みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ハリアー その4

2007年06月26日 01時20分15秒 | 航空機(英・軍用機)
 今度は空軍型ハリアーGR.3です。空軍型の迷彩は、以前は上面二色迷彩・下面明るいグレーでしたが、後にはオーバーオールの二色迷彩が用いられました。これはオーバーオールの二色迷彩です。キットはシーハリアーと同じく、ハセガワの1/72です。トレーシングペーパーに鉛筆で下書きし、それを切り取ってマスキング用型紙にして、エアブラシで迷彩塗装を行いました。
 シーハリアーと同じく、このハリアーも好きなキットです。これが発売になった時、相前後してエッシーからもハリアーが発売され、模型誌には、機首の形状はどちらが正しいかなんて記事が載ったものです。でも私はハセガワしか作ったことがないのでエッシーと比べようがありませんし、また実機の写真と比べてもそう大きな問題はないと思います。

シーハリアー その3

2007年06月23日 23時56分55秒 | 航空機(英・軍用機)
 今度のシーハリアーは、ライトシーグレーのオーバーオール塗装です。これも前回同様、ハセガワのキットの塗装例そのままです。
 面白いのは、部隊マークや国籍マーク(ラウンデル)がロービジビリティになっていることです。垂直尾翼の部隊マークはともかく、機首や主翼の国籍マークまでロービジ。ってことは、英軍の国籍マークである蛇の目の内側の円がピンク色になっている、ってことです。外側の円も、ダックエッググリーンにもうちょっと空色を混ぜたような色です。
 ところがこのロービジカラーが、機体のライトシーグレーと実にマッチしているんですね。ピンク系のラウンデルが意外にしっくりきているのがちょっと不思議な感じです。一方、日の丸をロービジ化してピンク丸では様にならないので、自衛隊機のロービジ塗装では、日の丸の上にオーバースプレーした感じに仕上げていました。

シーハリアー その2

2007年06月21日 23時41分44秒 | 航空機(英・軍用機)
 前回のシーハリアーとどこが違うんだ、とおっしゃるなかれ。よく見ると、同じエクストラダークグレーの単色塗装でも、マーキングが違います。尾翼に部隊マークがなく、機体番号も機首に描かれています。サイドワインダーも通常のパイロンに、片翼一発ずつ計二発。これはハセガワのキットの塗装例そのままの作例です。

シーハリアー その1

2007年06月20日 23時58分07秒 | 航空機(英・軍用機)
 ちょっと横道に逸れて、シーハリアーです。ばん殿のブログで144のハリアーを作っておられるので、それの協賛で昔作った完成品を引っ張り出してきました。
 キットはハセガワの1/72。このキットは結構好きなキットです。ちょっと見えにくいのですが、翼下パイロンにサイドワインダーが二発搭載されています。つまり両翼で四発搭載しているわけです。これはフォークランド戦以降にサイドワインダーの装備数を増やすために、パイロン一つにランチャーを二つ装着する、という改造を施した機体です。
 それから、全面ダークシーグレーで、おまけにロービジマーキングのシーハリアーを作りたかったので、ハセガワのデカールを使用しつつ、このようにしてみました。背中の航行灯は透明プラで作り替えてあります。他にも、機体についている各種センサーやアンテナもシャープに作り替えています。
 また後ほど、別のシーハリアーやハリアーも紹介します。

チャーチル復活宣言!

2007年06月16日 20時38分12秒 | AFV(英・チャーチル)
 まだ完成させていなかったのか、とおっしゃるなかれ。前回もちょっと書きましたが、資料やキットが増えた分、製作計画の見直しで止まってたんですよ。
 まず作りかけでずらりと並んでいるハセガワ・ミニボックス(1/72)のチャーチル。左の奧だけ、エアフィックスの古いキットです。これは手を加えても限界がありますので、もう本当にそのまんまストレートに組んであるだけです。キャタピラだけは、旧マッチボックスの1/76AVREから流用しました。
 その他のハセガワのキットは、組み合わせを変えていろいろなタイプを作って楽しもうと思っています。ざっと説明しますと…

左列の二番目はMk.2CS(近接支援型・砲塔が3インチ榴弾砲、車体が2ポンド砲)
左列の一番手前はMk.1(砲塔が2ポンド砲、車体が3インチ榴弾砲)
右列の一番奥はMk.2CS(砲塔も車体も3インチ榴弾砲にした改造型)
右列奧から二番目はMk.2(砲塔が2ポンド砲、車体がBesa機銃)
右列手前から二番目はMk.1(泥除けが追加されたタイプ)
右列一番手前はMk.3(Mk.2の車体に砲塔のみMk.3とした初期型仕様)

とまあ、こういう計画です。右列一番手前は、極初期型のMk.3です。Mk.3は通常キャタピラを覆うカバーがついていますが、初期にはキャタピラがむき出し(つまりMk.1や2と同じ)で、砲塔のみ溶接型のMk.3仕様になっているタイプが生産されています。もっともすぐにキャタピラカバーが追加されたことだと思いますけど。砲塔の色が違いますが、これはエッシーからトレードしてます。ではエッシーのキットはどうしたのか、というと、次回以降にご紹介するレジンパーツの砲塔を使いました。そのため砲塔が余ってたんですね。

ディエップ上陸作戦、現地踏査

2007年06月12日 21時37分35秒 | 書籍
 『軍事研究』の続き、今度は5月号のディエップ上陸作戦について。斎木伸生著「ディエップ上陸、狭すぎた海岸」(欧州戦跡紀行:連合軍反攻の軌跡)です。
 この連載は斎木氏が自分の足で戦跡を歩いた紀行文です。この雑誌はお堅い記事が多いのですが、この連載はわりとくだけた文体で、しかも軍事の専門家らしい細かい視点が面白い。例えばディエップに続いて訪れたマーケットガーデン作戦の戦跡で、オランダのブレダの町に記念碑として展示してあるパンターを発見。普通の雑誌なら「戦車が置いてありました」で済んでしまうでしょうに、斎木氏の記述は大変詳細。装備品は失われていてサスペンションもへたっているけれど、コンディションも良好。それも初期生産型のD型で、この町を解放したポーランド軍が贈呈したもので、などなど。確かにパンターDの現存車輌は珍しいと言えます。
 さて問題のディエップの町。斎木氏は記念碑や現在残っている戦跡などを、細かく回っておられます。今も当時のトーチカが記念として残されているそうです。しかも戦闘の一つの焦点となったカジノの場所が、今もカジノとして営業中だとか。そう言えば「史上最大の作戦」でもフランス軍部隊がカジノを攻撃する場面がありました。フランスでは海岸ばたに必ずカジノがあるんかいな?
 さらに、英軍コマンド部隊の目標の一つとなったレーダーサイトの跡も見つけたそうで、それを守るトーチカの写真も掲載されています。そして、当時海岸で擱坐し炎上する舟艇や戦車を写した写真と、同じ場所で斎木氏が写した写真とが並べてあります。いかに悲惨な戦闘であったかが分かります。この上陸地点で、準備砲撃も爆撃もなし、ってのは無謀です。

 さてディエップと言えば、参加した車輌の主力がチャーチルのMk.I~IIIだったため、悲惨な写真ではありますが、資料としての意味もあります。そこでこれからいくつか、ディエップのものも含めて、いくつかチャーチル関係の資料を紹介したいと思います。
 まあ、本体サイトの6万ヒット記念をかねて、「チャーチル復活宣言」です。って、まだ作っていなかったのか?とおっしゃるなかれ。資料やキットが増えた分、製作計画の見直しで止まってたんです…

ヴァリアントミニチュアの英兵 その7

2007年06月11日 22時07分57秒 | フィギュア(軍事)
 せっかく写真を撮ったので、ヴァリアントのイギリス兵、もう一枚。このキットはほとんどが一体成形ですが、前回の機銃手と、この兵隊は別パーツを組み立てるようになっています。ご覧のようにこの兵隊の右手は、ライフル銃を持ったものと、ブレンガンを持ったものとで、選択できるようになっています。ブレンガンはちゃんと上の持ち手を握っています。
 その右はステン短機関銃手。左手と銃とマガジンとが、一体成形では少々きついのですが、まあ仕方がないでしょう。
 今まで見た来たように、このキット、全体的に少し大きい、あるいはずんぐりした感じがしますが、火器、装備品などもよく出来ており、ヘルメットの偽装も再現されており、なかなかよいセットだと思います。ただ人数はもっと少なくてよいので、もう少し安価ならば言うことありません。

ノルマンディー上陸作戦、場所と時間と技術の奇襲

2007年06月10日 13時47分20秒 | 書籍
 今日は写真は、なし。
 雑誌『軍事研究』はよく目を通します。5月号と6月号にはディエップ上陸とノルマンディー上陸が採り上げられていました。軍事史的に大きな意味を持つ二つの作戦についてはすでに様々な本が書かれています。でもこの二つの記事は、面白く読みました。まず、6月号のノルマンディー上陸について。藤井久著「『場所』と『時』の奇襲 ノルマンディー上陸作戦」(シリーズ連載:戦史解題17)です。
 ドイツ側はもっと北、カレーに近いあたりを上陸地点だと予測していたのに、連合軍はノルマンディーを上陸地点に選んだ。これが「場所の奇襲」です。もうひとつ、上陸作戦の常識として、上陸開始時刻は高潮時を狙うもの、しかし敢えて連合軍は低潮時を狙った。これが「時間の奇襲」です。もちろん低潮時に上陸すれば、舟艇から岸まで兵士は砂浜を数百メートル走らなければならない。常識的にはそんな危険なことはできない。しかしこの場合、ロンメルが海岸に地雷付きの障害物を多量に設置していた。高潮時に舟艇で突っ込めば損害が大きい。低潮時に姿を現した障害物を工兵が除去しながら上陸するために、敢えて低潮時を狙った、その為にドイツ側が油断していた、ってことです。もちろんそれは、連合軍側が制空権を完全に握っていて、諜報活動により沿岸防備が比較的手薄であることを知っていて、しかも直前に徹底した爆撃と艦砲による準備砲撃をする、という前提で選択できた作戦です。
 もうひとつの「技術の奇襲」。この指摘はなるほどと首肯しました。上陸してもその橋頭堡を維持し、内陸へ侵攻するには、大量の物資を補給しなければならない。もちろんノルマンディーに上陸すれば、近くのシェルブールをすぐに奪取しなければならない。しかし万一シェルブールが落とせなければ…
 そこで発案されたのが人工港湾「マルベリー」でした。これを迅速に曳航してノルマンディーで組み立て、物資の揚陸に使う。そして内陸侵攻のための物資供給を最悪の場合すべてこの人工港湾から行おう、と決心した。そのため連合軍としては上陸地点もその後の侵攻も港湾の確保を最優先する必要がなくなった、というわけです。
 反対にドイツ側からすると、連合軍の上陸地点はきっと港湾だ、という予測が外れたのみならず、ノルマンディーに上陸が始まった後も、それは陽動作戦で、主力は別の港湾を狙うはずだ、という思いこみを生んだ。結果的に機甲師団を打撃のために投入することを遅らせた、というわけです。これが「技術の奇襲」。なるほど、それは以前読んだ『ノルマンディーのロンメル』(朝日ソノラマ)とも符合することが多く、納得しましたね。

ヴァリアントミニチュアの英兵 その6

2007年06月09日 21時59分17秒 | フィギュア(軍事)
 お次は.303Inch ヴィッカース機銃のパーツです。機銃手は身体だけ左右合わせの部品分割になっています。おかげで両手がちゃんと機銃を構え、両足がちゃんと踏ん張った形になってくれます。このポーズだと確かに一体成形は無理。合わせ目もうまく接着すれば目立たないでしょう。
 機銃のパーツはどうでしょう。かなりあっさりしていますが、独特の冷却筒や冷却水ホース、弾薬箱や弾帯もそれらしくできています。三脚架にくっついている箱状のものは、冷却水タンクです。
 機銃手の横で片膝ついているのは、機関銃分隊の分隊長、あるいは観測員として使うための下士官でしょう。彼の右腕の下に見えるのは、ステン短機関銃の弾倉用パウチだと思われます。

ヴァリアントミニチュアの英兵 その6

2007年06月08日 17時29分07秒 | フィギュア(軍事)
 左はピストルと双眼鏡を手にした士官です。ピストルはたぶん有名なエンフィールド・リボルバー・No.2 Mk.1を再現しているんだと思います。例の、中折れ式拳銃です。このスケールでは銃身がぶっといのは仕方がありませんが、銃身が角張っているなど、一応特徴は表現してあるんですよ。
 右は、前回右側に背中が写っていた下士官の、表側です。左手に地図を抱えています。ステン短機関銃の機関部が身体とくっついちゃっているのは、一体成形だからこれも仕方がありません。ただ装備品やベルトはよくできていると思います。