意外と社会派(予定)

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植物学講座  3  セイタカアワダチソウ

2009年10月31日 | 植物学講座
『背高泡立草』・・・ キク目 キク科 アキノキリンソウ属

北米原産の帰化植物。元々、明治時代に日本には園芸品種として入ったらしいが、広まったのは戦後、軍事物資の貨物に紛れてや蜜源としてとのこと。
1本から数万の種子をつけ、地下茎からも増えるので群生し、繁殖力も旺盛。
北米では秋の風物詩らしい。

『背高』の名に恥じず、人の背丈以上になりやすく、目に付きやすいので非常に鬱陶しいです。
でも、線路脇でこの草を見たとき40cmくらいで群生しており、このくらいなら綺麗と思えるのだから不思議で。
植物って、小さいことが不利にはならないですね。

んん? あれ? 背高じゃないよね?
セイタカアワダチソウが、小さくなってない?
そして、群生の仕方が、いくぶん大人しくなっているような・・・?
色々理由があるみたいです。

(1)病害虫
虫は食べるものが決まっており、帰化植物は帰化先に食べる虫がいないため、繁茂しやすいです。
また病原菌も帰化植物に対応していないので罹りにくいです。
でも、近年、蛾の幼虫が食べ始めたので繁茂しにくくなったとの事。
帰化植物も長年いれば、生態系に組み込まれるのです。
この蛾も帰化かもしれないので、良いのか悪いのか微妙ですけど。

(2)アレロパシー(他感作用)
アレロパシーとは、植物の他の植物の生長を抑える物質などを放出することやその効果。
で、セイタカアワダチソウは『シス デヒドロマトリカリエステル』と言う物質を根から作り、他の植物の発芽を抑えます。
・・・なんだけど、この物質を作りすぎると、自分も影響を受け、自分の種子も発芽しないんです。
自分まで影響を受ける理由がわかりませんが、そもそも北米では影響を受けるまで繁殖できないのかもしれない。

(3)栄養分の不足
この植物の根は、地面から50cmのところの栄養分しか取れないとのこと。
そんなところの栄養素はモグラやネズミが栄養を溜めてたわけですけど、そんな深い所の肥料を取れる植物が日本にはなかったので、この草の天下になったわけ。
が、ネズミやモグラが少なくなり、肥料が使えなくなり、大きくなれないのです。


そんなこんなで、日本の生態系に組み込まれ、秋の風物詩になっていくかも?
あと何年かかるか判りませんけど。
でもまぁ、帰化植物なので、駆除したいと言う方も多いと思います。
ただ、地下茎で増える植物の根絶って、難しいんですよね・・・。
除草剤を使っても良いですけど、毎年毎年 手間だし、環境のことを考えるとね。

でも大丈夫。 赤熊は良い方法を知っています。

ヒガンバナを植えてみてはいかがでしょう?
ヒガンバナもアレロパシー物質(リコリン)を持っており、他の植物の成長を阻害させます。
特にリコリンはキク科の植物に効果覿面の物質なのです。
実際、ヒガンバナとセイタカアワダチソウが競合している様子は見たことが無いですから、上手くいくと思います。

・・・ヒガンバナも帰化植物であることは内緒ですけど。(笑)

えっ? ヒガンバナが嫌い?

めんどくせ・・・じゃなかった、仕方ないですね・・・。
・・・うーん、だったら、同じヒガンバナ科のスイセンを植えれば良いかな?
ニホンスイセンやラッパスイセンとか?
リコリンを含んでいる奴が多いので、効果はあると思います。

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