イヌ•ネコとの同居は、ある人にとっては掛け替えのないものとなっている。たかがペットなどと言おうものなら切れる人もいる。イヌ•ネコは生活のパートナー、さらに家族の一員とまで称されるようになってきた。人それぞれでいいのだが、私はこの傾向を是とするものではない。
飼い主の終活の一環として、自分亡きあとのペットのことを心配して、飼育・管理を信託銀行などに任せる「信託」の仕組みが注目されている。
某新聞の記事によると、奈良県の自営業の女性(60)は昨年11月、4歳の飼いネコの世話を信託会社と契約した。ネコの余命を12年とし、約300万円を信託会社などに払った。女性は離婚し、子どもはいない。帰宅すると、すり寄ってくる猫に話しかけると生きがいを感じる。
女性は喘息等の持病があり、自分にもしものことがあったら・・、と不安になる。ネコは子どもと同じかそれ以上、安くはないけれど、これで安心です、と答えている。
相続専門の司法書士によると、孤独死への関心が高まった3年ほど前から、ペット、特にネコ関連の相談が増えているという。高齢者にとってイヌは世話しきれないからであろう。
「信託」の制度は、ペヅトの平均寿命までのエサ代などを支払い、飼い主が死亡や入院した場合、愛大家や獣医師が世話をする。余命1年あたり数十万円準備する必要がある。ペット保険を扱う会社は、「ペットの信託サーピスヘの需要が高まっている。今後数年で3万~4万人の会員を集めたい」と話す。
飼い主亡きあと動物を財産と見なし、その世話を条件に相続を上乗せする「負担付き相続」などの方法もある。
内開府の2010年調査では、60代でペットを飼っているのは36.4%、70代以上は24.1%に上る。ネコを飼いたいと言う独居の高齢者はかなり多いと考えられる。しかし、ネコと自分の寿命を考えて諦めている、のが実態と考えられる。
ペットの寿命はペットフードの改良などで延び、ペットフード協会の14年度調査では、イヌの平均寿命は14-17歳、ネコはそれより1-2年長いという。これだとやはり二の足を踏む高齢者は多いだろう。
独居の高齢者が安心してペットを飼える仕組みをがあればいいのだが、信託するという方法はあまりにも高額すぎる。それに、このシステムは本当に信用できるのか?誰が責任を持ってくれるのか??私は現状では勧められない。
私のオススメはノラネコを手なずけることである。私にとっては2-4台目のネコはノラ出身である。それでも十分に可愛い。ノラなら、飼い主亡き後も自活できると思われるから安心できる。