1010 Radio

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マニラで発生した議会下院爆発事件によせて

2007-11-17 | ラジオ
フィリピンの首都マニラでは13日の下院爆破事件を受けて、警察及び軍警備
隊が警戒態勢を強化している。
この話題に付いてロシアの声の評論委員は、次のように解説している。
今回の治安強化はマニラで13日に発生した、下院の爆破事件を受けて取られ
ている措置だ。
爆発は午後の審議の終了直後に発生し、現在までにアクバル議員を含む3人
が死亡、約20人が負傷している。
死亡したアクバル議員所有のジープの隣に停めていたバイクに、爆弾が仕掛
けられており爆発に至ったものと見られている。

アクバル議員はイスラム系住民が多数を占める、南部のバシラン州の選出で
中央政界進出以前には、同州知事を2期にわたって務めてきた。
バシラン州はイスラム・イスラム教過激派の、アブサヤフが拠点としている場所
でもある。
アクバル氏は以前はこの組織の構成員だったが、その後脱退しテロ組織で政
府を支援する立場を取って来た。
アブサヤフは国際テロ組織アルカイダとの関係を取り沙汰され、また身代金目
的の外国人誘拐事件を続けるなど過激派として知られており、2004年にはマニ
ラ湾でフィリピン史上最大の犠牲者を出した、フェリー爆破事件を起こしている。
この事件の犠牲者は200人以上にも上った。
さらに今年になってからも組織内の中心派が、南部のホロ島で労働者7人を誘
拐、500万ペソの身代金を要求し、要求がはねつけられると人質の首を切り落
とす言う暴挙に出た。

こうした一連の事件を受ける形で、フィリピン議会ではテロ対策特別法が採択さ
れた経緯がある。
同会議議長は今回の事件が、体制側に転向したアクバル氏への報復措置であ
ると共に、他の議員達への脅しの意味合いも持っていると見ている。
またアロヨ大統領は国家警察に対し、事件捜査の陣頭指揮に当たると共にバシ
ラン州で、イスラム過激派の掃討作戦を続ける指揮官とも、密に調整を行なうよ
う命じた。

国連の国際テロ対策対策専門家は、東南アジアを最も危険な地域の一つであ
ること見ている。
インドネシアのユドヨノ大統領はつい先日の声明で、国全体として対テロ戦で徹
底的な勝利を治められていないことを指摘した。
これはバリ島でのテロ事件に関しての発言の中で述べられたもので、ユドヨノ大
統領はテロ事件を組織した、イスラム過激派3人への死刑実行を指示した。
これに付いてはロシアも中国も、東南アジア諸国のテロ対策を支持するだけでな
く、実際的な協力の拡大にも前向きな姿勢を見せている。

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11月15日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

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