液をかなり輸入に頼っており「世界の吸血鬼、日本」と非難を浴びていたことを知る人は少ないと思う。そのことが薬害エイズ問題にもなった。

 いのちや健康に関する血液や薬、ワクチンを含め、何でも世界から買い集めることの異常性に対する感覚が政治家のみならず有識者達も狂っているのではないだろうか。それとも私がおかしいのか。
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ブタインフ(27)ワクチンを輸入??(1)これは無謀だ 先に技術供与をすべきだ

2009年08月27日 07時27分55秒 | 医療、医学
 新型インフルエンザは県内でも感染は急速に拡大し、私どもの病院の発熱外来への受診患者はうなぎ登りに増えてきている。このままではいずれ病院機能に影響を与え始める。厳しい状況になりつつある。

 個人的、集団的感染予防の他に重要な感染対策はワクチンである。
 ワクチンに関連しては当初は厚労省は甘い見通しを立てており、9月ないし10月頃から接種可能にもなり得るとの見解を出していたが、最近はウイルスの増殖能が低く十分なウイルス量が得られないために生産が遅れ、かつ当初の計画の5.000万人どころか最近は1.200~1.700万人程度分しかできない、下方修正している。これでは国民の期待に沿う事は到底無理であり、どう対応すべきか国は模索している。

 前から輸入の話はチラチラと出てはいたが、河村官房長官は23日、埼玉県川越市で、新型インフのワクチンについて「妊婦、子供、持病を持つ方を優先しなくてはいけないが、国民が要ると言ったら対応したい。生産が間に合わなければ輸入したい」と述べた。1.500-2.000万人分輸入するとの意向で、25日の閣議で麻生首相が指示を出す。そのための費用の数100億円は予備費を活用する。
 厚労省はワクチンは任意接種とする意向で、桝添厚労大臣は26日に新型インフルでワクチンの副作用が出たら国が補償したいとまで述べている。輸入ワクチンは検定をかなり単純化して早急に投与したいとの意向であるが、ワクチンは副反応として小児はけいれんなどを起こしやすいため、輸入に前向きな?専門家達は、有効性と安全性を確かめる臨床治験を、たとえ短い期間で対象は少数であっても実施するよう求めている。

 私はワクチン輸入に関しては安易に考えるべきではない、と思う。国の方針には驚いた。
 世界的に潤沢にあるのであればそれも良いだろう。しかし、まだ一本もないし、全世界的に見て人口の一握り分しか生産出来ず、不足することは明らかである。希少で貴重なワクチンを日本が金に任せて買い漁る発想は同意できない。新型インフの健康被害は回避できる国など無い。新型インフ蔓延は全世界的な危機で何所の国でも対応に困難している。

 その中でワクチン輸入は他国の人たちの命や健康を奪う事になりかねない発想で、私は理解も賛同もできない。
 世界共通の危機管理はまず各国内で解決すべきで、次に連携、余裕が出来ればトレードと言うことになろう。
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