みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

キサゲ

2006年07月23日 15時29分15秒 | 工具・材料
もう一つ、重宝している工具をご紹介します。ミネシマの「キサゲ」です。
http://hobbyworld.aoshima-bk.co.jp/scripts/hw/seek.aspx?seek_code=MNS171159
パーティングラインを取ったり、バリを取ったりに使います。先端が三角錐状にとがっていて、その峰の部分を当ててバリなどを削り取るのですが、これがなかなか切れ味がよい。刃の幅以下の小さい部品ならば、結構平面も出せます。おまけに削った跡が比較的きれい。特にフィギュアのパーティングラインを削るのには重宝しています。兵隊の服装ならば削り跡がピカピカに仕上がっている必要もありません。このキサゲで作業した後、特にペーパーがけしなくてもそのまま塗装に入れます。
 パッケージには硬度「HRC60-62」と書いてあります。この数字がどのくらいのものか素人にはピンと来ませんが、四谷仙波堂のウエブサイトによると、「鉄工用ヤスリが62程度、プロ用の高級ヤスリで63、タミヤハードコートヤスリが67」とありましたので、ヤスリなみに硬いということでしょう。しかしキサゲはヤスリとは全く使い方が違うので、一概に比べられません。実際に使用した感じでは、プラスティックに対して十分すぎるくらいの硬度があるようです。手元でしなる感触が全くなく、削る対象の削る深さまでぴったりと密着する感じです。先はかなり尖っていますので、指に刺さらないように要注意。私はこのミネシマ製品を愛用していますが、ハセガワの トライツール「サーフェス ナイフ」も同様の目的に使えるもののようです。
 写真はマスターボックス(ウクライナ)の「イギリス兵、Caen, 1944 」の内の一人です。塗装後に取り付ける部品は、水性ボンドで仮止めした状態です。湯口をカッターで切った他は、パーティングライン取り、整形など、全部キサゲだけで済ませています。上半身と下半身をぴったり合わせるための接着面平面出しもこれ一本。いや、実に便利。マスターボックスのフィギュア、スタイルも表情も自然で、気軽に作るのに気に入っています。

精密ピンセット

2006年07月14日 00時18分50秒 | 工具・材料
次のお薦め工具は「精密ピンセット」。友人に薦められたのですが、これが大変重宝しています。タミヤのを使っていますが、クレオスや他社のものでも効果は同じだと思います。確かに、小さな部品を飛ばしてしまうことが少なくなりました。では安価なピンセットとどこが違うかと言うと、先が細い、刃先がぴったり合っている、などいろいろあると思いますが、尖端まで非常に硬く、しかもしなりが無いことが大きいように思います。尖端で部品を保持したとき、ピンセット本体がほとんど反ったりしないのです。そこに副産物がありました。ピンセット本来の、「つまむ」という機能以外に、ある程度物を「曲げる」という作業をさせることができるんです。
実は一度このピンセットを床に落としたことがあります。そしたら何と、床にとっすと刺さって、ピンセットが自立してしまいました。刃先が若干曲がったようでしたので、ペンチで慎重に元に戻しましたが、その後使用上問題ありません。それくらい尖端が鋭くて、硬いんですね。ついでなのでもう一本買って、新品は「つまむ」ために、落としちゃった方は日常作業の「曲げる」「押し込む」などに使っています。いや、便利便利。タミヤやクレオスからは「鶴首」型も出ていますが、先が安定していてしならない、という点からすれば、一本買うなら「ストレート」型だと思います。
写真はエクストラテックのM4シャーマンの途中写真です。このキャタピラ、うまく装着すれば接地面も垂れ下がりも自然な感じになるのですが、そのための作業はなかなか面倒。ここで活躍したのが精密ピンセットでした。つまむ、曲げる、押し込む、支える、広げる…と、キャタピラ巻き付けのメインツールはピンセットでした。

薄刃ニッパー

2006年07月08日 12時32分32秒 | 工具・材料
次に取り上げる工具は「薄刃ニッパー」です。タミヤのニッパーは何種類もありますが、特にお薦めするのが薄刃ニッパー、一番値段の高い、ゲートカット用ってやつです。これで切ると切断面がきれい。ちょっとしたところなら、後でカッターで整形しなくてもそのまま使えるくらい。ただ刃先が微妙で硬い物を切ると刃が欠けるので、慎重に使った方がよさそうです。友人は、ずっと使っていたら刃先が欠けたと言ってました。
これに併せて私が使っているのがこれ、フジ矢の「プロテックニッパ・プラスチック用」(写真左)。
http://www.fujiya-kk.com/product/pro.html
秋葉原のホビーステーションで買いました。刃先の調節用ネジもついています。ミニスケールのような小さなものの場合は、刃先が一番締まる状態にしておいてよさそうです。グリップが非常に握りやすいのも特徴です。私の感触では、一番手になじむのはこれでした。使った感じ、タミヤより刃先の材質が硬い感じがします。切れ味もよいし、切り口もきれい。
それからシリウス「薄刃ニッパー(トライツール・写真右)」も同様に高性能で、切り口もきれいです。写真をご覧いただくと、フジ矢の方がシリウスより刃が大きいでしょう? ところが、フジ矢は先端が非常に鋭く精密に作られており、また先端に至るほど薄くなっていますので、小さな部品の隙間にも入ってくれます。むしろシリウスより薄いくらい。最近ではタミヤもシリウスも補助用で、私はこのフジ矢をずっとメインに使っています。
え? なんでニッパーをそんなに持っているのかって? あちこちに置いておいて気が向いたときにパーツの切り出しをやろうと思いまして。だから時々お茶の間でもプチプチ。

クラフトヤスリ

2006年07月01日 20時58分21秒 | 工具・材料
タミヤの工具の中で、特に使用効果の高かったものをご紹介します。ここだけの話にしておかないとタミヤから叱られますが、タミヤの工具には当たり外れがあります。以前買ってみたら刃先の合わせがずれていた工具もあり、これなら100円ショップの方がマシだと思いましたね。でも、中には特別使いやすいものもありまして、特に私がお勧めするのが薄刃ニッパー、精密ピンセット、それにクラフトヤスリです。

このクラフトヤスリ、切削性が高く、目詰まりしないと謳われていますが、まさにそのとおりです。でもそれ以外に重要なのが、ヤスリ本体の反り・しなりがない点です。そのため容易に平面を出すことができるのです。平・半丸・丸の三種類が出ていますが、上記の点からは特に平の使用効果が高く、さらに平の中でも一番幅広の16ミリが最もしなりがなくてお勧めです。まあ、大は小を兼ねると言いますし、一本だけ買うなら平の16ミリでしょう。

その効果の程は、写真をご覧下さい。ドイツのMRモデルズから出ている、シャーマンファイアフライVC(左)、それにICハイブリッド(右)です。いずれもエッシー(イタレリ)のM4シャーマン用レジン改造パーツです。どちらも車体の後部にでっかい湯口(車体後部装甲板よりも大きい!)がついています。この湯口をカットした上で、車体後部装甲板の面は全て削り出さなければなりません。そこで大活躍したのがこのクラフトヤスリ平16ミリでした。ニッパーでおおざっぱに湯口をカットし、あとはヤスリの面をきっちり当てながら削ってゆけば、簡単に平面が出せます。元の湯口が複雑な形をしているし、所々に気泡や欠けなどもあったので、プラ板・瞬間接着剤・パテなどで埋めながらだったのですが、材質の違いもなんのその、みんな合わせて平らにしてしまいました。写真のグレーの面はサーフェイサーで、ところどころ色が違うのはプラ板や瞬間接着剤を使用した部分です。

つついでにもうひとお勧めしたいのが、クレオスのMr.レジンプライマー・サーフェイサーです。後部装甲板のグレーの部分ですね。塗っては乾かし、また塗っては乾かしで、でこぼこをまとめて塗り込める程度まで厚塗りし、そこをクラフトヤスリで一気に平らにしたわけです。このレジンサーフェイサー、乾くと結構硬くなります。下手なパテより硬いくらいです。試し塗りして、後からシンナーで剥がそうとしたら完全には落ちなかったくらい、乾燥後はしっかりした塗幕になってくれます。

このクラフトヤスリとサーフェイサーのおかげで、面倒な湯口カットと平面出しは無事完了しました。