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植物学講座  6  ウメ

2010年02月24日 | 植物学講座
『梅』・・・ バラ目 バラ科 サクラ亜科 サクラ属 スモモ亜属 ウメ

バラ科の落葉高木。中国中部原産。日本には奈良時代前に渡来していた。
アンズの近縁種であり、容易に交雑する。
花は2月から3月、早春ころ いち早く咲くので『花の兄』とも呼ばれる。(ちなみに花の弟というと菊)

それらはさておき、ウメは身近な植物なので、特に書くことないかな。

(1)毒性
未熟な果肉や種子に、青酸配糖体アミグダリン、遊離シアンが含まれている。
生のまま食べると青酸配糖体アミグダリンは、酵素の働きによって、青酸(シアン化水素)ができる。
こうやって、梅は未熟な時に実を食べられないようにしてます。
青酸は麻痺毒で、幼児なら数個食べたくらいで中毒死を起こすことも。
ただ、危険だけど薬にもなり、一口かじった程度じゃ、さほど害もないのでつまらない・・・じゃなかった、非常に有用な植物です。

(2)抗菌性・殺菌効果
梅と言えば梅雨。
元々、梅雨は『黴雨』と書き、黴(カビ)が生える雨といった意味だったものが、ちょうど梅が熟す頃の雨であり、梅の音読みも『バイ』だったので、梅雨になったそうです。
そのため「梅は三毒を断つ」といわれるほど、非常に高い抗菌・殺菌性を持っており、梅干にされてお弁当に入ってます。(三毒とは食べ物・血液・水の毒のこと)

さてさて、じつは抗菌性があるのは日本の梅だけで、原産地とされる中国の梅には抗菌性が無い(弱い)とされます。
中国と日本では梅雨の時期が違い、また雨の量も違うので、高い抗菌・殺菌性は必要ないのでしょう。
でも・・・そうすると、梅は日本に奈良時代前に渡来して、その間に高い抗菌性を実に付けたことになります。
鎌倉時代には薬用とされていたことも考えると、非常に早い時期に抗菌性を獲得したと考えられる。
・・・何世代かで身につくものなのかな?
突然変異があれば、ありえないことも無いけど・・・。

じつは梅は中国から渡来したとする説と、元々日本の自生していたとする説もある。(大分・宮崎辺りに自生していたとされる)
梅の抗菌性を考えると自生説の方に信憑性はあるかな~って思います。
ま、仮説の域を出ませんが・・・。

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なんでも梅学
http://minabe.net/gaku/seibutsu/bunrui.html

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