人間は、顔や頸部にある表情筋で、意識的に他者にその「感情」を伝えることができる。意識しなくても感情の状態は自然と顔に現れる。
表情筋をもつ動物としては「類人猿」しか知られていなかった。その後の研究で、ラット、イヌ、ネコなど、多くの哺乳類が表情筋を持っているらしいことが示唆されている。これが科学的に感知されて体系化されれば、動物の感情をより深く知ることができるだろう。
こうした私の考えはまったく科学的ではないが、 人間だけが感情を持っているのではない。そのことは言いたいし、一部の科学者も認めている。 そもそも感情とは、動物を特定の行動に駆り立てる心の動きのことである。飢えや渇きは感情ではないと思うかもしれないが、行動に突き動かす心の状態である。
恐怖のような原始的な感情は特定の行動を促す。 だとすれば、昆虫からチンパンジーまで実に多様な動物が何らかの感情をもっているという考えも、それほど受け入れ難いものではない。 動物達の感情は原始的かもしれないが、高度な感情をもつ人間の視点で軽視してはならないだろう。
動物の感情に関する研究の進展を望みたい。
私はここ何年も通勤路である秋田市内を流れる旭川にかかる久保田新橋から食パンのミミを小さく切った餌を撒いている。最近は家内も興味を持ったらしくパンの購入や裁断に一生懸命である。20-40cmほどのコイが30匹ほど集まって喜んで食べてくれる。あの様子は喜んで、としか表現できない。与える側も嬉しくなる。
もう一箇所、千秋公園のお堀のコイにも与えるが、同様に喜んで食べてくれる。
ここではドバトや野生化した伝書鳩も20羽ほど集まる。ハトたちはかなり空腹状態にあるようだ。本当はハトへの餌やりは禁止されているが、コイへの餌をこぼしたふりして与えている。空腹のハトが必死についばむ様子、奪い合う様子を見てとても人ごととは思えないから、である。
(私の手にまで登ってくるハト 袋の中にパンがある)
気がついてみたら、私は人間だった。当たり前のことなのだが、他の動物を見ていると当たり前には思えない。