みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ノルマンディーネタに使えそうなもの その6

2012年06月12日 21時29分37秒 | AFV(英)
 さあて、シャーマンARVとBARV、キャタピラの下の湯口をカットしました。ミリキャストのバトルフィールド仕様のキットは、主要部品の一体成形化を図っているため、しばしば湯口がキャタピラの底面、つまりキャタピラの接地面に作ってあります。よって、このでっかい湯口を綺麗に平らに切除しなければなりません。両端の、キャタピラからはみ出した部分は大まかにニッパーで切り取っておきます。但し、レジンという材質は思わずクラックが入ったり、必要な部分まで切り飛ばしたり、という事故が起こることがあるので、ゆっくり慎重に。そしてその後はいつもの超音波カッターです。一発でざっくり切れるわけではないので、ちょうどカンナで削るように、一皮ずつ剥くように切り落として行きます。ピラニアのこや、エッチングのこだと、意外に切りにくいし、部品も保持しにくい。こういう時は超音波カッターですねえ。お陰でこの日曜日、空いた時間で二輌ともここまでたちまちできてしまいました。

 こうして二輌並べて見ると、英軍のシャーマン回収型、なかなかかっこいい。まだ足回りのバリを取っていませんし、成型の際にところどころ欠けた部分などもある。これを修正して、ARVの波よけや、BARVの木製ブロックや足場を取り付ければ、すぐに塗装に入れそうな感じ。でも、BARVの方は特に、上部構造物がどかんとくっついていますから、随分大きいイメージがあったんです。でも基本的に砲塔を外しただけのARVと比べて、背が高いだけで、大きさはそんなに変わらないんですね。って、元が同じシャーマンなんだから、当たり前ですけど。ARVはシャーマンV(つまりM4A4)がベース、一方のBARVはシャーマンⅢ(つまりM4A2)がベースですから、むしろ全長はARVの方が長いんですよね。

ノルマンディーネタに使えそうなもの その5

2012年06月09日 09時26分14秒 | AFV(英)
 上陸記念日も過ぎてしまいましたが、ノルマンディーネタに使えそうなものもう一つ、シャーマンARVです。M32のようなクレーンを備えた本格的なものではなく、基本的にシャーマンMk.V (=M4A4)の砲塔を撤去して各種装備を装着したものです。 M32は米軍が製造・運用したのに対し、シャーマンARVは英軍が独自に改造したものです。
 もう少し細かく言うと、「ARVI」と「ARV II」とがあって、その違いはウインチの有無のようです。
 「ARVI」はウインチ未装備、組み立て式のクレーンを装備
 「ARV II」は車体後部にウインチを装備
「ARVI」のクレーンは通常は車体側面に装備して、使用時は組み立てて車体前方に装着。最大吊り上げ重量は約3トン。「ARVII」のウインチは、動力を車体エンジンから直接取っていたようです。ミリキャストのキットのタイトルでは「ARV I, Mk.V」とか「ARV I, Mk.III」などと表示されていますが、これはARVのサブタイプではなく、後ろにつけられたMk.VはM4A4から改造されたものであること、Mk.IIIはM4A2から改造されたものであることを、それぞれ示しています。ARVはシャーマンMk.Vから改造されたものが多く、一部Mk.IIIベースですから、ARVにはMk.V、Mk.IIIと表示されるものはあっても、Mk.ⅠとかMk.IIとかMk.IVとかは無い、ってことですね。
 さてミリキャストのキット、トップ画像のものは「Sherman ARV I, Mk.V (M4A4) with Deep Wading Trunking 」です。砲塔を撤去した上に、上陸時用に渡渉用ダクトが装着されています。完成時はこうなります。
http://www.milicast.com/shop/product.php?productid=1332&cat=0&page=1
つまり渡渉用ダクトの一番上の縁、外側に開いている部分は別部品なんですね。これがダクト基部も、開いた縁も、非常に薄いパーツなので、接着に苦労しそうです。他は、車体に満載された装備品、ほとんど一体成形です。塗装を丁寧にすればよさそう。
 ミリキャストからは他にも、
Sherman V ARV Mk.I
Sherman ARV I, Mk.III (M4A2)
Sherman ARV I, Mk.III (M4A2) with Deep Wading Trunking
といった英軍回収型シャーマンが出ています。

ノルマンディーネタに使えそうなもの その4

2012年06月03日 21時11分28秒 | AFV(英)
 うわ、もう六月に入ってしまいました。ノルマンディー上陸作戦記念日ももうすぐ。模型の方は相変わらず全然触れません。ついでに6月4日天安門事件記念日も…。これは模型とはあまり関係ありませんが…。
 ミリキャストのシャーマンBARVも在庫してました。ARVはArmoured Recovery Vehicleのことで、シャーマンにもチャーチルにもこの回収型車輌は作られていますが、このBARVのBはBreachで、まさに上陸時の海岸専用に作られた車輌です。被弾したり水没したりで動けなくなった車輌をすばやく移動させて部隊の上陸をスムースに行う、という目的に、簡単な改造で作られたものです。だからウィンチやクレーンや駐鋤といった装備は省略されました。で、擱坐車輌をワイヤーで引っ張るか、それか押すか、という単純明快な方法で作業をしました。(ここではまだパーツは取り付けていませんが)車体前部デフカバー前に、ドーザーの役割をする非可動の木製ブロックを装着しています。これでとにかく押すんですね。ワイヤー装着する手間よりも、ただ押す方が絶対早いので、非常に重宝されたようです。しかも、押す相手は戦車ばかりとは限らない。トラックやジープも押さなければならない。そうすると、できるだけ相手の車輌を傷めないように、木製のブロックになっていたんだそうな。
 キットはいわゆるバトルフィールド仕様で、パーツ数はかなり抑え気味ですが、しかし回収戦車はやはり回りにいろいろくっつくので、パーツは結構あります。上部構造物パーツは、まだ乗せただけで接着していません。この他に、やや面倒そうなのが、車体周辺の足場。本車は2.7メートルくらいの水深まで走行可能で、自分も水の中にいて、水没車輌を回収する作業をするため、人が歩けるよう車体左右にメッシュ板を張った足場が作ってあるんですね。これがちょっと接着面倒かも。もちろんパーツをそのまま使います。間違ってもエッチングのメッシュに交換しようなどという悪心は起こしません。
 ミリキャストののサイトでは、ここ「Sherman BARV (Beach Armoured Recovery Vehicle)」に掲載されています。