福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

MD-90が関空に緊急着陸、MD-87で上空待機 

2007年02月28日 06時37分51秒 | 時事問題 社会問題
 先週空路大阪に向かった。関空行きのJAL便で機種はMD-87であった。後方座席はまばらでその意味では快適であった。秋田・山形は快晴であったが北陸以南は暑く雲が立ちこめ、楽しみにしていた日本アルプスの景観などを見ることは出来なかった。高度を下げるにつれ雲中・雨中飛行となり機は終止小刻みに、時に大きく揺れた。

 しかし、着陸予定時刻が近くなっても同じ方向への方向転換は何度もしているが、高度が下がっているとの実感はなく着陸順番待ちの旋回をしているのではないか、と思っていた。そのうちに「関空に緊急着陸機があって滑走路閉鎖になっているので四国上空で待機中」、との機内放送があった。

 関空は一月ほど前に第二滑走路が出来たばかりだし、伊丹か神戸空港も近いから何とかなるだろうと思っていたら、放送後10数分後には無事着陸した。25分ほどの遅れであった。滑走路上に立ち往生しているような機はなかったが、JALスポット付近は回転灯を点けた救急車が数台あり、若干いつもと違う雰囲気であった。詳細は分からず、機内で急病人でも出たのでは?と思いつつ会議場に急いだ。

 25日の新聞によると、この時の緊急着陸は花巻発伊丹行きのJAL MD-90型機で、貨物室の火災報知灯が点灯したために緊急着陸したとのことであった。主翼を暖める配管に生じた亀裂から高温の空気が貨物室に漏れたため、という。JALはMD-81、MD-87、MD-90のMDシリーズを40機近く運行しており、他のMD-90では15機中7機に、MD-80シリーズのうち1/18機におなじ部位に亀裂が入っているのが発見され、全機修理し終わったという。私どもの乗った機も当然検査を受けただろうがどうだったのだろうか。

 私が持っている資料集によると、MDシリーズは1979年以降、全部で1199機が生産され、世界の空を飛んでいる名機なのだそうだ。当初はダグラスDCシリーズ機、合併にてマクドネル-ダグラスMDシリーズ機となり、現在は更に統合されてボーイング機となったが、同社には同じようなサイズの737があるためにMDシリーズは生産が中止された。日本では主にJASが導入していたが、今は会社が統合してJAL機となっている。いろいろ変遷をたどっている機である。

 2002年までのMD80、90シリーズの全損事故は12件、737シリーズは16件で、他の新世代の航空機は0-8件であるのに比較して多いが、運行期間、機数は共にダントツに多いから特に問題とはされていない。200機で生産を終えた3発のMD-11の全損は5件なのだそうだ。

 花巻空港は私の郷里にも近く親しみもある。数年前に強風下で着陸したMD-81が火災を起こしたが、幸い犠牲者はいなかった。
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連夜、お酒入りのかき氷を食べ、冷えた身体を「湯たんぽ」で温める 

2007年02月27日 04時18分39秒 | 近況・報告
 私は一日一食である。馴れてくると朝食摂るのも、昼食も面倒になる。食事の回数は本当に習慣なのだと思う。

 その夕食の後にはかき氷を食べる。昨夏から始めたが、殆ど欠かすことはない。外食などでも帰宅後に食べる。かき氷には若干のシロップと各種のアルコールをかける。ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー・・・何でも良い。これが、結構美味しい。私は本来アルコールが苦手であるが、20年くらい前から練習と称して夕食時には120mlの缶ビールを飲んでいた。決して美味いものではない。当初はこれで泥酔したが、最近は何とか250ml位までなら飲めるようになった。

 夏に市販の日本酒シャーベットを食べたのが切掛けとなって、夕食後にかき氷を作っている。無理してビールを飲んでいたのが何だったのかと思えるほど抵抗無く、楽しんで食べることが出来る。ところが、やはり、冬場には食後身体がかなり冷える。酔い始めているし、不整脈も出るから好きな風呂は危険である。歯を磨き早々に布団にもぐる。それでも冷える。時に布団の中で震えることもあった。

 数週間前に家内が懐かしい姿の陶器製の「湯たんぽ」を買ってくれた。それで毎晩快適に眠る事が出来るようになった。
 「湯たんぽ」について最近の医事新報の質疑応答欄にも出ていたが、元々は、中国で、唐の時代から使われていたようで、陶器製で「湯婆子」や「湯婆」と呼ばれていた。私の思い出から言えばさながら「湯ネコ」である。日本に伝えられたのは室町時代とされている。よく知られているブリキ製の波形の金属製のものは意外と比較的新しく、昭和初期以降に造られたもので、軽量・丈夫なことから普及したという。

 子育ての頃はキャラクター入りのプラスチック製のものを使っていた。3人分の「湯たんぽ」を用意するのは私の役目であった。残っていないか探したが、誰かにもらわれていったらしい。今度の購入したのは陶器製で子供の頃に家にあったのにそっくりでとても懐かしい。値段は2,000円だった。

 それにしても身体は丈夫にできているものだと思う。温かい夕食で身体が暖まった後に氷を食べて冷やす。冷えた身体を今度は「湯たんぽ」で温める。踏んだり蹴ったり温熱ストレスを毎晩与えているが、よく耐えてくれている。ゆっくり楽しんでいると食べ終わらないうちに酔ってしまうから、若干急いで食べると背中が痛くなることがある。腹痛ではなく背部痛であることが不思議であり面白い。胃が冷えた事による何らかの反射痛なのかもしれない。
 家内には、食道がん、胃がんになるよ、と脅迫されている。呆れられているが、まだ飽きられてはいないようだ。
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自伝・中通病院(8) 民医連って何だ?

2007年02月26日 05時56分29秒 | 自己紹介・自伝
 中通病院を選んだのは卒後研修から戻ってきた第3内科の若手医師の話などから,自分の医療観に近い医療もやっている活動性の高い病院、との感触を得たからで、自分の臨床医としての感覚、技術の再構築のためにも良いと考えたからである。全く個人の立場と判断で院長室を直接訪れ、雇って欲しい,とお願いした。今から思えば、何も知らずに飛び込んでしまったものである。いや、何も知らなかったから選べたし、結果的に自分にとってはすごく良かったのかも知れない。

 当院が民医連に加盟している病院であることなどは全く知らなかった。

 病院医療は持っている技量を集約して行う医療である。病院や医局にはどんな人がいるのか、それを知らずに病院医療は出来ない。だから、医局会などの集会には可能な限り出席し、話を聞き、理解しようと努めた。一般的な病院や医療に関する話に関しては理解できたが、理解できない話題も少なくなかった.特に、民医連関連の話題になると、「全国民医連」、「北海道東北ブロック」「地協」、「秋田民医連」、「県連」、「共同組織」、「患者会」、「友の会」・・・・何のことを言っているのか赴任当初は全く解らなかった。
 内科外来の戸棚、図書室の一角には民医連に関する書籍や資料が何冊かあったのでそれを借りだし、診療の合間に読み漁り、徐々に理解することが出来,いろいろな刺激を受けた。

 特に、診察室の医療の展開は医療の基本ではあるが、それだけでは不足であって、社会的視野に立って、医療、健康、疾病を考え、更に、労働環境や住民生活、社会保障などを考えた予防から治療、社会復帰までを考えた医療を展開しなければならないという考え方と実践は、私にとって目から鱗が落ちるほどの強烈なインパクトがあった。勿論、全てが是というわけではなく、これ以上深くは入りこめないイデオロギー的な分野もあったが、自分にとっては学ぶべきところは随分多かったと思う。この辺のところは機会があれば記述しておきたいと考えている。

 更に、赴任した年の秋、秋田県民医連学術集談会は私にとって更に大きなインパクトがあった。
 私はそのしばらく後、院長から秋田市医師会の役員になることを命じられたが、医師会の仕事に意義を感じとることが出来たのは、この時に学んだ民医連的医療の視点がルーツとなっていた、と思う。
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病院周辺道路を歩行喫煙禁止地域に指定を申請したが、市の解答に一喜一憂  

2007年02月25日 08時29分56秒 | 秋田の話題
 当院は本年1月1日から敷地内を全面禁煙とした。これに至るまでには一定の時間が必要であったが、健康を損なう喫煙に対して医療機関として当然のことである。これを行うにあたっては、喫煙者に対して理解を求め、納得の上で入院または受診を呼びかけているほか、禁煙の指導についても案内し、患者の立場に配慮している。

 敷地内を禁煙にしても周辺の道路で喫煙するのであれば何にもならないために、年末に道路を管理する秋田市に対して「病院周辺道路における歩行喫煙禁止区域指定のお願い」を提出した。

 10日ほど前に以下の解答があった。私どもはこの解答を見て一喜一憂した。以下に解答を示すが、宛先や問い合わせ先は省略した。
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       医療機関周辺道路における歩行喫煙禁止区域指定のお願い(回答)

 平成18年12月28日付けで送付のありました標記の件について、下記のとおり回答いたします。
                     記
O中通総合病院周辺道路を歩行喫煙禁止地域に指定する。
Oその旨を市民に周知徹底させる。

 道路管理者として、道路上における喫煙行為を道路の構造または交通に支障を及ぽすおそれがある行為として禁止することは現在考えておりませんが、道路を著しく汚損するような悪質な行為者に対しては、現状復帰を命じています。
 また、吸殻の投げ捨てについては、県で空き缶等のポイ捨てを禁止する「秋田県空き缶等の散乱の防止に関する条例(通称=ポイ捨て禁止条例)」を平成13年4月から施行しており、この条例は本市にも適用されることから、あらためて本市が当該地域を吸い殻の投げ捨て防止のために歩行喫煙の禁止区域とすることは考えておりません。
 なお、喫煙は、喫煙習慣を持たない住民にとって不快なだけでなく、喫煙者やその周囲の人の健康に悪影響を及ぽす可能性があることから、今後とも「タバコの害」についての正しい知識の普及に努めてまいります。
 貴院におかれましても、周辺道路等の環境への影響について、病院を利用する方々へPRを行っていただくなど、ご配慮をお願いいたします。                        平成19年2月14日(後略)
-----------------------------------------------------------------------------------------

 この解答を見て、誰も指定申請却下の文章とは思わなかった。むしろ市の前向きの裁断に関して驚いたほどであった。
 しかし、後日、真相が分かった。結論は本文の中段にある「あらためて本市が当該地域を吸い殻の投げ捨て防止のために歩行喫煙の禁止区域とすることは考えておりません。」部分にあり、実際には申請却下の返事であった。

 確かに、じっくり読むとそうもとれないことはないが、「以下の如く解答します。記  O中通総合病院周辺道路を歩行喫煙禁止地域に指定する。Oその旨を市民に周知徹底させる。・・・・・」とあれば、申請が受理されたと思うのが当然だと思う。結論の前後に無用な一般論を付け加えているのも誤解の基になっている。却下するのであればクドクドと喫煙の害など述べなくとも良いのだ。一種の責任逃れである。

 私であれば、「記 O中通総合病院・・・。Oその旨を・・・。上記の申請について道路管理者として当該地域を吸い殻の投げ捨て防止のために歩行喫煙の禁止区域とすることは考えておりません。」とだけ書く。

 文書も、会議等の発言もそうであるが、結論を先に簡潔に述べてから、後段でその理由を簡潔に説明すべきであると思う。その際、一般論など不要なのだ。市からの解答はこの点では落第である。結論を再確認してから読み直してやっと意味が分かった。結論を知らずに読んでどれだけの方が却下の文章と分かるのだろうか?それとも、市発の文書類はいつでもこうなっていて、それなりの方が読めばすぐに通じるのだろうか?
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日銀の金利0.25%アップの波紋と、医療費マイナス3.16%の静けさ 

2007年02月24日 09時16分57秒 | 政治・経済 国際関係
 私は経済問題にはすごく疎い。
 それでも、今回の日銀が決めた0.25%の金利引き上げに対して各界に賛否両論あることを報道で知って、異様な感想を持った。
 こんな微々たる金利の変化によって世の中が敏感に変わるらしく、各界の方々がいろいろ発言しているのを見ると、昨年度の医療費がマイナス3.16%という大幅な値下げは実に大変なものなのだ、と改めて思ったからである。なのに、医療界以外からの反応はあまりにも乏しかった。勿論、金利と医療費の違いは分かった上でのことである。

 日銀は景気拡大が持続している、と判断して政策金利を現行の0.25%を0.5%に引き上げた。しかし、新聞報道によると平成10年に新日銀法が施行されて以来、初めて執行部の意見が割れたとされる。それだけ難しい決断だったのだろう。政策委員は、正副総裁3人と審議委員6人の計9人なのだそうだが、副総裁のうちの一人が物価見通しの不確実性を理由に利上げに反対した、とされている。これを不協和音と取る向きもあるようだが、金利の増減は一人の国民から中小企業、大企業、国際金融市場にもいろいろな影響を与えるから、立場によって異なる意見があるのは当然である。むしろそれを堂々と主張できたことの価値は大きい。

 ところで、バブル崩壊後に日本は迫り来る不景気のコントロールに低金利政策で対応してきた。それが次々と進められてもうほとんどゼロ金利状態にまでなってきた。本当に、低金利政策が景気を高めるのか、実は、それは良く分かっていないことらしい。確かに、金利が低ければ積極的に戦略をクリ出してくる企業にとっては投資の安全性が高まるから活動性を増す作用に働くはずである。一方、低金利は市民生活にも影響が出る。収入減が無く貯蓄や年金にたよる高齢の方々には預貯金の目減りに繋がりかねないために、大きな脅威となって財布の紐を締め、消費生活低迷の一因、物価低迷の原因となってきた。

 要するに低金利政策は、弱者に忍耐を迫り、銀行他の金融業界や企業等を優遇する処置と言うこととなる。しかしながら、「異常な景気状態では異常な低金利は異常でなく正常なのだ」という何が何だか分からない意見もあるほどだから、不景気を乗り切りつつあるという判断であれば、徐々に金利を上げていくのは経済の機能回復のために当然とも言いうる。

 ただ、景気回復の足取りが鈍い地方の経済界や住民は、時期尚早だ、投資意欲をそがれる、という声が大きいが秋田の地にいる私も実際そう思う。日本の政策決定が中央の、都会の論理だけで進められていく、これでは地方はいつまで経っても浮かび上がることなど出来ないのだ。
 日銀は金融政策に独自性を保障されており、政府の介入は許されない。しかし、政府の要人が日銀の利上げ決定に冷ややかなコメントを発しているのは解せない。国の成長路線に逆風と成りうる決定だからなのだろうが、ちょっと軽はずみで視野が狭くないか?と思う。日銀も政府も目的は一つではないのだろうか? 私はずっとそう思ってきた。だから、解せないのだ。
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