みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

レベル艦船ミニカタログ その4

2008年02月17日 00時18分28秒 | 艦船
 ちょっと間が空きましたが、レベルのミニカタログ、次のページは航空母艦です。上半分は「ミッドウェイ級」。同級は
 ミッドウェイ CVB-41
 フランクリン・D・ルーズベルト CVB-42
 コーラル・シー CVB-43
の三艦ですから、レベルからはみんな出ていたんですね。下半分は「フォレスタル級」です。同級は
 フォレスタル CVA-59
 サラトガ CVA-60
 レンジャー CVA-61
 インディペンデンス CVA-62
の四艦ですから、これもレベルは全部出していたことになります。
 こうして完成写真を比べてみると、「ミッドウェイ級」は1945年から就役を開始していますので、確実に第二次大戦の空母のデザインを受け継いでいます。一方「フォレスタル級」は1955年からの就役ですので、確実に近代的なデザインですね。もちろん「フォレスタル級」はアングルドデッキが採用されているから一見して違って見えて当然なのですが、他に艦首やアイランドの外見もそう見えます。もっとも「ミッドウェイ級」も近代改修によって後にアングルドデッキが採用されたものもあるそうですが。

レベル艦船ミニカタログ その3

2008年02月02日 11時00分04秒 | 艦船
 レベルのミニカタログの次のページです。上はこれから作ろうというフォレスト・シャーマン級駆逐艦。これは後で触れます。下がウィックス級駆逐艦です。
 四本煙突の駆逐艦で、当時箱絵を見てすぐに古いデザインの駆逐艦だと分かりました。でも実艦は111隻も建造されているんですね。DD-132「アーロンワード」は当時から店頭で見かけた記憶がありません。でもDD-131「ブキャナン」と「H.M.S.キャンプベルタウン」は両方買った覚えがあります。やはり長い甲板を上部構造物ではさみながら接着するのが難しかったと記憶しています。
 現代風には「キャンプベルタウン」ではなく「キャンベルタウン」と表記するところでしょう。米海軍の建造した「ブキャナン」がレンドリース(武器貸与)によって英海軍に譲渡され「キャンベルタウン」と改名されたものですから、キットの中身は同じでした。英軍は「キャンベルタウン」を有名なサン・ナゼール奇襲作戦に投入し、戦艦「テルピッツ」用のドックを破壊しました。その経緯がキットの説明書にも書いてあって、子供心にしびれた、というか、危険な作戦だなと思いました。船全体に大量を爆薬を仕込んで、ドイツ艦に偽装しつつドックの水門につっこみ、乗員であるコマンド部隊はそこから出て、しばらく経つと船が大爆発を起こし、ドックは大破、「テルピッツ」の行動に大きな支障を来した、という話です。調べてみると、「キャンベルタウン」はこの作戦で外見をドイツ艦に似せるため煙突を二本に減らしていたそうですが、キットは四本のままです。
 組立説明書の解説には「ドイツの旗を掲げると一旦はドイツの砲撃が止んだが、またすぐに始まった」「今度は堂々とイギリスの旗を揚げ、応戦しながらドックにつっこんだ」「乗員は艦から脱出し次の目標に向かった」「ドイツ側が艦を調査しても何も見つからず、イギリス軍の意図を測りかね、撤去の計画をたてているうちに艦が大爆発、ドックが大破した」という文言があったことをおぼろげに覚えていますね。乗員は次の目標に向かった、と言ってもドイツ占領下のフランスで、その後どうするんだろうと、当時不思議に思いましたね。後になって、サンケイ出版の第二次大戦ブックス『コマンド 奇襲!殴り込み作戦』を読みましたが、それにしても大胆(無謀?)な軍事作戦です。

レベル艦船ミニカタログ その2

2008年01月21日 23時51分31秒 | 艦船
 ミニカタログの次のページは、フレッチャー級駆逐艦が写っています。フレッチャー級と言えば、第二次大戦で最も量産された駆逐艦で、米海軍駆逐艦の代表のような存在です。カタログによると「フレッチャー」「ラドフォード」「ザ サリヴァンズ」が出ていたようです。スケールは1/300。当時は統一スケールではなく、いわゆる箱に合わせたスケールというのはよくありました。現在ではこのフレッチャー級、1/700ではタミヤ・ピットロード・トランペッターから、1/350はタミヤから、それぞれ非常に上質のキットが出ています。もちろんフレッチャー級は有名艦ですから、レベル以外にもいろんなところからキットが出ていたのでしょう。
 子供の頃、レベルのどれか一つを作った覚えが確かにあります。ネームシップの「フレッチャー」だったかな。甲板に手すりまで一体化されたていました(ただし手すりは柵ではなく壁状)。甲板を艦体に取り付けるのに、当時は流し込み接着剤などなく苦労した記憶があります。
 さてこのカタログの艦番をよく見ると、
「DDE-445 フレッチャー」
「DD-446 ラドフォード」
「DD-537 ザ サリヴァンズ」
となっています。「フレッチャー」だけ「DD」ではなく「DDE」になっているんです。これは戦後改修型ということで、1949年に「DDE」に改正されたんだそうです。米海軍で戦後も使われたフレッチャー級は、魚雷発射管が撤去され、前方投擲型対潜兵器が追加されて、対潜能力が増強されています。そこでカタログの完成品写真をよく見てみると、上の「フレッチャー」と下の「ザ サリヴァンズ」では、二番砲塔の形が違っているように見えますね。「フレッチャー」は二番砲塔の代わりに前方投擲爆雷のパーツが入っていたのでしょうか。子供の頃には気づきもしませんでしたが。

レベル艦船ミニカタログ その1

2008年01月11日 21時59分33秒 | 艦船
 駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」に入っていたミニカタログの各ページ、最初はヨークタウン級空母「エンタープライズ」と、エセックス級空母「ワスプ」の写真が載っています。「エンタープライズ」はドーリトル作戦に従事する空母「ホーネット」の護衛についてたんですよね。終戦まで生き残っています。ヨークタウン級は「ヨークタウン」と「エンタープライズ」と「ホーネット」の3艦ですから、レベルのシリーズではこのクラス全部がキット化されていたことになります。
 エセックス級は11隻あったはずで、「ワスプ」は8番艦です。「ワスプ」の下に載っている「ホーネット」は、上のヨークタウン級とは別のエセックス級の「ホーネット」で、ホーネットとしては二代目です。ヨークタウン級の初代「ホーネット」は沈没しています。ってな話は、子供の頃は結構艦船が好きで、このカタログ見ながらそらんじていたものですが、もうすっかり忘れて、どれがどれやら分からなくなっていました。
 このカタログの完成写真にはヘリコプターが写っていますのですぐにお分かりでしょうが、キットは「ワスプ」の戦後の状態です。「CVS-18」と艦番に「S」がついていて、戦後は対潜空母として使われました。もう何年も前ですが、北九州の模型屋さんで、このレベルの空母シリーズが何隻か残っているのを見たことがあります。その時は、ああ懐かしいというだけで通り過ぎてしまったのですが、今思えば買っておけばよかった。場所は覚えていますから、また行ってみてもよいのですが、まあどのみち、その模型屋さんごと既に無くなっていた、というのがオチでしょう。さびしいなあ。

駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」その3

2008年01月06日 13時52分23秒 | 艦船
 皆様模型ブログでも、明けましておめでとうございます。新しい年、こちらでもよろしく御願いいたします。さて、年越しの話題、レベルの1/320艦船です。当時の日本語版レベル製品に入っていたミニカタログの表紙です。「レベル新艦船シリーズ 電撃作戦指令」。
 これ、めちゃくちゃ懐かしい。子供の頃何度も飽かず眺め回して、とうとうページの折れ目がちぎれてしまいました。地方の模型店にはなかなか実物は入荷せず、とにかくカタログで夢をふくらませるしかありませんでした。
 このカタログが失われずにそのまま箱に入っていたことは、ありがたいばかりです。それにしても、今見直してみると艦船シリーズなのに「電撃作戦」というのが何ともアバウトですが、まあそこはご愛敬。ちょっと長くなりますが、これからこのミニカタログの各ページを紹介したいと思います。

駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」その2

2007年12月28日 10時13分54秒 | 艦船
 キットに入っていたデカール、さすがに黄ばんでいますが使えるでしょうか。最近は古いデカールに塗りつけて再生させるリキッドがあるそうですが、それで使えるようになるでしょうか。デカールには「船体中央amidships」「艦尾stern」「艦首bow」と貼付位置が示されています。艦首と艦尾の番号は分かりますが、amidshipsに貼るデカールはと言うと、喫水線の位置を示す目盛りと数字のようです。実際に貼る位置は中央と言うより艦尾寄り、推進器ガードの側くらいです。
 それからもう一つの付録は、国旗と信号旗です。普通の紙に印刷されていて、これを切り取って使うんですね。そうそう、当時これを飽かず眺めていたのを思い出します。でも張り線を張ってさらに信号旗をつけるなんてとても子供にはできませんので、そのまま付録は保存した覚えがありますね。大人から、この旗でABCのアルファベットを表して離れた船に伝達するんだ、と教えてもらった覚えもあります。昔はこうやっていろんな勉強をしてたんですな。

レベルの駆逐艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」

2007年12月27日 17時04分50秒 | 艦船
 わ~い、知人から作りかけを譲ってもらいました。懐かしいレベルの1/320スケール、フォレスト・シャーマン級駆逐艦DD932「ジョン・ポール・ジョーンズ」です。中には説明書とデカール以外に、当時のミニカタログもそのままちゃんと入っていました。「フォレストシャーマン級」については『ウィキペディア』のこちらをご参照下さい。
 それにしても、これはなつかしいなあ。小学生が買うプラモデルが50円~100円くらいだった時代に、輸入品で400円(後に500円)だから、お年玉か何かで買ったんだと思います。もちろんこれは日本語版で、確かタカラが輸入元だったはず。直輸入ならもっと高価だったのでしょう。とにかく戦後の駆逐艦のスマートな艦影に、子供心にしびれました。大戦中よりも洗練されたデザインで、しかも後のミサイル駆逐艦とは違って、古い味わいも残しています。
 レベルの製品は、艦船も航空機も、当時はあこがれの的でしたね。もちろん色を塗った覚えはありませんが、組立だけなら子供にも出来たのは間違いありません。さて、今ならこれをどのように作製しましょうか。1/320というスケールが災いして、ディテールアップパーツはまず手に入らないでしょう。1/350のアフターパーツを使うか、自分でプラ板やプラ棒である程度ディテールアップをするか。それともそのままストレートに作るか。
 でもこういうキットは、そうやって製作方法を考えながら眺めているだけでも、十分楽しいものですね。パーツが揃っているかどうか、組立説明図と照らし合わせているだけで、夢が広がります。