意外と社会派(予定)

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植物学講座  4  イチョウ

2009年11月09日 | 植物学講座
『公孫樹』・・・ イチョウ綱 イチョウ目 イチョウ科 イチョウ属 イチョウ

中国南部原産。 『銀杏』とも書くが、こちらは可食部分をさす場合が多い。
病害虫に強く、街路樹によく使われている。
街中でよく見かけるので、意識されないが生きた化石。
色々と植物としては原始的な性質を持っています。

(1)1綱1目1科1属1種
現生種はイチョウのみで、1綱を形成している。(綱とは生物の大きな区分)
化石などにより17属が確認されているが、氷河期に絶滅したとのこと。

(2)葉っぱ
特徴的な扇形の葉っぱ。 広葉樹っぽいが裸子植物なので、広葉樹ではない。
なぜ扇型になるかと言えば、その理由は葉脈にあります。
イチョウの葉脈は平行脈と呼ばれ、葉脈が横に広がらず、葉っぱの付け根から放射状にYの字に広がります。
叉状脈(さじょうみゃく)と呼ばれ、シダ植物などにも見られる性質です。

(3)精子
雌雄異株で、花粉を風に飛ばし、花粉が雌株の胚珠内に入ると、花粉室で発芽して精虫(精子)ができ、卵細胞を受精させます。
明治29年(1896年)に、イチョウの精子を発見したのが平瀬作五郎氏。
それまで、コケ植物やシダ植物などに精子を作るということは知られていましたが、木になるような裸子植物も精子を作ることが発見され、世界中が驚いたそうです。

(4)銀杏
実ではなく、植物学上、あのブニョブニョした部分まで含めて『種子』
ブニョブニョ部分は『外種皮』、硬い殻の部分を『中種皮』、その内側の薄い膜の部分を『内種皮』、その中の食べる部分は『胚』と『胚乳』です。
でも、日常生活において『実』でいいと思う。 さして かわらないし。
ちなみに悪臭の主成分は酪酸とヘプタン酸。
動物が食べないようにするらしいが、いくつかの動物は平気で食べるとの事。

葉にも含まれているが、外種皮にはギンコール酸が含まれ、触るとかぶれます。
かぶれる人と かぶれない人がいるようで、赤熊は子供のとき、触ったことがあるけどかぶれませんでした。
イエイ!!
まぁ、臭いのが取れなかったけど・・・。

それと、銀杏にはビタミンB6の類縁体4-O-メチルピリドキシンが含まれており、ビタミンB6に拮抗してビタミンB6欠乏となりGABAの生合成を阻害し、痙攣などを引き起こすそうです。
大人だと数十粒を食べないと起きませんが、子供は10粒程度から起こることがあるので、余り食べさせない方が良いと思います。
・・・赤熊は子供のとき、いっぺんに20粒くらい食べた気がする。
その時は何ともなかったけど、けっこう危険なんだね・・・。

ところで、
イチョウには火除けの伝説があり、よく神社仏閣の近くに植えられてます。
曰く、火事のときイチョウが水を噴き出して火を消した・・・とか。
これって、ただの伝説だと思ってたけど、関東大震災や空襲のときも同じ話しが伝えられていますので、本当なのかも?
どういう仕組みかな?

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