みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ミリキャストの渡渉用ダクト付きシャーマンV その3

2008年10月31日 19時45分55秒 | AFV(英)
 さて今度のシャーマンMk.V渡渉ダクト付きと以前買ったシャーマンMk.Iとを並べてみました。ごらんの通り、右のMk.Vは以前のミリキャストの仕様、左のMk.Iは一体化の進んだバトルフィールド仕様です。
(右)UK80 Sherman V (Waterproofed with Deep Wading Trunking)
渡渉用ダクトはこんな感じ。組み立ては簡単そうです。また車体機銃と主砲防盾部には防水カバーが装着されているのがご覧になれると思います。
(左)BB011 Sherman I Hybrid (M4 Composite)
バトルフィールドシリーズはパーツの一体化が進んでいるものの、ディテールは十分。トラベルロックまで一体成形ですが、よく抜けています。今後の新製品はこの仕様になっていくのではないかと思います。この二台、是非完成させて並べてやりたいものです。

本日の余談(1)
今月のモデルアート(12月号)の「でものはつもの」のコーナーに、本多電子の「超音波カッター」が載ってましたね。でも¥41,790とは高くなりました。私が買ったときは2万円代だったような記憶が…

本日の余談(2)
www.Aviapressのサイトがアクセスできなくなってますね。何かあったのかな。いつ頃からか値段が急に上がったので、ここのところずっと使っていませんでしたが。

ミリキャストの渡渉用ダクト付きシャーマンV その2

2008年10月30日 00時03分31秒 | AFV(英)
ミリキャストの渡渉用ダクト付きシャーマンV その2
 で、また重箱の隅つつきです。ミリキャストの製品と言えば、独特の濃い緑色の厚紙を使ったブリスターパックですよね。最近の製品は白い小さい段ボール箱にタイトルの紙を貼ったものが増えてきましたが、このシャーマンMk.V渡渉ダクト付きは、昔ながらのブリスターパックでした。
 そのクリアカバーに貼ってあったタイトルの紙、
        UK80
   Sherman Mk.V (Deep Wading Trunking)
と書いてあります。その下にはなにやら何枚もタックシールが重ねて貼ってあるようですよ。一番上のタイトルの細長い紙は、手で簡単に剥がれましたので、写真では剥がして下に置いてあります。下から出てきたのは白紙のタックシール、その下には何やら文字の書いてあるタックシールが透けて見えます。さらに下には、何やら強引に剥がした跡のあるシールが。
 こうなると、そこに何が書いてあったのか、確かめたくなるのが人情と言うもの。よくよく見ると、
   Milicast G228
の文字が! ご存じGで始まるのはドイツ車輌。番号を頼りにミリキャストのサイトで探してみましたら、
       G228
   MOEBELWAGEN 20mm Flakvierling
http://www.milicast.com/shop/product.php?productid=384&cat=0&page=1
でした。メーベルワーゲンの20ミリ四連装のやつですね。しかし、このブリスターパックのタックシールから透けて見える文字は
     German
   "Moilwagen" 20mm
   Flak Panzer (Zimmerit)
に見えます。メーベルワーゲンの正しい綴りは
   Möbelwagen
のはずです。そのウムラウトのところを英語式につづると、
   Moebelwagen
となるはずです。ミリキャストのサイトではこの綴りになっています。ところがここで透けて見える文字は
   Mobilwagen
メーベルワーゲンは「家具運搬車」を意味するそうですから、やはり家具を意味する「Möbel」のはずですが、ネットで検索するといくつか「Mobilwagen」と書いているものもあります。そういう綴り方もあるのかも。
 いずれにせよ、私の買ったシャーマンMk.Vのブリスターパックは、メーベルワーゲンのパッケージに上からシャーマンのタイトル紙を貼り付けたものだったらしい、ということは言えそうです。おまけに台紙の右上もよく見ますと、元々G228と書いてあった上から、80と書いたオレンジのシールが貼ってあります。
 いやまあ、中身に問題はなかったのでべつにそれでも構いはしませんが、それにしてもいかにもミリキャストらしいおおらかさですね。そもそもなぜメーベルワーゲンのパッケージを使い回したのでしょう。日本の代理店や模型店がわざわざそんなことをしやしないと思います。だってパーツがむき出しのまま日本に届いた、ってことはないでしょうから。そうするとやはり、パッケージの再利用でしょうかね。
 当ブログでは何度も申し上げますが、私はミリキャストを愛してしまっていますので、こういうのを見つけてもほほえましく思うだけ。むしろ、こういう考察が楽しいとさえ感じます。しかしこれがもし、ドラゴンやホビーボスなど中国のメーカーだったら… たぶん腹を立てているでしょう。不公平は分かっています。でもその不公平にも一応根拠がありまして、ミリキャストはほとんど手作りのメーカーながら、模型というものに対するあふれる愛情がある。一方中国メーカーは、適当によいところをコピーしておけば日本や西洋のマニアが買うだろう、というのが見えたりして、あまり模型への愛が感じられないんだよなあ。但しミリキャストは、ブリスターパックにせよ最近の白箱にせよ、製品に対してやや容量が小さい。かなりぎっしり詰め込まれる感じになって、折れないまでもパーツがゆがんでいることが時々。これは何とかしてほしいものです。

ミリキャストのシャーマンV、渡渉用ダクト付き

2008年10月28日 17時04分37秒 | AFV(英)
 ミニスケールのシャーマンなら、ドラゴンから最新キットが続々と出ているではないか、と言われそうですが、なにしろ私はミリキャストを愛してしまっていますから。で、渡渉用ダクト付きシャーマンMk.Vを見つけたので、買ってしまいました。ご覧の通り、ダクトは三つのパーツから成っています。では従来のシャーマンMk.Vにダクトパーツを加えただけのキットなのか、と言いますと、いやいやよく見てください。
 主砲防盾には防水シートが装着されています。それから車体パーツも、機銃に防水カバーが付けられていますし、エンジンパネルには渡渉ダクトを取り付けるための基部が作られています。結局通常型との違いを別パーツにしてはいないので、車体と砲塔は丸ごとこれ用のものが用意されているわけです。
 先日発売されたドラゴンの「M4 75mm w/Deep Wading Kit, Normandy」(#7367)は、従来のキットに単純に渡渉ダクトを加えた構成になっていました。別にそれが悪いわけではありませんが、まずフォトエッチングのダクトは組み立てるのが大変そう、それともう一つは組み立てたダクトを車体に接着するのも糊代がなくて大変そう、ということでまだ手を付けていません。まあこういうところは、レジンの方が作りやすいと思われます。それにドラゴンのキットは米軍仕様でしたが、これはMk.Vだから英軍仕様になっているわけで、どちらか一つ持っていればよいというものではないのかも知れません。ミリキャストはちゃんと英軍仕様の雑具箱が付いていますし。

ミリキャストのサイトがいつの間にかリニューアル

2008年10月22日 23時54分02秒 | Weblog
 ミリキャストのサイトはいつもここから入っていたんです。
http://www.milicast.com/pages/index.shtml
ところがよく見ると左上の方に注意書きが出ているではありませんか。
 PLEASE NOTE THAT THIS SECTION OF THE SITE NOW CLOSED.
 THE NEW MILICAST ONLINE STORE IS AT:
ありゃりゃ、サイトがリニューアルされていたんですね。ミリキャストのファンだと言いながら、今まで気づきませんでした。どうも最近更新がないなあ、とは思っていたんですよ。新しいサイトは、ここ!
http://www.milicast.com/shop/
トップページ(ホーム)としてのここ
http://www.milicast.com/
は残してあるようです。それからオンラインショップのトップはここ。
http://www.milicast.com/shop/home.php
 へええ、オンラインで直接買えるようになったんだ! まあここのところポンドが高かったから、直接買うと送料含めてどのくらいの値段になるか心配ですが、でもどうしても欲しいものがあるなら、直営のオンラインショップがあることは大変ありがたい。
 あれこれクリックしてみると… わああ、バトルフィールドシリーズもそろっている。それに従来のラインナップも発注できるようです。品切れのものにはラジオボタンはついていないはずですよね。ってことはラジオボタンがついているものは注文できるってことですよね。ぽ~っ… 夢みたい…
 しかしミリキャストのことですから、これでオーダーしても送ってくるのがいつになるのかわからないんでしょうね。でもなんだかミリキャストなら許せる気がする。おもしろそうなのは、ミリキャストブランド以外に、ABフィギュアというブランドも扱っているところ。画像は一部にしかないようで、実態はよくわかりませんが、ミリキャストとは原型師が違う感じもします。うわ~、この戦車跨乗の英軍歩兵、欲しいな~。
 このサイト、クレジットの支払いはPayPalを使っているようです。Tracks&Troopsが使っているところと同じですね。以前使ったことのある会社だと安心です。

Tracks&Troopsのオンラインショップが不通

2008年10月18日 22時24分12秒 | Weblog
 Tracks&Troopsのオンラインショップが、二~三日前からつながらなくなっているようです。一時的なメンテナンスならよいのだが…。URLは
http://tracks-n-troops.com/shop/index.php
ここだったんですよ。みなさんのところからは、どうですか? 前からあるメールオーダー用のサイト
http://www.tracks-n-troops.com/
ここはまだつながるようですが。
 数少ないミニスケール専門のオンラインショップで、重宝していました。物によっては待たされることはありましたが、その場合在庫のあるものを先に送ろうか、それともみんなそろってから送ろうか、などとちゃんとメールで問い合わせが来ましたし。発送や支払いでも特に問題はありませんでした。先日までは新製品がアップされていましたので、心配はいらないのかもしれませんが。まだ未着のオーダーは、大丈夫かな? ミニスケールAFV用のデカールなど他ではなかなか手に入らない物もあったから、是非復帰してもらいたいものです。

ホビーボスのMiG-17F その5

2008年10月16日 23時30分21秒 | 航空機(露・軍用機)
 前回気がついた、ミグ17垂直尾翼左面のスライド金型の跡、実機はどうなのだろうと書籍に掲載された写真や図面をいろいろ見てみますと、確かにこの位置のアクセスパネルは二種類あるようですね。小さめの小判方のやつと、大きめの逆台形のやつです。ホビーボスがわざわざここにスライド金型を用いたのは、このアクセスパネルを選択するためなんですね。
 ではどういう違いがあるかを、SMERのキットで見てみましょう。ご覧の通りです。写真のようにSMERが垂直尾翼をごっそり別部品にしたのは、基本的にはドラグシュートの有無を選択するためなんですが、それに伴ってこのアクセルパネルの形状もちゃんと変更されています。ついでにご覧のように、ドラグシュート付きの垂直尾翼を選んだ場合は、その接着面に合わせて胴体側を正確に削らなければなりません。これが結構大変…。ちなみに、このドラグシュートはチェコ生産のミグ17地上攻撃型で追加されたものだったと思います。

ホビーボスのMiG-17F その4

2008年10月13日 22時21分45秒 | 航空機(露・軍用機)
 さて、胴体の接合準備のための擦り合わせをしていて、ふと気づきました。垂直尾翼の左面にアクセスパネルがあるのですが、その周りにおかしなパーティングラインがあるんです。画像で分かるでしょうか、エアブレーキ上方の垂直尾翼面にある小判型のパネル周囲に四角く線が見えるでしょう?
 パーティングラインはフィギュアなどだとパーツのサイドに線状に出るものですが、これなどは面に出ていて、しかも線の端っこというものが無い、閉じた囲み線になっています。どうう見ても典型的なスライド金型の合わせ目ですね。それも胴体の前半や後半をごっそりすげ替えるようなスライド金型ではなく、ハンコみたいな形を穴にすっぽり入れ替えるような部分的なものですね。
 まあこういう場合、接着面と違ってパーティングラインは表面を走っているだけ。パーツ内部には断裂はありません。だからペーパーで平らにならせば跡も残らずきれいになるはずです。若干のでこぼこは出来そうですが、まあ光パテを薄くのせれば大丈夫でしょう。だから特に製作上のじゃまになることはなさそうです。
 しかしわざわざスライド金型を使ってまでチェンジしようとしたのは、どのようなバリエーションの違いなのでしょうか。ミグ15や17の写真はしょっちゅう目にしているはずですが、パネルの位置や形まではあまり認識していません。次回はここのパネルについて調べてみます。

ホビーボスのMiG-17F その3

2008年10月10日 00時14分23秒 | 航空機(露・軍用機)
 次は主翼を比べてみました。左がSMER、右がホビーボスです。まあ新製品の方がシャープなのは、発売の時代が違うので当たり前ですが、翼面形については、両者に有意な差はないように思います。MiG-17の主翼は途中で後退角度が変わるのですが、こうして見るとそんなに大きく折れ曲がってはいないんですね。ただし写真では分かりにくいのですが、主翼を平らに持って前縁を横から見ると、はっきり途中で角度が変わっているのが分かります。SMERとホビーボスのパーツを重ねて比べてみても、両者にほとんど違いはありません。実機でもこの程度なのかもしれません。
 ホビーボスはエルロンとフラップが別部品になっています。地上姿勢でエルロンを動いた状態にすることはあまりありませんが、フラップを下がった状態にもできるのはありがたいことです。SMERでは省略されていますが、ホビーボスでは脚がちゃんと出ていることをパイロットに知らせるための表示棒が再現されています。この辺りはさすが新製品ですね。

ホビーボスのMiG-17F その2

2008年10月07日 21時39分39秒 | 航空機(露・軍用機)
 さて、気になる尾翼周りを、チェコのSMERと比べてみました。上がホビーボス、下がSMERです。エアブレーキはホビーボスの方が細かくできており、オープン状態に出来るよう別部品になっています。そのほかもさすがに新製品のホビーボスの方がシャープですね。
 尾翼の角度はどうでしょう。両者ほぼ同じ。図面や写真から判断しても、これでたぶんOKだと思います。ただ他の部分については、垂直尾翼先端の形状、主翼付け根の後端の位置、パネルライン、胴体の太さなど、両者微妙に異なります。ってことは、ホビーボスがSMERをコピーしたのではという疑いは、晴れたということですね。もちろんミグ17と言えば以前トランペッターから1/32が出ていましたが、ホビーボスはこれとはあちこちかなり違っているので、トランペッターの縮小コピーということもなさそうです。
 SMERにはエンジンパーツはついていませんので、ご覧の通り胴体は単純な左右割り。前後の分割はありません。ホビーボスはなまじエンジンを入れるようになっているため、胴体は前後に分割されています。前回も指摘したように、パーツの合いはよいものの、その接着面(糊しろ)ががたがたなので、やはりすりあわせが必要です。と言うとSMERが組み立てやすいかのように聞こえるかもしれませんが、いやこれはこれで部品のあわせはそれほどよくありません。全体形はホビーボスがちょっとふくよか、SMERはやや細身、というところでしょうか。どちらかと言うとホビーボスに軍配かな?
 この写真ではすでに接着していますが、SMERはバリエーション展開のために垂直尾翼がごっそりと別部品になっているんです。しかもダボもなしのベタ付け。おまけに胴体側の接着面と垂直尾翼側の接着面で厚さが異なるというやっかいさ。やはり胴体左右を接着する前に、胴体と尾翼を先に接着しておくのが吉です。

ホビーボスのMiG-17F その1

2008年10月05日 16時58分53秒 | 航空機(露・軍用機)
 HobbyBossのミグ17Fですが、組み始めますといろいろ分かってきます。細かい詰めは甘いけ全体としては悪くない、という最近の中国製品らしいキットです。ネット上の画像を見たときは昔のSMERのコピーかと思ったのですが、実物を見るとコピーの疑いはほぼ晴れました。
 おや、もう次のバリエーションがアナウンスされていますね。
http://www.hobbyboss.com/80335.htm
中共空軍バージョンです。朝鮮戦争の時のミグ15はすべてソ連から供与されたもので、中国での生産は行っていない。うちの掲示板の常連さんによると、朝鮮戦争のエースで後に空軍司令官になった王海の自伝(まだ翻訳はありません)を読むと、当時は航空機生産どころか、まず運用に大わらわの様子が書かれているそうです。ところが中ソ関係が悪化すると、自分の戦闘機を自前で生産しないとまずいということになり、手探り状態から出発してミグ17以降は自国で生産できるようになりました。この「中」の字がついた0101号機はその中国製ミグ17の第一号機で、現在北京航空博物館に保存されています。
 この後はやはり、レーダー搭載タイプ(PF)と、レーダー&対空ミサイル搭載タイプ(PM)が続くようです。ミサイルを搭載したPM型は機関砲を廃止していますので、機種下面の機関砲パネルの形状が異なります。なるほど、それもあってこういう形で部品分割したんだな。

 さてこのホビーボスのミグ17、海外では早速レビューが出ています。
http://modelingmadness.com/scotts/korean/preview/hobbyboss/80334.htm
全体的に評価は高いようです。それにしてもここはいつも早いねえ。評者はやはり以前のSMERとホビークラフトカナダと比較していますね。ホビークラフトのはひどいキットだった…。私もSMERとホビーボスをあれこれ比べてみましたが、SMERのコピーとは言えないようです(もちろん参考にはしたと思われますが)。結果は順次報告します。
 ここにも詳しくコメントがついてます。
http://www.arcforums.com/forums/air/lofiversion/index.php?t165362.html
ここはいつも、よってたかっていろんな人が資料や画像をアップしてくれるので、助かります。ミグ17用のコクピットセットも出ていますが、これを見るとホビーボスのキットに合わせるには調整が要りそうです。