「過去の失敗はすんだこと、忘れよう」と自分に言い聞かせるのに忘れられない。何かのきっかけがあるたび過去の失敗がよみがえる。
過去の失敗がいつまでも自分を縛り、嫌な気分になるのは実際には「失敗したこと」をしっかりと受け止めていないから。
こんな現状を認めないで、「忘れるんだ、気にしないようにしよう」、と無理に意識すると、失敗のイメージをよけい深く刻み込んでしまう。
過去の失敗から解放されるには、その失敗をきちんと認め、総括すること。
どんなことが在ったか、そのとき自分が何を感じたか、自分に腹が立った、相手に恨みを感じた、などを否定せずに認めること。埋れていたものをきちんと取り出すことで、過去の自分も、今の自分も納得させることができる。
過去の失敗を忘れずに事実を認め、失敗した自分を否定しないことで初めて、「失敗を生かす」ことができる。
プレッシャーは生かせる、と言われても、「自分にそんなことできるかな?」「たぶん無理だろうな」と感じてしまう自分がいる。
自分を一旦どん底まで落としてみることは、開き直りにつながる。開き直りは「これ以下にはなりようがない」という地点を確かめること。そこに立てばマイナスが、プラスの課題や目標に変わる。
「自信」とは何か。
自分をどれだけ信じられるか、それが自信。
本当の自信とは、「自分は何ができて、何ができないのか」を理解して受け入れているということ。それが本当の強さである。 そして他人を受け入れることにもつながる。
本当に強い人間は、自分の弱さを知っている。そして弱さを認めている。 それがまさに「自信」。
私が心理学の本などを読み始めたのは、こんな苦しさの中であった。本から受け取る内容なんて微々たるもの。読み続けて読み続けて、今になってやっとその効果が出てきた様な気がする。