福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

動物たちとの交流(3) 空腹のハトやコイを見て考える

2022年09月30日 16時24分25秒 | コラム、エッセイ
 人間は、顔や頸部にある表情筋で、意識的に他者にその「感情」を伝えることができる。意識しなくても感情の状態は自然と顔に現れる。

 表情筋をもつ動物としては「類人猿」しか知られていなかった。その後の研究で、ラット、イヌ、ネコなど、多くの哺乳類が表情筋を持っているらしいことが示唆されている。これが科学的に感知されて体系化されれば、動物の感情をより深く知ることができるだろう。

 こうした私の考えはまったく科学的ではないが、 人間だけが感情を持っているのではない。そのことは言いたいし、一部の科学者も認めている。 そもそも感情とは、動物を特定の行動に駆り立てる心の動きのことである。飢えや渇きは感情ではないと思うかもしれないが、行動に突き動かす心の状態である。 

 恐怖のような原始的な感情は特定の行動を促す。 だとすれば、昆虫からチンパンジーまで実に多様な動物が何らかの感情をもっているという考えも、それほど受け入れ難いものではない。 動物達の感情は原始的かもしれないが、高度な感情をもつ人間の視点で軽視してはならないだろう。

 動物の感情に関する研究の進展を望みたい。

 私はここ何年も通勤路である秋田市内を流れる旭川にかかる久保田新橋から食パンのミミを小さく切った餌を撒いている。最近は家内も興味を持ったらしくパンの購入や裁断に一生懸命である。20-40cmほどのコイが30匹ほど集まって喜んで食べてくれる。あの様子は喜んで、としか表現できない。与える側も嬉しくなる。

 もう一箇所、千秋公園のお堀のコイにも与えるが、同様に喜んで食べてくれる。
 ここではドバトや野生化した伝書鳩も20羽ほど集まる。ハトたちはかなり空腹状態にあるようだ。本当はハトへの餌やりは禁止されているが、コイへの餌をこぼしたふりして与えている。空腹のハトが必死についばむ様子、奪い合う様子を見てとても人ごととは思えないから、である。
 
(私の手にまで登ってくるハト 袋の中にパンがある)

 気がついてみたら、私は人間だった。当たり前のことなのだが、他の動物を見ていると当たり前には思えない。
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動物たちとの交流(2) 動物たちは何を考えているのか? 研究の進展を望む

2022年09月29日 09時06分54秒 | コラム、エッセイ
 動物の精神生活を探る科学研究は進みつつあるがまだまだ異論も残る。
 「 人間以外の動物の思考や感情を知ることは不可能に近い。だから 動物の行動を見て、その源に主観な感情があると考えるのは、ただの推測であって、 科学ではない」と言うのは、米カリフォルニア工科大学の神経生物学者D・アンダーソン。彼はマウスやショウジョウバエ、クラゲで感情と関連した行動を探っている。研究対象が悪いのではないか??私は思う。

 人間以外の動物を対象にして悲哀や共感と言った感情を調べるには「研究対象の動物を擬人化している」という批判をかわさなければならない。
 そのためには、 動物の行動から引き出した結果を実験で検証しなければならないと、米アラスカ・パシフィック大学の海洋生物学者で、タコを研究しているD・シールは話す。 氏の研究対象も適切でないのでは??私は思う。

 擬人化が科学的な思考に対する冒涜だとれば、動物にも感情があるのでは??と思っている私の方に問題がある??と言われるだろう。 

 私は、動物の気持ちが伝わってくるような文献や動画、それに私が飼っている動物の姿を見ると嬉しくなる。 

 ペットとしての代表格であるイヌ・ネコには喜怒哀楽があると飼い主の誰しも思っているだろう。
 それ以外では、たとえば、 以下を見ると自然と顔がほころんでくる。
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◉動物園のスイギュウがひっくり返ったカメを必死で助け起こす動画
◉雪の積もった斜面をすべり下りたバンダがもう一回斜面を登ってすべった動画 
◉バナナを食べようとしたさるが、バナナを水路に落として、呆然とする表情
◉カラスが何度もすべり台で滑っている動画

以下は自分の経験
◉水槽の中の比較的大型の魚たち、金魚、コイ、タイガーオスカーなどが見せる空腹時の攻撃的表情。給餌後に見せる安堵の表情。
◉水槽の水交換時、水深が浅くなるに伴ってみせる比較的大型の魚たちの恐怖の表情と水深が戻った後の安堵の表情
◉飼い馬が見せる各種の表情。馬の感情は耳鼻、顔に現れた。
◉・・・・・

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 地球上で人間と共に生きてる生物たちが、本能に従って餌を獲る、種族保存の行動をする他に、悲喜こもごも日々を送っているのではないか??と思うだけで、何だかとても幸せな気分になる。

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動物たちとの交流(1) 動物たちは心があるのか? 何を考えているのか?

2022年09月28日 06時06分09秒 | コラム、エッセイ
 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」 
 これは川端康成著「雪国」の冒頭で、何かにつけて私が思い出す名文である。さりげない文章であるが、短歌や俳句にも匹敵する広がりを感じる。この名文には無限の発展性を感じる。
 私は、今、この文章を「ほぼ無意識であった乳幼児期の長いトンネルを抜けると、私は人間であった・・・・。」と表現したい。私は気がついてみたら人間だったのだ。しかもどこよりも素晴らしい日本に、しかも良い時代に生まれていた。

 このことに関して私はなんら選択などしていない。あえて言えば、父親の体から放たれ母親の卵子に向かって必死に移動し、同僚に打ち勝って私だけがうまく受け入れられたことぐらいであっただろうか。この当たり前の自然の織りなす事実に対し、私は自分が持って生まれてきた強運に対し深い慄きを感じざるを言えない。

 要するに、私は他の生物たちと何ら変わらない。気がついてみたら、たまたま人間であって、かつ私だったのだ。生まれてハッと気がついたら、私だった。だから、別の何かでもあり得たのだ。だから、他の生物と同格なのだ、と思う。

 そんなことを背景にしてきたわけではないが、私は幼少の頃からいろいろな動物に触れ親しんできた。生き物たちに対して優しい子供だった。遊びとしての殺生はなかったわけではないが、早々にやめた。動物から学んだあり方、生き方も少なくない。

 特に半世紀も前に死んだ初代のネコには感謝しきれない。安易な比較は自然の摂理に反することになるが、同時期に数年間飼育していたウサギと比較すれば雲泥の差があった。
 初代のネコからは「悲しみ」「喜び」「共感」などの心の動きを感じ取っていたからである。「何で、お前は人間でないのだ・・・」、私は何度も何度も話しかけた言葉である。

 最近では、「多くの動物には人間と同じくらい複雑な心の働きがある」という動物学者ドゥ・バールの見解を受け入れ始めた行動学者も出てきた。「違うのは、 人間は感情を言葉で表現できること。自分の気持ちについて話せること」、と彼はいう。

 こうした新しい見方が広く受け入れられたら、 私たちは動物との接し方や動物の扱い方を根本的に見直すことになるだろう。 「人間以外の動物にも感情がある、昆虫にも感性があるということになれば、動物をもっと倫理的に扱うべき存在となる」とドゥ・バールは話す。私もこの意見に賛成である。


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ガス器具交換にまつわる雑感(2) 半導体等の流通不足 医療・自動車関係はまだ不足

2022年09月27日 18時03分13秒 | コラム、エッセイ
 世界中で半導体不足が長期化している。 
 医療機器に関しても問題は大きい。

 半導体生産不足、流通に関与している因子は以下の如くと考えられる。
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◉パナマ運河での日本国籍貨物船の座礁。
◉COVID-19の世界的流行で生産量の低下。
◉COVID-19の中国のゼロコロナ政策による生産低下。
◉COVID-19でテレワーク等で在宅時間が増え、ゲーム機やパソコンの需要増。
◉COVID-19で感染防止で車を買う人も増えた。
◉3月には福島県沖で震度6強の地震でメーカーの工場が被災し生産停止。 
◉・・・・・・・・
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 最近は、世界的に景気が低下し、半導体の生産流通は改善傾向にある。スマートフォンやパソコン (PC) などの出荷減による半導体需要の鈍化が大きな要因で問題は大きい。
 ただ、自動車に関してはまだしばらくは、車を完成させられない状況が続きそうだ。

 世界の医療機器産業でも半導体不足の影響が長期化している。 
 非先端品の納期は1年ほど、一部半導体の供給は1年半以上も遅れていた。
 医療機器に使われる非先端半導体の製造ラインの生産は、儲からないために先端品のラインに比べて設備投資が遅れてきた。
 医療機器は調達面で不利な状況にある。自動車関連メーカーなどと比べると需要が乏しく、購買力が劣り供給は後回しにされているらしい。

 車の動作制御に使うマイコンは平均納期は依然として高止まりしているものの、2月から6月にかけ納期は短縮した。一方で、電気の制御に使うパワー半導体はEV向けなどで需要に供給能力が追いついておらず、構造的な需給の不均衡は解消に至っていない。

 車が買いにくくなっている。新車の値段も高くなった。品薄に加え、車に使われるアルミニウムやニッケルなどが値上がしている他に電子部品が足りず、作れる台数が減っている。
 新車を注文してから納車までに、3カ月から半年ぐらいかかることが多くなっている。最近、長女宅で車が必要となり新車を購入したが、納期まで5ケ月を要し、価格も随分高くついたようだ。

 新車が手に入らない影響で、中古車が値上がりしている。 中古車は普通、新車より安いが、今は新車なみの値段の車もある。車をほしい人が増えたが、新車が手に入らない。その影響で出回る中古車が少なく、車全体の回転が乏しくなっている。

 半導体不足はまだ続くようである。
 一般論としては知っていたが、私がその影響を受けるとは考えていなかった。我が家では居間の石油ストーブと風呂釜が耐用年限を越えていて故障しても修理できない。
 騙し騙し使っているが、これからの季節、故障されると困る。
 ひたすら幸運を祈るだけである。


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ガス器具交換にまつわる雑感(1) えっ17年も使っていたの??

2022年09月26日 06時24分26秒 | コラム、エッセイ
 我が家のガス給湯器、「 リンナイRUX-V1610SWFA-E」、が9月19日に全く予兆なく機能しなくなった。特に器具の外観には変化が見られない。
 私はこんな時にファイトが出る、とは言っても、相手は高熱を発する器具で、構造的にも器具内の中のガードもしっかりしており、私が手をつけられる部分はほとんどなく原因は不明であった。
 そのうちに器具に警告が出た。No36であり、使用説明書にはこの番号はない。多分重大な障害が生じているのだろう。

 早速、9月21日購入元の東部ガスKKに点検を依頼した。その点検結果は単純なものであった。「原因は特定できないが長期使用(17年間)による劣化のためでしょう。通常の寿命は10年程度です。発売後8年以上経過しているために故障部品の交換は不可能、器具全体の交換が必要」、とのこと。

 この器具は我が家として2台目である。その頃の記憶を辿ってみて、私はせいぜい5-6年程度の使用か??と考えていたが、前回の交換から17年も経っていたのかと改めて時間経過の速さに驚いた。確かに購入記録を見るとその通りであった。

 日常使用する器具だから早く交換しなければならない。同社製の同機能の器具を希望したところ入荷までには3ヶ月は必要だろうとのこと、であった。いま電子部品を用いる製品は軒並み流通が落ちているという。他にも湯を得る方法はないわけではないが、3ヶ月ものんびりはしていられない。

 代替方法はないかと申し出たところ、パロマ製の同等品なら会社に一台あり、すぐに納品可能とのこと。「良い時に故障しましたね」、と逆に褒められた。
 早速、翌日設置してもらい事なきを得た。
 対応は実に迅速であった。

 請求書を見たところ、器具の定価は163.000円、工事費その他35.080円であった。実際の請求額は値引きが約90.000円もあり、消費税込みで119.000円であった。

 担当者に、需要と供給のバランスから見て値引きが多過ぎるなどの意見は述べたが、会社としての方針でその内容は分からないとのことであった。

 今はあらゆる機器はマイコンで制御されている。
 半導体の供給不足で製品が完成できずに品不足にあるとは聴いていたが、実際はどうなっているのか、日本の種々の製品の生産や価格がどうなっているのか??改めて疑問を感じた。
コメント (3)
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