去る10月21日18:00から秋田市文化会館小ホールにて映画『里湖~八郎潟物語~」が上演された。
私は秋田県の歴史を殆ど知らないので良い機会と、興味しんしん観に行った。主催は映画『里湖~八郎潟物語~」上映する会とのこと。会場は100人ほどだったろうか。
八郎潟は、日本で琵琶湖に次ぐ第2番目に大きい湖であった。水は清み、ワカサギなどの魚が『水一升に魚4合』と言われるほど豊かに獲れ、周辺の住民達は湖と一体となった生活をしていた。人々は伝説の八郎太郎を通して、八郎湖に対して親しみと感謝の念を育んできた,とされる。「里山」はよく使われるが,「里湖」」と呼ぶのに接したのは初めてである。それだけ親しまれていたと言うことであろう。
そんな八郎潟に重大な転機が訪れたのは昭和32年,食糧増産の国策として農地を増やすだけでなく、日本の未来の農業モデルとなる農村建設を目的として大干拓工事が始まった。干拓は堤防を作りその中の水を抜いて新たに陸地を作ることで、埋め立てとは異なる。「潟」だから出来る工法である。工事は20年かけて行われ、湖底を大地として広大な農地が誕生した。干拓後、八郎湖は面積が1/5になり、海と湖の間に水門が作られ淡水湖になった。
以降、モデル農業として作られたはずの大潟村は国の減反政策の影響を受け波乱を迎えたが、新たな農産物を生み出すなど見事に適応した様に私には思える。しかし、端から見た第三者の無責任な意見なのかもしれない。
一方、八郎湖は自浄作用が低下して水草は激減、生態系が崩れ、アオコが発生するなど水質が悪化、平成18年には湖の水質ランキングでワースト3であった。外来魚の繁殖などもあり,現在の湖の状況は深刻そうに見える。
この程度の基礎知識しかなかったので勉強のために映画を見に行った。
監督は男鹿市船川港生まれの岩崎雅典氏、浅利香津代氏が男鹿弁でナレーションを担当していた。八郎湖の歴史、工事の様子、八郎湖を元のきれいな湖に戻そうとする活動、大久保小学校の取り組みなどが次々と紹介され、多くの関係者の方々の思いを知ることが出来た。
ただ、大部分を学者、地元の漁業関係者等のインタビュー,小学校の活動状況を通じて生の声で伝える手法で進めていたので、私にはやや物足りなかった。この方法も数多くの中の一つであろうが、もう少し問題点を濃縮し、情報として国民に広く発信していく手法もありだな、と感じられた。
映画終了後、西木正明氏、岩崎雅典氏,他2名の方をシンポジストとして<八郎湖シンポジウム>「八郎湖の未来を語る」が企画されていたが、私は時間が無く、聴講しなかった。今となれば、惜しい機会を逃した,と思う。
私は秋田県の歴史を殆ど知らないので良い機会と、興味しんしん観に行った。主催は映画『里湖~八郎潟物語~」上映する会とのこと。会場は100人ほどだったろうか。
八郎潟は、日本で琵琶湖に次ぐ第2番目に大きい湖であった。水は清み、ワカサギなどの魚が『水一升に魚4合』と言われるほど豊かに獲れ、周辺の住民達は湖と一体となった生活をしていた。人々は伝説の八郎太郎を通して、八郎湖に対して親しみと感謝の念を育んできた,とされる。「里山」はよく使われるが,「里湖」」と呼ぶのに接したのは初めてである。それだけ親しまれていたと言うことであろう。
そんな八郎潟に重大な転機が訪れたのは昭和32年,食糧増産の国策として農地を増やすだけでなく、日本の未来の農業モデルとなる農村建設を目的として大干拓工事が始まった。干拓は堤防を作りその中の水を抜いて新たに陸地を作ることで、埋め立てとは異なる。「潟」だから出来る工法である。工事は20年かけて行われ、湖底を大地として広大な農地が誕生した。干拓後、八郎湖は面積が1/5になり、海と湖の間に水門が作られ淡水湖になった。
以降、モデル農業として作られたはずの大潟村は国の減反政策の影響を受け波乱を迎えたが、新たな農産物を生み出すなど見事に適応した様に私には思える。しかし、端から見た第三者の無責任な意見なのかもしれない。
一方、八郎湖は自浄作用が低下して水草は激減、生態系が崩れ、アオコが発生するなど水質が悪化、平成18年には湖の水質ランキングでワースト3であった。外来魚の繁殖などもあり,現在の湖の状況は深刻そうに見える。
この程度の基礎知識しかなかったので勉強のために映画を見に行った。
監督は男鹿市船川港生まれの岩崎雅典氏、浅利香津代氏が男鹿弁でナレーションを担当していた。八郎湖の歴史、工事の様子、八郎湖を元のきれいな湖に戻そうとする活動、大久保小学校の取り組みなどが次々と紹介され、多くの関係者の方々の思いを知ることが出来た。
ただ、大部分を学者、地元の漁業関係者等のインタビュー,小学校の活動状況を通じて生の声で伝える手法で進めていたので、私にはやや物足りなかった。この方法も数多くの中の一つであろうが、もう少し問題点を濃縮し、情報として国民に広く発信していく手法もありだな、と感じられた。
映画終了後、西木正明氏、岩崎雅典氏,他2名の方をシンポジストとして<八郎湖シンポジウム>「八郎湖の未来を語る」が企画されていたが、私は時間が無く、聴講しなかった。今となれば、惜しい機会を逃した,と思う。