みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

フェアリー企画の八九式中戦車 その2

2013年01月24日 00時00分55秒 | 車輌その他
 八九式中戦車の続きですが、タイトルにも組み立て説明図にも「西住車」とありますが、これは軍神として有名な西住小次郎陸軍大尉の車輌ということですね。八九式中戦車の戦車長として徐州会戦で戦死しています。へえ、菊池寛が「西住戦車長伝」を書いているんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E4%BD%8F%E5%B0%8F%E6%AC%A1%E9%83%8E
 八九式中戦車と言えば、確かミリキャストのを買っていたぞと、宝箱をごそごそ探したら、出てきました。これです。
http://www.milicast.com/shop/product.php?productid=517&cat=0&page=1
http://www.milicast.com/shop/product.php?productid=1143&cat=0&page=1
「Type89 B」とあるのは甲乙の乙をBと訳しているようで、漢文の先生に聞いてみたら、十干の甲乙丙丁~をABCD~に置き換えて訳すというのは普通にあることだそうです。

さてミリキャストの車体と砲塔を、フェアリー企画のパーツの横に置いてみました(まだビニール袋開けてません)。ミリキャストは1/76、フェアリー企画は1/72ですから若干大きさが違います。このスケールとしては、両者とも甲乙付けがたいと思います。砲塔や車体の各部の角度が微妙に違う気もしますが、これは原型制作者のセンスの違いの範囲でしょう。

ミリキャストのパーツはこんな感じです。湯口やバリはまだ取ってません。写真は撮っていませんが、左右足回りはそれぞれほぼ一体成形です。成形色は本当にこんな感じなんです。暇を作って早く作りたいのですが、どちらから作ろうかな。やはり新しく買った勢いで、フェアリー企画のを作ってやりたいものです。日本戦車の塗装は、特に黄帯はいろいろ練習しないと難しいのですが、それは既に買い込んでいるフジミやドラゴンで試行錯誤をしてから。そんなこと言ってるからなかなか完成しないんですけど。

フェアリー企画の八九式中戦車

2013年01月22日 20時26分22秒 | 車輌その他
 フェアリー企画の1/72新製品、「八九式中戦車 甲型後期」が入荷していたので思わず買ってしまいました。これってもしかして、例のアニメ「ガルパン」の影響でしょうか。甲型後期ということは、ファインモールドの1/35と同じ、あひるさんチームのバレー部復活!号として作ることもできるんでしょうか。まあ私はアニメはあまり詳しくはないので、アニメとの関係はともかく、こういうキットが出るのは大変うれしいことです。フェアリー企画からは以前、八九式の乙型が出ていました。こちらをご参照下さい。今度は甲型後期ですが、パーツを見るとこの乙型とは異なるまっさらの新製品のようです。と言っても、日本軍車輌もあまり詳しくないので、甲型後期と乙型でどこが違うかはよく知りません。これが砲塔も車体前面も全く異なる甲型初期なら、一見してはっきり分かるんですけど。

 さて、蓋を開けてみるとこんな感じです。フェアリー企画独特の、薄いブルーの成形色。それから箱の中でパーツが踊らないように、箱の縁に丁寧にホチキスで留めてあります。箱の右上をご覧下さい。これもフェアリー企画の特徴、足回りの前後二分割です。でも以前他のキットを作った時は、ぴったりくっつきましたのでご安心。各パーツを見るとおわかりいただけると思いますが、車内も出来ているんですね。車体下面パーツにはエンジンが、側面パーツや前面パーツの内壁にもいろいろモールドがあります。左上のブルーの紙片はデカールです。デカールが入っているのはとてもありがたい。まだ買ったばかりでうれしくて、ビニール袋の封を開けていませんが(子供かっ)、こういう原型制作者の愛が感じられるキットは隅々まで眺めているだけで楽しくなります。

ModelsvitのSu-7BM その3

2013年01月14日 13時24分19秒 | 航空機(露・軍用機)
 すみません、ModelsvitのSu-7BMの話をもうちょっと。キャノピーの透明パーツを古いKPと比べてみました。右側が今度のModelsvit、左の開閉両方用意されているのがKPです。特に複雑な形ではないので、キャノピーのサイズや形状もほぼ同一です。キャノピー以外に着陸灯とヘッドアップディスプレイが透明パーツで用意されている点は両者ほぼ同様ですね。一つだけ大きな違いがありました。古いKPの方は、風防の防霜用電熱線と天蓋の脱出用破砕線がモールドしてあるんです(矢印)。新しいModelsvitにはそれがありません。もうかなり古いキットなのに、KPはさすがですね。写真のKPは発売後それほど経たずに入手した昔の箱の製品です。KPは再発売の時に金型を丁寧に補修します。特にキャノピーのパーツは研き直すようで、最近の箱のものは、多くの場合透明度が上がっています(MiG-15のキャノピーなんか、最近のはすばらしい)。Su-7も最近の製品はもっと透明度が上がっているのかもしれません。キャノピーだけはKPのを流用したくなるほどです。Modelsvitのは、頭上のバックミラー部分が別パーツになっていて、ここはとてもシャープ。
 ところで、KPのキット自体は1/72なんですが、おまけで1/200の可愛いSu-7が入っていたのをご記憶ですか?

ちゃんと垂直尾翼は別パーツになっています。スタイルもよい。当時、すごい得をしたような気がしました。

箱のタイトルの隅に、「PLUS model 1/200」と書いてあるのはこのことです。他の新製品もこれからは1/200のおまけがついてくるのかと思ったら、べつにそういうわけでもなかったようで、おまけはSu-7だけだったようです。

ModelsvitのSu-7BM その2

2013年01月03日 14時37分28秒 | 航空機(露・軍用機)
 ModelsvitのSu-7BMの続き、主翼パーツをKPと比較してみました。形状、後退角度、ディテール共に問題なさそうです。KPは惚れ惚れするような細かい浮き彫り、Modelsvitは惚れ惚れするような筋彫りです。KPは機関砲、ピトー管、境界層板が一体成形、Modelsvitは別パーツ。
 さてその境界層板のパーツですが、Su-7の場合、上面から下面に回り込んでいるんですよね。外側の小さいものは上面と同じ長さくらい下面も伸びています。内側の大きいものは、下面への回り込みの長さは上面の半分くらい。いずれにせよ、プラ板などで自作しようと思ったら、主翼表面の曲面に合わせなければならないので大変です。昔、MiG-15の主翼境界層板を自作しようとして挫折しました。主翼の曲面に合わせてプラ板をカットするのも大変だし、プラ板を差し込めるように主翼に切れ目を入れるのも大変。まして況んやSu-7のように上面から下面に回り込んでいるものをや。やっぱり最新のキットはこうしたところへの配慮があってうれしいものです。Su-22には境界層板のエッチングパーツが出ていたんですが、Su-7には無かったような。

 右上にその境界層板のパーツが見えています。内側外側共に、全体がUの字型になっていて、上下貼り合わせた主翼に前方からはめ込むようになっていまして、さあこの辺のパーツの精度はどんなものか、早速仮組してみようと思います。この他は、コクピット内や脚周りのパーツがかなり細かいのを除けば、全体的には複雑な形状の機体ではないので、期待できますね。
 ここで挙げた写真だけ見ると、エルロンの形状がModelsvitとKPとで異なるように見えます。しかしこれは、Modelsvitのパーツだとエルロンとフラップが主翼正面パーツに一体で表現されていて、主翼下面はその縁でカットされているためです。つまり、
エルロンの縁は
/ ̄
となっているのに対して、Modelsvitの主翼下面パーツが

までなんですね。主翼上下を貼り合わせればちゃんとKPと同じになります。ちなみに主翼のエルロンとフラップの形状は、
http://toniosky7.blogspot.jp/2010/08/sukhoi-su-7-bkl-fitter-walkaround.html
http://1.bp.blogspot.com/_Ts_GtO7VevM/TFffNW4eGiI/AAAAAAAAAFQ/DUYZCShTIUs/s1600/IMG_1802.JPG
このようになっています。ついでに、この写真から、境界層板の表面にもリベットや接合線があるのが分かります。一体成形の場合は抜きの関係で無理ですが、Modelsvitのように別パーツにするとこれも表現できるんですね。まあ1/72ですから僅かなモールドですけど。

明けましておめでとうございます

2013年01月01日 22時58分21秒 | 航空機(露・軍用機)
みなさま、明けましておめでとうございます。

 新年くらいブログを更新せねば、ということで最近買ったものの続き。Modelsvitの1/72、Su-7BM「フィッター」です。こういう旧ソ連東欧の中小メーカーの製品は、私はいつも「Hobby Terra」で購入します。このModelsvitというメーカーもここが取り扱っています。新製品だからまあその内A-modelなどと一緒にまとめて発注しようと思ってのんびりしていたところ、あらあら、ご覧下さい。
http://hobbyterra.com/advanced_search_result.php?&manufacturers_id=30
現在Su-7の最初の製品BMは、もうHobby Terraのカタログから落ちています。単に品切れだったらカタログからは削除されず、「入荷したら知らせる」ボタンが付くはずなのですが、これはカタログから完全に消えています。二番目の製品Su-7BMKが入荷待ちになっているだけ。これは大変。すぐにこちらの模型屋さんで店頭在庫を確保。ところでこのメーカー、1/72のアントノフAn-124とか、ツポレフTu-144とか、巨大キットお得意のご様子。作ったらどこに置けばいいんだ…。

 さてこのSu-7BMですが、戦闘機としては役に立ちそうもないSu-7が戦闘爆撃機として生産されることとなった、そのメインのタイプです。これがさらにBKLに発展します。1/72のSu-7と言えば、往年のKPの名作キットがあります。ちょっと引っ張り出してきて比較しました。上の白いのがKP、下のパーツがModelsvitです。サイズはぴったり。ただ胴体のラインは結構違いますね。KPの方がエリアルールの腰のくびれがはっきりしていて、お尻が太い感じ。機首は、KPの方が若干細い感じ。Modelsvitは、この写真では機首がほんのわずかに下がっているように見えますが、実際は機体外部を走っているパイプの曲がり方でそう見えるだけで、実際に機首が下がっているわけではありません。
 写真では全く見えませんが、KPは大変繊細な浮き彫りのパネルライン。Modelsvitはこれまた繊細な、筋彫りです。まあ時代が違いますからね。一度東京の模型店で、KPのSu-7のおびただしい数のパネルラインとアクセスパネルを、すべて丁寧に彫り直した作品を見たことがあります。すばらしい力作でした。エンジン冷却用エアアウトレットのスリットは、さすが新製品だけあって、キットそのままでも十分な出来です。