みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

WeeFriendsのフィギュア その3

2009年09月25日 22時42分26秒 | フィギュア(軍事)
 すみません、連休の間は全然作業が進みませんでした。腕を胴体に接着し、作業用の棒(延ばしランナーを使っています)を刺した状態が写真左、レジン用サーフェイサーを吹き付けたところが写真右です。サーフェイサーを塗るとパーツの状態では気づかなかった気泡が見えやすくなりますので、二つほど埋めました。ほんの小さな気泡でしたが。
 こうしてサーフェイサーを塗って写真を撮ると、顔の表情や服の凹凸がわかりやすくなりますね。このフィギュア、ちゃんと顔に表情があるんですよ。いや、さすがですね。

 さて、腕の接着について。ミニスケールフィギュアの接着作業にはみなさん何を使っておられるのでしょうか。基本はやはり瞬間接着剤なのでしょうが、位置決めが出来ないのがつらい。特にこのWeeFriendsのフィギュアの場合、胴体に対して腕が正しい向きにくっつくと、接着面に隙間もできませんし、また服の凹凸やシワなども胴体と腕でつながって、整合性が出ます。ただ、瞬間接着剤の一発勝負ではなかな難しい。
 そこで今回は、「ボンドGPクリヤー」と「セメダインスーパーXG」の二種類を、一人ずつに試してみました。「セメダインスーパーXG」は、要らない葉書などの上にまず少量出しておいて、ヘラや楊枝の先で接着面にのばして塗ります。シリコン樹脂系であまり糸を引いたりしませんので、溶剤で溶かなくても、小さな接着面に薄く塗ることは容易です。作業時間も十分取れる。説明書には、塗布後に1分程度放置するとありますので。圧着した後でも位置決めの作業ができます。
 「ボンドGPクリヤー」は、AFVクラブのチャーチル戦車のベルトキャタピラを接着するのに、これが一番がっちり接着できたという優れものです。ただし、合成ゴム系ですから、ねちゃねちゃ糸を引いて、小さな接着面に薄く塗るのは至難の業。これは塗料皿やパテ用パレットなどに一度出して、ラッカーシンナーで溶いて使います。薄めすぎるとたちまち接着力が落ちるようですから、盛った接着剤の表面を溶かす感じでシンナーと混ぜながら、楊枝の先で塗りつけます。やってみたら、これが意外とうまくいく。しばらく放置した後圧着すると、ぴたりとくっつきます。もちろん位置決め作業も可能。
 ついでに、いろんな不要部品を両者を比較すると、「セメダインスーパーXG」は接着後もやや弾力感が残っている感じ。「ボンドGPクリヤー」は固着後はがっちりした感じ。「セメダインスーパーXG」はすりあわせが悪く少し隙間が出来た場合は、力が入ると取れてしまうようです。「ボンドGPクリヤー」はやや隙間があっても強引にくっつけられそうです。まあ、いずれにしてもすりあわせは十分にしておくことは必要です。
 いやあ、周りの人の意見を聞きながらいくつか接着剤を買い込んでいたのですが、この二つがこんなに使いやすいとは思いませんでした。今までは細かいところには使えないだろうと思い込んでいて、瞬間接着剤の使いづらさに苦労してきましたが、こんなことならもっとどんどん使っておけばよかった。特にエッチングパーツ…。
 簡単に整理するならば、ある程度の面積がある場合は(ミニスケールフィギュアの手足程度でも十分)、「ボンドGPクリヤー」がよい。強度もある。ただしラッカーシンナーで延ばしながらうまく延ばして塗布しなければならないので、小さな部品には使いにくい。小さな部品やエッチングパーツの場合は「セメダインスーパーXG」がよい。細かいところにも塗りやすい。瞬間接着剤と違って、ちょっと触れたくらいでは取れない。ただ強度は「GPクリヤー」よりやや劣る感じ。
 他にもう一つ、「ウルトラ多用途S・U」というのも買っています。「スーパーXG」と同じく化学反応形接着剤と書いてありますが、こちらはウレタン樹脂系で、楊枝でコネコネした感触が「スーパーXG」とまた違います。これも何かで試してみたいと思います。

WeeFriendsのフィギュア その2

2009年09月21日 07時52分16秒 | フィギュア(軍事)
 WeeFriendsのロシア戦車兵、離型剤落としから引き上げたところです。成形も良好で、気泡は一カ所だけでした。写真左の、足まである人の後ろ頭、保護帽の首当てみたいな四角い部分に気泡。しかし幸いなことに細かいモールドがある部分ではないので、簡単に埋められます。
 ベルトやマップケースのモールドははっきりしており、また襟のボアのふわふわの質感まで感じられます。この辺りは原型のおかげでしょう。この写真、一応顔や服の凹凸が分かるようなライティングを心がけたのですが、塗装前のレジンパーツは写真に撮るとどうしても白っぽくなってハイライトがつきにくく、ちょっと彫刻表現が分かりにくい。また後でサーフェイサーをかけてから撮影してみましょう。顔立ちなどメリハリがあって、塗装映えすると思います。
 一つ気づいたこと。みにすけ屋殿のサイトには、エポキシパテで作った原型の写真が載っています(ページ下の方)。これで見ると、一番右の、両腕を後ろに回したような人物は、原型ではもっと下、太もも当たりまであることが分かります。しかし製品では、腰までですから、量産の時点で変更されたのでしょうか。
 それともう一つ、今さらながらに気づいたこと。今までエッシーやイースタンエクスプレスやUMなど、T-34はいろいろ作りましたが、従来の方針はとにかく車輌単体で飾るということでした。だから実は、ハッチの開いているものが一つもないんですよ…。このフィギュアを生かすには、ハッチを開けた状態でも作らなければなりません。今改めてT-34を作るなら、やはりドラゴンかな。

WeeFriendsのフィギュア、キター!!!!

2009年09月20日 12時42分06秒 | フィギュア(軍事)
 WeeFriendsの1/72フィギュア「WWII Soviet Tank Crew」が届きました! WeeFriendsと言えばイギリスのメーカーですが、このフィギュアの原型を製作したのは、我が国が誇るミニスケール界の重鎮、みにすけ屋殿なのです!
 実はTracks&Troopsの新製品に出ていたので先日1個オーダーは出したのですが、ご存じの通りあそこは時々めちゃくちゃ待たされることがあります。そうしたらみにすけ屋殿から直接、国内ではホビーショップエルクさんで扱っておられると教えていただきました。そこで今度は2個注文してみたんです。エルクさんからは問い合わせメールにもすぐに返事が返ってきて、品物もすぐに手にすることができました。
 これから開封して離型剤落としに漬け込むところですが、まず気づくのは、この三人セット、一人ずつ別々に、チャック付き袋三つに分けて入っているということです。各社ミニスケールのフィギュアもいろいろ集めましたが、普通はみんな一袋に入っていますよね。一人ずつ別々というのはこれが初めてです。非常に丁寧に扱われていると感じます。我々はみにすけ屋殿のサイトを見ていてポーズを知っていますから、どの人にどの腕を接着するかは分かるのですが、もしもみんな一袋に入っていたら、知らない人はちょっと悩まなければなりません。別に完成写真や組み立て説明図を付ける代わりに、一人ずつ別に袋に入れておく、というのはいいやり方ですね。
 WeeFriendsは1/35のフィギュアで有名で、私に関係したところでは英軍空挺部隊や戦車兵などすばらしいフィギュアが出ています。ここここを参照。このロシア戦車兵は製品番号が72の001なので、ミニスケールでは最初の製品です。

 ここをご覧のミニスケール関係の方は先刻ご承知とは思いますが、みにすけ屋殿のウエブサイトはこちら。このロシア戦車兵については特にこちらに詳しく書いてあります。

朝鮮上空に現れたUFOの話 その3

2009年09月19日 00時38分34秒 | 書籍
 で、前回の拡大写真をよくご覧ください。このボケた写真でも十分判ると思います。ここに写っている航空機は、ミグ15ではなく、ミグ17です。ミグ17が配備されたのは朝鮮戦争より後。この写真のキャプションが言う1952年の朝鮮上空に、ミグ17がいた可能性はまずありません。『世界の傑作機MiG-15“ファゴット”、MiG-17“フレスコ”』によれば、ミグ17Fの量産が始まったのが1952年末ですからね。
 私がこの写真を見て瞬時にこれがミグ17ではないかと感じたポイントは、三つあります。まず垂直尾翼の後退角がミグ15よりきついように見えたこと。次に、垂直尾翼の下方の胴体側面に、横長の影が見えること。これ、たぶんエアブレーキ作動ブームのカバーの突起ですよ。それから、ジェット噴射口の後端が胴体の後縁からやや飛び出して見えること。
 写真は前述の『世界の傑作機』からスキャンした図面です。上がミグ15、下がミグ17。文字は私が書き込んだものです。ごらんのように、尾翼の後退角はミグ17の方がきついんです。それから、エアブレーキはミグ17の方がかなり大きく(速度が上がっているのだから当然)、その作動用のブームを納めるカバーが飛び出しています。これはミグ15には無い特徴で、『UFO探索』の写真にもこれが影のように写っていると考えられます。さらに、ミグ17のエンジンはアフターバーナーを装備しており、その分長くなっていて、ノズルの先が胴体の後ろから少し飛び出しています。これも『UFO探索』の写真ではっきり見て取れます。そのつもりで見ると、一部が見えている主翼の翼端形は少し丸みを帯びていて、これもミグ17のものです。
 これらのことを考慮すれば、ソ連空軍の赤星マークをつけたミグ17が写っているこの写真は、1952年の朝鮮上空で撮影されたものではあり得ない、という結論になるわけです。

 でも、たぶん、UFOを信じている人たちは、そんな細かいことはどうでもいい、この飛行機の後ろにUFOが写っていることが重要なのだ、と主張することでしょう。でも私は、それは違うと思うんです。矛盾したいい加減なタイトルとキャプションが付いたこの写真は、それだけでもう信頼性が非常に低いのです。元の映像の撮影状況は無視されて、UFO写真として一人歩きしている、と言えます。
 もちろん、ここに写っている光がフィルムの傷などではないのか、きちんと調べた上で言っているはずがない。もしそこまできちんと調べたのなら、でたらめなキャプションなど付かないはずです。いやそればかりか、このUFOの部分が故意に描き込まれたものである可能性も捨てきれません。懐疑派の人たちの書籍を見れば、偽造・改竄をされたUFOの「証拠」なるものが、それこそ掃いて捨てるほどあることが分かります。
 これ、私はたぶんフィルムの傷か何かだと思います。それではロマンがないなどとおっしゃらないでください。ここで問題にしているのはロマンではないのです。そりゃ私だって、宇宙人の乗る宇宙船が地球にきていたらおもしろいな、とは思います。でも、矛盾点を無視してまで信じたくはありません。むしろ、矛盾しているもの、怪しいものをきちんと排除した上で、初めて議論ができるのだと思います。
 この写真は、本来はUFOとは関係のない画像が、その撮影された当時の状況を隠蔽され、適当なキャプションを付けられ、あちこちで繰り返し使われている内に、UFOの証拠として定着して行く、その過程を見せてくれる物証なのではないかと感じています。

朝鮮上空に現れたUFOの話 その2

2009年09月17日 22時31分59秒 | 書籍
 はい、もうお気づきの方も多いようですが、雑誌『UFO探索』に掲載された「1952年、朝鮮上空」という未確認飛行物体の写真ですが、この飛行物体の正体が何かということ以前に、根本的な矛盾点があるんです。この拡大写真ではっきり見えるように、尾翼に赤星が描かれています。つまりこれ、ソ連空軍機なんですね。ということは、1952年の朝鮮上空にいるはずがないということです。
 ご存じの通り、朝鮮戦争にソ連がソ連軍パイロットを派遣していたことは、当時の秘密事項でした。ソ連が正式に参戦しているということになれば、米ソ直接対決ということになってしまう。その点はアメリカも同じで、ミグ15に搭乗しているのが明らかに東洋人ではなく、またロシア語の無線が飛び交っていることに気づいていても、やはり米ソ直接対決はまずいということで、知らないふりをしていたそうです。そんなところに、こんなに堂々と赤星を描いたミグが飛んでいるのは、大変まずい…。つまりこれは朝鮮上空で撮影された映像ではあり得ない、ということです。
 でも、さらにもう一つ、この写真には矛盾点があるんです。拡大写真にするとはっきり分かりますね。尾部だけ見えているこの戦闘機…。これミグ15ではなく、ミグ17ですよ。だったらなおさら朝鮮上空ではあり得ない。

 話はちょっと逸れますが、朝鮮半島を飛んだミグ15には、本当にソ連空軍の赤星を描いたものはいなかったのでしょうか。
 ソ連崩壊後の情報公開により、朝鮮戦争に参戦したソ連軍の資料も公開され、また現地のソ連空軍のトップ、エフゲニイ・ペペリャーエフの手記も出版されています。邦訳のある朝鮮戦争空戦関係の書籍も、ソ連空軍の活動に言及しています(例えば『クリムゾン・スカイ』)。しかし私の記憶では、そうした書籍を手にするより前に、朝鮮戦争に参戦したソ連空軍のミグ15の塗装とマーキングをまず目にすることができたのは、他ならぬAero Master Decalの模型用デカールでした。このメーカーは、しばしば個人所有の写真を資料として提供してもらってデカールを作製しています。『Korean War Aces』(48-229/230)も、ロシアの友人から資料を提供してもらったと記しています。
 で、このデカールシートの中には、一つだけソ連空軍の赤星マークを描いた機体が含まれているんです。無塗装銀ではなく、ブラウンとグリーンの迷彩塗装の機体で、機番は40、撃墜マーク5個をつけています。ではこのマーキングで戦闘に参加したのか? いや、よく見ると「Russian, Maj. Nicolay Shkodin 147GIAP 5 victories, July 1953」と書いてあるんですね。1953年の7月と言えば、板門店で休戦協定が結ばれた時です。おそらく停戦協定後に北朝鮮に駐留したソ連軍が、改めて赤星マークを描いたのではないかと思われます。やはり朝鮮戦争の実戦では、ソ連軍も中国志願軍も北朝鮮のマークを描いていたと考えるのが自然でしょう。

 今までも何度か触れましたが、ソ連空軍のトップ・ペペリャーエフの手記と、中国人民志願空軍のエース・王海の手記は、邦訳があって不思議はないと思います。模型のためだけではなく、現代史の研究のためにも重要な資料ではないかと思うんですよ。どこか出してくれないものかな。また翻訳でなくても、この分野に関して他にもわかりやすい読み物がたくさん出ればいいなとも思います。まず過去の事実をきちんと整理するためにも。

朝鮮上空に現れたUFOの話 その1

2009年09月15日 23時59分51秒 | 書籍
 本日はちょっと、毛色の変わった話を。UFOの話です。うちの本体サイトの常連さんから面白いものを見せてもらいました。中国の『UFO探索』という雑誌です。もちろんUFOを信じている人達の出している雑誌で、出版社は甘粛省の蘭州にあるそうです。なぜ蘭州でUFO研究が盛んなのかはよく分かりませんが、この雑誌は1980年代に創刊された、結構歴史のある雑誌だそうです。常連さんの説明を聞きながら眺めていると、見た目はベタベタのオカルト雑誌には見えず、一応科学読み物っぽく作ってあるようです。もちろん中の記事が科学的であるかどうかは別問題ですが。
 で、中国で撮影されたUFOの写真が毎回掲載されているコーナーがあるのですが、これは2008年6月号に掲載された写真です。タイトルには「1952年、朝鮮上空」と書いてあります。写真の説明を訳してもらいました。

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これは1952年に朝鮮上空で撮影された、
未確認飛行物体とミグ15戦闘機に関する
録画テープ中の画像である。
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ミグ戦闘機の後ろ上方に未確認飛行物体が見えてと言うんですね。なるほど、これか…。しかし、「未確認飛行物体とミグ15戦闘機に関する録画テープ」と言い切っていますが、いいんですかねえ。この言い方からするとあたかも、ミグ15を追う未確認飛行物体を記録に残すことを意図した映像であるかのように聞こえますよね。「~に関する」と言っているわけですから。現像して後で見てみたらたまたま未確認飛行物体が写っていた、という言い方ではありませんよ。しかし、本当かな~。
 私はどちらかと言うと、こうした超自然現象を科学的に検証して、矛盾点を発見した時に「ロマン」を感じる方ですから、これをそのまま信じる気にはなりません。でも、それはそれとして、この写真。私はぱっと見て「あれ?」と思ったんですよ。実は常連さんも一目で疑問を感じたそうで、そこでわざわざ私に見せてくれたんです。それで、その考察でずいぶん盛り上がってしまいました。みなさんいかがですか? この写真には矛盾点があるんですが、お気づきですか? 答えは次回に。

ミグ15用ピトー管

2009年09月13日 09時39分49秒 | 航空機(露・軍用機)
 ピトー管の話ついでに、先日手に入れたミグ15用のピトー管です。スケールは1/72。真鍮製で、非常に細く細かくできています。すげえ…。しかし問題は、このピトー管を生かすキットがあまりないことですね。最新キットはHobby Bossってことになるんでしょうが、でもあのキットにこのピトー管をつけてしまうと、ピトー管だけ一点豪華主義になってしまいます。これに見合ったディテールアップをするには、かなりあちこちいじらないと…。
 写真左半分は表紙の紙です。ここに書いてある推奨キットを見ると、CondorとHobby Bossと KP。ん? Condorからミグ15って、出てたっけ? たぶん中身はGranと同じものだと思います。

 さてこのピトー管を出しているARMORYというウクライナのメーカー。最近いろんなものを出しているようです。Hobby Terra扱いのものだけでも、こんなにあります。車輪、エンジン、機銃、履帯、ミサイル、パイロン、ロケット弾ポッド、プロペラ、フィギュア、それに車輌のフルレジンキットもあります。特に珍しいのが、シャールB1bis用の操縦手ハッチ、第一次大戦の複葉機の機体縫い目エッチングパーツ、赤軍フィギュア用の勲章、模型用の定規。エッチング製のヘッドアップディスプレイというのもありますよ。1/48もあればいいのに。
 この表紙に載っているURL(http://www.armory.in.ua/http://www.armory-rus.ru/)ここを見てみると、いろんなものがありそうです。安全が確かめられているなら、いろいろ試しに買ってみたいところなのですが。

ミグ17用ピトー管

2009年09月11日 16時26分38秒 | 航空機(露・軍用機)
 ついでにもう一つ、Quick Boostのミグ17用ピトー管も買ってみました。ランナーが保護用の枠を兼ねていますが、それもそのはず。このレジン製ピトー管、細いっ! きちんと穴だけ開けておいて、塗装直前に接着するようにしないと、絶対途中で折ってしまいそうです。でもよく見ると、尖端や、径の変わる節々など、いかにもピトー管らしい丸みを帯びたエッジになっています。パーカーのボールペンの軸みたいな感じ(って、分からないか…)。4本入っているということは、2機分ってことか。
 しかし、Hobby Bossのキットのパーツもそんなに悪くはないんですよ。ちゃんと丸みを帯びたようになっていますので、湯口の処理さえ丁寧にすれば十分使えそうです。ただこのキットのパーツの方がレジンパーツよりずっと太い。そりゃレジンの方が細いのは当たり前ですが、それにしても1/48にするとこんなに細いんですね。

ミグ17用機関砲パーツ

2009年09月09日 00時46分43秒 | 航空機(露・軍用機)
 さて、先日はAIRESのミグ17用コクピットを採り上げましたが、それに続いてQuick Boostのミグ17用パーツを入手しましたので、簡単なレビューを。まず機関砲パーツです。
 ミグ17の機関砲は、基本的にはミグ15と同じものです。ただ機体の形状がやや異なりますから、それに伴って機関砲フェアリングの形状も異なる…、はずなのですが、見た目はあまり変わりませんね。
 さて写真左はQuick Boostのレジンパーツ、右がHobby Bossのキットのパーツです。そりゃもう、比べものになりません。Quick Boostは砲口が開いているのはもちろん、マズルブレーキの役割をする(んですよね?)37ミリ機関砲砲身の穴まできちんと開口しています。
 キットのプラパーツは? まあ決して悪くはないのですが、パーティングラインなどは修正が必要でしょう。それと、37ミリ機関砲砲身の穴がややかすれてしまっている上に、ちょうどここに湯口が来ているんです。一応デザインナイフで丁寧に湯口を取ったのですが、あまりきれいではありません。一応Hobby Bossの名誉のために申し上げますが、機関砲のこの反対側は、穴がこれよりはきれいに開いているんですよ。ただ、実際に機体に接着すると、こちらのかすれた側が外側に来て目立つんです。せめて反対側に湯口を作ってくれれば、内側になるのであまり目立たなかったのですが。

ミグ15の機首 その12

2009年09月07日 22時41分24秒 | 航空機(露・軍用機)
 今までは一応、MiG-15の後期型であるMiG-15bisについて、その機関砲周辺を調べてきました。タミヤもトランペッターも、またそれらに対応したアフターパーツも、すべてbis型を基本にしているからです。でも一応初期型の機首回りについても整理しておくことにします。自分用のメモってことで。

 機首回りに関する初期型とbis型との違いは、機関砲にあります。右舷の37ミリ機関砲は同じ。左舷の23ミリ機関砲がNS-23KMからNR-23に変更され、発射速度が向上しています。機関砲の形が若干異なるため、外見のパネル形状も若干異なります。
 現在のところ、タミヤのキットを初期型のMiG15に改造するパーツは、NeOmegaとCIROモデルズからしか出ていません。と言っても、NeOmegaはコクピットのみ。機首や機尾がそのままでコクピットだけ初期型にするのではあまり意味がない。本格的な改造パーツはCIROモデルズだけということになります。これについては後で改めて触れたいと思います。
 で、初期型の機首回りが細かく見える写真はあまり多くないのですが、やはりマッシュルームの本に出ていました。この本、本当に便利だな。写真は初期型の左舷23ミリ機関砲周辺です。特徴は二つ。機関砲砲口カバーのフェアリングがbis型よりもずっと長いこと(それからフェアリングの直後に小さな円形のふくらみがあること)、そして薬莢排出口が細長い穴だけでフェアリングがないことです。bis型では機関砲砲口カバーはパネルDまでで、薬莢排出口のある大きなパネルまでは届いていません。しかし初期型ではご覧のように、機首寄りの薬莢排出口の近くまで内側機関砲のフェアリングが届いています。そして、bis型でパネルDがあった場所は、二門の機関砲のカバーが続いていて、パネルDのような独立して外れるパネルが無いんです。
 もしも初期型の機関砲回りを作るならば、このようなパネルの配置に注意しなければなりません。しかしそもそも、アフターパーツの機関砲本体はbis型に使われたNR-23しか出ていないんです。それにNS-23とNR23の形状の違いが分かる資料なんてなかなか無いし、わざわざ初期型の機関砲を降ろして作る人はまずないことでしょう。初期型のパネルラインの筋彫りに気をつければ十分ですね。機関砲のディテールを作るなら、素直にbis型で作ればよいわけです。