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福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

日本の音楽界は2023年はどんな年だったのか(2) 年末のNHK特集番組から

2024年01月04日 04時27分15秒 | 音楽談義
 年末のNHK特集番組を見ながら興に任せて感心した演奏会をピックアップしてみた。

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トウガン・ゾヒエフ指揮 N響 ラフマニノフ幻想曲「岩」
篠崎史紀 Vn  Vivaldi  「調和の霊感」
モルゴアカルテット ショスタコービチ 弦楽四重奏曲No5
ヤコブ・フルシャ指揮 N響 ドヴォルザーク「フス教徒」
アミハイグロス Vla  シューベルト  「アルペジオーネ」
フィリップ・ジャリス カウンターテナー モンテヴェルディ  「天使の薔薇」

ヤルヴィ指揮 N響 Rシュトラウス「アルプス交響曲」
コリン・カリグループ 18人の音楽家のための音楽
甲斐栄次郎 バリトン 「ドンカルロ」より
モーリス・ベジャール振り付け パリオペラ座バレー団「ボレロ」
ノセダ指揮 N響 カゼッラ「蛇女」
ウイーン少年合唱団 「美しく青きドナウ」

ティボー・ガルシア ギター バリオス「ワルツ」
ジョン・ウイリアムス セイジオザワコンサート
ファビオ・ルイージ N響定期2000回記念演奏会 マーラー「一千人の交響曲」
高関 健 N響 シベリウス「交響曲No2」
尾高忠明 N響 ブラームス「交響曲No3」

ジュリアードカルテット ベートーヴェン セリオーソ
ギル・シャハム Vn   フォーレソナタ
ジョン・アクセルロッド N響 チャイコ「くるみ割り人形」
キリル・ペトレンコ指揮 ベルリンフィル ブラームス「交響曲No3」

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夏の音楽祭シリーズ
 ウイーフィル サムソンとデリラ
 ライプチヒバッハ音楽祭 コレギウムジャパン ミサ曲ロ短調
 ワルとビューネ音楽祭 ネルソンス指揮ベルリンフィル ローエングリン
 ザルツブルグ音楽祭 マクベス
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物故音楽家
 メヘナムプレスナー Pn
 イングリッドへブラー P
 外山雄三
 飯守泰次郎
 西村 朗
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No92日本音学コンクール 優勝者たち5人

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 この番組で初めて見ることができた演奏家が多い。
 随分と多彩な技能のある演奏家たちが多くの楽曲を取り上げている。

 10年前のデータと比較してみると、演奏家の顔ぶれ、演奏曲目は一変し、私にとって耳慣れない曲も多くなってきている。
 優劣はつけられないが、キリル・ペトレンコ指揮 ベルリンフィルの画像を初めて見て感じ入った。彼はわずか6回の客演で首席指揮者に抜擢された、という。逸材なのだろう。

 私にとって貴重な録画資料となった。
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日本の音楽界は2023年はどんな年だったのか(1) 年末のNHK特集番組から

2024年01月03日 05時01分33秒 | 音楽談義
 私は音楽を全般的に好むが、基本的にはクラシックと言われるジャンルが好きである。ただ、最近はゆっくり鑑賞する時間がなく、日常的には歌謡曲、流行歌、演歌などと分類される楽曲をラジオやパソコン等で聞き流している。

 音楽関連の月刊誌「音楽の友」は1946年から刊行されたというが、私は定期的に購読したのは1971年からでもう50年近くになる。

 この雑誌には全国でどのような演奏会が催されたか、オーケストラ情報、どのような演奏家が来日するのか、などの情報を得るのに有用である。
 各地の演奏会の様子などもリポートされる。

 しかしながら、文字情報も有用であるが、音楽は演奏を聴けなければその価値は激減する。

 幸いNHKには音楽関連の放送が多い。「音楽の友」で得た情報のいくつかはNHKの放送で、演奏会の全て、またはその一部を高音質でTV、FM、インターネットラジオで聴くことができる。特にインターネットラジオは雑音もなく音質もとてもいい。
 その際、「音楽の友」の演奏会情報はとても有用である。

 とりわけ、毎年年末には「日本の音楽界はどんな年だったのか」を提示するダイジェスト番組が放送される。

 昨年も年末の12月31日夜、「N響第九特別演奏会」に続いて放送された。個々の演奏は2-5分程度しか聞けないが、それでも文字情報で我慢していた演奏会の様子、演奏者の姿を垣間見ることができた。

 今年も国内では多くの演奏会が催された。
 今年は放送された演奏会のうち注目した演奏会や演奏者をリストアップしてみた。

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NHK交響楽団の第九演奏会

2024年01月02日 08時08分57秒 | 音楽談義
 1月1日午後は書斎に籠り12月22日にNHKホールで行われた下野竜也指揮、NHK交響楽団の「第九演奏会」を録画で鑑賞した。

 下野氏は、2001年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝、読売日響正指揮者、京都市響常任を歴任、現在、広島交響楽団音楽総監督などを兼務。
 N響とは2005年から共演。2023年10月にN響正指揮者に就任した。

 演奏者は、N響定期響、sp中村恵理、msp脇園彩、tn村上公太、ba河野鉄平、新国立劇場合唱団。
 
(当日の演奏会の様子 NHK hpから借用)

 最初に、バーバーの「弦楽のためのアダージョ」が演奏された。葬送の音楽として奏でられることが多い曲。

 次いで「第9」の演奏。
 下野によって隅々までよく考えられた「第九」。私はすぐに演奏に引き込まれた。充実感のある「第九」で、私は堪能した。

 ベートーヴェンの「第九」はバーバーの「弦楽のためのアダージョ」ととも祈り平和の祈願と歓喜の曲である。

 ヨーロッパでは二つの紛争が起こっていてともに出口が見えない。

 それもあって、今年の「第九」はひとしお感慨深く聴こえた。
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作曲家・指揮者の外山雄三氏死去された(2) 不肖、私も間接的に影響を受けた

2023年10月25日 16時21分45秒 | 音楽談義
 外山雄三氏(1931-2023年)は東京出身。1952年に東京藝大作曲科卒。N響の打楽器練習員、1954年指揮研究員となり、25歳N響を指揮してデビュー。1958年から1960年にかけてウィーンに留学。 

 1960年秋に行われたN響世界一周演奏旅行では、岩城宏之氏とともに多くの公演で指揮を務めて世界の檜舞台に立つ一方、このツアーのアンコールで演奏するために作曲した日本民謡に基づく《管弦楽のためのラプソディー》は各地の聴衆に熱狂的に迎えられ、作曲家としての名声も高まった。

 私が氏が指揮するN響を聴いたのは1958年頃と思う。実に颯爽とした指揮ぶりでその格好良さに一度に魅了された。その後楽器を始め、大学オーケストラの一員としてアンサブルを乱し続けたのは氏の影響でもある。

 氏は1979年にはN響正指揮者に就任。定期公演や日本各地での公演でたびたび指揮台に立ち、現代音楽の振興にも熱心に取り組んだ。

 N響以外でも大阪フィル、京都市交響楽団、名古屋フィル、神奈川フィル、仙台フィルで要職を務めたのをはじめ、日本国内のプロ・オーケストラを数多く指揮し、また教育者として若手指揮者の育成面で氏の貢献は計り知れないものがある、という。 

 氏の代表的作品としてヴァイオリン協奏曲、交響曲があるほか合唱曲も多い。 

 指揮のリハーサルでは多くを語らず奏者を見て「にやりと皮肉っぽく笑った」り、「ギョロッとにらんだり」。 そのたびに楽員たちは震えあがり、結果として虚飾のない楽曲が現れた、という。
(晩年の外山氏 yahoo記事より借用)

 NHKは7月にFM放送で氏の追悼番組を二日間にわたって4時間ぶん放送した。氏のインタビューのほか氏が指揮した貴重な音源が放送された。私はそれを録音しておいた。今それを再生しながら当時を回顧しつつこの小文を記載している。


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作曲家・指揮者の外山雄三氏死去された(1) 

2023年10月24日 03時41分13秒 | 音楽談義
 外山雄三氏が2023年7月11日、慢性腎臓病のため長野県の自宅でお亡くなりになった。享年92。

 氏は私が初めて生のオーケストラを聴いた時の指揮者で今でもその時の様子は鮮明に思いだす。

 我が家には蓄音機2台と大量のSPレコードがあり、私の格好なおもちゃであった。子供用のレコードも20-30枚はあり童謡を中心によく聴いた。自然と「G線上のアリア」「タイスの瞑想曲」等、クラッシックの小品にも親しんでいた。

 そんな私を音楽にのめり込ませる決定的機会は中学1年頃に訪れた。
 ある夕方、初来日したオイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏会がNHKTVで中継された。最初の曲はベートーヴェンの「エグモント序曲」。題名すら聴いたこともなかったが、最初の強奏和音を聴いた途端に全身に鳥肌が立った。

 それから間もなく、盛岡でNHK交響楽団演奏会を聴く機会が訪れた。

 中学1年か2年かは忘れたが、市の市立体育館でNHK交響楽団演奏会が開かれた。市立体育館にパイプ椅子を並べての会場設定で、席は前1/3ほど、やや右よりの特等席であった。
 演奏会は指揮が外山雄三氏、独奏者は深沢(旧姓、大野)亮子氏。コンサートマスターは海野義雄氏。曲はウエーバー「魔弾の射手序曲」、モーツアルト「ピアノ協奏曲20番K466」、ドボルザーク「交響曲 第9番(新世界より)」。アンコールは「フィガロの結婚序曲」、外山雄三作曲「管弦楽の為の木挽き歌」。

 「魔弾・・」の不安をかき立てるような弦のトレモロによるうねり、「ピアノ協奏曲 K466」の独特な弦の刻み、「新世界交響曲」のダイナミズム・・・。この間、私は全身に、頻繁に鳥肌が立つのを感じながら聴いていた。コンマスの海野氏の音は終始際立って聴こえた。

 これら全てが私にとって鮮烈な体験であり、その後、弦楽器、特にバイオリン、チェロに興味を持ち、大学ではオーケストラに属し、多くの演奏会に通い、今に至るまで代表的趣味の一つとなっている。

 N響演奏会の後、LP用のレコードプレーヤーを購入した。当時レコードはおいそれとは購入できないほど高価であり、ステレオで3200円、モノラルでも2800円ほどで当時のレコードは超高価な買い物であった。2年ほど後の、私の3食付きの下宿が月額5500円だったから・・・。

 最初に購入したレコードは「運命」。ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮、ウイーンプロムジカ管弦楽団の演奏。本当にレコードがすり減るほど聴きこんだものである。
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