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オホーツク海にサンゴ見つかる

2013-07-14 | ラジオ
調査探検艇・科学アカデミー会員ラヴレンチエフ号の調査隊員たちが、ロシア極東のオホーツク海底に、思いがけなくサンゴの群落を発見した。
この海域では初の発見だ。強力なメタン鉱泉が、その生存を可能にしているらしいのだ。
発見地はオホーツク海の北部、パラムシル島近海だ。地殻の断層から780キロメートルという深みにおいて発生したメタン気泡が、海面650メートルの柱となって噴出している。
このガスが生命にとってのオアシスとなり、周囲には海洋生物の共同体が形成されている。
ロシア科学アカデミー極東支部・生物学研究所の学術研究副主任イヴィン氏は次のように語っている。
「オホーツク海に豊かな石油ガス田があることは知られている。地学的な運動の結果、そこにガス状のメタンの浸潤が起こっている。専門家の言うseep・浸潤地には、今回調査隊が目にしたような、いわば社会が営まれている」
専門家は、このように語っている。

最近まで地球の生命、地球における有機生命は、排他的に例外なく太陽エネルギーと結びついていると考えられていた。ですが1970年代、太陽光に依存しない海洋生物が発見された。彼らは太陽光無しにメタンや硫化水素によって生きていた。
再び専門家のコメントを紹介しょう。
「このseepの周辺にはバクテリアのコロニーが形成されている。彼らはメタンを食べ、膨大なバイオマス、すなわち有機物質を生み出す。このバクテリアの周辺に、今度はメタンの栄養に富むバクテリアたちが形成した、有機肥料を需要するところの有機生命体の共同体が形成される」
専門家は、このように語っている。

それでも調査隊にとっては、オホーツクの海底にガスエネルギーによるサンゴのコロニーが、これほど発達していようとは、予期していないことだった。
ふつうサンゴのコロニーは温暖な海に出来るものだからだ。たとえば太平洋やインド洋、大西洋の亜熱帯部分に出来るものだ。
今回の調査で特別マニピュレーターを備えた、写真用また映像用カメラを用いて、サンゴのみならず、その他の珍しい海洋生物を撮影することが出来た。その中の多くが自然環境で生息している様子を写したものとしては、史上初めてのものだ。また海底のメタン源の周辺にはメタンハイドレートも発見されている。つまり未来の燃料との呼び声高い、結晶化したガスだ。

三度、専門家の意見を聞いてみよう。
「石油埋蔵量が無尽ではない、ということは誰でも知っている。試算によよると、これから50年、ないし60年の間に、今知られている石油産地の埋蔵量は、採掘され尽くしてしまう。そこで疑問がでてくる。産業や生活のためのエネルギーを、どこから捻出すればよいのか。そういうわけだから、これから10年間でガスハイドレートの採掘という問題を解決しなければならないのだ」
専門家のコメントを続けて紹介した。

ラヴレンチエフ号の調査は科学の世界に巨大な果実をもたらした。過去にも一度だけ、この海域に調査が及んだことがある。それは27年前のことだった。当時は現在のような進んだ技術がなかった。今回センセーショナルな発見を可能にしたのは、ほかならぬ、この科学の進歩というものだ。

この男性アナウンサーW氏は、原稿の下読みという行為を行っているのだろうか。たったこれだけの原稿さへもスムーズに読むことが出来ない。

海洋生物学入門
クリエーター情報なし
東海大学出版会

7月2日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル