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相互に理解不十分に終わったアメリカ国務長官の中国訪問

2012-09-13 | ラジオ
中国とアメリカの間の緊張は取り除かれず、両国関係に影を落としている問題について、妥協の一つも図ることが出来なかった。
ヒラリー・クリントン・アメリカ国務長官は中国訪問をこのように総括した。
アメリカと中国はパートナー国同士であり、相互の依存関係は今後増すばかりだ。経済的な依存関係は一体となれる唯一の事実だろう。
しかしながら中国は自国にとっては、最も重要な問いへの回答を得ることができなかった。それはアメリカに新たな形の二国間関係を構築する準備があるか、という問いだった。

この新たな形の関係という言葉には、ある種の意味が込められてると極東研究所の専門家、アレクサンドル・ラリン氏は考えている。次のように続けた。
「アメリカは中国の勢力が拡大していることを十分に考慮し、それと対立せず、なんらかの譲歩をせねばならないことは理解すべきだ。これは東アジア、およびアジア太平洋地域における、中国の影響力の拡大をアメリカが認めねばならないということを指す。中国はこうした地域を自国の死活的な国益を内包する地域と見なしており、ここにおけるポジション確立に奔走しているのだ」
専門家は、このようにコメントしている。

クリントン国務長官と中国指導部との話し合いは、アメリカがこの方面に向かうつもりはない、ということを明確に示した。
つまり対立は強まる一方であるということだ。特にこれは東シナ海、南シナ海において中国との領土問題を抱える日本、フィリピン、ベトナムの立場をアメリカが公に支持していることに起因する。
中国はこうした係争地域を自国領土と見なしており、隣国が領土権を主張することを自国の主権の侵害と見なしている。クリントン国務長官と中国の胡錦濤国家主席、李 克強第1副首相との会談では、中国側がアメリカに対しハイテク製品の中国への供給制限を緩和し、アメリカ経済へ投資した中国企業が公平な競争を行うための条件作りを執拗に求めたにも関わらず、それに対するアメリカからの反応は全く見られなかった。

ラリン氏は習 近平副主席との会談は、北京での交渉に何等の進展も見られなかったことを直接的に示しているとして、次のように語っている。
「これは現在のアメリカの政策に、中国が不満を示していることをはっきり物語っている。これは非常に明白かつ露骨であり、おそらくアメリカでも、そのように評価されるだろう」
ラリン氏は、このようにコメントしている。

楊潔篪外交部長はクリントン国務長官との共同記者会見で、状況をなだめようと試み、行なわれなかった会談については不必要な思惑を掻き立てることのないよう期待を表した。

新人男性アナウンサーが、もう少し大きめな声だといいのだが。ここの放送局の日本人アナウンサーはスキルアップをしない

9月6日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル