みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

タミヤ純正・セイバー&ミグ

2009年06月29日 23時59分53秒 | 航空機(露・軍用機)
 ここのところずっと不埒な海賊版の話ばかりでしたから、今日は美しい花園から純正プラモの話をいたしましょう。絶版貴重品キットの収めてある棚(空気は通るけど光は当たらない場所)から久しぶりにタミヤの1/100セイバー&ミグを引っ張り出して来ました。やっぱり純正品はようおますなあ。
 もちろん古い製品ですから、スタイルやディテールに疑問がないわけではありませんが、しかし考証ばかりが模型の楽しみではありません。こういうキットは作らなくても眺めたりいじり回したりするだけでも楽しいものです。でもこのキット、全然再版される気配がありませんねえ。タミヤの1/100ジェットシリーズは何度も再版されていますし、昔ベンホビーというブランドからも出ていたことがあったのですが、このセイバー&ミグは再版されませんでした。同じく二機セットのMe262&Me163は何度か再版されているし、最近の再版分にも入っていましたのにねえ。
 私も子供の頃1/100ジェットシリーズはさんざん作りました。やはり子供ですからコインで買える小さいもので、しかも外見が特徴的でかっこいいものばかり選んでいましたね。ドラケンとかスカイホークとかコルセアとかミグ21とか。B-52みたいな大きいものは持っていませんでした。このセイバー&ミグ、実は当時は店頭で見たこともなかったし、おまけに存在さえ長いこと知りませんでした。
 で、この写真のキットはと言うと、大人になってからあるお店で中古品のガラクタ市のような催しがあった時に見つけたんです。えらく安いと思ったら(確か300円だった)、中身は組み立て途中のジャンク品でした。でも、これが手にはいるならジャンク品でも結構。幸いパーツは揃っています。続きを作ろうと、セイバーの主翼と胴体との隙間を埋めるためにプラ板を一枚噛ませたり、というあたりまで手を加えておりました。
 その後、飯塚市にある大型古本屋兼骨董屋といったお店に古い玩具やプラモも積んであったのですが、そこでもこのセイバー&ミグを見つけ、ついでにMe262&Me163もあったので、喜んで買い込みました。こういったお店は、現行品なのに妙に高い値がつけてあったりするものですが、これはそれぞれ1000円くらいだったと記憶しています。
 しかしその時、セイバー&ミグが妙に重いなとは思ったんですよ。帰宅して開けてみると、何と2箱分のパーツが1箱に入っていたんです。我々もよくやります、保管スペースを有効に活用するため、1箱にパーツを集めておくというやり方。前の持ち主がそのまま売り払ったのでしょう。いやあ、これはお買い得でした。説明書もデカールも二枚ずつあります。一つは保存用、もう一つはいつか作るぞ用、ということにしました。で、その前に買った組み立て途中のものと合わせれば、セイバーを米軍機と国府軍機、ミグを八一マークと北朝鮮マークの中共軍機、と説明書の塗装例をみんなクリアできるという寸法です。
 で、今にして思うと、このタミヤのキットの中共軍機の作例、王海の079番機なんですよね。本当は079番機ならミグ15の初期型で、このキットはbis型だから、厳密には少々改造しなければならないのですが、まあ1/100だからそう神経質にならなくてもよいのでは。
 いやあ、仕事関係のものだとどの資料を持っていたかすぐに忘れてしまうのですが、プラモデルはどこでどのように入手したかまで、覚えているものですねえ。久しぶりに引っ張り出してみて、懐かしくなりました。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その8

2009年06月27日 00時37分12秒 | 航空機(軍用機)
 次は、セイバーのエアブレーキです。凸線と言うよりも、煉瓦を並べて作った花壇の縁みたいになっています。こんなに太いと、1/100のフィギュアにこの上を歩かせるとつまづいてしまいそうですね。おまけに作動部分の凸部がちょっと長すぎるし、長さが上下で違うし。実際、プラ板を細く切って貼り付けて、それを原型にしたようなモールドです。いやー、いくらタミヤのキットが絶版だからと言って、代わりにこれを作る気にはなかなかなりません。パーツの縁の部分も結構ガタガタなのが見えると思います。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その7

2009年06月26日 22時36分20秒 | 航空機(露・軍用機)
 前回、この海賊版キットには展示スタンドの脚部が入っていないと書きましたが、どうもこれはその箱がたまたま欠品だっただけのようで、普通は入っているようです。訂正します。
 で、ちょっと細部をアップで撮影してみました。これはミグ15のエアブレーキ周辺です。この情けなく消えかかったエアブレーキの凸線をご覧ください。元々のタミヤのキットもパネルラインは凸線なのですが、それを劣化コピーするとこのザマです。方向舵も凸線で表現されています。ただ、これはまだマシな方で、セイバーはもっとひどいことに…

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その6

2009年06月25日 22時56分53秒 | 航空機(露・軍用機)
 パチモンキット一つにしつこいのですが、こういうものは微に入り細に入り、あちこちツッコミを入れてやるに限るもんですから。で、写真は組み立て説明図です。まんまタミヤですね。ご覧の通りパーツ番号が全く記されていません。絵だけ見て、あとは説明文に従って組み立てろ、ってんでしょう。それから、実際には展示スタンドのパーツが入っていないのに、デザインナイフで機体下面に穴を開ける絵だけは描かれていまして、困ったもの。また左上の絵は、タミヤの箱絵そのまま(つまりタミヤの説明図そのまま)。しかしこのキットの箱絵は全然違う絵だし、デカールはまたそれとは違う機体だし、おまけに説明図にはこの写真以外に塗装やマークの説明はないし、で、海賊版としても不親切きわまりない。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その5

2009年06月23日 07時05分26秒 | 航空機(露・軍用機)
 こちらはセイバーのパーツ写真。ミグと同様、パーツは全体にだるだるです。射出座席や降着装置を見ていただければ、一応外形だけタミヤをなぞってはいるものの、なんか半分とろけたような感じになっていることが分かると思います。翼のエッジも、ほとんど波打っています。
 ミグの銀色とは成形色が異なり、こちらは薄いグレーすが、これは本当に色の異なるランナーが一つの箱に入っていたんです。それから展示スタンドの支柱がこちらに二本入っていますが、支柱だけあってもその台座が無いので、このままでは立てることができません。ミグのランナの両側にパーツが取れた湯口が見えますが、たぶんここに十字型に組み合わせる台座があったんだと思います。しかし箱には最初から入っていませんでした。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その4

2009年06月22日 23時19分45秒 | 航空機(露・軍用機)
 部品チェック用に撮影した写真なのですが、せっかくですからアップしてみます。最初はミグ15の方。やっぱり話にならないぞ、こりゃ。全体にパーツはだるい。エッジはふにゃふにゃだし、スジボリは不安定でところどころ消えかかっている。パイロットの人形はタミヤのパーツに全く似ておらず、粘土細工みたい。ただ、パーツの分割や配置は露骨にタミヤのまんま。まったくもって実に粗悪なコピー品です。もっとも最近の製品ではないので、コピーの能力自体がまだ低かった、ってことなんでしょうが。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その3

2009年06月20日 23時54分58秒 | 航空機(露・軍用機)
 これ、箱の側面です。シリーズの広告が載っているのは例の如くですが、この絵って…? 左は古いフジミのヘルキャットの箱絵ではありませんでしたっけ? 確かこんな絵だったような記憶があります。で、その次のクルセーダーの絵は? これって、タカラから出ていた「エリア88」シリーズの箱絵そのままなのでは? よく見ると垂直尾翼に派手な絵が描かれています。これはシンの乗機のクルセーダーに違いありません。しかし、海賊版にしても、いかにもチープだなあ。
 問題はこれらのキットのスケールです。これが、このセイバー&ミグと同じ1/100のシリーズだったとするならば、ヘルキャットとクルセーダーも1/100なのでしょうか。クルセーダーならタカラのエリ8がありますが、ヘルキャットって1/100のキットはありましたっけ? まあいずれにせよ、こんないい加減な海賊版ですから、スケールを統一したシリーズではない、という可能性の方が高いかも。つまりこの箱側面の絵はべつにシリーズということではなく、単にこのメーカーが発売している他のキット、というだけのことなのかもしれません。ならばヘルキャットはフジミと同じ1/48なのかも。あるいはヘルキャットもクルセーダーも1/72である可能性も捨てきれません。
 ただセイバー&ミグのキット以外は全く売っていなかったそうなので、詳細は不明です。いや特に模型史的に重要なことでもなんでもないので、どうでもいいことですが。

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その2

2009年06月18日 22時48分16秒 | 航空機(露・軍用機)
 で、これが韓国製パチモン・セイバー&ミグに入っているデカールです。まあ、海賊版に入っているデカールですから、その質は推して知るべしです。面白いのは、キットの箱絵との関係ですね。
 ミグの方をよく見ると、箱絵の変な塗装がそのままデカールで再現してあるんですよ。朝鮮戦争らしき場面なのにソ連の赤星マークで、機首ではなく主翼上方にお079の機番が書いてあって、尾翼にはなぜか米軍風なシリアルナンバー、これらの特徴がそのまま完成品に生かせるんですね。何の意味があるんだか。
 それからセイバーの方は、今度は箱絵とは全然関係ありません。箱絵の垂直尾翼はチェッカー、胴体と主翼の識別帯はオレンジ、機首にシャークマウス、となっていますが、デカールはごらんのとおり黄色の識別帯で、尾翼には何も用意されていません。シャークマウスもなし。タミヤのオリジナルキットの塗装例とも違うし、何を意図したのでしょう。
 それと、どうせ貼るときは正しい向きにすればよいことですが、台紙に印刷された状態では、米軍国籍マークの星が上下さかさまですね。いいかげんな割りには、注意書きの小さい赤丸がなぜかちゃんと用意されているし。それからよく見ると… おいおい、「SAVER」の綴りが間違っていやしないか? 箱絵などは正しい綴りになっているんですけど。
 ついでに、赤い079の数字の横にプリントしてある赤線2本、これはどこに使うんでしょう?

韓国製パチモン・セイバー&ミグ その1

2009年06月16日 22時56分51秒 | 航空機(露・軍用機)
 常連さんに見せてもらいました。台湾で見つけた韓国製パチモンのF-86セイバー&MiG-15ファゴット。みなさんのご想像のとおりで、スケールは1/100。もちろんタミヤのコピーです。台湾ではここのところ漫画やDVDなどの海賊版をあまり見かけなくなったそうです。それはそれで、近代化の流れでは当然のことです。あちらの人からは、これは海賊版時代のものだから質が低くて云々、という言葉も聞かれるとか。プラモデルの世界もそうなのでしょうが、でもまだまだこんなものが残っているとは、おおらかな感じがしますね。たぶん、韓国から大量に台湾に入ってきた、そのストックなのではないかと思います。箱はそう古くないので、店ざらしになっていたとしても、十年も二十年も前のものではなさそうです。
 さてご覧のように、箱絵はかなりフィクション入ってます。ミグの方をご覧下さい。赤星はついていますが、実際はこんな塗装はあり得ません。垂直尾翼のFU-432という番号も、米軍機っぽい。おそらく亡命したミグに米軍がかき込んだ番号を参考にしたのではないかと思われます。それから主翼上方の胴体に079の赤番号が見えますが、これは本来なら機首に描かれるべきものです。タミヤのキットには王海の乗機079番機が入っていますから、この番号を適当に胴体に描いたのでしょう。セイバーの方は? この絵、どこかで見た覚えがあるのですが、どなたかご記憶ではありませんか? 昔々アリイかどこかから出ていた1/100のセイバー箱絵にそっくりな気がします。すごくチープなキットが昔ありましたよね…
 このパチモンキット、あんまり面白いので、次回も少し詳しく紹介したいと思います。

リーエンフィールドライフルの銃剣 その2

2009年06月15日 00時02分23秒 | フィギュア(軍事)
 銃剣をライフルに接着してみました。未装着のライフルのパーツを見ていただくと分かりますが、銃口周辺の金属部分の下に、突起が二つあります。後ろ(引き金側)の突起は、銃剣を装着した後も柄の後ろに見えている部品ですから、そのままに。前の方の突起は銃剣の柄を固定するものですから、こちらの頭を削っておきます。そして実銃同様銃剣の鍔の穴に銃口を差し込んで、柄を接着します。
 写真の右側を見ると、銃口部分がちゃんと穴になっていて、なかなかかっこいいのでは? もっとも、もうちょっと銃身パーツが見えている方がよいのでしょうが、まあそこは1/35ということで。
 さてこのキット、ヘッドはどれを使いましょうか。インド兵のターバンも見た目が変わっていて面白いし、グルカナイフを持ったグルカ兵も勇ましそうです。問題は、それを塗り分けるほどの塗装の腕が私にあるかどうか…