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日本は同盟国 されど情報はそれに勝る

2013-07-15 | ラジオ
日本の菅儀偉官房長官は、NSAが日本大使館を含む38の外国公館を盗聴していたことについてアメリカに説明を求めた。
菅官房長官は、それらの事実を(音声が流れず)はならないと語っている。
大使館における盗聴はアメリカの評判を傷つけることにもなる。元内閣官房(音声が流れず)安全保障担当で元防衛研究所所長の柳沢協二氏は、スノーデン・スキャンダルについて次のように指摘している。
「あのーやっていること自体はね。当然アメリカはそういうことをやっているだろうなと、明るみに出てみれば、あ、やっぱりそうかという感覚ですよね。問題は日本やヨーロッパの各国で言えば、日本は同盟国であるにも関わらず日本もターゲットになってたということなんだと思うんですけど。ただアメリカの立場から言えば、ま今は旧ソ連というよりは、国際テロ組織とか、そうゆう関係のターゲットなんでしょうけど、それは日本国内にもいる可能性があるわけですからね。そんなことを考えると、当然それは日本だからといって例外ではないということは、そうゆうことは有り得るだろうと思っていたんですけど、ただもう一つは、その大使館をターゲットにしているというところは、これはあのー実は表沙汰になると非常にまずいというか、言いわけのつかないところですね。ただ率直に言って外交交渉なんかも、日本の代表団がアメリカのホテルに行った時などに、盗聴されていたという経験もあったわけだし、ま、事実としてこういうことが行われていたという事実については、私はそんなに今さら驚くことはないという印象でしたけどね。
このテーマ自体がアメリカ的価値観から言っても非常に大きな問題だと思うんですね。もちろん日本のメディアは、どちらかと今、行われている参議院選挙とか、それからエジプト情勢のニュースのほうが、むしろ大きく扱われている印象が、私にはそうゆう印象がある。日本のメディアもこれは決してこれはだから、あのメディアの社会的意義からいって見逃せないない案件ではあるわけですけども、さすがにこんなことはやっているだろうというような切り口では言えないわけで、日本政府だって仮に事実、調査を求めて事実であれば強く抗議するという立場を取らざるを得ないわけですからね。まー当然やっているとは思ってても公にされないうちは、敢えてそれを問題にはしないけども、公にされるとそれはなんと言うのか、それい言っちゃいけないことを言っちゃったよねという、そうゆう意味で問題にさるざをえないだと思うんですよね」
このようにコメントしている。

ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのキスタノフ氏は、今回の事件が日米関係にとって、さらなるダメージとなったと語っている。
「数年前、ウィキリークスのサイト上で、在日アメリカ総領事館や大使館からワシントンに向けた秘密電報が公開されました。当時、日本では民主党が政権についており、アメリカから距離をとると共に中国への接近という政策を持っていた。
普天間基地を沖縄県外に移設しようとしていたのです。アメリカはそれにいい思いを持ちませんでした。そして当時は野党であった自民党と接触し、民主党の政策を変更させようとしただ。政治家一人ひとりに対する開けっぴろげな評価が公開されたことによって、アメリカのイメージに悪影響を及ぼし、日米関係にも影を落とした。
現在の状況は違っていますが、その効果のほどは同じだ。というのも、アメリカはアジア太平洋地域における要である同盟国、日本に対しても盗聴を行っていたからだ。アメリカがアジアへの回帰を打ち出している今日、日本との同盟は非常に期待されているのだ」
キスタノフ氏のコメントだ。

NSAが日本に興味を持った原因は何なのだろうか。第一に尖閣諸島をめぐる中国との関係があるだろう。アメリカはこの問題においてダヴルゲームを強いられているからだ。
アメリカは尖閣諸島に日米安保が適用されるとしながらも、中国との問題解決は日中の二国間関係に任せている。これは日本を失望させたが、アメリカにとっては日本でどのような議論が行われているのかが重要だったのだ。

またワレリー・キスタノフ氏は、TPP・環太平洋パートナーシップ加盟問題への日本の立場も重要だと指摘している。
「日本ではTPPに加盟するかどうかで大きな論議となっている。産業界は賛成ですし、農業は反対している。他方、アメリカにも自動車産業を中心にして、日本の加盟に懸念を持っている勢力がある。この問題は日米関係において現在最重要の問題であり、大使館盗聴の際にも、アメリカ側の関心事となったと思う」
キスタノフ氏のコメントだ。

もちろん日本は大使館が盗聴されていたことに不満を持っているだろう。キスタノフ氏は、この問題が日米関係に汚点を残すものだとの考えを示している。

一部、音声が流れず

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7月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル