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テロ対策で国際社会と協力する用意があることを表明した北朝鮮

2007-11-22 | ラジオ
朝鮮中央通信社は北朝鮮が、テロリズムとの戦いでアメリカと協力する用意が
あるとの声明を表した。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
北朝鮮がこのような声明を表したキッカケとなったのが次の出来事だ。
10月末、北朝鮮の商船がソマリア沿岸で海賊に襲われるという事件が発生した。
北朝鮮の船員達は襲撃者を撃退し、武力化したが20時間に亘る戦いの間に北
朝鮮の6人の船員が負傷した。このときこの事件の起こった海域にアメリカの軍
艦が居合わせ、負傷した北朝鮮の船員達の傷の手当を行なった。

挑戦中央通信社の表わした声明では、この事件がテロとの戦いにおける米朝の
協力のシンボルとなった。北朝鮮は今後もテロリズムとの戦いにおける、国際協
力に参加していく意向だ。と述べている。
北朝鮮側はまた米朝関係は公式的にはまだ戦争状態にあるものの、アメリカの
軍艦が北朝鮮の船員達に支援の手を差し伸べたことに注意を向けている。
尚1950年から1953年にかけての、朝鮮戦争が終わった後も、両国間には終戦協
定が調印されたのみで、国際法的には両国間では未だに戦争状態が続いている。

またアメリカの作成するテロ支援国リストに、長年に亘り北朝鮮が含まれていること
も、両国関係を複雑化させる原因の一つとなっている。
アメリカは依然として、北朝鮮がテロを支援しているとして見解を崩しておらず、北

鮮が大量破壊兵器を含む様々な兵器を供給することによって、一連の国を支援して
いるとして北朝鮮を非難している。
しかし北朝鮮に対するこうした非難は不当なものであり、非難を正当化する証拠が
存在する訳ではない。

北朝鮮が核兵器の開発に使用することの出来る、様々なコンポーネントをシリアに
提供しているかのようにアメリカが非難を行なったときも、両国間で激しい応酬が
交わされた。
しかしこうした非難は全て何も根拠の無いものだった。

朝鮮中央通信社の声明には、残念ながらアメリカからの何の反応も何も持たされ
なかった。
ただ一部の観測筋はこのことは、アメリカのテロ支援国リストから北朝鮮を削除す
るための、両国間の本格的な話し合いを開始する時期に来ているという、アメリカ
サイドからの一定のシグナルではないかと見ている。
そうした話し合いを実施するための機は熟している。北朝鮮の主要な核施設の無力
化プロセスに付いて達成された合意は順調に実現されており、この作業は今年の
年末までに完了することになっている。

海賊の歴史―カリブ海、地中海から、アジアの海まで
(「知の再発見」双書)


フィリップ ジャカン,Philippe Jacquin,後藤 淳一,及川 美枝,
増田 義郎
創元社

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11月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル