1010 Radio

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アメリカ流関係に張るあつい氷(1)

2012-09-07 | ラジオ
アメリカ・中国の両政府は凍りついた二国間関係を、どうやら溶かすつもりのようだ。米中の対立がますます先鋭化しているなか、今月4日5日両日、アメリカのクリントン国務長官が中国を訪問する。
APECサミットの場は、交渉の可能性を与えているが、状況は双方が交渉をウラジオストクまで延ばせなくなったほど、急速に悪化の一途を辿っている。今回のクリントン国務長官の訪中は、ここ4カ月で2度目のものだ。こうした事は、これまでの米中関係には一度もなかった。

アメリカはアジアにおける自国のMD・ミサイル防衛システム関連施設を、中国の近くに配備する意向だ。
アメリカは中国のミサイルを無力化し、必要とあれば殲滅するため、そうした施設を日本やフィリピンに置く準備をしている。これに応える形で中国は、大陸間弾道ミサイルの発射実験に着手したが、その目的は明白でアメリカのMDシステムの突破である。

ロシア極東研究所のエキスパート、ベルゲル氏は地域で一方の側が取った措置が、相手側の対抗手段を挑発するというのは珍しい事ではないと指摘し、次のように語っている。
「この地域でアメリカもまた中国も、大変本格的な海軍演習をしている。最近では日米海上合同演習に対抗し、中国は南京軍管区の大変大規模な演習を行った。
これも関係がひどく深刻に悪化している証拠だ。また国防大臣も含め、中国の軍人達が、一連の非常に重大な声明を出した。それらが言わんとしているのは、中国はどのような挑発にも応える用意があるという事だ」
エキスパートは、このように述べている。

アメリカ流関係に張る厚い氷(2)へ続く
タイトルにある「あつい氷」の「あつい」はたぶん「厚い」と思われる

9月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル