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アメリカ流関係に張る厚い氷(2)

2012-09-08 | ラジオ
日米そして中国が、事実上同時に同じようなシナリオに従い、つまり無人島に上陸し、予想される敵からの攻撃から島を守るというシナリオに従い、演習を実施したのは初めての事だった。
双方は無人島の名前を具体的には挙げていないが、それが尖閣諸島である事は明白だ。この島々の領有をめぐる争いは、日中関係を最低レベルまで落ち込ませてしまった。 おまけにアメリカは自分達は、日本と共同で島々を守るとの声明を表し火に油を注いだ。その根拠とされたのは、1960年の日米安保条約だ。

それではここで、国際安全保障研究所のアルバトフ所長の意見を紹介しよう。
「アメリカと中国は非常に危険な淵に立っている。軍事紛争の可能性があり、それは大変大きなものとさえ言える。この事に関しては、中国では公然と語られていないし、アメリカでもほとんど話されていない。
アジア太平洋地域では現在、中国を一方とし、アメリカと一連の中国の近隣諸国を他方とする双方の間に、はっきりとした亀裂が形成されてしまった。
これら近隣諸国は、中国の軍事力及び、かなり強硬で攻撃的になった政策の活発化に懸念を抱いている。その際アメリカは、日本及び韓国から南シナ海の島々や大陸棚の石油資源をめぐり、中国と争っている東南アジア諸国に至るまで、多くの国々の国益と安全の守り手としてのポーズを取っている。そしてアメリカは自国の軍事力をアジア太平洋地域に移動し、そこで部隊の展開を続け、紛争時に備え準備をしている」
所長は、このような意見を示している。

その一方でアメリカ政府もまた中国政府も、緊張がさらにエスカレートする事を望んではいない。中国のヤン・ツェチ外相が、両国関係を危険な際から離し、先鋭化した軍事的政治的矛盾と、巨大な金融(「けんざい」)面での相互依存との間で、何らかの理性的バランスを見つけるため、中国へ今回、クリントン国務長官を招いた事は明らかだ。

なおクリントン国務長官は、胡錦濤国家主席とも会見すると見られている。この会見では恐らく、米中関係の危機がさらに深まる事にストップをかけるシグナルが出されるものと思われる。

ベテラン女性アナウンサーが「金融」けんざい
と言ったので、そのまま記す
タイトルにある「あつい氷」の「あつい」はたぶん「厚い」と思われる

9月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル