みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ドラゴンのチャーチル その3

2011年11月28日 01時13分33秒 | AFV(英・チャーチル)
 パーツを見ての印象をいくつか。まず砲塔。スライド金型を使用してできるだけ一体成形にしたところは、ご立派です。しかし、トップ画像で分かりますか?そのスライド金型のパーティングラインのところで立派な段差ができているんです。こちらの画像でも分かりますか?

このMk.IV以降で使われている鋳造砲塔は、もちろんこんなところにはっきりした線は無いので、埋めてやらねばなりません。しかし、単なるパーティングラインなら刪掉だけですむのですが、段差が出来て溝になっているとなると、なめらかに埋めてやらないといけないので、手間がかかります。そもそもここにスライド金型を使ったのはなぜかと言うと、砲塔側面の小型ハッチを一体で抜きたいからですよね。でもそのお陰で段差埋めという新たな手間を強いられるんですから、本末転倒ってものです。これなら、スライド金型を使わない普通の砲塔にして、この小型ハッチを普通に別部品にしてくれる方が、結局手間がかからないんですから。とにかくスライド金型を使いさえすればよいとでも考えているんですかね、ドラゴンは。ちゃんと使うべきところに使ってこそ意味があると思うんですよね。この小型ハッチは上向きに開き、薬莢排出口やピストルポートとして使うものらしいのですが、せっかくスライド金型にしたところで、単なる三角形の盛り上がりにしかなっておらず、開きそうな感じの表現には全然なっていません。

 それともう一つ問題。砲身は初期型の6ポンド砲と、砲身を長くした6ポンド砲Mk.Vと、両方のパーツが入っていて、どちらか選べるようになっています。それは偉い。根本が太くて途中から細くなる砲身の形状もよく出来ていますし、砲身先端のカウンターウエイトの形状もよく出来ています。但し、この写真で分かりますか、せっかくスライド金型を使って最初から砲口が開いているのに、その砲口が大きすぎ。カウンターウエイトの肉が薄すぎる。カウンターウエイトは通常の砲身に被せるだけです。でも砲口がこんなに大きいと、奥の方で完全に砲身の直径を上回る穴、ってことになってしまいます。実際、砲身とカウンターウエイトのパーティングラインを削ろうとすると、砲口の肉厚が薄々になってしまうんでうす。ここはやはり、一度エポパテかプラ棒で埋めて、ピンバイスで穴を開け直してやらなければなりません。結局二度手間。これも何のためにスライド金型を使ったのか、分からない部分ですね。こういう、考えの足りないちぐはぐさ、ってのが、ドラゴンのキットを組み立てていてちっとも楽しくない、という原因になっているわけです。

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